シルビオ・ゲゼル研究室

Virtuelle Institut für die Forschungen Silvio Gesells
Virtual Institute for Researches on Silvio Gesell
Instituto Virtual de Investigaciones sobre Silvio Gesell
Institut Virtuel de Recherches sur Silvio Gesell

最終更新:2003年8月29日

〜代表作「自然的経済秩序」〜
第4部 自由貨幣・お金のあるべき、そして可能な姿
4-6 自由貨幣がどう評価されるか
4-6-r 銀行家


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a) 事実
  1. 5フラン銀貨は、第1次大戦勃発以前からラテン通貨同盟諸国(※1)で自由に流通していた。銀貨はある国から別の国へと自由に移転し、至る所で各国のお金と法的には同じ貨幣価値(額面価格)を持ち、ほとんどの場合額面通りに流通した。

    (※1:ラテン諸国間の通貨の取り決めはフランス、イタリア、ベルギー、スイス、ギリシアの間でなされたものである(1921年解消)。)

  2. そのため5フラン銀貨は信用貨幣であった。額面の半額のみが銀で「保証」されていた時期があった。硬貨は銀含有量の倍の値段で買われたため、2つ銀貨があればそのうちの1つは常に純粋な信用貨幣としてみなすことができた。 銀貨を溶解した人は半分損したのだ。
  3. で示されたように移転が自由であったことから、5フラン銀貨は広く市場間の取引を自動的に調整したり(単に市場間のずれを調整するという謂なのか?)や国際的な為替管理者、あるいは物価の国際的な調整役の役割を果たした。
  4. 商品と国際収支は完全に市場間の取引を自動的に調整することで管理される。
  5. たとえば通貨同盟のA国で貨幣流通状態(量あるいは流通速度)が、同じ同盟のB国やC国の貨幣流通状態から逸脱して上った場合、A国での物価はB国やC国水準と比べて上昇した。このためB国やC国からA国への商品輸入が促進され、逆にA国からの輸出は抑制され、A国は貿易赤字を記録し、5フラン銀貨の輸出でこの差額は清算された。
  6. A国からB国やC国の5フラン銀貨の輸出のため、A国の物価は下がり、B国やC国と同程度になり、5フラン銀貨は紙幣の担保として有効だとみなされ、発券銀行によって?5フラン銀貨の輸出は結果としてたいてい倍の量の紙幣の回収を必要とすると考えられるようになる。5フラン銀貨の輸出は物価や輸出入が均衡し、国際収支が均衡するまで続いた。
  7. A国での紙幣の増刷が、5フラン硬貨が完全に流出するまで続くと、国際収支の差額はもはや5フラン硬貨の輸出で相殺できなくなる。ここで市場間の取引を自動的に調整する機能は働かなくなり、そのかわりにプレミアムがつき始める。
  8. A国がプレミアムを回避したければ、紙幣は回収される。こうして物価は下がり、商品の輸入低下し、輸出が増え、それはマイナスの国際収支がプラスに、つまり黒字になるまで続く。こうして、先行した紙幣の発行を通じて駆逐された5フラン硬貨は再度流通し、多方面で均衡が達成されるまで逆の状況が起こる。連結したパイプのような形で、5フラン硬貨によって物価は関連しており、そこでは水が常に障害物を回避しておのずと一定の水位を保つように均衡へと向かう。
  9. 7や8で描かれた調整システムの下でどの国でも紙幣に対する通貨同盟が保たれたとすると、為替変動は銀貨の送入出のコスト以下に完全に収まらなければならない。
  10. そのため、為替相場の安定は通貨同盟内ではお金の全流通の国際化ではなく、限られた量の硬貨に国際的な価値を付与することで達成される(通貨同盟の意味と目的は他のものであった。この同盟の創設者は、銀貨が信用貨幣にまで高められることを知らなかった。紙幣理論によってのみ、叙述された市場間の取引を自動的に調整する??の仕組みが理解される)。
b) 結果
  1. 既に述べられた力の働きはすべて質量説と一致し、同時にその正しさを証明する。(vollは完全にという意味があります。完全に一致)
  2. 5フラン銀貨の代わりに紙幣を流通させても、この力の働きについては何も変わらないのは明白だが、それは5フラン銀貨はその含有する銀のためにお金として機能しているわけではないからである。国際的な取り決めで確約された特権のために、それは国際的なお金になったのである。
  3. 当事国間の管理下で準備されたお金を、目的に見合った量だけ、それも単に一つの額面(たとえば5フラン)で発行したら、この国際的なお金、(まさに5フラン硬貨と同様に)、は至る所で自由に輸出入され、自動的に商品の輸出入の制御を行い、為替相場を平衡状態(額面価格)に保つ。
  4. この5フラン紙幣の異常な流入は、国内で流通している紙幣が足りないという証拠である。流出した場合には、国内の貨幣流通量が多すぎるとわかる。
  5. 国際紙幣の完全な流出や、それに伴うプレミアムの導入は、プレミアムが消え去り国際紙幣が再度流入するまで、通貨市場で強力な資金流出が不可避となっているという警告である。
  6. 逆に国際紙幣が大量に流入している場合、外国ではすべて国際紙幣が過剰な国内紙幣に駆逐されていないという前提が満たされるならば、これは国内の通貨流通量の不足の証明である。この前提は国内の通貨問題であり、為替問題と混同されてはならない。
次節では、われわれの提案に沿って創立された世界通貨同盟(国際為替同盟)の理論的根拠の概要を示す。


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