pause100号記念!
GLAYNEW ALBUMレコーディング・スタジオ潜入インタビュー
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前置きは最後に・・・(汗)。
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----あれ?JIROとHISASHIが焼けてるね。EXPO焼け?
JIRO:いやいや、EXPOはメイクしてるから。EXPOの後、旅行に行ったの。
----HISASHIはダイビング免許取りに行ってたんだっけ?取れた?
HISASHI:そうです、沖縄で。取れました!
----このスタジオでは今どんな作業を?
HISASHI:今はヴォーカル録りとMIXですね。
----何曲かはここで完成させちゃうの?
TAKURO:3曲くらいはやるかな?MIXはいったん設定してバラしちゃうと、また設定するのが凄く大変なので3曲くらいは仕上げちゃうかも。早川さんの後ろに、今回のアルバムの録音進行予定表が貼ってあるよ。候補曲がかなりあるので、その中から3曲選んでMIXやったら、また次の3曲やってって感じで進んでます。
----(後ろを振り向く。ひゃ-----→!)これNEW ALBUM収録予定曲?17、8曲くらいあるねぇ!
TAKURO:まだ全部仮タイトルですけど。ここから収録時間いっぱいいっぱいまでの曲数に絞る感じ。
----また『夏男HISASHI』ってあるじゃん(笑)。でも、日焼けして今日は白いTシャツだから合ってるナ(一同笑)。取り敢えず今日の取材用にって事で、無理言って先にEXPOでも披露された『VIVA
VIVA VIVA』のスタジオ録音完成版と、もう1曲新曲で『♪午前6時の鐘に・・・』っていう歌出だしの・・・。
JIRO:あぁ、「LONELY」だ。
TAKURO:いや、「THINK ABOUT MU DAUGHTER」ってタイトルにしようと思ってる。
JIRO:あっそうなの?初めて聞いた(笑)。
----凄い美メロでいい曲だったよ。あと、もちろん『ひとひらの自由』はタップリ聴かせてもらってるけど、今回の進行状況はどんな感じ?
JIRO:もうかれこれ12月からやってますから。
TAKURO:10ヶ月はやってるよね。今月は追い込みということもあり、タイトなスケジュールになってます。EXPOに時間を割いてきた分はそのままどうしても制作期間を圧迫しますよね。前のツアー辺りからライヴで曲を育てていって、最後はそれを録音してっていう形を目指してはいたんだけども、結局はほとんど新曲になりそうです。やはり世の中の変化が時間の流れの中に必ずあって、それに影響されて曲を書いて・・・やっぱりその曲をやりたいじゃないですか。EXPOに影響を与えられて出来た曲ももちろんあったし。でも、まぁいい方向に進みそうです。
----同じくライヴでやってきてる「WETDREAM」も変化してきた?
TAKURO:ベーシックな部分は変わってないけど、HISASHIさんが・・・。
HISASHI:随分変えましたね。ライヴで演奏しているうちに『あっ、そうかこういうアプローチもあるな』とかどんどん思い付いて、それを試させていただきました。ステージでやってきたからそこ生まれてきたギターフレーズとかがやっぱりありますから。特に「WETDERAM」ではね。
TAKURO:完成してなくても感触をつかみたくて、とにかく早く演奏したくなる時ってあるよね。
----EXPOでは新曲の演奏は3曲くらいかな?他もやれば出来たの?
TAKURO:やれば出来たな。
JIRO:EXPOだと深いファンの方だけではなく、お友達連れて来たり、ダンナを連れて来たり(笑)ってあるじゃない。だからやっぱり新曲よりもヒット曲ライヴにしたかったから。
----今の所はどうしても「VIVA VIVA VIVA」に人気が集中してるみたいよ。
TAKURO:今度のアルバムの中じゃ「VIVA VIVA VIVA」なんて一番つまんない曲かもよ(一同笑)。
----そーおぉ?『踊れるし楽しい!』って声沢山あるよ
TAKURO:君らのはダンスじゃない!揺れてるだけだって言っといて下さい(一同爆笑)。ダンスは奥が深いんよ・・・。
----さすが!ダンサーデビューしただけあるねぇ。サムかタクローかってくらいだもんなぁ。
TAKURO:そうそう(笑)!
----門司での「ヤンバルクイナ」のTAKUROダンスは、しかしキレ良かったね(笑)。正直驚いたよ。
TAKURO:あの時、ギターキッズの男の子が4〜5人ステージ前に陣取っててさ、俺のダンスが始まったら口をアングリと開けて、しまいにゃだんだん悲しそうな目になってきてて、口唇が『なんでだよ・・・』って動いてたんだよ(一同爆笑)。そっちは見ないようにしてた(一同大爆笑)。
一同:コンチワ〜スッ!
----うわっ!佐久間(正英)さんだっ!新星堂と申します。
佐久間:?・・・どーもー(笑顔)。〜一瞬立ち止まるが奥へ〜
---あっ、ダメだ。全然気が利いた事言えなかった(凹)。
TAKURO:平気だって!EXPOの話の時にThe d.e.p.の質問でもしてあげてよ。
----ええっ!準備してないよ。『「すみれSeptember Love」良かったです』とか言っちゃいそうだよ(一同笑)。
TAKURO:あぁ(笑)、あれはビックリした。土屋(昌巳)さん歌ってくれたもんね。リハの時、隠し録りしちゃった(一同笑)。
『絶対に奪ってはいけないもの』としての『自由』を改めて考えていきたい
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----『ひとひらの自由』は、既に代々木昨年の代々木オリンピックプールのライヴで聴かせてもらったけど、最終的にシングルとして結実したのは、やはり想い募ってって感じ?
TAKURO:シングルにする予定は無かったんだけど、TERUがラジオで『EXPO3部作』って言っちゃったんだよ!しかもインターネット・ラジオとかいって、誰も聴いてなさそうな番組で(笑)。でも言ったからには責任取んないとって思って会社にかけあったら『プレス代が捻出できないので限定でお願いします』って(一同笑)。
----オイオイ、どこまで本当なの(笑)?!・・・さて、ここからは真剣に。この曲への想いに変化はあった?
TAKURO:この曲が元々持っている『恒久的な平和への願い』今こそリアルタイムで言っておかなきゃって思うよ(スタジオにあった無音のテレビはCNNのN.Y.生中継の映像。この日はあの大事件の僅か2日後)。テレビではあんな大きなテロが報道されてるじゃないですか。改めて本当に大きな声でこの曲が持つメッセージを伝えたい。98年のコソボから俺の中で湧き上がっていて、色々00.なエピソードを重ねて去年発表しましたが、リリースを前にしてこんな事が起こってしまって改めて『絶対に奪ってはいけないもの』としての『自由』をさらにもう一度考えて、バンドとしてもこの曲に新しいニュアンスを付けていきたい。この曲はまだまだ過程なんですよ。混沌とした世情を心に書き連ねて、その都度起こる出来事に対する自分の考えをまとめてはこの曲にぶつけて、そんな想いをどこまでも込めて演奏していく曲なのかなって思ってます。今はまた、考えをまとめるには、あまりにも大きな事件が起きて心が混乱したままだったりしますが、なんとしても真剣に取り組んで伝えていきたいメッセージがこの曲には確実に詰まっているなって想います。
----曲を作った頃は、hideちゃんが死んだり音楽仲間が解散していったりっていう事に対する気持ちとかも確かに込めていた曲じゃない?今は亡きお婆様の事とかもあったよね。だからどんどん密度の濃い曲になってる気がする。
TAKURO:うん。20世紀から21世紀にかけての、バンドの活動や個人の生活、さらには世の中の動きも含め、それら全般が込められてる曲だと改めて思います。
----『♪人は孤独だ・・・だから歌うんだろう 僕は孤独だ・・・だから歌うんだろう』っていう部分に込めた意味は?
TAKURO:これはそれこそ整理出来てない気持ちの一つの、人の『生死』にまつわる、どこで生まれてどこに行くのかっていう話に近くて、話すと凄く長くなっちゃう。まぁ、強いて言うなら『だからこそ楽しい思い出が沢山あるならば』ってことですね。
----仲間がいるとか居ないとかの『孤独』ではないよね。
TAKURO:違う違う。それは誤解しないで欲しい。『生死』にまつわる話だね。
----TERUも、ある意味『重い』詞の曲だから、歌の表現とか難しくなかった?
TERU:深く考えましたよ。でもTAKUROとかは普段から長く一緒にいて、読んでる本とかも知ってるし、どんな事を考えて書いているのかは、もちろんなんとなく伝わってきていたし、あとはそこに同じテーマに対する気持ちを、自分なりにも解釈を加えて歌ったつもりです。
----リズム的にはもちろんレゲエですが、GLAYとしては珍しい。詞の『ONE LOVE』な感じから思い付いたの?
TAKURO:そうだね。もちろんボブ・マーレイの「NO WOMAN,NO
CRY」がモチーフ。この曲はデモの段階からレゲエだった。ミックスはちょっと時間かかった。最初、ジョンにやってもらったんだけど、ちょっとレゲエとして本格的過ぎるミックスになってて、言葉が伝わりずらかったから、日本人の山口さんに頼んでやり直してみたのは面白い経験だった。
TERU:山口さんは『♪行くあてがなかった!どこへも行けなかった!』っていう所のヴォーカルと、TAKUROのコーラスの絡みが『スッゲェーいい!』って言ってくれて、そこは強調してくれてて聴き所ですね。
----JIROはレゲエってあまり聴いてこなかったでしょ?研究したりした?
JIRO:レゲエってそんなに好きじゃないからね。でも弾くと面白いんだよ。だから研究はしなかったけど、俺が思っているレゲエはこうだっていうプレイをしました。結果、GLAYらしいものになったんじゃないかな・ジkk祭ライヴのリハで弾いた時に『あれっ?難しいな』って思ったの。ドラムのリズムももちろん、ギターも裏のリズムを刻んでるから、そっちも聴きながら合わせなきゃならない。お互いそうなんだよね。だからロックより(リズムが)走ったり、もたったりし易い気がした。
----ドラムのトシさんは?
TAKURO:トシさんもたぶん、レゲエはそんなに聴かないと思うけど、レコーディングの時は何かが乗り移って『降りて』きてた(笑)。
HISASHI:目をつぶって叩いてて、後半のAメロで途中で止まってたりして(笑)。ギターも難しかったですよ。アプローチとかじゃなくて、どこで弾いてどこを盛り上げるかで悩みました。「HOWEVER」の時に一瞬レゲエのリズムをフィーチャーしてたじゃないですか。あれ以降、ステージで学んだあのリズムでのトライを出せた気はしてます。JIROの言う通り、GLAY流のレゲエになったんじゃないかな。
福岡のテイクにしたのは、それが一番新しいテイクだから
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----2曲目はライヴ・トラックで福岡・門司でのライヴより収録。曲前にMCが入ってるけど、いいMCだね。
TAKURO:的を得てるよね。的を得ていなかったのは、福岡の「STAY
TUNE」の前のMCくらいだろ(一同爆笑)。何言い出したのか分からなかったもん!
TERU:うーん・・・何であんな事言い出したのか自分も分かんない(一同笑)。
----EXPO全公演で歌われていたけど、なぜ福岡のテイクにしたの?
TAKURO:去年の10月に初演以来、一番新しいテイクだからっていうのが一番大きな理由かな。さっきも話したけど、この曲の歌詞はどんどん膨らんだというか、密度が濃くなっていってるわけじゃない?それを最後にアジアのバンドと一緒にステージが出来た、あの福岡の夜のテイクを収録するというのは意味がある気がした。出来で選ぶなら福岡じゃないな。福岡は俺の声が出てなかった(一同笑)。
JIRO:真夜中だったしね。もっと高い声が本当は出てって(笑)?
TAKURO:そうそう。北海道の方が暑くなかったし、声出てたかな(笑)。
----天国のお婆ちゃんに届いたんじゃない?
TAKURO:いやぁー、まだまだでしょ。それにはちょっと寒過ぎた(笑)。そもそも婆ちゃん、高い声嫌いだったし(一同笑)。
----福岡のライヴ・トラック入れるなら、オーラスの「I'm in Love」でも良かったのでは?
TAKURO:その話も出た。で、聴いてみたら絵がないと辛いの(笑)。だって4分過ぎた辺りから、会場の大合唱はいいとして、リズムと『もっと〜!』っていう叫び声しか聞こえないの。
JIRO:『もっと〜!』が100回くらい入ってた(一同笑)。今回のEXPOはテーマとして、やっぱり「I'm
in Love」は重要な曲で全公演演奏したけど、その「I'm in Love」がCDに収録するには長いっていう事になった時に、やっぱり今回同じくらい重要だった『ひとひらの自由』を収録しようというのは、迷わずすぐに決まった事です。
TERU:強いメッセージを含んだこの曲は、やっぱり実際に多くの人達を目の前にして歌っている時の気持ちの高ぶりとかが歌に出ているんですよ。だからスタジオ収録とはまた違った『ひとひらの自由』を聴いてもらえるはずです。プロモーションビデオを撮影する時に、実はEXPOを終えてからじっくり撮影するか、EXPOの合間で撮影するかでメンバー同士話し合ったんです。EXPOの中でまだまだ目標に向かっている自分達を残そうっていうことで、EXPOの合間に撮影しました。だからみんなの身体からメッセージが発散されてる映像になったと思います。
JIRO:北海道から帰ってきてすぐにスタジオ入って撮影したんだよね。
----衣装はチョー普段着っぽい衣装だね。
TERU:というか、本当に私物の普段着(笑)。黒いパーカーね。映像は自由な雰囲気を醸し出しながらカメラの前に立ちたいっていうアイディアを自分達から言って、監督もOKしてくれたんです。
----『ひとひらの自由』のCDジャケットは逆に久し振りの黒スーツで。これかこの曲に対する誠意って感じで?
TAKURO:そうそう、クリエイティブのスタッフがそういうアイディアを出してきたの。何だっけな?凄い事言ってたんだけど・・・。
JIRO:『スーツじゃないグレイはグレイにあらずっ!』とか?
TAKURO:(噴出笑)・・・いや、もう少しポエトリィなことを言ってました(一同笑)。
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