東村山むさしの保育園
(2013年4月開園)


工事の進行の様子3

「秋、冬、そして春へと…」


もりだくさんの行事を控えた2学期も終わり、冬を迎えています。

自然豊かな秋の園庭は、まるで植物たちが色の協奏曲を奏でているようでした。
そして寒い冬。辛い冬。しかし、そこには澄んだ空気、氷の光、たくさんの刺激や発見。そんな、冬ならではの素晴らしい演出がたくさんありますね。子ども達は、日々厳しい寒さの中でも、自然が演出する芸術を、きっと感性で感じ取りながら園庭で遊んでいることでしょう。


さて。冬休みは、幼稚園園庭側からの工事を一気に行いました。
幼稚園と保育園の間の柵は低くなり、だいぶ連携の姿が実感として捉えられるようになりました。
南は九州から北は北海道まで、本当に全国各地で様々な部材が作られ、連日トラックで運ばれてきています。

たくさんの人が関わり、その手で作られているものが、全国各地から…。
感謝とともに、どこか感慨深いものを感じます。
右は、保育部の管理室と、幼稚園の購買部に挟まれた学園正門付近です。
この屋根の上にも緑化が施され、そこから伸びた自然のツタなどが、壁々を装飾してくれるよう、計画しています。
シンボルツリーとなるであろうモミの木も保育部の中庭に植えられました。

年末は、もちろんクリスますツリーへと!
1階2階、全ての部屋からも見え、四方を囲むガラスに映るその姿は、どれだけ美しいものか…。考えるだけでもわくわくしてきますね。

保育部の子ども達にも幼稚園の子ども達にも、そして、園を訪問される皆様にも早く見て頂き、心にフワッと安らぎや癒しを感じて頂きたいと願っています。



幼稚園側、保育園側、それぞれから見た風景です。
(広くてイメージがつかみにくいかもしれませんが…)


今回の保育部の工事とともに、幼稚園部分の各所の施設も、別途見直しや手直しをしています。

駐車場は幼稚園の駐車場をお借りするのですが、少々お色直しをする予定。
学園正門の移動に合わせ、ショップもできますしね。その付近には「Park」、いわば、憩いを感じられるような広場をとり、訪れる皆様が心地良く感じて頂けるようにしたいなと思っています。
右は駐車場奥の学園正門です。
車と歩行者の動線、人の目による安全、景観、機能、様々な機能向上を目指しています。

いよいよ3学期に入り、工事も佳境を迎えています。様々なところに妥協を許さず、こだわりを持ち過ぎているから?なんて、そんなことはありませんが、正直、若干遅れ気味。ただし、4月の開園に対してはもちろん間に合うよう工事は進んでいます。

そう、このレンガの壁。これは、岐阜県多治見の歴史ある耐火工業所にオーダーを出し、試作品を作り、色合いを検討し調整したのち、オーダーした特注品です。外壁は、今やコストや納期との兼ね合いで、パネルなども多々利用されているのですが、「本物のレンガ、焼き物を使いたい」。もちろん、こだわりはここだけにとどまらず、内外すべてにわたっているのですが、日本の気候や風景に見合う色合い・風合いを守り、「良きものを使いたい」という願いからでした。

時が経ち、経年を経たものでも、それが「古く」見えるのか「味わい」となるのか。現代の消費主義的な社会の流れの中にはあっても、歴史や風土や愛着という心を大切にしたいのです。
「壊れたら替えればいい。」「安いから丁寧に扱わない。」そうじゃなく、良きものを使い、本物を使い、それを手にし、心を込めて大切に扱う。その、モノに宿る秘めたるパワーに、子ども達の素直な五感は反応する力を持っているんです。

「様々な陰影美を醸し出す軒と縁側。そして、視界という風の抜ける、空間を遮らない、環境との調和。」
そんな施設を見られた方が次々と、「まるで美術館のよう…」と、おっしゃっていました。

そう、子ども達は、物も景観も含め、全ての要素や環境の中で、知らず知らずにその空気を吸収し、感性が育まれいていくもの。説明をしなくても、「素敵だ」、「素晴らしい」、「かっこいい」、「気持ちいい」と、感じて頂けるようなマテリアルは、当然、子ども達の目にも映り、そこから何かを吸収しているんです。
もちろんそれは、近代的な建物だけではなく、古来から伝わる民家や伝統的な建造物にも通ずることだと思うのですが、合理的へとの方向に走る世の中において、そういった人の豊かな心を育む素材が減る中で、しかしながら、良きもの大切なものを愛しむ心といったセンスも、かたくなに守り伝えたいと考えています。
それは、建物だけでなく、今まで守り続けてきた幼稚園の雑木林も同じこと。自然は、春夏秋冬という日本の産物を、説明なくして、感覚、視覚、あらゆる面から表現し、説明のつかない色や形、芸術的美しさ、そして、工夫や創作といった素材を、子ども達のみならず人々に与えてくれます。
そしてそこには、様々な実や葉、生き物が。子ども達は、日々、その変化に興味を抱き、時に嫌な虫などの出現による大切な学び等も含め、考え、工夫し、過ごしています。「安全」「リスク」「ガイドライン」に走りがちになる背景も仕方ない部分もあるのかもしれません。そして、社会風潮により、子どもの環境は安全になっています。

ただ、同時に、「生きる力」は蝕まれているかもしれないこと、真剣に考えられているのでしょうか…。
便利に、安全に、なればなるほど、人はどこか退化していくものだと感じざるを得ません。

恵まれた環境で、さらにのびのびと過ごせる、いや、過ごしてほしい、過ごさせなければならないと願う当園。守ることも大切であり、しかし、学びを蝕むことは子供たちの将来を左右する大きなこと。豊富なマテリアルの中では、時に虫に刺されたり、小傷も絶えなかったり、そんな日常を繰り返していますが、様々な経験をもとに、利発に賢くたくましく育ってほしいとの、子ども達の環境づくりに対し、間もなく40年が経ちます。

それは、いうまでもなく、ご理解ご協力ご賛同の賜物であります。

そんな、むさしのならではの保育園。
「少々、やんちゃで、おおらかにたくましく、やることはしっかりやるんだぞ〜!」
喜怒哀楽の豊富な、表情豊かな子どもは生き生きと感じますものね。

様々な価値観のある世の中・子育て背景においては、また、様々なニーズを満たす施設が多様に存在し、望む価値観に見合った施設選びをして頂きたいと思うものです。建学の精神、過去の歴史、それを大切に、また、学園独自の特色や理念を、今後はさらに「特化」していきたいと思っているのです。



さて、そんな園の風景をどうぞ。





さて、左は、叩いて音を聞きつつ、一つ一つの煉瓦を貼り、目地を仕上げる作業。手のかかる一つ一つの作業に見入ってしまいました。

今後も引き続き、幼稚園部分、保育園部分ともに、様々な職種の方が、丁寧な工事を続けてくださることでしょう。
そして、春を迎えた25年度スタートとともに、保育園へ入る子ども達も、幼稚園の子ども達も、相互に多くの連携を組みつつ、豊富な環境・ノウハウを共有し始めます。
さて。最後に、何よりお伝えしたいことに、駐車場や幼稚園の園庭にまで及び工事へのご協力を頂いているにも関わらず、何ひとつの苦情や要望がない事に驚くとともに、心より感謝をしています。
きっと、駐車場の利用方法や台数の制限、園庭の改修などについても、ご不便をおかけし、様々な対応や工夫、ならびに保護者相互のご理解なども、多々して頂いていることと思っています。
その点につきましては、本当に、むさしのの保護者ご家庭の皆様には感謝と感激をいたしております。これからも、むさしのに訪れた全ての皆様の為に、末永く恩返しができるような施設づくりを創意工夫のもと努力していきたく思います!!!
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