卒園児保護者の皆様

いよいよ卒園を迎えた昨今。思い起こせば、数年前に入園したての頃が微笑ましい懐かしさと感じ、また、その頃からの成長の日々のご苦労が、思い出に変わりゆく時期ではないでしょうか。

在園中に際しましては、数々のご理解やご協力、誠にありがとうございました。

本年は戦後70年にして初めての幼保大制度改革となりました。
振り返ってみますと、社会的構造の変化とともに、長時間化傾向、保育施設の増加は避けられず、それによる幼稚園ニーズの激減という暗い将来への危機を抱いていた幼稚園。そんな危機感とともに広い園庭や施設環境で過ごす子ども達を眺めつつ、一歩外を見れば、待機児解消への施策として、次々に保育所が望まれ、計画が進んでいました。

様々な家庭環境下におかれた地域の子ども達を考えると、元来、幼稚園に存在する環境をはじめ、正課・課外活動など含めた教育的財産を、保育を必要とする子ども達へ向けても活用してほしいと願い、幼稚園に存在するノウハウや思想のふんだんに盛り込まれた保育施設をと願い、極めて急務な経過をもって併設に至りました。
また、幼稚園側にとっても、保育施設的環境が望まれている中、幼稚園行政下では運営困難であった自園給食の実現や施設の併用なども広がり、元来保有する広大な園地を、先々の少子化の中でも、どう維持していくかという点において、保育施設側との共有・按分という支えを頂きつつ維持出来るよう、計画を進めて参りました。

最大で380名を超える時代があった幼稚園は、今や240名を切っています。そのような経緯の中で、過度なご負担を避け、また、同規模の園地や環境を維持し続けるどころか拡大改善を処し、処遇の維持や向上も同時に実現するために、様々な施策を講じてきた背景がある事はご察し頂けることかと存じます。そして、そのような流れの中で、このたび、「子ども子育て支援新制度」施行の平成27年開始を迎え、いわゆる「既存幼保の一体化」は見送り、異なるタイプの認定こども園としての併設案へと辿り着き、互いに必要とされつつも異なる2園が、互いの特色は残しつつ長所を共有し、また、短所を補いつつ、教育保育の実践へと取り組んでまいりました。

元来、私学施設は、独自の方針と、そこへのご支持やご理解をもって選ばれる教育機関でありますので、時に、贅沢と捉えられたり、また、ご負担をお願いしたりと、単に預かる事だけでは事足りず、環境や内容に関しても、それは子ども達の感性へと響き、土台となるであろう故の環境保全等に対するご理解が受け入れて頂けるのであろうかなど、利用調整の絡む保育事業を始めるにあたっては、様々な懸念もありました。しかしながら、子ども達が多年にわたり一日の多くの時間を過ごし、学び、活動する環境には妥協すべきではないとの強い信念があります。そして、「教育」か「保育」かの両極ではなく、若干なりとも、そのような理念や環境の維持に対しご負担いただきつつも、「保育を必要としつつも教育や環境を希望されるご家族はいるのではなかろうか」と、感じていたものであります。
その様な背景や、制度施行と、その対応へ向けての数々の施策に対しては、いくらかの戸惑いをなされた事かと感じつつも、多くのご理解やご協力を頂き、感謝申し上げる次第であります。

ここで、「続々と単発で保育所整備がされていくのであれば、幼稚園の隣へ。そして、互いに支え合い、活用し合い、可能性を模索してみようではないか」。
そんな形で始まった、極めて独自の形での認定こども園へと歩んだ「むさしの」への、ご感想など、お寄せ頂きたく思います。

認定こども園普及の足かせとなっている一つに、「認定こども園ってどうなの?」と、実践例が少なく疑問を抱かざるを得ない事情、また、施設側も「どう計画を進めたらよいのか?」「ニーズはあるのか?」など、様々な不安を抱えている現状も耳にします。卒園児保護者の皆様のお声は、今後、各所での取り組みの参考になるかと思われます。そしていずれは、我が子たちが親になる世代へと引き継がれていくことと思われます。
「もっと増えればいい」「保育所のままでも良い」などはじめ、その利点欠点なども含め、是非ともご感想をお寄せ頂ければ幸いであります。

ご要望やご意見などは、今後への貴重な検討課題として受け止め、また、良き点や期待できる点などは、各種団体や広報向け資料として活用させて頂きたいと思います。

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最後に。
卒園は、晴れやかな巣立ちの喜び。しかしながら、園の日々というキャンバスに思い出の絵を描き続けてくれた、たくさんの子ども達やご家族の皆様とのお別れかと思うと、感慨深く、込み上げてくるものは止まりません。
心より、ご卒園おめでとうございます。そしてまた、心より、ありがとうございました。
残された数日間も、何卒よろしくお願い申し上げます。