サムライの記録1

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加藤孝様の抑留記「サムライの記録」である。特にスケッチが素晴らしいのでお楽しみ下さい。
加藤孝様は山澤松二様や私の父と同じ第148師団挺進大隊で、満洲で学徒入隊された。
ハルピンで白系ロシア人の家に下宿して居られロシア語を勉強されていた関係から、柴谷様や宮城様 と同じ通訳をされていた。
昭和22年6月に帰還され、帰国後する事も無いので、持ち帰ったメモと記憶で書き留められた物を 1990年2月に整理され「サムライの記録」と題した抑留記を退職記念として関係者に配布された。 私は残り少ない中の一冊頂いた。
謄写版によるガリ版刷り160ページである、カットに20枚以上の挿絵を入れられたが勿論白黒で ある。押絵の原画スケッチを頂いたので、スキャナーして、2007年3月24日から4月19日までBLOGにア ップさせて頂いた。加藤様は学徒動員だから、抑留者の中でも一番若い年齢ながら、健康を害され、 入退院を繰り返されていたが、3月21日のお彼岸に亡き奥様の仏参りに帰宅された時、電話が繋がり BLOGへの掲載のお許しを頂いたが、その時「段々体が弱って行くのが分る」と悲しいお話を伺った。 私は「親父を連れて帰るまで頑張って下さい」と云ったが、後で考えると、失礼な言い方をしたと反 省している、と云うのは、その掲載中の4月4日にお亡くなりになった。「シベリア抑留問題急ぐべし」 と私が度々言うのは、その様な状態だからである。