楽苦画飢30-シャフタマ収容所再訪

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私は60才を過ぎて単身赴任がきつかった事もあったが、仕事も一段落したので定年を1年半残 して退職した。健康な内に思いっきり好きなゴルフがしたいとか、父の死んだシベリアへの墓参 を早く済ませたかったのが偽らざる心境だった。
先ず退職後、妻への慰労も兼ねて半月ハワイで過ごしたが、少しも楽しめない、これも父の怨念 かと、帰国後色々調査を始めたが進まない。
そこでノスタルジック・ジャーニーではないが、娘を連れて私の生まれ故郷の満州旅行に出掛け た。その時ハルピンで、瀋陽への汽車の出発を待つ時間、地図を見ていて、「ここから東京へ帰 るより父の眠るチタの方が近い」のだと改めて気付いた。
帰国後調査に一層力を入れた。
ここシャフタマからのご帰還された方から「ご父君の遺骨を捜し求めてのご苦労とご孝心あらた めて心から敬服いたします」「親孝行の極みと存知ます、必ずや成功される事を祈るばかりです」 と10名以上から励ましのお言葉を頂いた。
GOOGLE EARTH で 51°18N - 117°53E です。(完)