グレード
オイルにはグレードがある。
グレードの低い方から、SF ・ SG ・ SH ・ SJ (ガソリン車の場合)
グレードが高いほうが、オイルの性能がいいのはもちろん、燃費が良くなり、地球環境に優しい事を知っておこう。
普通の車でSG以上、高級車やスポーツカーでSH以上を選ぶ事が望ましい。 ただ、実際問題として、カーショップで売られているのはほとんどSH以上なので、どれを選んでも問題ない。
しかし、4リットル980円などの激安品の場合は、必ず確認しよう。
ディーゼルエンジンの場合は、ディーゼル専用の物を使おう。
オイルの粘度
オイルの缶を見ると「10W―30」などといった数字が書いてある。 実は、オイル選びで、この数字が最も重要な意味がある。
始めの「10W」は、寒さへの強さを表している。数字が小さいほど性能がいい。(10Wよりも0Wがよい) オイルは寒いと硬くなる。その昔、オイルのCMで「バナナで釘が打てる状況でも凍らない」といった物があった。 つまり、寒くても固まらないオイルほど性能がいい事になる。実際問題として、冬の朝の始動性能に違いが出る。
夏は10W、冬は5W、スキー場に出かける人は0Wがオススメ。
一方、右半分の「30」は、高温への耐久性を表している。数字が大きいほど、高温に強い。
オイルは温度が上がると、ネバネバ度が低くなり、オイルの性能がなくなってしまう。(水を入れているのと同じ状態ともいえる。) よって、エンジンを守る事が出来ない。高速でエンジンを回転させるターボ車や、スポーツ走行をする人は、特に注意したい。
逆に、数字が大きくなると、オイルが硬くなる(ネバネバが強い)ので、燃費が悪くなってしまう。
結局、普通車で30以上、ターボ車で40以上を選びたい。そして、低年式車は少し固めのオイル(数字が大きい)の方がいい。
また、オイルの値段は、「左の数字」と「右の数字」の差が大きい(広い温度に耐えられる)ほど値段が上がる。
化学合成油って?
オイルの缶には、「100%化学合成油」「部分合成油」「鉱物油」のいずれかの表記がある。
性能の良いオイル(寒さにも熱さにも強いオイル)は、化学合成して作られている。 その生成方法の違いを表したもの。
「100%〜」が最も良いわけだが、オイルの性能(値段)と比例しているので、この言葉の違いは、特に気にする事はない。
オイル交換の時期
カーショップでは「3000kmまたは3ヶ月に1度」を勧めているが、実際はそんなにマメにする事はない。
ぶっちゃけた話「1万kmまたは1年」でもいいくらいだ。ただ、エンジンのことを思うならば「5000kmまたは半年」くらいで交換したい。 だだ、ターボ車はマメに交換することを勧める。
「オイルフィルター(エレメント)」は2回に1回は交換したほうがいいとされている。
また、オイル交換の際、完全には古いオイルが抜けきらない。 (誰もが、オイル交換の際、車の説明書に書いてあるオイル量分、必要なかったことを経験したはず。) たまには、「フラッシング(エンジンの洗浄)」をしたい。フラッシングとは、オイル交換の時、古いオイルを抜いた後に、新しいオイルを入れ、少しの間エンジンを回して、エンジの内側に残っている古いオイルを洗います。そして、再びオイルを抜き、最後にもう一度オイルを入れる行程で行われます。通常、洗浄用のオイルには、フラッシング専用オイルを使うのですが、人によっては、安いオイル(通常のオイル)を使う場合もあります。
最後に、カー用品店で、新車メーカー純正のオイルを売っている事がある。
それらを見て、「意外に安いな〜。」と思う人が多いはず。
安い理由は、グレードが低いからです。(たいてい「10W―30」です。)
言いかえれば、性能の低いオイルを使っても、問題ないということの表れなのではないのでしょうか。
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