重力による時空の歪みW(重力場方程式)
(1) このように、時空の曲がり方に関する量である計量
 gμνは重力ポテンシャルUの働きをする(B'参照)。
 また、重力ポテンシャルUは質量密度をρとしたとき、
 次の(ト)に従うことがわかっている。
   ▽2U=4πGρ…C
   ▽2:ラプラシアン
   G :ニュートンの重力定数 
 このことから、
 時空の曲がり方に関する計量と物質の存在の仕方を
 示す量との間を関係付ける一定の方程式が
 存在することが予想される。
(2) アインシュタインは(チ)に基づき、
 時空世界を(リ)と仮定して
 次のような形の重力場方程式を導出した。  
   Gμν=(8πG/c4)Tμν…D  
   Gμν:計量から作られる2階の対称テンソル  
   Tμν:エネルギー・運動量テンソル
(3) 重力場方程式Dは重力場が弱い場合で、
 1) 時間的変動がないときはCとなり、
 2) 時間的変動があるときは   
    □gμν=(8πG/c4)Tμν…E  
    □:ダランベルシャン  
   となる。  
   このEは波動方程式の構造を持つことから
   (ヌ)の存在が考えられる。
(4) 1個の質点が存在するときに作られる時空
 (シュワルトシルト時空※)を
 重力場方程式Dで解析すると、万有引力の他に、
 ニュートン力学では説明できなかった弱い力が
 生ずることがわかり、(ル)を説明することができる。

※1916年シュワルトシルトが
 この場合における重力場方程式Dの厳密解を
 求めた。
◇ 語群 
 1.リーマン空間  2.ポアソン方程式  3.重力波  4.等価原理  5.水星の近日点移動

すうがく道場 数学・科学の窓 ☆一般相対性理論(7)☆

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