1.エネルギー量子説と光量子説
(1)エネルギー量子説
●黒体放射のスペクトル
→空洞内に存在する光の定常波の各周波数モード(νx,νy,νz)に
エネルギー等分配の法則を適用(古典物理学)すると、
高周波領域ほどモードが多いために光の強度が発散(紫外発散)することとなり、
実験結果(釣鐘型分布)に反する。
→プランク
振動数νの光のエネルギー最小単位はhν[h:プランク定数(6.626×10-34J・s)]
但し、これは空洞内に閉じ込められた光に固有の現象と考えた。
(2)光量子説
●光電効果
金属に光を照射すると、電子が光からエネルギーをもらって飛び出す現象。
照射光の振動数 | 飛び出す電子1個のエネルギー |
大 | 大 |
固定 光の強度だけを強くする。 |
不変 飛び出す電子の数が増えるだけ。 |
→アインシュタイン
光はE=hνのエネルギーを持つ粒子(光子)からなる。
(エネルギー量子説を空洞内の光に限定したプランクの考え方を否定)
光子は波としての性質もあわせ持つ粒子≡波と粒子の二重性
・ヤングの干渉実験→波としての性質
・マクスウェル方程式→電磁波の一種(速度一致)