『太田すうがく道場・学習と思考の手引』を叩き台として作成:2014.5.31
思考のスケッチ
思考のスケッチ‐1
ヒトは直観と論理の連係で思考する。
直観で発想し、論理で正誤を確認しながら進む。
思考のスケッチ‐2
AならばBである。」
「なぜ?」
「○○だから。」
この自問自答を積み重ねながら思考を進める。
常に背後の根拠に支えられながら思考を進める。
思考のスケッチ‐3
AならばBか?反例はないか?」
「逆も成り立つか?同値関係は保たれているか?」
命題間の論理関係に心を配りながら思考する。
思考のスケッチ‐4
その「言葉」は、如何なる「概念」を表現するものか。
その「概念」は、更に噛み砕いて「自分の言葉で説明」すると、どういうことか。
「言葉」に心を配り、
それが表す「概念」を確認し、
更にその「自己言語化」を行いながら、思考する。
思考のスケッチ‐5
思考の結果を、適切な記号・言葉等を用いて紙面に整理してみる。
出来るだけ整然かつ簡潔に記述する。
論理構成が読み手に円滑に伝わるように心を配りながら記述する。
書くことで、論理のごまかし・瑕疵のチェックができる。
思考のスケッチ‐6
「わかった」と思ったら説明してみる。
出来合いの言葉の流用ではなく、自分の言葉で説明する。
奮闘後に改めて整えた論理構成に沿って説明するだけでなく、 
実際の生々しい思考の経緯をも交えて説明する。 
それが出来なければ、まだ「覚える」「結論をでっち上げる」の段階。
思考のスケッチ‐7
問題を図・表に整理して思考する。視覚化して思考する。
仮定およびそれより導かれる事項をそこに集約し、
思考の対象要素を記号という形で具現化する。
図は出来るだけ仮定に即してそれらしく描く。直観が働くように描く。
思考のスケッチ‐8
「要するに」(抽象化・一般化)と「例えば」(具体化・個別化)で思考する。
思考のスケッチ‐9
因と果、独立変数と従属変数、を区別し、その相互関係を明確に捉える。
果を決定づけている因を絞り込む。
果を動かして因を探る。 図を描き直して、何が何を決めているかを知る。
因の表現形式はひとつとは限らない(例:角度⇔長さ)。 
状況に応じて適切な表現形式を選ぶ。
思考のスケッチ‐10
思考はゆらゆらと揺らぎながら、問題解決の方向へと進む。
頑強に当初の思いつき・固定観念で押し切ろうとしない。
その後の展開、状況を見据えながら、柔軟に思考する。
自然の流れに委ねながら思考する。 
思考は熟成する。行き詰ったら寝かすといい。
思考のスケッチ‐11
一方で「意味」を「記号」に変換し、機械的作業に乗せて円滑な処理を図りつつ、
他方で「記号」に「意味」を吹き込み、その「解釈」を介して思考する。
思考のスケッチ‐12
仮定と結論との距離を近づけるように思考する。
問題と関連性のある公式・定理に結びつけるように思考する。
思考のスケッチ‐13
分析と統合で思考する。
例えば、空間図形を考えるとき、
空間図形から平面図形を切り取ってきて分析し、
その結果を空間図形に戻して統合する。
思考のスケッチ‐14
モデル化(抽象化・理想化)、単純化、デフォルメにより
本質を把握する。
思考のスケッチ‐15
扱う数量の単位・次元に着目して適用公式・定理を探りながら思考する。
例えば、仮定が角度で、結論が長さならば、
角度の条件を長さの条件に変換する定理の適用が必要なはず、と考える。

思考のスケッチ‐16
その他:
一般性を失わない限度内での制約/場合分け/対称性/着目・区別/1当たり/0の活用/

太田すうがく道場の紹介のページへもどる