建築レポート:震災支援

4月7日

 朝6:00に七塚のコンビニでN君と待ち合わせ。一路輪島へ向かう。本当はこの日に、金沢で浅野川園遊会というお祭りがあり、建築士会でも清掃活動や親子のうちわづくりなどイベントを開催するのだが、そっちの段取りは済ませて、もう一人のN君に任せて輪島に行くことにした。(簡単に書いたけど、これはこれで大変だった・・・。)
被災地支援と言っても建築士会として何をすればよいのかわからないし、現地でどういう支援を行っているのか確認しないと、人も送り込めないので、いてもたってもいられなくなったというのが本音である。
現地に8時に到着すると、既に多くの人が集まっていた。建築士会輪島支部のメンバー、輪島建築組合のメンバー、ボランティアで集まった建築士達、富山からの応援隊。
しかし、富山の6人のメンバーには恥ずかしいのだが、依頼した石川士会青年委員会が2名しか来ていないのだ。
 朝の集合

青年委員は経験が少ないことから、住宅相談に行っても役に立たないのではないか?という事を後で聞いたが、それでも建築士として何か役に立てるはずだと思うのは無責任か?
建築士としてでなければ、他のボランティアと一緒に現地のボランティアセンターから支援をするという手もあるのだから、そういうのはいい訳にはならないと思うし、わからないなりに行ってみないと、被災地のニーズも把握できないし、現地で被害状況を見るだけでも絶対に自分のためになるはずだと思うのだ。自分が阪神淡路大震災に行った時の印象が今でも残っているように。
さて、点検の様子だが、輪島市役所に相談窓口を設置し、相談に来た人の住宅へ、建築士と大工がチームを組んで点検を行った。自分とN君、そして地元の大工さん2人と住宅をまわる。何軒か回ったが、やはり門前の被害を先に見ていると、輪島は大した事が無いように見えてしまう。被害の状況としては、内装材の亀裂や構造材の腐食箇所の破損、土台のずれが主である。大工さんはその場で簡単に、これは直る、これは直らないと答えていくのだが、すごいなぁと感心する反面、本当にそんな答えで大丈夫か?とも思った。
 土蔵の被害

結局この日は10軒程度を回ったが、うち半数は大した被害ではなかったが、残りはかなり傷んでおり、一軒は家が傾いているので、大工さんが後日応急の仮筋交いを入れることとなった。
また、この日の調査で、4軒の家に土蔵があり、ほとんどが被害を受けていた。これ以降の調査でも土蔵の被害が多く見つかり、今後の活動につながっていくこととなった。

夜は、住宅点検の活動拠点である「あての家」で宿泊。と言っても寝袋持参である。バイクのツーリング用に買ったのだが、思わぬ所でデビューしてしまった。その晩、住宅点検の中心人物であるMさん、埼玉からボランティアに駆けつけてくれた、耐震補強マニア(?)のKさん、金沢の設計事務所に勤めるMちゃんの四人で酒を飲みながら、今後の活動を話し合ったり、耐震補強の講義(?)を聞いたりした。

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