11月2日

 大学の生涯学習後期講座、ひとつ申し込んでいた。
 全8回、今日はその1回目だった。とてもおもしろい講義だった。今後も楽しみ。
 ”精神鑑定から学ぶ犯罪心理学入門”
 メモるので手一杯。質問まではとてもまわらない。

11月10日

 使用して約19年、ここ2年の冬は、左右交互に回転するはずの水槽が寒さに負けるらしく片方しか回らなくなっていた。よくここまでがんばって働いてくれた洗濯機。6度目の住まいまでついてきてくれた。
 本日、本格的に寒くなる前に新洗濯機の購入を決意。新宿まで出る。
 某店内。売り場の広さと人の多さに疲れきり、店員が捕まらないこともあって、この店での購入をやめる。別店へ移動。
 けして広くないフロアで、店員と会話。疲労ピークに近く、思考まわらず。購入後、自宅にて、自身で選択したようで実は店員のオススメ物に押し切られた気がし、どっぷり後悔。気に入らない。新洗濯機。

11月11日

 新洗濯機届く。
 旧洗濯機、ごくろうさま。これまでよく働いてくれたね。
 さて、この新洗濯機、最初からつまずいた。給水ホースから水漏れ。よって、後日給水ホースの交換という事になった。ゆえに、新洗濯機の試運転も途中で終了となる。
 …気に入らない。すっごく気に入らない。単なる金食い虫のお荷物にしか思えない。設置後思うに、サイズもやはり私の生活には大きすぎる気がするし。
 イライラモンモン疲労も限界。O氏にグチTEL。O氏よりアドバイスを受ける。今日はこれ以上考える気力持たず。明日考えることにする。

11月12日

 昨日一昨日の夜と、洗濯機問題で頭グルグルの為なんども目が覚めた。これ以上悩まされたくはない。
 以前の洗濯機が去り、我が家の最古参は冷蔵庫となった。使用年数約17年、モーター音がいつのまにか大きくなり、洗濯機同様ここ2年、停止する前にと購入を検討している物だ。(ちなみに石油ファンヒーター約15年、レンジ約12年、こちらもそろそろ危ぶんでいる。)
 私は冷蔵庫に語りかけてみた。 我が家に来た洗濯機、どう思う?──と。
 おまえも前の洗濯機も、本当に良い子でがんばってくれたね。あの子もおまえたちのようにがんばってくれるだろうか云々…。しみじみ語り合う。
 なんとなく新洗濯機の立場になり考えてみた。
 倉庫で出荷の順番待ちをしている洗濯機。係がやってきて、彼を運び出す為に手をかける。
 ”え!僕ですか!ついに僕の番ですか!やったあー!”
 輸送の間中、彼はドキドキしながら考えるのだ。
 ”ああ、どんな家に行くんだろう?家族は?どんなご主人様?どんな場所に設置されるのかな?
 僕がんばります!がんばって働きます!ドキドキ”
 到着。箱から出され、運び込まれる。
 ”うわあああっ、こっここが僕の家ですかあっ。ああっご主人様ですね!はじめまして!今日から働かせていただきます洗濯機です!どうぞよろしくお願いします!がんばります!”
 設置。
 ”ここが僕の場所かあ!うわっうわっうわあ!僕の終の棲家!”
 試運転。
 ”ドキドキ。上手く動きますように。問題ありませんように。だっだいじょうぶだよな。ここでしくじったらおしまいだ。ううっキンチョーするよー。ドキドキ。びくびく。”
 ああ、なんということだろう。給水ホース水漏れ。
 哀れ洗濯機。頭フリーズ。そしてパニック。悲鳴。必死の訴え。
 ”…う、うわあああっっっ!どっどうしよう?!どうすればいいんだ?!ごっご主人様あああっ!ぼっ僕、どこも悪くないんです!故障はありません!ホースさえとりかえればじゅうぶんに働けます!返品しないで下さい!うああっそんな顔しないでっ、みすてないで!(泣泣泣)
 ──うーん…。
 新洗濯機と語り合ってみる。
 前の子はね、すごく良い子でがんばってくれたんだよ。おまえもがんばってくれる?最低10年普通で15年だよ、どう?がんばれる?
 …まあ縁あって我が家へ来たのだ。使うことにした。

11月12日

 給水ホースの交換。再試運転問題なし。

11月15日

 灯油配達をしてくれる店を発見。さっそくお願いする。
 昨年はその気力がなくエアコンで冬を過ごし、しんどい思いをしたのだ。エアコンの暖房は苦手だ。目が乾いてつらいのだ。本当に苦しくて、あけていられなくなる。
 配達してくれた店員に思わず、「側に配達してくれるお店が会って嬉しい!ありがとう!」と云ってしまった。

11月16日

 新洗濯機を使う。給水ホースから少々水漏れ。
 …。私はメーカーHの製品を使うのは初めてだ。不信におちいる。
 購入店にTEL。たまたま住所近くに配送係がおり、急行。漏れているのを確認後、とりはずし、それを再とりつけ、そして運転してみる。漏れはなし。これで使用し様子をみる、そして再び水漏れの場合は購入店にTEL再々交換となる旨、確認。
 この洗濯機、使用を決めたものの、気持ちすっきりはせず。他メーカーにすればよかったか?

11月18日

 先週今週と番組「情熱大陸」をみた。二週連続、小栗旬について。
 この番組で初めて、私は、以前観た舞台「タイタス>。>・アンドロニカス」でムーア人を演じていた俳優が彼と同一人物であることを知った。
 今でも思い出すことができる。とても強烈な印象の役者だったのだ。
 私は無知な為、まったくの予備知識なしで舞台を観た。なので、彼が捕らわれた姿で初めて舞台に登場した時、当然ながら彼の役(登場人物)がどういう者なのかまったくわかっていなかった。
 私は、彼が登場したあの瞬間、彼に(この場合、彼の演じているあの役に、というのが正しいのか)視線も気持ちももっていかれたしまった。
 彼は、とてつもなくフェロモンをみなぎらせていた。放っていた。女をひきつけてやまない恐ろしいフェロモン。毒をたっぷりとふくんだフェロモンだ。それだけではない。野心野望謀略…うまく云えないが、何か、もっと他とは違う感覚、恐ろしいものをもちあわせているのだ。それらがうねり交じり合いけっきょくのところ”フェロモン”としか表現のしようのない、甘く恐ろしいもの。捕まったら最後恍惚と苦痛のなか身も心もぼろぼろにされてしまうであろうと直感で感じながら、この恐ろしい男から視線も心も放せない。
 彼は主役ではない。舞台上では彼以外にも登場し物語りは進んでいる。彼に捕らえられたまま意識したままか例外の人々を観ている自分にどこか戸惑ったのを覚えている。
 「カリギュラ」を観たかった。情報を得るのが遅かった。
 どんなものも縁がなければ難しい。経済面や日程もそうだが、たとえば「黒蜥蜴」、二度チケットを取りながら行くことができなかった。こういうものがいくつかある。
 縁があれば、いずれまた彼の舞台を観ることができるだろう。ぜひ希望。

11月19日

 疲れがたまったらしい。
 朝体が反応しない。起き上がることができないのだ。こういう時はさからわない。寝る。起床は12:30になった。
 就寝時間よりかなり早く眠くなる。私の弱点。疲れやすくとれにくい。このままひきずらないよう注意必要。

11月21日

 舞台「欲望という名の電車」
 さて、どうしよう。
 どう表現すればよいのかな。
 …少し仕事の話をしよう。
 これまで仕事をしてきて、やっかいなネーム、というのがある。
 エピソードひとつひとつはおもしろいのに、全体を通して読んだ時、なんだかそれ程おもしろくない、だが少し手直しすればなんとかなりそうなネームだ。
 これ、手直ししやすいようで実は直しにくい。ひとつひとつのエピソード内でキャラは確かにたっている。ストーリーの整合性も問題なし。なのに通しで読むと微妙にキャラにズレないしは無理を感じるのだ。ひとつ変更するとそれによって生じるひずみの修正が、意外と難しい。もどかしい思いをするのだ。
 その感覚に似ている。
 ひとりひとりの演技が良くないわけではないと思う。ただ、ちゃんと生きていない気がするのだ。たとえば、人間には根っ子があるとしよう。大地から気を吸い糧にして生きているのだ。今回の登場人物にはそれが感じられない。ガラスや氷の上をするすると滑っているような感覚。後半は少しなくなったが。
 キャラたちのとまどいを書いていて感じることはしょっちゅうだ。こういう時やがて書く手が止まる。彼らは彼らでなければやはり動けない、生きられないらしい。無理につくっても根っ子のないキャラにはエネルギーがない。エネルギーがなければ、そのストーリーに人をひきずりこむだけの磁場が生まれない。とても難しいのだけれど。
 そう、もどかしい舞台だったのだ。

11月23日

 Y氏よりTEL有り。ひさしぶりに話す。有難う。

11月27日

 新宿にてお茶。楽しい時間を過ごす。

11月28日

 上京していた両親と、「大徳川展」を観る。
 会場入口にて入場制限をしていたが、意味なし。会場内、まるでラッシュ時の電車内のよう。思うようには観られなかった。残念。
 その後、本館へ。ショップで気に入った書籍をみつけ購入。両親に、また本ばかり買って、とあきれられる。いつも思うが、どこでそんなイメージがついたのか。

11月のこと

 合唱練習と講義の影響、疲れて日々の体操ができなかったりほんの僅かになる。睡眠時間少々増える。目が覚めてもしばらく起きられないことも有り。
 ふいに突然、イメージがみえ、ひとつの物語のなかの人物が自分のなかに。それからずっともやっとした感じしかないが、彼が内に同居している感覚。こんどこそうまくつかめないだろうか。文字まで落せないだろうか。どんなひどい状態のものでも良いから。