9月2日

 一日中眠りっぱなし。眠るつもりはまったくなかったが、体の方がブレーカーおちる。
 ガンガンに覚醒していたのがウソのようだ。
 どんなに疲労のなかにいても限界を感じていても、頭の一部がすさまじくクリアでフル回転している状態。眠っていようが覚めていようがおかまいなしに覚醒しているあの状態。
 そこから、いま、普通の状態におち…いや、疲れているので普通より頭がもやっとしている。
 どうしたら、あの覚醒状態になるのか自分でもわからない。
 皆どうしているのだろう。
 とにかく、一歩、前に進んだ。本当に、一歩だ。一歩だけ。やっと。
 これまでずっと、ただ立ちすくんでいた。そこに立ちどまり…立っているだけで精一杯だった気がする。うしろにひっぱられないよう、とにかく立っていた。そこからやっと一歩、足が動いた。そんな感じだ。一歩進んで、一歩ぶん先に私は立っている。一歩進むということは、こんなに大変なこと。進んで、実感。

 世界が閉じる前に書くのが手一杯で、表現等選んでいられなかった。
 いま感じているのは、書けたという気持ちよりも、あそこも悪いここも良くないと、あまりの稚拙さ出来の悪さに責めたてられてきつい。
 とにかく書き終えた直後に担当さんにメールを入れておいて正解だったと思う。いまメールを入れられるかというと、難しい。かなり勇気がいる。
 書きっぱなしをみせることになる。余力なし。世界が閉じた以上、いま、私は完全にダウンしている。尽きた。

 もういちど世界に入りたい。
 昨年まで、担当さんにみせていたプロット、いまなら書ける気がする。時間はかかるが。
 あの世界に入れたなら。
 世界に入って、”彼”になりたい。”彼”になって、命を燃やしつくしたい。
 ”彼”のみるもの感じるもの、すべて体感したい。
 エネルギーがいる。いま以上のエネルギーが。
 ためろ。ためろ。ためろ。あの世界に入るために。”彼”になるために。
 世界の扉をひきよせろ。

9月8日

 新宿にて、良い時間を過ごす。
 帰宅後、くたくた。
 突然、何故私は生きているのか、その気持ちにとらわれる。涙こぼれ泣く。
 私は何故生きているのか、何のために生きているのか、わからない。空洞。中学生でもあるまいしと泣くのがおさまった後思う。
 居場所がない。どこにもない。  夕食の買い物時、買った物を袋に入れていたら、女性にぶつかられる。体強ばる。怖気立つ。気持ち悪かった。両腕鳥肌が立っていた。

9月9日

 やはり疲れているのだと思う。
 カウンセリング終了後、帰宅途中で軽い過呼吸。体コントロールきかず、すわりこむ。

9月のこと

 カウンセリング後、さらに体調悪化。
 とにかくパートの仕事優先。仕事ある日、作業ができる状態である為に、他すべて切りすてる。というか、そうなってしまった。
 休日になると、お昼近くまで眠っている。午後は、体が横になりたがるのを必死でおさえ、とにかくすわっている。それで手一杯。それでも限界で、ずるずると倒れこんで眠る日が多い。一日のなかでできること、かなり制限される。
 食事、甘い物甘い物甘い物。それからたんぱく質。通常よりほしがる状態。
 夏は水をうけつけにくい状態毎年のことだが、この時期に入っても続いている。
 耳鳴り続く。歯ぐき出血。口中右側上あごから喉奥まで腫れあがる。左目毛細血管切れる(たぶんまたストレスによるもの)。自分が思う以上に良くない状態らしい。
 精神的にも疲れている模様。
 人と接したくない状態。ケータイの電源オフ。インターホン無視。共同住宅、自分より前に入っていく人がいると、わざと歩みを遅くし、時間を稼ぎ接触を避ける等、行動有り。

 このところおちついていた、細い人、また気にかかる状態になる。自分の太っていること、醜さが気になる。細い人がいれば自分の醜さにおそろしくなり、自分と同じくらいの体型の人がいれば、自分もこんなに醜い姿なのだとおそろしくなる。どうしてよいのかわからない。食べなければ良いのに、とまらない。
 どんどん太っていく。デブになっていく。どうしたらよいのかわからない。

 押尾被告の報道、又、痴漢で逮捕の報道等で心おだやかさを乱される。特に、痴漢行為の報道、きつい。名前も職業も場所も報道されているのをみるにつけ、某とくらべてしまう。その時の光景頭に浮かび、感覚よみがえる。こんな報道があるたびに、戦っていかなければならないのか。
 考えたくないのに、頭からも心からもはなれない。くりかえしくりかえし、わきあがってくる。
 着地点はひとつ、確かにみつかったはずなのに、それでもこんな報道ひとつでよみがえり、乱される。

 作品の手直し、25〜26日やっとできる体力、気持ち状態になり、する。
 手直し後から、初めての連載時の作業の光景かぶるようになる。嫌。相手の表情は思い出せない。某の表情で思い出すのは、事柄の頃のものばかり。それらがランダムに日常のなかで浮かびあがり、感覚もともない、嫌。
 おぞましかぅったこと、おそろしかったこと、初めてひとを憎むという感情を知ったこと、たくさんのこと思い出す。気がつくと線路の真ん中で立ちどまっていたこと等、思い出す。全部全部ひとつひとつ、少しずつやっとの思いでのりこえてきたはずなのに、ほんのささいなことでばらばらと思い出す。気持ちが揺れ乱れる。こうして書いているあいだも涙とまらない。

 30日のカウンセリングの談。
 書けたことで、その作業に関連することとして思い出している可能性有り。
 某と制作とは直結しているので、書けなくなったことは、思い出したくない、防衛しようとするものとのこと。