10月3日

 国勢調査用紙を記入する。
 引っ越した時期等を考えていたら、思い出し、わずかに吐き気等。こんなことでさえまだ対応に不安定になる。

10月前半のこと

 パートでエネルギーを使い果たす状態続く。パート以外で、できれば人と接触したくない。両親から訪問したいとの連絡あり。いいよと返事はするものの、内心では来てほしくない。会いたくない。来訪時の疲労、その後のストレスによる不安定さをいつもの状態にまで戻すことの大変さ。何もかもが気が重く、来訪の知らせだけでどこか気持ちが不安定になる。ことに、現状の状態で両親と接すること不安。いつもと変わりない私をみせられるか不安。ちがうところを少しでも悟られ、それをつっこまれることさらに不安。
 某の姿、過去、時折ちらつく状態続く。
 書店に入る。だんだん気分が悪くなってくるが、それでも見てまわれる。
 昔の作品、直しができないままの状態。手直しできそうな気持ちがあるのに、反面他の気持ちと体がついてこない。数日かかってようやく用紙とオリジナルを出す。 が、そこでまた止まる。
 耳鳴り、やまない。不快とまでは云わないが、やはり好きではない。時折、座っていてもくらりとする。耳鳴りが復活したせいだろうか。

10月10日

 TVでひさしぶりに映画にチャンネルをあわせる。ユニバーサルの画面に軽い動悸。頭のなかに、波しぶきやら、富士山やら、モアイ像やらが浮かび、某の顔が浮かび、そこから記憶が浮かび、気持ち不安? イラつき? とにかくもやもや? 嫌?

10月11日

 テレビ東京「実録・死刑執行まで最後の5日間知られざる死刑の真実…」をみる為、チャンネルを合わせる。
 始まっており、目に飛び込んできたのは、死刑囚となる人物が両側から押さえ込まれているシーン。そしてすぐに調書の文面。”強姦”の文字が目に飛び込んで来、直後、唐突に強烈な吐き気に襲われる。キッチンに駆け込み、シンクのフチをつかんで吐き続ける。食事後しばらくたっていた為か、でるのはどろどろとした泡のような液体ばかり。吐きながら、すぐに激しい過呼吸におちいる。通常過呼吸におちいる時、発作を起こしそうな感覚や呼吸の感じがあるのに、今日はいつもとちがい、いっきに激しい状態におちいった。手足の震え。ぼろぼろと涙がでてくる。吐きながらそれらが続く。
 助けてと心のなかで叫ぶのに、誰も浮かばない。助けを求められるひとが誰もいない。
 とにかくチャンネルを変えなければと、力を失った体を動かす。床を這って行く。リモコンに手をかけようとしたが、それ以上はできなかった。体がいうことをきかない。体をまるめ、這いつくばったまま声をあげて泣き続けた。
 おさまってから、誰かに電話をかけようと思った。けれどできなかった。浮かぶひと浮かぶひと、迷惑がかかる、そう思ってしまう。
 前よりずっと、私は立ち直れているはずだ。
 それなのに、こんなささいなことで、実は自分がまだ表面上しか立ち直れていないことを手ひどく思い知らされる。自分が、どんなにズタズタにされたのか思い知らされる。傷は癒えないまま、生乾きの状態なのだと思い知らされる。
 ようやく登った崖を、わらいながら前からドンと突き飛ばされた心地。必死で爪をたてようやくすべり止まり、泣いている自分がいる。ようやくあそこまで登ったのに。
 一生続くのか。
 鏡のなかに、みにくい豚がいる。ぶよぶよと肉のついたみにくい豚。肉をとらなければと思うのに、食事コントロールできない。豚豚デブ豚。
 直しができそうな感覚、それでもある。
 某がちらつく。真っ黒に塗りつぶしたい。みえないように。
 どうすれば書ける。
 居場所がほしい。ひとつもいいところのない生き物であることがこわい。
 つなぎとめるものがほしい。自分をつなぎとめるもの。

10月12日
 朝目が覚めたら、目がはれぼったい。パート、入力ミス続く。
 両親から、14日来訪決定、と連絡あり。私の予定大丈夫かとききながら、私が断るとは微塵も思っていない。どころか、今回は長めに泊まれると云い、私が嬉しいだろうとおしつけてくる。きつい。イライラする。ピリピリしている。応対したくない。
 なんだか体のまんなかが空いている心地。何かで埋めなくてはと、内側からせきたてられている心地。甘い物食べたい。食べつくしたい。何か買いたい。すごい買い物したい。こんなことしても何にもならない。わかっている。おさまるのはほんの一時のこと。けれど、内側から突き上げられるように必死に求めてくるのだ。何かで埋めたい。埋めたい。埋めたい。埋めたくて仕方ない。たとえ今日この欲求をおさえられても、明日からまた、欲求が満たされるまでおさまることはない。こわいよ。自分の欲求がこわい。

10月中旬のこと
 両親に対し、よろしくない自分。申し訳ないが、どうしようもない。
 両親帰宅後、暴食始まる。アイスクリームばかり。とまらない。毎食毎食黙々とアイスを頭が納得するまで食べ続ける状態続く。頂き物のお饅頭も一箱全部いっきに食べた。こわい。みにくい豚。太るのこわい。肉が体につく、こわい。つまめる肉が体にあること嫌。一ミリもつまめなくなればいいのに。こわい。肉が自分にあることこわい。みにくい豚でもいいと云ってくれるひとがいるだろうか。

10月26日
 2年前の手直しの映像、ほんの一部突然入り動きだす。セリフきこえるけれど、どこか違和感。半ば書かなくてはと自分で無理矢理動かした感。会話がひどくざらついていて、そのざらつきが私のしたの上に残っている感覚。
 今日は、やらなければならない雑用なんとかこなす。つかれた。休みたいが、神経休んでくれず。何かしなければと働いているが、何もできず。
 しばらく休みの合唱団そろそろ練習に行きたいと思うが、体反応してくれず、行動できない。又、行くならそろそろしたくをしなければという時間になると、どんどん行きたい気持ちが落ちてくる。
 トータル、気持ちと行動がバラバラ。
 食事、いまだおちつかず。甘味とその量から離れられず。胃腸辛い。でも自制できない。
 外を歩いていると、細いひとばかり。ちがう。目がいってしまうからそう思えるだけだ。だが、あれが普通で、自分は太っているとどうしても感じる。体の肉がつまめることがおそろしい。全部全部なくなってしまえばいい。なのに、何故食べることを止められないのか。気持ちと真逆の行動。みにくい自分。消してしまいたい。
 頭のなかで第九が鳴っている。2年前の小品のBGMだ。直しできるはずなんだけどな。きっと入り込める瞬間がある。待とう。
 耳鳴り、時々めまいのようなもの、あいかわらず。

10月26日
 食生活厳しく、精神的にもまいる。疲れ、知人にTELする。
 TELしたのはいいが、それで気持ちを切り替えようと思っていたのに反し、会話でどんどん追いつめられる。逃げ場のない場所に徹底的に追いつめられ、尚も攻撃の手をゆるめられない。感情抑えられず爆発してしまう。途中でほうりだし、大声で泣いてしまう。頭真っ白。気がついたら包丁を両手で握りしめ、腹部を刺そうとしていた。腹部に先端のあたる痛みで、思考が戻る。「刺しちゃダメ!刺しちゃダメ!刺しちゃダメ!」なんどもなんども自分に叫び云いきかせる。刺そうとする力と留まろうとする力との押し合いがしばらく続く。ようやくおさまっても、手指が硬直し、包丁から手を離し床にほうるのも意識し時間をかけてとげた。そのまま動けず放心。呼吸を整える。
 今話せないとTELを切る。
 時間をおいて、相手からTEL入る。先程よりはおちついたものの、正直応対できる状態ではあらず。が、必要と思い、かなり無理をし平静をとりつくろって応じる。

10月29日
 先の知人から、様子うかがいのTEL入る。
 フォローをしてくれているのはとても理解できるが、自分がこれまでしてきたことを否定されている、又、すべきことを努力していないと云われている心地。先と同じように追いつめられていく心地。自分がずたずたにされていく。揺らぐ。自信を保とうとするのでせいいっぱい。必死。なんとかのりきってTEL終える。
 終えたとたん、自制きかなくなり爆発。すさまじい荒れよう。こんなのはいけないとわかっていてもとられない。こんな自分はおそろしい。自分でないと否定したい。26日同様猫達が怯え、部屋から逃げる。机の下等に隠れちぢこまる。ようやく動いても、こちらの様子をうかがっている。

10月28日
 定例のカウンセリング。
 自身を刺そうとした事、よく思いとどまりましたねと云われる。

10月31日
 胃腸限界。市販薬から、処方薬に替える。