【聳え立つ富士山】
平成十二年一月十四日(金)快晴・四月陽気
富士山。鈴川毘沙門天の大屋根の見える付近にて、浮島の葦原の土手より。
これが、今年度分個展の最後の作品である。どうしても富士を一枚―と念願していたのが漸く実を結んでまずよかった。つい先日も天気予報では、日中晴れというので出掛けたのだが、その日は予報は外れて富士はついに姿を見せず、付近まで来ていながら引き返した。
そしてきょう。予報は的中。九時到着(ここまで四十キロ、一時間要)、すぐ描き始める。車中にて弁当。寸暇を惜しんで続行、三時まで。車中にミニイーゼルを立て、制作する。「まあこれでいいだろう」となるまで、約六時間の没頭であった。
富士に真向って白冠雪、裾野の濃紺、手前の山々は冬の濃青紺色、前景が冬枯れの穭田のクリームと葦という、白、紺、クリームの華麗な色合せであった。
念願の一枚「富士」10号を今個展に加えることが出来てまず「よし」。自宅から鈴川浮島沼までは四十キロ、所要約一時間、その気になれば何処もわずかな距離なのだ。
穭田(ひつじだ)‥‥刈り取った後の稲の切り株一面に、青々とした稲がふたたび生え出た田をいう。
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