作品集(リフォーム編1)

W様邸

 W様邸は昭和初期の建築で築80年程の大変趣きのある建物です。 古い建物が次々取り壊され、跡地に建つのは 画一的な大手、中小ハウスメーカーの建物が多い中 大切に住み継がれて来た住宅を手がける事が出来た事は私どもにとって大変意義深いものでした。 おそらく明治生まれの職人の手による建物を、昭和生まれの私達職人の手で見事甦らせる事が 出来たのではないかと思っています。 庄内にも歴史的建造物は多々有りますが、庶民の暮らしが伺える建物、となると本当に少なくなって 来ているように思います。この仕事を通して改めて地域に根ざした質の高い住宅建築の有り様を 考えさせられました。個人で出来る事には限りが有りますが、80年前の職人がそうだった様に 手間隙を惜しまず、当たり前の事を当たり前に行う大切さを知り、日々の仕事に精を出して行きたいと 思っています。
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玄関前(施行後)
玄関前(施行後)
玄関前(施行前)
W様邸
W様邸
W様邸
     
玄関
廊下
板塀
W様邸
W様邸
W様邸
   
 通りに面しているので防音の為窓のある部分を板塀で覆っています。
     
船底天井
飾り窓
腰板
W様邸
W様邸
W様邸
 構造上天井の高さが十分に取れないため、少しでも圧迫感を無くする工夫です。天井板は杉の一枚板を使用、棹に施してある網代は手作りです。
 下駄箱上の窓は座敷の明り取り窓だった物をそのまま利用しています。障子戸も当時の物を使用しました。なるべく余計な手を加えず、障子の骨を洗い出し障子紙だけ張り替えて有ります。
 杉の無垢材を使用しています。天井板もそうですが、天然木の為一枚一枚表情が違います。プリントされた物のように統一感に欠けるかも知れませんが、使い込まれて行くうち落ち着きを増し、見飽きる事がありません。
 次回は2006年4月完成のE様邸です。こちらからお進み下さい。

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