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建築教育なんて固い言葉と思われがちですが、ここでは三条市高等職業訓練校・新潟デザイン専門学校で非常勤講師を歴任の経験から建築を学ぶに当たってのきっかけになりそうなはなしや、建築に興味のある一般の人たちに向けての講義のようなものを掲載しようと考えています。団塊世代の住まい空間についてなんてのも面白そうですね。
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第2回 ピクチャーウインドウと借景
普段何気なく接している建築空間。あなたの家や職場の窓から何が見えますか。窓は風景を絵として額縁のように切り取る効果があります。はじめてピクチャーウインドウということばを聞いたときの感動は今でも忘れません。建築をただ使うだけで過ごしてきた自分が、逆に建築を考えてつくりあげる立場にたって建築空間における窓の重要性を再認識させられたのでした。偶然でなしに計画的に窓を見せる手法はまさに芸術作品ともいえます。内部も外部も一体の多次元の建築をそんな感性で体感して欲しいと思います。
ピクチャーウインドウに変わることばとして、日本では借景ということばがあります。造園の技法を示すことばであり、はるか遠方の景観を庭園の構成上重要な要素として生かそうとすることをいう。とあります。比叡山の山並みを借景としている京都の正伝寺や円通寺の枯山水はその最たるものです。また窓は光と風の通り道でもあり、ル・コルビジェも窓の位置が建築の印象を決定づけるともいっています。光や風の通り道だけでない中から外、外から中といった空間のドラマを建築空間に見出そうではありませんか。
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