西沢渓谷
2001年9月
笛吹川上流の流れが作り上げた西沢渓谷は、山梨、長野、埼玉3県が境を接する場所にあり、秩父多摩甲斐国立公園に指定されています。渓谷に一歩足を踏み入れると、やがて滝や瀞、奇岩などの素晴らしい見どころが次から次へと目前に現れ、ハイカーを飽きさせる事がありません。
ハイキングコースは良く整備されていて、それぞれのビューポイントには、案内板が設置されています。ハイキングの前半は、沢をすぐ横に見ながら上流へ上流へと登って行き、後半は、緩やかな山道をゆっくりと下って来るという流れで、約9kmのコース1周の所要時間は、途中休憩を挟んで余裕を見ても、約4時間から5時間くらいです。 |
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西沢渓谷入口バス停 |
JR中央本線塩山駅前から出ている、朝8時8分発の西沢渓谷行き始発バスに乗り、9時15分、終点の西沢渓谷入り口バス停に到着。ここがハイキングのスタート・ゴール地点になります。ひとまずバス停横にある、山小屋風のドライブイン不動小屋で、山菜そばの朝食。
ハイキングをゆっくり余裕を持って楽しむには、やはりこの始発バスに乗り込むのが良いと思います。尚このバスは、運行数が少ないので注意。冬期は運休。 |
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コース1周の合流地点 |
バス停前を出発し、20分程歩いて行きます。舗装された道がやがて土の地面に変わると、西沢渓谷の大きなハイキングコース案内板と、きれいな手洗い所が見えて来ます。ここは、ハイキングコースの往路と復路の合流地点になっていて、直進すれば西沢渓谷へと入って行く山道、左の道はハイキングコースを1周して戻ってくる帰りの道です。 |
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二股吊り橋 |
合流地点を直進し更に20分程歩いて行くと、二股吊り橋があります。この辺りで沢は文字通り二股になっていて、右の東沢と、左の西沢に別れます。因みに、東沢にはハイキングコースは無く、危険なため立入は禁止になっています。そしていよいよここから、本格的な渓谷美を堪能して行くことになります。 |
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大久保の滝 |
吊り橋を渡り、少し歩くと大久保の滝があります。木々の間から少しだけ見える地味な滝ですが、ここが西沢渓谷最初のビューポイント。ここからは、概ね歩いて10分以内の間隔で、見どころが次々と現れます。 |
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三重の滝 |
三重の滝には観瀑台があり、そこに立って滝を眺めていると、その迫力に引き込まれそうになってしまいます。 |
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人面洞 |
人面洞は岩肌に自然が刻んだ模様が、人の顔に見えるところから、その名が付いた様です。 |
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人面洞 (拡大) |
目を凝らしてじっと岩肌を見つめていると、色々な所から人面が見えて来そうです。心霊写真みたいでちょっと不気味? |
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鎖場 |
西沢渓谷はアップダウンが比較的少なく、良く整備されたポピュラーなハイキングコースではあるのですが、所によってはこの様な足場の悪い場所もあって、鎖を頼りに進みます。 |
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竜神の滝 |
往路の大半は、西沢を左手に見ながら緑に包まれた渓谷を歩いて行くことになります。絶え間なく登りが続きますが、素晴らしい景色や見どころがいっぱいで、不思議と疲れを感じさせません |
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恋糸の滝 |
恋糸の滝は、ハイキングコース中一番小さくて静かな滝です。 |
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貞泉の滝 |
大きな音を立てて激しく流れ落ちる滝は貞泉の滝。このハイキングのハイライトのひとつです。 |
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母胎渕 |
母胎渕は、西沢の浸食によって作り上げられた、沢の中のほら穴(歐穴)です。 |
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カエル岩 |
3匹の親子ガエルが、重なっている様に見えるカエル岩。今にもゲコゲコと、鳴き声が聞こえてきそうです。 |
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方丈橋 |
カエル岩を過ぎたすぐ先に方丈橋が見えて来ました。橋を渡り、西沢を今度は右手に見ながら進むと、いよいよハイキングコース中随一の絶景が近付いて来ます。 |
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七ツ釜五段の滝 (上3段) |
ハイキングもいよいよクライマックス。七ツ釜五段の滝は名前の通り滝が5段に分かれていて、滝の水が轟音と共に五つに分かれた壁面を落ちて行きます。 |
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七ツ釜五段の滝 (下2段) |
滝の姿を一度に全て眺める事は出来ませんが、滝の周りをぐるりと半周迂回しているハイキングコースからは、場所によって滝の上流部と下流部をそれぞれ眺めることが出来ます。その力強く美しい滝の姿には、つい時間を忘れて見入ってしまいます。 |
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不動の滝 |
不動の滝はハイキングコース中最後の滝。この滝を通りすぎると今度は、急な山の斜面に作られた長い階段を登って行くことになります。 |
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折り返し地点 |
階段を登りきってひと汗かくとここから復路、折り返し地点です。ちょっとしたテーブルもあって、一休み出来ます。折り返しといっても来た道をそのまま引き返すのではなく、沢から少し離れたなだらかな山道を、のんびりと時間をかけて下って行きます。 |
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トロッコ軌道跡 |
ところで、この山道にはレールが敷かれています。嘗てここにはトロッコが通っていたからです。案内板によると、昭和8年から昭和43年まで馬に引かれたトロッコが木材搬出のため行き来し、またそれによる転落事故などもあったのだとか。
レールの敷かれた山道を下って行く事1時間強で、最初に通り過ぎたハイキングコース合流地点に出て来ます。そして更にそこから朝歩いてきた道を20分程戻れば、ゴールのバス停前に到着。朝立ち寄ったドライブイン不動小屋に入り、山菜ご飯と名物よもぎ柏餅で遅い昼食です。 |
★交通 |
JR中央本線 塩山駅下車 |
★歩行距離 |
約 10.0 km 4時間30分 |
周辺地図
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