高尾山ヲ散歩スル
2005年10月
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高尾山口駅前 |
都心から1時間足らずの距離にある、標高599mの高尾山はとても親しみやすい山。今日は、まるで街中をスニーカーで散歩する様に、この山を山頂まで気軽に歩きます。 |
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高尾山口駅前 |
高尾山へのアクセスは京王線の高尾山口駅から。駅構内には、高尾山ハイキングコースの案内パンフレットが置いてあります。高尾山を歩くうえでとても参考になるので、これは是非ゲット。
駅を出たら、駅前の静かな小径を右方向へと歩いて行きましょう。 |
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ケーブルカー清滝駅 |
間もなく二またに分かれた道の左側に、高尾登山電鉄ケーブルカーの山麓の駅、清滝駅が見えてきます。そして二またの道の右側は、高尾山ハイキングコースの1号路スタート地点。このコースも含めて高尾山には、全部で8本のハイキングコースがあります。 |
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1号路スタート地点 |
時間と体力があって、且つ山歩きそのものを楽しむのなら、ここから歩いて高尾山の頂上を目指し、更にその先の景信山、陣馬山と1日掛けて縦走するのも良いのでしょうが、今日は気軽に手軽に、そしてのんびりゆっくり、高尾山ヲ散歩スル事にします。 |
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ケーブルカー |
・・・と言う訳で、きつい登りはケーブルカーに任せましょう。標高差271m、標高472m地点まで、ケーブルカーに運んで行ってもらいます。 |
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日本一の急勾配 |
31度18分の勾配は、日本のケーブルカーではナンバーワンです。料金は登山リフトと共通で、大人片道470円、往復券だと900円。下りはリフトを使う予定なので、今日は往復券を買っておきます。 |
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ケーブルカー高尾山駅 |
乗車約6分で、ケーブルカーの山上の駅、高尾山駅に到着です。 |
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1号路ハイキングコースへ |
高尾山駅の駅前広場に出ると、目の前の道はすぐに左側の展望台へ続く石段と、右側の1号路ハイキングコースへ合流する道とに分かれます。 |
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歩き易いハイキングコース |
薬王院への道標に従い、右側の道へと進みましょう。ここからの道は殆どがコンクリートで舗装されていて、急なアップダウンもない歩き易い道です。 |
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たこ杉 |
何やら、タコの足の様な根を持った杉の大木があります。伝説によると、大昔この杉の木の根が、山道を通るのにとても邪魔だったため切り取ってしまおうとしたところ、タコが足を動かす様に、あわてて後ろに隠してしまったとか。 |
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たこ杉 |
樹齢約450年になるこのたこ杉は、高さ37m、幹囲6mの大木で、高尾山内では2番目の大きさだそうです。 |
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浄心門 |
たこ杉を過ぎると見えて来るのは奈良時代、744年の創建になる高尾山山中の寺、薬王院有喜寺の浄心門です。 |
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神変堂 |
浄心門の傍らにある小さなお堂は神変堂と言うお堂で、安置されているのは神変大菩薩。山伏のルーツと言われているそうです。 |
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善童鬼 |
妙童鬼 |
神変堂の両脇に座っている2匹の鬼は妙童鬼、善童鬼という夫婦で、神変大菩薩に従者として仕える鬼です。その昔、悪行を働いたところを神変大菩薩に征伐され、その後悔い改めて、人々の救済のために尽くしているとか。 |
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男坂、女坂へ。 |
神変堂の先、道は二手に分かれます。右へ行くと坂道の女坂、左は石段の男坂で、どちらも登りきった先でまた合流します。 |
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男坂 |
男坂の段数は、除夜の鐘でお馴染み人間の煩悩の数、108段で、煩悩を乗り越えて行くという意味です。 |
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仏舎利塔へ |
男坂と女坂の合流地点で一時コースを外れ、右に分かれる坂道を上って仏舎利塔へ寄ってみましょう。 |
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仏舎利塔 |
なだらかな坂道を上って行くとすぐに、釈迦の遺骨が祀られている純白の仏舎利塔が現れます。 |
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百観音お砂場霊場 |
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都内一番の杉並木 |
1号路ハイキングコースに戻り先へと進むと、10本余りの杉の巨木がズラリと並んだ杉並木が見えてきます。案内板に依れば樹齢は1,000年程で、東京都内では一番の杉並木です。 |
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天狗の腰掛け杉 |
高尾山を護っているのは天狗。その天狗が杉並木の中の、ある1本の木の枝に座って、始終山中を見張っているそうです。 |
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四天王門 |
やがて右手に山門が見えてくるので、これをくぐります。 |
この山門は四天王門と言い、門内にはその名の通り四天王像が安置されています。この門から薬王院境内の中心部へと入って行きましょう。 |
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天狗像 |
高尾山に住むと言われる天狗様。薬王院境内にも、大天狗と小天狗の像が睨みをきかせています。 |
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左の道へ少し入ると・・・ |
天狗像から少し歩いた左側、「御手洗い」への看板のそばには、不思議な石標が建っています。 |
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不思議な石標 |
「これより琵琶の瀧道」と記されたこの石標、平成13年に山中にあったある杉の大木を伐採したところ、不思議な事に幹の中から現れたもので、江戸時代の享和3年 (1,803年) に建てられたと言う事が、石標に刻まれています。 |
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仁王門 |
先へと進むと、右手に見えてくるのが仁王門。「山頂方面へ」の道標に従い、石段を登って門をくぐります。 |
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薬王院大本堂 |
その先、正面にあるのは薬王院大本堂。明治34年の建築です。 |
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石段を上る |
そのまま、大本堂の左脇にある石段を上って行きましょう。 |
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飯綱権現堂 |
石段を上りきると現れたのは飯綱権現堂。1729年建立のこのお堂は、東京都の有形文化財に指定されています。 |
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飯綱権現堂 |
朱色がベースになった極彩色のお堂と、これに刻まれた彫刻はかなりのインパクト。目を見張ります。 |
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高尾山不動堂 |
飯縄権現堂を右へ廻って、裏手の石段を更に登って行くと、薬王院の奥の院にあたる、江戸時代初期に建立された不動堂があります。 |
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山頂へあと一息 |
この先少しの間、コンクリートの舗装路が途切れて、山の道らしくなります。山頂はもう少し。 |
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山頂 |
高尾山山頂に到着です。山頂はかなり整備されていて、ベンチやテーブル、売店があり、弁当持参でなくても食事が出来ます。 |
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山頂より横浜方面を望む |
山頂からの眺めは上々ですが、この日は少し曇っていて、下界は霞んで見えました。残念。 |
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4号路へ |
食事を終えてゆっくり休憩も出来たので、そろそろ山頂を後にしましょう。さっき歩いてきた1号路ハイキングコースを少し戻って手洗い所が見えたら、そこは4号路ハイキングコースとの分岐点。下りは通称吊り橋コースと呼ばれるこの4号路を歩く事にします。道標に従って左の道へ。 |
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4号路ハイキングコース |
高尾山ヲ散歩スルつもりで歩いた1号路とは打って変わって、4号路は木々の生い茂った山中の道を歩くコース。山歩き気分が味わえます。 |
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ハイキングコース内の案内板 |
4号路には、高尾山や自然についての説明を分かり易く記した案内板が沢山建っているので、一つひとつ読みながら歩いて行くと、飽きる事がありません。 |
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みやま橋 |
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みやま橋 |
高尾山唯一の吊り橋、みやま橋です。橋を渡って先へと進みましょう。 |
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1号路へ |
1号路との分岐点から約1.5km、往時に通った浄心門の近くで、再び1号路の舗装された道へ合流します。 |
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高尾山サル園 |
たこ杉を過ぎた少し先の右側にあるのは高尾山サル園。 |
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サル山 |
サル園には30頭余りのサルが、サル山で放し飼いにされています。 |
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野草園で |
園内には野草園もあり、300種類以上の植物が栽培されています。入園料金はサル園、野草園共通で、大人400円。 |
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Y字路を右へ |
高尾山サル園を後にするとすぐに、道は左右に分かれます。左はケーブルカー駅への道ですが、今日は下山に観光リフトを使うので、指導標に従い右の道へ。 |
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山上駅 |
しばらく歩くとエコーリフト山上駅に到着。ここからリフトに乗って、下界へ戻ります。 |
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エコーリフト |
ケーブルカーの清滝駅で買っておいた往復乗車券を使い、リフトに乗ります。ケーブルカーと並行して動いているエコーリフト。急斜面を下りて行くと、意外にスリルを感じます。 |
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ケーブルカー駅 駅前通り |
リフト乗車12分で山麓駅到着。近くにあるケーブルカーの清滝駅を通り過ぎて、みやげ物店の並ぶ駅前通りを歩いて行くと、京王線の高尾山口駅はもうすぐそこです。のんびり歩いてゆっくり休んで、約5時間の高尾山散歩でした。 |
周辺地図
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