ヤルヴィ/エーテボリ響 管弦楽曲集

収録曲:カレリア組曲、ルオノンタール、アンダンテ・フェスティーヴォ、大洋の女神、「クリスチャン2世」組曲、フィンランディア
レーベル&CD番号:DG 447 760-2
演奏者:ヤルヴィ/エーテボリ響 Soile Isokoski (Sop)

いぶし銀のオーケストラ、エーテボリ響

 エーテボリ響はまさにいぶし銀のオーケストラと呼ぶにふさわしい存在です。決して派手ではないけれど、適度に洗練された音を持ち、シベリウスの演奏においては、抜群の雰囲気を作り出してくれます。こんなすばらしいオーケストラを作り上げたヤルヴィに敬服です。
 シベリウスの演奏としてはきわめてオーソドックスなスタイルであり、特異なところはどこ一つないのですが、それでいて味わい深い、いい演奏です。ちょっぴりくすんだ、暗い、けれど繊細な響きの弦、暖かい音を出す管、オーケストラのバランスを決して壊すことのない打楽器が、これぞシベリウスという音楽を作り出していきます。
 シベリウスを聴き始める人にも安心して薦められる、名盤です。
 エーテボリ響の録音は主にBISから出ており、これらの曲は2回目の録音となりますが、後年の録音の分だけ指揮者の円熟とでもいいましょうか、より暖かく、音楽的な演奏になっていると思います。  


シベリウスのCDへ戻る

トップへ戻る