グレン・グールドのシベリウスとアンダンテ・フェスティーヴォに関して


(TOPOS様よりいただいたCD紹介です)

●ソナチネ第1番〜第3番、キュリッキ
グレン・グールド(ピアノ)
1番&2番:1976.12/18,19・3番&小品:1977.3/28,29
SONY CLASSOCAL(旧CBS SONY)
国内版「28DC 5295」
輸入盤「SM2K 52 654」

●アンダンテ・フェスティボ
WARNER/FINLANDIA
直輸入盤 The Best of Sibelius「WPCS-5936/7 (4509-995881-2)」

私はグレン・グールドの弾くソナチネでシベリウスが大好きになりました。雪国育ちだからでしょうか、これを聴いていると、静かな、夜の蒼い雪景色を思い出します。
 やがて他の演奏も聴いてみたくなり、いくつかCDを購入しました。ところが、そのあまりの違いにびっくり! 聴き比べた結果、むしろグールドのほうが突出して異質な演奏だということが分かりました。(アレグロも無視しているし…)
 しかしどうも納得できません。というのも、私はグールドのソナチネからシベリウスの交響曲の世界に入っており、その際になんの違和感も感じていなかったのです。逆に言うと、他のピアニストの演奏には、交響曲との内的なつながりが感じられない、交響曲のシベリウスがそこに居ない、と言わざるを得ないです。
 むしろ他のピアニストたちが「ピアノ音楽」の奇矯さにはまってしまっているのではないか…、この頃そう思うようになってきました。
 
 もうひとつのお気に入りはシベリウス自身が指揮する「アンダンテ・フェステボ」です。CDに吉松隆氏のコメント(名文!)があり、それを読んでから聴くと本当に感極まります。こんなすばらしい演奏はそう滅多に聴けるものではありません。こんな古い録音が残っていた奇跡にただ感謝するのみです。


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