シベリウスについて



Johan(Jean) Julius Christian Sibelius ジャン・シベリウス
1865ハメーンリンナ − 1957ヤルヴェンパー

 シベリウスはフィンランドの国民的作曲家で、20世紀におけるもっとも著名なシンフォニスト(交響曲作曲家)の一人です。彼の作品としては、交響詩「フィンランディア」や交響曲第2番のような民族的ロマン主義の影響を色濃くうけたものが有名ですが、その一方、後年の作品はあまり知られていませんが、フィンランドの豊かな自然を感じさせてくれるような、非常に美しい曲が数多くあります。また、最晩年にかかれた作品では、人間の手によるものではないような、非常に精神的で限りなく深い音楽の世界が展開されます。これらは万人受けするものでないかもしれませんが、静かに耳を傾けていれば、きっと何かを語りかけてくれる・・・・・そういう良さを持った作品ばかりです。


 シベリウスはヴァイオリニストだったこともあり、作品は弦楽器が主体のものが多く、その用法も独特です。後期の作品では細分化された弦楽器群が非常に繊細な音の世界を作り出し、私たちを幻想的な世界へと導いてくれます。また、彼は若い頃にブルックナーやワーグナーの影響も受けています。私見では管楽器の用法は、特に若い頃の作品にその影響が色濃く見られるように思います。


 シベリウスは92歳で亡くなりましたが、亡くなるまで作曲を続けたのではなく60代半ばにして突然作曲の筆を折ってしまいます。そして亡くなるまで、謎の長い沈黙期が続きました。その沈黙期に老シベリウスは最後の大作となるはずであった第8交響曲を作曲していたようですが、ある日その作曲途中の楽譜は、シベリウスの家、アイノラの庭で作曲家自身の手で焼き払われてしまったということです。







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