メーラー乗り換え大作戦? from Outlook to ?


現状
11月14日現在、メーラーはMicrosoft Outlook98 (Win)を使っています。Outlook Expressではなくオフィスアプリのほうです。2年近く使ってきて、それなりに快適に使ってきましたが、最近になって不満も出てきました。このソフトの長所、欠点について整理してみます。

スクリーンショット↓↓

長所
・スケジューラーが搭載されており、メールと一緒に起動されるため、スケジュールチェックに便利。
・メールの振り分け機能が充実しており、メールの分類が楽。振り分けやメールの移動などがウィザード形式でも可能。
・連絡先フォルダでメールアドレスや住所などの個人プロフィールが効率よく管理できる
・検索機能も比較的充実している。
・HTMLメールの表示が柔軟にできる。
・マルチアカウントへ対応しており、それぞれのアカウントを特に意識することなく、シームレスな使い方ができる(アカウントごとにメールボックスが分けられておらず、一つのメールボックスとして使える点がよいです。これができるメーラーは少なく、Outlook Express、Beckyなどしか見かけません。)。
・OutlookExpressとは違ってデフォルトがテキスト形式になっている(この辺はオフィスアプリらしい)。
・良くある3画面表示だが、必要に応じてメールを別画面にも表示できる。
・データのインポート、エクスポートによってバックアップが容易にできる。

短所
・セキュリティホールが存在する(パッチをあてるのが面倒。)。もっともHTMLメールの機能を最大限に生かせるような便利さと表裏一体であるが。
・添付ファイルに時々ゴミがつく(Outlook2000では改善されている模様)。
・MLで便利なスレッド表示をサポートしていない。
・スレッド表示に必要なヘッダーのうち、messageIDとIn-Reply-toには対応しているが、Referenceには対応していないため、スレッドを切ってしまうおそれがあり、不評の原因となるかもしれない。
・「連絡先」フォルダと同期するアドレス帳がソートをしてもなぜか名前順にならんでくれない。
・起動に時間がかかる(ただ、メールが増えても重さは変わらない点は評価できる)。
・Outlook98、2000以外のソフトにデータをエクスポートすると、インターネットヘッダーの大部分が消去されてしまい、非常に不便。OutlookExpressのインポート機能でも同じ。現状ではNetscape Messengerのインポート機能以外ではまともにヘッダーが残りません。
・セキュリティパッチ(非常に長いSubjectが指定されたときに強制終了される問題を解決するパッチ)をあてると、Norton AntiVirusのメールアカウント自動認識機能や、Eudoraのインポート機能が使えなくなる(レジストリに若干変更が加えられるためと推測されます)。

 といった具合ですが、私が一番問題に思うのはスレッド表示関連のサポートがないことです。最近MLにいくつか加入することになったのですが、スレッド表示ができないことに不便を感じたのと、スレッド表示に関して今後いろいろと支障が出てくるであろうと感じたことがメールソフトを乗り換えようと思ったきっかけでした。

どのソフトに乗り換えるか
 で、乗り換えようと決めたのは良いのですが、果たしてどのソフトに乗り換えたらよいのやら・・・・・大した情報もなく迷ってしまいました。

 まずはお手軽に、OutlookExpress5.5に乗り換えてみようということで、データを移行してみました。そこでトラブル発生。前述のインターネットヘッダーが大部分失われてしまい、MLのメールの返信すらままならない状態になってしまいました。それに機能縮小版?であるOutlook“Express(機能縮小版のシンボルExpressがついていますから)”に乗り換えるのはなんとなく気が引け(とはいってもOutlook98よりも高機能な部分(スレッド表示など)もあって、その機能は使いたいのですが)、また、スケジュール機能がないという点でもマイナス面を感じて、結局断念しました。

 次に最近広告を表示することで無料で使えるようになったEudoraをダウンロードしてインストールしました。しかし、これも前述の通りインポート機能が機能せずにデータが移行できませんでした。また、動作もOutlook98以上に重く、スレッド表示もサポートされていないようでした。それゆえこちらも断念しました。

 と、データーの移行に2回も失敗してしまいもはや乗り換えは無理なのではと思い始めました。シェアウェアに乗り換える場合は、Outlook98のデーターはそのままインポートできないので、何らかのソフトを介して、適切なデーターに変換しておくことが必要ですし、多くの市販ソフトもOEはサポートしていてもOutlook98のデータはサポートしていないことが多いのです。

 もはやだめかと思い始めた矢先、まだチェックしていないソフトがあることに気づきました。Netscape Communicatorに付属のNetscape Messengerです。このソフトはOutlook98のメールボックスをインポートできる機能があります。これでデータを移行してみると・・・おぉ、こちらはインターネットヘッダーの情報を保持したままデータが移行できているではないですか。ようやく道が開けた感じがしました。もっともこのソフトはマルチアカウント対応ではないので、メールアカウントを3つ持っている私には不便です。けれど、Messangerのファイル形式はUnixMailBoxという汎用性があるプレーンテキストの形式なので、フリーソフトやシェアウェア、市販ソフトへの移行は簡単なので、移行に際してのデータ変換の手段として使えます。

これまでの話を整理すると、図のように、Messenger経由でデータを移行すればよいということになります。


 これでデータ移行の心配がなくなりました。そこで、シェアウェアも考慮に入れて、使えそうなソフトでかつ有名で安心なものをリストアップしてみました。これらのソフトはスレッド表示に対応しており、インターネットヘッダーに関しても問題がありません。

フリーソフト
EdMax Free
電信8号

シェアウェア
AL-Mail
Becky! Internet Mail
Datula
EdMax

メーカー市販品(パッケージ)
Shuriken Pro

私は今までOutlookを使ってきたので、例の3画面タイプのインターフェイスを持ったメーラーの方が慣れているので良いかなと思い、電信8号、AL-Mailは除外することにしました(ソフトの性能とは関係ありません。好みの問題)。また、EdMaxに関しては、どうせ使うならシェアウェア版にしようということでfree版は除外することにしました。そして残ったソフトのなかから、試用してみてきめることにしました。

なお、それぞれのソフトの印象は
Becky!  なんといってももっとも有名でユーザーが多いため、バージョンアップが盛んでこなれている。使いたい機能が使いたいところにある。マルチアカウントでも共通のメールボックスを指定できる。Ver2のプラグインが魅力的でVer2ならOutlookから乗り換えても違和感がほとんどなさそう。リモートメール機能がある。一方でVer.1ではメール数が多くなりすぎると動作が重くなるとの報告あり。3000通のメールを抱える私の場合は大丈夫なのか不安。HTMLメール(使わないけど)の表示に関してはセキュリティの要請からかなり制限されているのもちょっと気になる。

Datula  機能は必要十分で余計な機能が一切ない。動作が軽快。ニュースリーダーが統合されている。スレッド表示のボタンがあるのも便利そう。しかも安い。

EdMax カスタマイズが豊富。画面色やフォルダアイコン、ショートカット、メニューなどカスタマイズし放題。カスタマイズは大変だが、かなり自分の好みに近づけられる。ニュースリーダーがついている。スレッドが閉じたり開いたりできる(Beckyは次期バージョンからできる)。MDIインターフェイスはちょっと肌に合わない感じも。

Shuriken Pro お試し版がない。まだ購入していないのでどんなソフトかわからない(12月1日に新バージョンで発売されるのでそこで買う予定)。スケジューラが便利そう。ニュースリーダーがない。

といった感じです。現在、まだShuriken Proを購入していないのでどれにするかは決まっていません。現バージョンならDatulaがベストかと思いますが、Beckyの次期バージョンはすごく良さそうですし・・・・・。決定は12月の半ば頃かな?


で、その後です。Shuriken Pro にしてみました。

結果から言うと、快適だと思います。良かったと思ったのは、デフォルト状態でも、かなり使いやすい状態であることと、スレッド表示が逆順にできること(日付の新しいスレッドから表示できる。これは上記の中ではほかにBeckyしかサポートされていないです。)ただ、違和感も少々。検索機能が、アカウントを横断してできず、どこにメールがいったか全くわからなくなってしまった場合にはアカウント毎に検索をする必要があります。そもそも、(多くのマルチアカウントメーラーがそうなのですが)アカウント毎に受信箱や送信箱があって、それぞれが独立したメーラーとして機能しているようなものなので、それを前提としたメールアカウント利用をしないといけないようです。Microsoftのメーラーは、アカウントの存在を感じさせない、完全にシームレスなものですから、それと比べると、ランクダウンは否めません。もっともアカウントを越えてのメール移動は可能ですけど。
 とはいえ、スレッド表示は非常に快適ですし、エディタ環境もなかなか良いです。あとは、特筆すべきなのは、バックアップ機能。アカウント設定から振り分け、メールデーターそのた、環境のすべてを一度にバックアップ可能です。これはなかなかすごいものがあります。再インストール魔の私には願ってもない機能です。便利に使っています。

今後、徐々に使用感をレポートしていきたいと思います。


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