* スネークホーン *

SnakeHorn


前にstereoという雑誌の自作スピーカー特集で、塩ビ管を使ったスネークモデルの 作品があったのを覚えています。その作品はけっこう大きなサイズだったと思います。今回自分が作ったものは わりとコンパクトなスネークです。


さて製作ですが、エルボのつなぎ数が多いので、 一から作ると1本作るのに1時間 (2本で2時間)くらいかかりそうです。今回は作り置きのヘッドを利用したので、胴体部分だけ作ればよく、 左右2本を1時間でできました。

ユニット違い比較で使った、TangBandユニットのヘッド部分を利用しました

<材料>
 スピーカー左右1組分
  • シナ合板 9mm厚 150×150mm 2枚
  • 塩ビ管 径違い100×50 2個(ヘッド用)
  • 塩ビ管 径違い75×50 2個(ホーン出口用)
  • 塩ビ管 90度エルボ50 20個
  • 塩ビ管 VU50 1mからカット
  • 輪ゴム 11mm幅×折径80mm 4本
  • ゴムシート 1mm厚 300×300mmからカット
  • 適当なカーペット(胴体内の補助吸音材として)
  • 吸音材 適当なもの(ヘッド内に使用)
  • 材料費は\3,500くらいです
    (ユニット別、カーペットは\700くらいの巻物を購入)

    <組み立て手順>
    ヘッドの後ろにスピーカーケーブルを通す穴をあけました。 スピーカー端子を付けようとも思いましたが、ヘッド内が狭かったのでやめました。
    スピーカーケーブルを通す穴にゴムシートを貼って、 そこに穴を開けてケーブルを通しました。こうするとケーブルが動きにくくなります
    吸音材を挿入
    ケーブルが後ろから出ています
    つなぎのパイプをカットするのに、パイプカッターを使いました。 数が多いので、ノコギリではたいへんです
    VU50管をすのこ台の溝に置いてカットすると楽です
    エルボをつなくためのパイプは22個(スピーカー2本分)必要。 1個カットするのに1分くらいかかるので20分ちょいかかりました。

    カット面はヤスリをかけないでそのままの状態で使いました。数が多いので面取り していると時間がかかります。特にする必要はないと思います。
    カットしたパイプの内側にカーペットを挿入する方法を使わせてもらいました。
    カーペットは両面テープで貼り付けないで、挿入するだけに しました

    あとはエルボをつないでいくだけです

    <完成>


    <f特>
    測定はRchのみ
    マイク位置はユニット正面から1.5m、高さ70cm

    トグロを巻いたスネークをイメージして作りましたが、音はイメージできません。はたしてどんな音になるのか??
    40Hz付近が弱くブーストされていますが、レベルが小さいので威力はありません。 音道でのロスが大きいということでしょうか。

    音の定位はよくホーンとのバランス は悪くありません。ピアノソロなどは気持ちよい響きをさせてくれます。

    このスピーカーに限りませんが、塩ビ管スピーカーでハードロックやヘヴィーメタルなどをガンガン鳴らすと 筒鳴りが目立つ違和感のある音になりやすいです。今回のスネークホーンも違和感のある音をしています。 胴体部分に手を触れると、パイプが振動しているので、何らかの対策を考えたいです。

    なにはともあれ、スネークっぽい形ができたということで 第一ステップはクリア!!次は音質向上をはかりたいです。

    その後の実験で、塩ビ管の内側に鉛テープを貼ると、管の振動が大幅に減衰して 生き生きした音に変化しました。それまでは塩ビ管が振動して音がこもっていたということでしょう。


    <鑑賞用セッティング>

    ホーンが外向きになるように、左右対象の作りにしました


    <製作上の注意>

    エルボのつなぎ目を見えないようにするために、 VU50管を丁度よい長さにカットする必要があります。きつすぎるとスネークの形が調整しにくくなり、 ゆるすぎると形が崩れてしまいます。

    つなぎのパイプはVP50ではなく、肉厚の薄いVU50を使った方が、組み立てが楽です。VP50だと丁度良い幅 に調整するのが難しく、数mmのズレでゆるくなったり、きつくなったりします。

    塩ビ管はメーカーによって微妙に寸法が違うので、現物合わせで加工する必要があります。