Sexual Sensate Design System

  正状って何?

性行為の目的

「性行為の目的は何かと聞かれたら、普通なんて答える?」

「生殖と快楽。生殖の方は少し軽く見られているけど」

「普通そう答えるよね。だけど、そこに重大な問題が潜んでいることを考えなければならない」

「また潜んでいるの?」

「そう。潜んでいる問題を捜し出すのが役目だから。ここでも発見」

「何を見つけたの?」

「生殖は確かに少し軽く見られるようにはなっているけど、目的としては消えてはいない。快楽の方は、どんどんエスカレートして、過熱状態だ。問題は、充足という概念が欠落していることだ。性行為の目的として最も重要な充足という概念が長い間置き去りにされてきたということだ」

「確かに、言われてみれば、充足という言葉は出てこないわね。それって快楽に置き換わったんじゃないかしら」

「何故置き換わってしまったか、それを分析すればきっと答えは出てくる」

「それと、快楽って言葉、文字としてはいい言葉なのに、何か後ろめたい、マイナスのイメージが付きまとっているのも妙ね」

「だんだん答えに近付いてきたようだね。」

「というと?」

充足という概念が存在しないということは、充足という現象が存在していないということに他ならない。存在しない現象を獲得しようとすると、そこには必ず過剰な行動が付随する。快楽は追い求めるもの、だから、常に常軌を逸した行動に走ったり、ルール違反が伴う。だから、快楽というせっかくのいい言葉に後ろめたさが付きまとっているってことじゃないのかな」

「そういうことね」

「どうして充足という現象がなくなってしまったか」

「それが廃用萎縮の結果なんでしょう?」

「当然そういうことになるね。オーガズムのない性行為、そこには充足は存在しない。だから、性行為の目的に充足という概念はなくなってしまった。あらゆる人間関係のベースとして最も必要な充足が存在しない男女関係、それでは、この社会が崩壊するのはやむを得ないってことだね。快楽の追求は、際限なく広がって行く」

「この際、いっそのこと、快楽っていうのは、充足を得られない人たちの行動と決めてしまった方がよさそうね」

「そう言い切ってもいい状態になってしまったかもね」

 

 
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