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 Self Therapy

早漏の改善

男性の性的悩みの中で恐らく最も多いと言われているのが早漏である。
この悩みを持つ人たちは、きっとこれまで、色々な雑誌等の相談で解答されている方法を試してみた人が多いと思われる。しかし、効果があったかどうかは疑問である。

早漏の定義

現在のところ、確定的な定義は存在しない。概念としては、射精を随意にコントロールできない状態を言う。膣内挿入から射精までの時間経過を診断基準にする場合がある。30秒とする場合も、1分、2分、3分とする場合もある。性交時の運動回数を基準とする場合もある。運動回数が10回以内の場合に治療対象とするとしている医者もいる。マスターズ&ジョンソンでは、パートナーのオーガズム前に射精してしまう確率が50%以上という見解を示している。しかし、これは、女性のオーガズムに定義がない訳であるからパートナーの反応を基準にするなど論外である。このように、全く基準のあやふやな状態に対して現代の医学は治療を試みようとしているのである。従ってそこに治癒を求めるのは無謀である。カプラン論では、射精が反射的に起きるか、コントロールできるかが鍵であるとしているが、随意にコントロールするための方法論は確立されていない。

早漏の原因

原因として考えられてきたのは、主に心理的要因である。肉体的要因は、他の面で全く健康な人にも発生するので、あまり重きを置かれていない。泌尿器系、神経系の疾患等により発生することは知られている。精神分析学的な解明は古くから行われてきた。無意識の葛藤が原因であるとし、それを発見し解決することが先決であるとする。しかし、精神分析学自体が経験科学といわれる通り、科学として認められない部分を持っているので、根拠は希薄である。行動療法では性交に伴う不安が最大の原因であるとしている。性的感覚に対する過度の感受性が問題であるとする場合もある。射精感覚を事前に受け取れないことが原因であるとする暴論もある。いずれにしても、原因というにはあまりにもお粗末なものしかないのが現状である。カプラン論でも、反射に対する意識的コントロールの欠除が中心的因子であるが、なぜ意識的コントロールを身に付けられなかったかは明らかでないと逃げている状態なのである。

早漏の治療

従来行われてきた主な治療方法は、精神分析的なもの、不安の排除などとともに、性的快感を減少させ、高度の興奮を抑える方法、則ち、コンドームの使用、感覚を麻痺させる薬品の使用、何か他の事を考える、身体の他の部分に痛みを加えたり、肛門筋を緊張させるなど種々な方法が考えられてきた。冷水マッサージ、鎮静剤、アルコール、性交前のマスターベーションなども推奨されてきた。シーマンズのストップアンドスタート法、マスターズ&ジョンソンのスクィーズ法、センセート・フォーカス法などが高い臨床成果をあげているとされる。しかし、いずれの場合においても、何故早漏が改善されるのかの明解な説明がない。経験を基礎にしているだけであって、理論とは言えないのである。

 

SSD理論における早漏の定義と改善対策

早漏とは、射精を自由にコントロールできない状態を言う。
原因:射精抑止筋群(射精管閉鎖筋を中心とした射精抑止に関与する随意筋群、解剖学上の名称はない)
   の廃用萎縮、廃用弱化による収縮不良。
対策:射精抑止筋群の発見と作動感覚の把握、作動訓練による筋力の強化。

作動感覚がなくても作動するものであることをまず認識する。無感覚作動訓練をしばらく続け、筋肉にある程度の強度が付いた時、作動感覚も徐々に発生する事を学習する。
射精抑止筋群の作動は、挙肛筋を2段階引き挙げるとことによって得られる。この時、通常作動感覚はない。これを継続しながら、マスターベーション等によって、射精と射精抑止筋群の作動とがどういう関係にあるかを探る。抑止筋にある程度の強度が付いてくると、その関係を把握できるようになるとともに、作動感覚が感覚として理解できるようになる。後は、その強度を順次高めるように訓練すればいい。その内に、挙肛筋の力をかりなくても、抑止筋群が独自に作動できるようになる。
弱化した筋肉を蘇らせるには、それなりの時間と忍耐が必要なことは言うまでもない。数カ月から数年はかかるものと覚悟することが必要である。
 


★耳を動かせる人と動かせない人がいる。これは廃用萎縮の進行を考える上で分り易い例であると考えられる。耳を動かすことが必要でなくなってから、人類は数千年から数万年経過している。従って、現在では耳を自由に動かせる人はあまりいない。則ち、長期的廃用萎縮と考えればよい。一方、射精抑止筋群の廃用萎縮は比較的短期的なものである。恐らく数千年以内と考えて差し支えない。問題は、まだ完全に萎縮してしまっていないにも拘わらず、作動できないというところにある。その原因は、学習されていないからであると言っても過言ではない。本来なら、射精開始年齢と同時に射精抑止の方法を学ばなければならないのだが、性機能の廃用萎縮の概念がないばかりか、射精抑止筋群の存在すら認識されていないため、学習することができない。従って、性行為を開始するまで、その筋肉を作動する経験を持つことができない。それにより、廃用萎縮は定着してしまう。しかし、射精抑止筋群の廃用萎縮、廃用弱化は比較的短期的なものであると考えられるので、改善の可能性は大きい。
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