Sexual Sensate Design System

  オーガズム徹底トーク

<Caccoオーガズム研究室>と<SSD System 研究室>、この、妙なことにこだわり続ける2つの研究室が、オーガズムについて徹底トークをします。何が飛び出すかは全く予測が付きませんが、どうか、ご期待ください。尚、このトークに参加なさりたい方、ご希望のテーマがある方は、下記 E-mail までご連絡ください。
★ご質問等があった場合、随時追加しますので、<更新>してご覧ください。

                <Caccoオーガズム研究室>へもどうぞお越しください

                        

オーガズム徹底トーク 4

マルチ・オーガズムを斬る 

 

SSD→オーガズムの話の中で、読者の方が関心を持ち易いのはマルチ・オーガズムのことでしょうね。

Cacco→そう思います。多くの方が私のサイトを訪れてくださっていますが、「マルチ・オーガズム」をキーワードに検索して来られる方は多いです。関心の高さを感じています。

SSD→Cacco さんは、マルチ・オーガズムというものに肯定的だったんでしたっけ。

Cacco→「肯定的か」と問われても、一言で答えるのは難しいですね。何しろ、拙著の第10章で、19.000文字を費やしてこのテーマを解説しているぐらい、複雑なテーマだと思っていますから。ssd さんとしては、どういう見解なんでしょう。

SSD→ちょうど、この間、るいネットさんの<談話室>の方で発言したところだったんですけど、ちょっと紹介しますと、

マルチ・オーガズムについては、そのメカニズムをはっきり理解する必要があるでしょう。オーガズムが続く、繰り返すということは、子宮が充血したままだということを示しています。そんな状況がいいわけはありません。ある程度の時間、回数で、確実にオーガズムを終了させなければ、子宮筋壁の細胞はあっと言う間に破壊されてしまうでしょう。マルチ・オーガズムは、終了させられるなら、最高のオーガズムであるでしょうが、終了させられなければ、地獄のオーガズムということになると思っています。

という感じですね。

Cacco→「地獄のオーガズム」ですか。何かいいタイトルになりそうですね。

SSD→今度何かで使ってみましょうか。

Cacco→基本的には、条件付きというわけですね。

SSD→そうなると思います。天国と地獄、両刃の剣。存在を否定するつもりはないんですけど………ところで、マルチ・オーガズムという現象を確認し、それの定義付けを試みたのはマスターズ&ジョンソンだったと思うんですが、その辺は、文献的にはどうですか?確か、女性においてしばしば観察される現象として取り上げていたと思いますが。それ以前のデータってあるんでしょうか。それと、マスターズ&ジョンソンでは、ごく稀に観察される現象としてステイタス・オーガズムにも言及していましたが。

Cacco→ハヴェロック・エリス (Henry Havelock Ellis1859-1939)だったはずです。(1936年頃の著作だったと思います。手にしたことはありませんが。)

SSD→ 随分前なんですね。大々的な人体計測をしたのがマスターズ&ジョンソンなんですね。
ヴァン・デ・ヴェルデ*からちょうど10年ってことですか。ヴァン・デ・ヴェルデのあのオーガズムの特性曲線図ってのが、いろいろな研究の端緒となったってことなのでしょうね。
    *(T. H. Van de Velde, DIE VOLLKOMMENE EHE 1926)

Cacco→そういうことでしょうね。 

SSD→もちろん、あの図は、科学的計測によってつくられたものはなく、想像図なんでしょうけど、オーガズムに男女差があるらしいという提唱は、画期的なものだったと思います。でも、ヴァン・デ・ヴェルデでは、マルチ・オーガズムらしきことは、ほとんど出てきませんよね。オーガズムってなんだろう、ってことで精一杯という感じですが。
第1回でちょっと取り上げた、ESO(ESO ; Extended Sexual Orgasm by Alan P. Brauer, and Donna Brauer 1983 )、あれは、全編、マルチ・オーガズムとステイタス・オーガズムの獲得方法とそのメリットで綴られていましたよね。40年の間に、しばしば、稀に、から、必需品になってしまった訳ですね。現象も、研究も確実にオーガズムの拡大に向かって進んできたという感じがしますね。 

Cacco→実際に体験できる者は限られているというのに、あたかも必需品であるかのように煽られているというのは問題ですね。
セックスでマルチ・オーガズムを体験できる女性の割合は、キンゼイ報告の14%をはじめとして、多くの研究で14〜16%という数値にまとまっています。オナニー、ペッティング、セックスのいずれかで体験できる女性だと、42.7%という数値があります。

[Darling CA, Davidson JK Sr, Jennings DA The female sexual response revisited: understanding the multiorgasmic experience in women. Arch Sex Behav 1991 Dec;20(6):527-40]

つまり、例外を除いたほとんどすべての男性と、半数以上の女性が、マルチ・オーガズムという未知の体験に心惑わせていると思われるのです。

SSD→私たちがメスを入れてやらないといけないようですね。

Cacco→全くそうですね。ところで出ましたね……充血解消の問題が。まずはこの点からトークしていきたい……実はこの件に関して私見があるのです。
たしかに充血とか鬱血とかが健康を害することに関しては同感です。ただ、女性の体は(……というより生殖器の周辺は)、充血に対して強くできているようなのです。
たとえば発情期のメスチンパンジーにもセックススキンという名の充血が見られる。これは発情期間の数日にわたって出つづけている。しかしそれでも彼女たちは壊死を起こさないで元気いっぱい交尾に明け暮れる。そして発情期が終わるとともにセックススキンはなくなる。
つまり、性周期に伴ってできたり引っ込んだりする充血と、性的刺激によって一時的にできる充血という、2種類の充血のあることに目を向ける必要があると思うのです。ヒトはセックススキンはできないけれども、厚肥した子宮内膜があります。だから仮に性的刺激で一時的な充血ができたとしても、それより巨大な充血が同時に存在していることもあるわけです。
そして驚くべきデータをご紹介しましょう。マルチオーガズムの間、膣周辺の充血はプラトー状態を保ったまま存在しつづけます。しかし1回1回のオーガズムの終結とともに、血液が入れ替わっているのが観察されているのです。(温度――添付の図参照――と酸素分圧のデータから。)

[Amberson JI, Hoon PW Hemodynamics of sequential orgasm. Arch Sex Behav 1985 Aug;14(4):351-60]
 

だから、充血がマルチオーガズムを可能にする根拠であるならば、女性の体は何も危惧することなくマルチオーガズムを感じられるようにできていると考えられるのです。(男性に関してはこのような測定がなされていないから、「男はそうではない」という話にはならないことにご注意。)
そして、オーガズムを終了させること(=充血を解消させること)に対して、ssdさんが主張なさるほど、こだわらなくても良いと思うのです。
ぜひssdさんのご意見を伺いたいと思っていました。

SSD→性的結合部分の細胞組織に関しては、心配していません。それは、そのようにできている筈だからです。それは、我々が、数時間の勃起でも平気でいられるのと同様でしょう。子宮内膜に関しても、同じです。充血するのが目的の器官では、それに耐えられるようになっていると考えます。ただ、子宮においては、副次的に充血すると考えられるので、他の器官とは同一視することはできません。
その意味では、子宮筋壁での血流、酸素濃度の計測が必要になると思います。
マスターズ&ジョンソンのステイタス・オーガズムの観測では、何時間かの継続では、苦痛を訴えるようになると書かれています。また、実際においても、不完全な性行為では、翌日イライラが残るということは、よく観察される現象です。したがって、長時間の子宮充血は、人体にとって好ましい状況ではないということは、容易に推測し得ることだと思います。
もちろん、子宮充血において、血流が完全に停止してしまったら、数分で細胞は壊死してしまうでしょう。周辺静脈の充血によって、流出しにくくなっていると解釈するのが正しいのかもしれません。

Cacco→貴サイトの6-1で「性的刺激によって、子宮の体積は300%にも増大する。だけど、子宮の収縮力は低下している。だから、オーガズムを終了させることができない。それを繰り返すことによって、子宮の慢性的な欝血が始まることになる。欝血というのは、血液の循環がストップすることだから、そうなれば、子宮の筋肉細胞はたちどころに壞死してしまう。」と述べておられる点のことですね。
しかし私は、性的刺激で子宮の体積が3倍になるという情報を寡聞にして知りません。その出典を教えてくださいませんか。私なりに調べたのですが、見つからなかったのです。

SSD→マスターズ&ジョンソンの「人間の性反応」です。

{HUMAN SEXUAL RESPONSE by William H. Masters and Virginia E. Johnson 1966 : 8 THE UTERUS /Corpus Response/Vasocongrestion)

ーー行動期間の最終段階には、子宮は非刺激状態の2〜3倍の大きさに達し、広靭帯は鬱血で肥厚し、……本人にとって次第に苦痛になってきた。(売春婦のケース:12時間半に及ぶ行動と観察)
ーーその結果、31人の経産婦被観察者たちは、例外なく子宮の増大を示した。この大きさの増加は、通常、性的刺激開始前の大きさに対して、50〜100%であった。
ーー19人の未産婦については、臨床的所見はそれほど顕著ではなかった。(子宮の増大を示したのは約半数)
ーー子宮は、有効な性的刺激に特有に反応して、器官の容量つまり器官の大きさに対して、血管充血による著しい増大を示すのである。      (「人間の性反応」池田書店による)

Cacco→ありがとうございました。この本は16年前に某医大の図書館で手にとって以来、ご無沙汰していました。
しかしこれが事実だとしたら凄いことですね。正直言って私にはこの視点は欠けていました。まずは事実かどうか調べてみた上で(いろいろ問題のある本のようですし、凄い内容なのでそのまま信じがたいですから…)、私の理論の中に組み入れていく必要がありそうです。

SSD→私の方にも、一部しか資料が残っていなかったのですが、そのスケールは、現代の性理論の根底をなすものだけあって、素晴らしいものだと思っています。ただここで、一番問題なのは、その充血を排除するメカニズムが全く解明されていないということなのです。マスターズ&ジョンソンにおいても、ヘレン・S・カプランでも、逃げてしまっているのですね。マスターズ&ジョンソンでは、例の苦しくなったステイタス・オーガズムを終了させるには、マスターベーションしかない、したがって、パートナーによるオーガズムより、マスターベーションによるオーガズムの方が強いというトンチンカンな結論を出してしまっているのです。
私の考えでは、子宮筋壁が十分収縮することによって、急速な副交感神経支配への転位が起こり、充血が解消されると解釈しています。それが、実施できないのは、子宮筋壁の収縮力が不十分な状態でハード・セックスが行われるようになったため、子宮充血と子宮筋壁のバランスがとれなくなって、通常の性行為では、子宮筋壁の筋力強度を改善できなくなったと推測するのです。それが進行すると、子宮筋壁の筋肉細胞の破壊が開始するのではと危惧しているわけです。

Cacco→充血排除のメカニズムはまったく解明されていないわけではありません。「オーガズムに伴う骨盤底筋群の律動的収縮が、充血した血管叢を圧迫し、血液を入れ替える」といった意味の記述を複数の学者が唱えています。私は同感しています。

SSD→「律動的収縮が充血した血管叢を圧迫し、血液を入れ替える」というのは、子宮の血液のことでしょうか。骨盤底の血管叢は、静脈叢のはずですから、律動的収縮の圧迫によって、静脈叢内の血液は上部静脈へ追い出される、その陰圧によって、子宮の血液が静脈叢へ流入すると考えればいいのでしょうか。その考えは確かに正しいと思いますが、自分の場合は、もっと積極的に、子宮収縮によって子宮内血液を静脈叢へ流出させるという作用もあっていいと考えています。

Cacco→ここで申し上げた血液の入れ替えとは、「膣静脈叢」の充血を入れ替えることです。
しかし膣静脈叢は付近の直腸静脈叢、膀胱静脈叢と吻合していますから、大規模な充血を形成している可能性があります。ですからこれらも一緒に入れ替えることになります。子宮に大規模な充血があるというのが事実ならば、これも吻合していますから一緒ということになります。
オーガズムに伴う子宮の収縮ですが、
骨盤底筋群の律動的収縮によって副次的に収縮しているのと、オーガズム時のオキシトシンの放出により一次的に収縮しているのの、2つの根拠が考えられます。子宮は収縮することで積極的に静脈還流を促進していると思われます。

SSD→私が一番重視しているのは、本来充血し、通常の収縮によって充血排除ができた筈の子宮が、過剰充血と収縮力不足によって、適切な収縮ができなくなっているのでは、という点です。これは、廃用萎縮とハード・セックスによる必然的結果だとしか考えられない現象なのです。

Cacco→そういえば、もう一点質問したいことがあります。ssdさんだけでなく、複数の著明な性科学者も述べていることなのですが、「充血したままだと、オーガズムが続く」のはなぜですか?
私には「風が吹けば、桶屋が儲かる」というのと同じぐらいに、その因果関係が理解しにくいのです。誰もこの点をまともに説明せず、それこそ逃げてしまっているのです。私は散々苦労してその間のメカニズムを(ある程度)特定しました。現時点での結論を拙著で紹介しています。

SSD→私も逃げていました。そういうものなんだという感じで。勃起すると何故快感を得られるようになるか、というのと同じような問題でしょうね。これは、生理学者に聞かないと分かりません。caccoさんの結論、もう一度ちゃんと読ませていただきます。

Cacco→ssdさんは「マルチ・オーガズムについては、そのメカニズムをはっきり理解する必要があるでしょう。オーガズムが続く、繰り返すということは、子宮が充血したままだということを示しています。」とおっしゃっていたから、てっきり充血とマルチ・オーガズムの関係についてご存知なのかと思ってしまいました。
充血とオーガズムの関係は意外に複雑で、濡れやすい(=充血しやすい)がオーガズムに達しない女性もいるといいますし、膣の血流量とオーガズムの持続時間、強さ、達しやすさは相関しないというデータもあります。
私は膣周囲の充血がオーガズムにとって必須のものかどうかという視点で、現在さらに調べているところです。

SSD→こういうご指摘、とてもありがたいことです。自分で分かっていることしか分かっていない訳ですものね。充血すると何故快感が発生したり、オーガズムが連続したりするのかということを解明するのが先決なんでしょうね。今のところ分かりようがありませんけど。自分の分かっている部分は、子宮充血が排除されていないということは、オーガズムは終わっていない、というところだけで、何故快感が発生するかという部分は確かに欠落しています。

Cacco→ssdさんの仰る通り、マルチ・オーガズムのメカニズム(至近要因)をはっきり理解できたらベストです。ただ現時点ではっきり理解することは難しいというのが本音です。私は拙著で6つの視点から生理学的メカニズムを仮定しています。「充血」など骨盤腔内にマルチ・オーガズムのメカニズムを求めることも可能だが、それだけでは説明しきれない。中枢神経にメカニズムを求めることもできそうなのです。
そういえば、(これはマルチ・オーガズムに限りませんが)ssdさんは中枢神経に関して触れていませんね。PC筋と子宮にオーガズムの根拠を求めておられるように理解しているのですが……。
中枢神経についてはいかがですか。

SSD→理解しようと試みたことはありましたけど、ギブアップです。というのは、これは、脳生理科学の領域だと思っていますし、いろいろなことが解明されてくるのは素晴らしいことだとは思うのですが、話がややこしくなるのを避けているからです。もちろん、知識としては、必要だと思っています。
ただ、こういう仕組みになっているのに、何故かうまく作動しない、その原因は何なのだろうという部分には関心があります。例えば、そういう神経伝達物質が、食生活の偏りによって、分泌しにくくなっているのでは?または、過剰に分泌しているのでは?というような現象には関心を持てます。現代の若者が、亜鉛不足によって、キレ易くなっているというようなことは。

Cacco→ストープス女史だか誰かが「セクシュアリティは耳と耳の間…つまり脳の中…にある」みたいな名言を吐いたということになっていますが、中枢神経に目を向けることは本当に重要です。
人が何かを感じる時、その感じ方は最終的にはニューロン(神経細胞)の発火のキャパシティに依存します。私は、1回のオーガズムしか感じられないか、何度も続けて感じられるかの違いを、ニューロンのキャパシティの視点からも説明しています。
余談ですが、貴兄はたしか「飽きる」という議論をるいネットさんで展開しておられますが、これも「シナプス前ニューロンの神経伝達物質の枯渇」という神経学的根拠で一部は説明できるでしょう。

SSD自分は、脳神経、中枢等に関心がない訳ではないのですが、研究途上の「脳」という部分に原因を持っていってしまうより、もっと研究のし尽くされた筋肉の方に原因を持っていった方が、わかり易いし、改善方法も考え易いと思っているのです。確実な収縮と弛緩を繰り返してこなかった筋肉が原因であれば、改善できる確率も高い訳ですし、脳の問題のように、高度な知識がなくても、誰でもがその恩恵に浴することができるというところに視点を起きたいのです。また、「飽きる」という問題に関しても、十分な強度を獲得した筋肉による「天国のオーガズム」を体験してから議論すべきだといいたいんですよね。それは、決して無理な相談ではなく、人間が本来持っていた機能だというところが大切なポイントなのです。

Cacco→話題は変わりますが、究極要因として、どのようなメリットがあってマルチ・オーガズムが存在するか(=体験が報告されているか)についても考え直す必要があると思うのです。ssdさんはマルチ・オーガズムの究極要因は何だとお考えですか。

SSD→メリットはと言えば、楽しいからでしょうね。これは、目的ではなく結果だったのだと思います。快感を追求した結果、充血をある程度確保しながら、オーガズムを延長させる努力をした結果ということでしょうか。さきほどちょっと取り上げたESOでも、多くの人が、強大な快感を求めてどん欲に追求している様子がよく分かります。ESOでも、パートナーと強力に結び付くための最良の方法と結論付けているわけですから。ESOでの問題は、誰でも到達できるとしているところです。廃用萎縮から考えると、これは、破壊を推奨していることになってしまうのです。

Cacco→いや、ここでご質問している究極要因とは、「繁殖適応上のメリット」という意味です。マルチ・オーガズムにはどのような繁殖適応上のメリットがあるとお考えですか。
私から先に言わせてもらうと、私はマルチ・オーガズムというのは繁殖適応的ではないと考えています。たとえば、「女にだけある(とされる)マルチ・オーガズムという現象が、男と女にどのような感情を惹起するか」について考えてみてください。もしも私がそのようなイキまくる女を相手にしたなら、圧倒されて勃起しなくなるかも知れません。そこまで行かなくても、セックスを回避するようになるでしょう。これは(広い意味での)廃用萎縮現象の一因にもなるわけです。

SSD→そもそも、一夫一婦制という制度を人類の多くが採用したことに、どういう繁殖適応上のメリットがあるのか、よく把握していません。従って、選択したパートナーとの結束を確実にするための行為である筈の、マルチ・オーガズムに、繁殖適応上のメリットがあるかどうかは分からないのです。それは、もしかしたら、デメリットなのかもと感じます。しかし、人類が選択した、混乱を防ぐための秩序である特定パートナーの選択、その結束を強めるためには、大きな意味があると思います。但し、「地獄のオーガズム」とならない限りにおいてです。
「イキまくる女」、確かに、そういう女性に恐怖感を感じる男性はいると思います。でも、発端は、快感の追求だったのではと思います。自分の持論は、男性の性充足の90%は、パートナーのオーガズムを共感することでしか得られないとしていますので、女性が大きなオーガズムを得ることは、大切なことだと思っています。これは、男性のオーガズムは、女性の1/9でしかないという結論が適切でないとすれば、成り立たないものだとは思いますけど。

Cacco→ヒトの配偶形態(戦略)として、@「長期的一夫一婦関係」、A「浮気戦略」、Bフィッシャーが『愛はなぜ終わるのか』の中で提唱した「逐次的一夫一婦関係」を想定して、そのいずれに対しても、マルチ・オーガズムは不利に働くという結論を得ています。
宣伝になってしまいますが、幣サイトに『男をへたばらせるまでセックスを求めてくる女は、いったい何を求めているのか?』というタイトルの小論を載せています。こちらでマルチ・オーガズムと「夫婦の愛着」との関係について触れていますので、宜しかったらご覧ください。(ここで言っている「夫婦の愛着」とは、ssdさんが「充足感」と表現されているものに近いと思っています)
http://www.akina.ne.jp/~cacco/hetabaru.html

あと、ssdさんのオーガズムの「9対1の性差」の件ですが、「快感を生み出す神経伝達物質」とされているドーパミンの放出量の測定値を比較すると、性差は認められていません。(だからオーガズムには性差はない…とは言っていませんのでご注意を。)
宜しかったらこちらもご参照ください。↓
http://www.akina.ne.jp/~cacco/da.html

SSDありがとうございます。次回は、よいよθ波理論ですね。

Cacco楽しみにしています。


今回の整理

Cacco→・オーガズムを終了させなくても致命的な鬱血は発生しない。(ただし
     「子宮が3倍になるほどの鬱血」は前提にしていない。)
    ・マルチ・オーガズムは繁殖適応的ではない。

SSD→ ・マルチ・オーガズムは天国と地獄、両刃の剣である。方法を間違 
     えると破壊に繋がる。
    ・マルチ・オーガズムは、終了させられるなら、天国のオーガズムで
     あるが、終了させられなければ、地獄のオーガズムである。


【今回のトークを終えて Cacco】
舞台裏を明かしますと、今回は解剖学の文献と首っ引きになってトークしていました。それだけ正確さが求められる、ハイレベルなトークだったと思います。僭越ながら、ssdさんの解剖学の知識が基本的に正しいことに敬意を表します。あと、私にとっては恰好の復習の機会となりました。(読者の皆様そっちのけで夢中になっていた点、失礼いたしました。)
今回のトークのおかげで、いくつかの新しい発見がありました。私の理論は数箇所の訂正を余儀なくさせられるでしょう。
ありがとうございました。
 


   オーガズム徹底トーク

   1 オーガズムとPC筋 01.8.22 
   2 オーガズムとフェイク 01.10.3 
   3 オーガズム理論の構築法 01.10.3 
   4 マルチ・オーガズムを斬る 01.10.6 
   5 オーガズムとθ波 02.10.30 
   6 オーガズムと廃用萎縮(基礎資料) 01.12.9 
   7 オーガズムの定義 

  

★お願い:ご意見、ご希望をお寄せください。取り上げて欲しいテーマもぜひ。 

ご意見・ご提案は E-mail : ssdstoi@opal.plala.or.jp へ

★関連推奨サイトモ<日本のセックス・インデックス> 
日本の性文化、セックス、セクシャリテイ、性医学、性教育などの総合リンク集サイト

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