●羽田パニック

 1月27日,その日は朝から雪が降っていた.北海道に行くため,僕は朝5時30分の高速バスで羽田空港に向かう.羽田に着いたのは朝7時.「さすがに早く着きすぎちゃったかなあ(僕の飛行機は8時50分発新千歳行きANA57便)」と思って出発ロビーをうろついていたら,「JAL新千歳行き・欠航」の情報が.僕は驚いてすぐさまANAのカウンターに行って聞いてみたら,「ANA57便は予定通りです」とのこと.すっかり安心しきった僕は,搭乗時刻までビールを飲んで待つことに(朝っぱらからダメ人間(笑).

左:朝っぱらからダメ人間(注・まだ朝の8時台).

右:僕の乗るANA57便.雪の多さが気になる.

 

 すっかり朝ビールを満喫し,搭乗時刻が近づいたので13番搭乗口に向かうと,電光掲示板には「搭乗準備中」の文字が.ANAはがんばっているなあと感心.搭乗時刻の8時40分を過ぎても出発時刻の8時50分を過ぎても,何のアナウンスもないのでおかしいと思っていたら,「雪のために出発を見合わせております」のアナウンスが.

左:搭乗準備中の文字.まだまだ楽観的. 右:出発見合わせ.ちょっと不安に.

 

「おいおい,大丈夫か?」と思って,近くのANAのお姉さんに聞いてみたら「除雪中なんです.もう少しお待ち下さい」と言う.なるほど,外を見ると確かに除雪をする空港の人が.まあ,そのうち終わるだろうと思っていたが,待てども待てども連絡はこない.他の乗客予定のみなさんもちょっと待ちくたびれる.

左:除雪作業中のみなさん.がんばれ! 右:待ちくたびれている乗客のみなさん.すでに10時40分.

 

 そうしている間にも,他の便の欠航が次々とアナウンスされる.「これはもうダメか?」とも思ったけれど,欠航というアナウンスもないので信じて待ち続ける.ふと外を見ると,ANAの飛行機が離陸していくではないか!またも近くのANAのお姉さんに聞いてみたら,「ちょっと雪が弱くなってきたので,除雪が終わり次第どんどん飛ばしていく」とのこと.僕の乗る57便は3番目に飛べるらしい.「よしよし,これはもう大丈夫かも」とガッツポーズをやりかけた瞬間,信じられないアナウンスが空港に流れる.「本日雪のため,新千歳空港行き57便は欠航とさせていただきます」.ガーーーーン.頭の中がもうシオシオのパーのパニック状態.おそらく30秒は口をあんぐりと開けてその場に立ちつくしていたはず.おいおい,今更欠航ってアンタ.急いで搭乗便変更の列に並ぶも,かなりの混雑.かなりへこむ.

左:非情にも「欠航」の文字が.無,無念. 右:ここはロシアに非ず.羽田の全日空カウンターなり.

 

 30分近く並んでやっと搭乗便の変更.14時発の便に変更することができた.「午後の便も飛べるかどうかわかりませんよ」とANAのお姉さん.とりあえず預けていた荷物を取り戻しにいき,国内線カウンターの前で時間をつぶす.午後の便も続々欠航となっていくなか,幹線である新千歳便・大阪便・福岡便ぐらいは13時から跳び始める.もっとも,どの便も除雪のために1時間近く遅れて出発していたが.僕が乗ることになったANA65便もなんとか飛ぶことに.ただし,除雪作業のために,14時発が14時55分に変更となったが.しょうがないのでまたもビールを飲んで待つことに.でもついに15時20分頃,羽田を離陸し北海道に向かうことができたのでした.ふう,疲れた.つくばから新千歳まで12時間(新千歳到着は17時)かかっちゃったよ.北海道って遠いのね.(2001/1/31)

左:国内線は欠航の嵐. 右:何て中途半端な出発時刻だろう! 

 

目的地である倶知安に着いたのは,夜の9時!16時間も旅していたことになるのね.はあ,疲れた.

(写真提供:いよかんさん)

 

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