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ポトチャリポラパ/コミック/2002年
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2002年/11月/30日
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「幕張サボテンキャンパス」10巻 みずしな孝之(竹書房)

・10巻ですぜ。大河ドラマですね。
・10巻にして話はバカみたいに変化する。あとがきにはじめから考えていたみたいなことあったけど、本当か?

・桜子の弟が結婚。誉田の意外にディープな過去。かなり年齢の離れた弟発覚(しかも、以前に登場してる)。

・あと、毎巻、ちょっとした芸風チェンジをするしなっちさんですが、10巻では、1pぶち抜きオチが流行っていたみたいですね。あと、展開が展開なもんで、妙に続いている感じ。まあ、全体的に「ストーリー4コマ」してた10巻ですね。今後もこの方向でいくのか、はたまた反動で普通の読みきり4コマになったり。まあ、どっちでもいいんですが。

・ま、メインのやつらも卒業してけっこう経ってることだし、そろそろ年貢の納め時じゃねえかね。
(22:14:52)

「ひとりで生きるモン!」西炯子(徳間書店)

・にしけいこさん(炯子がでないんだよ)におかれましては、わりと縁がございまして、かつて、チャットで仲のよかった女性からコミック送ってもらったり(その前に送ったけどさー)、あと、奥さんが普通に好きでよく中古コミック買ったりで、それを読んだりしてるんだわ。
・これが、短編集だとボーイズラブ、長編だと正統派ラブコメと、非常に引き出しの多い人でございますねと思ったら4コマですよ。おれ、最初同一人物だとは思わなかったくらいでさ。

・でよ、これがまた滅法おもしろいんだわ。なにもの?にしけいこさんって。

・あとがきでも書いておられるように、いわゆる普通の4コマなんですよ。ストーリー的なつづきはナッシング。4コマ1本でキッチリネタ。まあ、シリーズものはあるんだけどね。だから、ちょっとオールドタイプ的な、まあ、「コージ苑/相原コージ」「伝染るんです/吉田戦車」な、スピリッツ巻末タイプですね。もともと連載先が、小学館パレット文庫しおりで連載してるものでしてね。

・ネタ的には、「ペケ/新井理恵」的。あまり、この手のほかに知らないんだけど、「そんなやつはいねえ/作者不詳(忘れました)」とかああいういかにも女性誌に載るような展開。もうちょっとぶっちゃけた表現すると、女性側からの「ぶっちゃけた」視点4コマですかね。

・たとえば、男性のキメセリフに心でつっこんだりとかさ。そういうのは基本ベースとしてある。でも、そこからの応用が、独自だし、「むむ。やるな」って感じですよ。「そんなやつはいねえ」の「なんだ、ペケのパクリじゃーん」ってのは微塵も感じない。微塵もってのはやや語弊があるが、独自の笑いみたいのを絶えず追求しているという向上心を強く感じ取れる。

・ま、おもしろいってことなんすけど。

・好きなネタは、ホールで買ったチーズケーキを4人でわけるとき、「お好み焼き分け」して、「あんた大阪人ね?」ってネタとかー、いつでもクールな森川さんネタ(後半苦しかったけど)、ヴィジュアル系がテレビ局が火事だけど、ノロノロ動いてるから逃げ遅れて焼死とか、結婚式の写真、花嫁がみんなフラッシュで赤目だから、「のっとられた花嫁」ってアルバムのタイトルつけたり、反抗期の息子にセクハラ攻撃する薄幸の母親とか、50円で幸せを売る男とか(これ、シリーズで読みたかったり)かなあ。爆笑して笑い死にするってほどじゃないけどクスリと笑う率は高かったです。

・あと、ネタ主体の4コマって読み応えあるんだよ。ストーリー4コマの5倍は体感であるね。だから値段いっしょなら絶対リーズナブル。

・それと、オマケ(けっこう盛りだくさん)にあった文字のコラムなんてのもかなりよかったです。「UFO」ネタはサイコー!でした。

・すなわち、オススメってことなんですよ。
(23:15:09)

2002年/11月/25日
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「A/K/A 京納言あやや大作戦」A/K/A京納言あやや(東京三世社)

・中古200円購入。

・2人で描いているのでしょうか、例によって情報0のジャケ買いなもんでわかりません。

・エロマンガのパターンをパロディしているみたいな作風がおもしろいです。

・モテモテでスケベな男が同級生、隣りのおねえさん、妹と20連発やってる「好き勝手やっとりマス」

・カミサマに恋愛成就願ってヤることになる「GOD MAKE ME FEEL」

・双子のフタナリにヤられる「CLUB BIZARRE」

・鬼畜な「バレンタインバタフライ」

・某月刊マガジンで連載されてて、成年コミック騒ぎになったアレのパロ「現代用語の基礎体温」(これがベストか?)

などなど。

・話がいいですね。かなり、いろいろなネタ(基本は「コメ」ですが)があり、それでいて、「好き勝手やっとりマス」シリーズではじまり、終るという感じもいい。

・絵はどうでしょ。普通?乳首のスクリーントーンが濃すぎじゃね?あと、乳輪も大きいし。と、こだわりなのか、なんなのかわかりませんが、目につきました。

・盛りだくさんでいいですよ。
(2002/11/25)

2002年/11月/24日
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「酒のほそ道」12巻 ラズウェル細木(日本文芸社)

・酒飲みマンガ。本屋で発見するとなにげにうれしい。ぼちぼち楽しみにしてるんだなあ。

・12巻はわりと重箱の隅をつつくかのような細かい「酒のある風景」があるなあ。
・立ち飲み酒屋、喫茶店のビール(小さい皿に出てくるピーナッツに風情を感じるみたいな)。(つまみの)アスパラガスのハシゴ。真夏にクーラーがないのに、常温かお燗しかない店。廃墟で酒を飲む。いきなり日本酒からはじめて、中休みでビールとか。

・大ネタは2本。「うなぎ」と「浅草」だ。
・ま、うなぎはおれ食べられないんでどうでもいいんだけど、浅草だよ。本作は固有名詞は地名以外でないので、イニシャルとか、ぼやかした表記になっているけど、おれ、東京では新宿の次に浅草に頻繁にいってたので(働いてた時期もあるし)、かなりナジミが深い。で、紹介されてる店の数々は行ったことのないところばかり。当時は極貧で、食い物にカネをかけられなかったもんで。
・だから、奥さんと「もっと色々行っておけばよかったね」といつも言い合ってるのです。

・まー、いつもの海外編が「海外」という視点でもっての浅草になっているんですね。

・酒飲みマンガなのに、酒の銘柄にこだわっていないところが好感であるんですが、今回「ハナタレ」という1番絞りの焼酎とか、ビアカクテルの話もあったなあ。まあ、特定の銘柄は出てないから範囲内のはなしではあるんだけどね。中途半端に「BARレモンハート」みたいなことしても悲惨になるってのを知ってる賢明な判断であります。

・あー浅草行きたい。
(02/11/24・17:50:51)

「火消し屋小町」3巻 逢坂みえこ(小学館)

・本屋で寝かせていたんですが、11月のあまりの不作っぷりにたまらなくなって購入に踏み切ったのです。

・女性消防士物語でございます。1巻が学校時代、2巻から消防署勤務。で、3巻は、学校時代いつもいがみあっていた相原という子が部署がちがうのにレギュラーになり、なおかつ、同居することになり、いきなり出番が跳ね上がりました。すると、どうなるかというと、ますますおもしろくなったのです。
・いや、作者、ちょっと設定ミスったんじゃないでしょうかね?だから、その軌道修正って感じになったのかと。やっぱり、相原との掛け合いがサイコーです。
・まー、もうイッコのミスとして、主人公のミナミさん、彼氏持ちってのもアレだったんじゃないかな。だから、イキオイ、ラブストーリーげな話は、相原さん担当になった感じで、2コありましたね。
・で、実家が焼けたミナミさんは、過去編がいくつかありましたね。

・だから、というか、かなり、人間関係ネタに絞られた感じ。これまでは、火事や消防署でのネタを中心に展開していたので、質的転換の記念すべき巻でもあります。で、たぶん、作者もこのほうがやりやすいんじゃないでしょうかね。ノリが非常にいいです。

・とはいえ、3巻冒頭。火事場での救助ネタ、手首切断患者の応急処置ってネタもありますしね。ここいらのブレンド具合が今後の課題じゃないでしょうか。
・登場キャラと、消防士という仕事、火事現場、この3つをどうまわすかですね。

・ともあれ、3巻は非常に楽しく読ませていただきました。しばらく寝かせていて申し訳なく思いました。
(02/11/24・18:03:53)

2002年/11月/21日
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「サムライガン」6巻 熊谷カズヒロ(集英社)

・いや、長い間、行方不明で、イマサラで申し訳ないです。まだ、クーラーが必要な時期に買ったものですが、読んだの最近です。

・話はかなり変化がありました。

・えーと、日本の江戸時代によく似たパラレルワールドな世界。そこで、「評議会」という謎の組織によってサムライガンという特殊な人が暗躍する物語なんですね。ま、いわば忍者ですね。で、タイトルどおり銃を撃つわけです。

・すでに1人、組織から抜けたサムライガンがいた(ま、抜け忍ですね)んですけど、6巻でも1人抜けました。

・とかいって、かなり間が開いてコミックが刊行されるんで、くわしくはわからないんです。でも、買わずにいられない魅力があります。
・そのスチームパンクな世界(映画「ワイルドワイルドウエスト」の時代劇版?)、フィルムノワールな「画質」。全体的に絵が「暗い」んだね。写真用語でいうところのローキーってやつですわ。ストレートにかっこいいって感じで。

・だから、本作に関しては「読んでる」というより「見てる」感じですね。まあ、マンガにはそういう割合の高いマンガも昨今は多いですね。いわゆる「萌え」系の。最近はそれに特化したマンガも多いですしね。そして、本作はおれにとっての「萌え」かもしれないなあと。まあ、わかりやすい「萌え」もスキですけど。

・「あずみ」もいいけど、これも真剣に映画化(実写で)考えたらどうだろ。動いてるサムライガンがみたいな。
(02/11/21・23:03:14)

「ネコの王」3巻 小野敏洋(小学館)

・「大幅加筆修正単行本エディション」ってのが、連載誌「サンデーGX」の「売り」なんですかね?同誌連載の「ザ・スリーパー/細野不二彦」も単行本エディションとかになってましたし。そのために単行本化するのが遅いみたいですね。だから、次巻予告も盛りだくさんみたいなことになっているのでしょうか。

・でも、これは全肯定ですね。すばらしいコトです。すべて、こうすればいいんじゃないかな。逆は講談社のマガジン系かな。表紙すら使いまわしのとかあるもんなあ。
・ま、それはともかく。最近、いらんこと書きすぎですね。

・3巻はよかったですよー。ほぼ1巻丸ごと使って大妖怪との戦いです。これが読み応えバツグンでございますよ。いや、マジでマジで。
・超美麗な絵。魔法や妖怪が居る(居た)世界。

・ということで文句ないです。だから逆に書くことないくらいで。笑いあり、アクションあり、エッチシーン(入浴シーンとか)ありの、エンターテインメントばりばり。超娯楽作品です。
・あ、たったひとつ苦言。おれのお気に入りの委員長の出番がほとんどなかったのが悲しかったです。4巻ではぜひ。

オススメ

・あー。「全日本妹選手権」なんかが限定版で出る世の中なんですから、ぜひ、「ネコの王」もなんかあるとええなあとちょっと思いました。セロ、ネコ女神さまなどのフィギュアとか、携帯ストラップとかなあ。アリキタリですけど。おれ、2000円以下で3タイプくらいあっても全部そろえるかもしれないぞ。いや、わからんけど。

2002年/11月/20日
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「露-ARAWA-」ORIHIME(メディアミックス)

・表紙の絵と内容がちがうねえ。復刻、もしくは「お蔵出し」のものと思われる。

・いわゆる美少女劇画(いわゆるもなにもおれが今テキトーにでっちあげた言葉ですが)ですね。エロ劇画と萌えマンガの狭間に位置するもの。実はもっとも需要が多いみたいな感触がある。
・萌え100%ってのは「キツイ」って感じる人って意外に多い。かといって、モロ劇画は古臭い(そこがいいんだけどねえ)。だから、このライン。遊人とか江川達也もそのラインですね。マニアスタートで、ロリコンマンガと呼ばれていたのが一般化するための答えというのが美少女劇画なんかなと思います。
・ま、ものすげえ、カンタンにいうと、「目が小さくなるけどカワイイ」ですね。顔の1/3が目なんてのはよくいわれますよね。これがだんだん小さくなってきてるんですよね。でも、ルーツは萌え系からなんですよね。アプローチがちがう。

・で、表紙は作者の美少女劇画追求の最新成果。内容はそれにいたる経過ですかね。だから、目はだんだん小さくなってくる。表紙のウエイトレス(もしくはメイド)が悶えてるって絵はたぶん内容を考えると「七変化ゆな」という連作の女性かと思われる。この差がすごいことになってます。だからちがうのかもしれないけど。

・話も、それに準じて現実味が濃くなる。「七変化ゆな」は本作でも初期のころだと思われる。歪んだ性欲である「エロモン」を奪うための癒しの女神であるのが「ゆな」なんですね。そのオトコの欲望で衣装が変化するんですね。ウエイトレス、ナース、バニー、ボンテージ。
・それが、店の軒で雨宿りしていた女性と知り合いになったらスゴイ熱で意識を失ったので自分の部屋に連れていき、意識が朦朧としている女性がモト彼とかんちがいしたのを「ま、いっか」とばかりゴチソウになるオトコの話になるわけですね(雨女)

・女をクルマで跳ねた。意識不明の女性をヤバイってんで、自分の家の納屋に監禁する話。ここで登場する彼の妻の描写こそがORIHIME氏の真骨頂かもしれないな。(WAY OUT)

・おれがすきなのは、「小さい」っていわれた男が自殺しようとしたら少女が現われて、「わたしならちょうどかもしれないよ」といたしたあと、「やっぱり…」っていわれて、結局自殺する話かな。チンポ小さいって理由で自殺するかね?(妖精の誘惑)

・どうでもいいけど、タイトルのセンスはないみたいですね。

・えー、でも、実は個人的に美少女劇画は「グッ」とはこないですねえ。だから、美少女劇画を読むたび自分の業の深さを思い知ることになります。萌え系か逆に劇画100%のエロのほうがいいわたし。
(2002/11/20)

2002年/11月/19日
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「白汁の覇者」1ROO(ヒット出版)

・んー、1R00(数字の0)なのか、1ROO(アルファベットのO)なのかわからないわたしは200円中古で買ったダメ読者です。

・作者は「ぶっかけ」好きみたいですね。とにかく、精子を出すことにイノチをかけてる女性キャラばかりです。こういう趣味嗜好が強固な人はいいです。おれの趣味嗜好とちがったとしても評価に値するし、少なくとも「おれは本当はエロなんか描きたくねえけど、儲かるから(ま、理由はいろいろでしょう)やるんだ」みたいなのが、コマからにじみ出るようなヤツよりは100倍マシです。
・とはいえ、そういう「本当は〜」みたいのは、当初「武器」だったんですよね。美少女エロの歴史を考えると、「ノルマ」さえ描けばあとはなに描いてもいい!みたいなノリで、後の巨匠がたくさん出てます。ただ、現在、それは通用しませんが。
・今、「萌え」基準が、その「当初」と3ケタくらいちがいますからね。生半可なもの描いてたらソッコー淘汰ですよ。っていうか、巨匠のあぐらかいてるエロマンガ家っていないでしょ。大御所、というか、それで食う!って確固たる覚悟を持ってる人ほど、日夜切磋琢磨してそうな気がする。

・ま、ともかく。

・ぶっかけ+むやみやたらなオッパイか。背中ごしのアングルでチクビが見えるという、すごい絵が端的にそれを表してますね。脇にオッパイを挟んで中腰になっているんです。一歩まちがうと、ドリフターズ・志村けん氏のババアコントですよ。志村氏は首の後ろで縛ってたりしてたじゃないすか。それでいて、顔は美木本晴彦氏から派生した感じ(身体は別でしょうが)。うーん、まちがってるくさいのであやまっておきます。おれ、実はここいらの80年代中頃から90年代の萌え系マンガ家はあまりくわしいとはいえない。

・ぶっかけはとくに口内発射にイノチかけてますね。口に入れた擬音が「ムシャムシャ」ですからねえ。うーん、でも、溜めた精子を咀嚼すると膨らむもんかなあ。口いっぱいに溢れるみたいな描写があるんですが。

・この「ぶっかけ」にこだわっているというのは、手コキシーンが通常のマンガに比べても多いところからもうかがえる。とにかく、出すって感じ。たとえば、しのざき嶺氏や上連雀三平氏は、どちらかというと、チンポそれ自体に重きを置いている感じを受けますが、1ROO(あ、もしかして、イチローと読むのか?)

・で、それが基本で、ダークなのもコメディなのもあります。

・ん、まあ、ヨロシと。ただ、咀嚼しすぎじゃねえかなと。(2002/11/18)

2002年/11月/17日
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「すらっと!」みたまけい(司書房)

・オーソドックスだな。こんな風に思いました。

・作者に関しては例によってビタイチ知らないんですが(ここはそういうところを嘲るって楽しみもあるんですよ)、古いタイプの絵柄。そうま竜也氏とかの血筋ですか。
・で、オーソドックスな内容。基本はノーマルでバリエーションも定番どころを押さえている。召し使いxご主人様、クラスメイトで兄の嫁、久しぶりの田舎での元クラスメイト、仲良し女性3人(フタナリx2)、保健室医x少年、女子高生x強姦魔などなど。

・特筆すべきは絵かね。オーソドックスとはいえ、「魂」がこめられているような、立ってるキャラぞろい。目が生きているというか。前に出てくる感じがある。これは、オーソドックスでありながらきちんと今風にリファインしてあるからなんだろうなあ(奥付けは1999年)。

・個人的には「ウォーキングドール」ってのがおもしろかった。下痢気味の女子高生が強姦されて…。って、まあ、想像つくような展開でいて、ほのぼのとしたオチになってるのがヘンだなあって。
(2002/11/16・0:17)

2002年/11月/15日
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「しっぽの仕組み!」櫻見弘樹(司書房)

・エロマンガです。そこんとこヨロシク。ちょっと前のなので、成年コミックのマークがついてるわりに消すところは思いきり消している安心仕様(誰に?)です。

・天才少年科学者が発明した猫のアタマを良くする薬を作ったら、猫が女の子に変身。→ハメハメと。
・その後は、幼なじみ(女の子)の飼い猫も女の子に変身。後妻である母親も登場。彼女も猫を変身させる。これはオトコ。と、ま、かようなメンツでかわりべんたんかわりべんたんというアンバイですよ。

・エロシーンはいたってノーマル。ノルマのような感じで挿入。基本はそれぞれの人間関係(猫関係)のシチュエーションコメディなんすかね。そこいらのよどみの無さ、描き分けは上手いと思います。それは各女性キャラの裸もシカリですね。それぞれカワイイし。

・装丁の学研の学習マンガノリもいい感じ。でも、続刊が6巻くらい予定って書いてありますが、これ、マジだったら、かなりキツイとは思います。ま、ギャグでしょうがね。

・絵柄、集英社ヤンジャンとかで描いてた人と似てますが、名前が出てこないんです。(2002/11/14)

2002年/11月/11日
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「全日本妹選手権!!」3巻 堂高しげる(講談社)

・3巻です限定でカレンダー付とかありました。そういう種のものか?「うふん、シャレで買ってみるか?」ってのを狙ったのでしょうか?それともカレンダーにオチがついてたりするんでしょうか?通常版を買ったのですが、妙に気になります。こんなことなら買ってみればよかった。

・と、カレンダーがつくくらいの人気があるみたいな本作も3巻目です。

・テコ入れなのかなんなのかよくわかりませんが、新キャラ3人増員です。これが意外に描き分けができてます。意外にってのは失礼ですか。いきなり3人も増えたらワタワタになるのが定石なのに、うまく適材適所でまわしてます。わりに平均してキャラも登場させてますし。

・そいでもって2巻で開眼したとみられるオタクネタ羅列地獄も地獄のように好調です。地獄ってのは失礼ですか。とにかく倍々ゲーム式にセリフが増えていきます。ま、笑うより普通にすげえなあって感じですが。というよりわかりません。もう手におえないレベルになりました。まったくもって「?」のアラシです。

・リアルなズクというネタにやや笑いました。

・細かすぎるネタとセリフをときおり1pや見開きのエロ画で中和するというペースですか。

・どうでもいいけど、あとがきマンガにあった使えなかったネタというのが気になったのでネットでさくりと検索したら、どうも、「世紀末リーダー伝たけし」の作者の淫行がらみみたいですね。そら、コミックに載らんわ。っていうか、担当はネームの時点でダメ出ししれ。

・で、ダメ出ししなかった担当ってのは、以前、「花鳥風月紆余曲折/佐佐木勝彦」の担当をしていた人なんですね。だから、なぜか、「花鳥風月〜」の2巻巻末に本書のCMが載っていたりします。これはレア情報だろここ読んでよかったろ感謝しろよ。

・いろいろいいたいこともありますが、なんとなく3巻で「つきぬけた」って気がしたので、あとは一ファンとして彼の動向を見守りたいなと思います。
(2002/11/11・18:45:38)

2002年/11月/9日
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「ピアノの森」9巻 一色まこと(講談社)

・ビーチボーイズのブライアンウイルソンが、「ボクは有名にならなくてもいいボクの曲だけ有名になってほしい」との名言を残してるが(いや、死んだワケじゃないですが)、なんとなく一色氏にも通じるところがあるような気がする。

・一色氏は作者としてのキャラって見えない人だよなあと思う。マンガに作者が登場するのって考えてみると変であるのだが、それは、日本のマンガにおいては割合と「普通」のことなんだよな。どっちが多数かっていうと微妙ではあるが、作者が登場するマンガというものは「必ず」目にしてるでしょう。それくらいポピュラーなんですけど、一色氏はそういうのが少ない。まったくないとはいわないが、非常に少ない。
・前に純粋マンガ家とか、職人とか表現したけど、実は、それよりもある種のハンデを背負っているんだよなあと思ったのです。

・一色氏は非常にオーソドックスなマンガを描いていると思う。奇をてらったところはなにもない。たぶん、CGも使っていないと思う。だから、オーソドックスというにはちょっと古いタイプに属するのかもしれない。
・コマ割りも「お約束」だ。

・描画以外でもそれはいえていてキャラに突拍子もないものはいない。それぞれはキチンと立っていて、「存在」してる。そして、世界も現実に即して在る。

・実はストーリーもだからお約束の範疇にある。刺激的かそうでないかって区割りをすると後者になると思う。「ここでこうなるんだろうな」と思って読むと必ずその通りになる。

・それでいてこのおもしろさはなんだろうか。おれは少なくとも読むたびに涙が出そうになる。胸がいっぱいになる。

・8巻から新章として、キャラたちが大きくなっている。カイと修平の邂逅編。便所姫登場の外伝。そして、新キャラ登場と、快調に飛ばしていきます。この淀みないスムーズさ。随所にある名場面。そして残るカタルシス。と、まあ、おなかイッパイ食べられてしかも「おかわり」が欲しいという状態。

・今、「花田少年史」のアニメ化により、増刷+本作も大増刷で、何処の本屋でもズラリと並んでいるでしょう。だから、買うにあたっての障害は何もないハズ。
・まあ、おれさまも少なくないマンガを読んでると思うけど、現在連載中のマンガ、少なくともおれが押さえている範囲(少なくはないと思うぞ)ではNo.1だ。そして、その範囲はかなり広く有効だと思う。奥さんも文句なしだし。
・とにかくマンガを「読みたい」クチにはこれ以上のものはない。食事に喩えるとステーキだよ。しかも、「男おいどん/松本零士」に登場する「タテだかヨコだかわからないステーキ」くらいのボリュームがある。まあ、「おもしろさ」という胃袋はキッチリ満たされるだろう。オススメ
(2002/11/09・23:33:55)

2002年/11月/8日
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「ひがわり娘」2巻 小坂俊史(芳文社)

・4コマ王子(こう呼ばれてる)の最新刊だあ。
・笹木まみという(基本は)20歳前後のダメダメ女(1人暮らし)とトモダチ2人くらい。彼女らが毎回「設定」を変えて登場する4コマ。
・今回は、女性プロ野球選手、小説家、着ぐるみのバイト、うどん屋、などなど。あと、時間軸編もあり、家で少女(中学生あたり)、生徒会長立候補(高校生)、ニンジン嫌いの幼稚園児ってのもある。
・で、基本であるフリーターだと、シチュエーション別になる。たとえば、立ち読み、ひたすら惰眠、バレッタがない、田舎暮らし、雪がつもった、酒を飲みまくりなどなど。

・この、次になにが出てくる?な展開がたまらない。本当、コロンブスの卵的なアイディアだと思う。毎回出すのが大変な気もするけどさ。

・そいでもってすごいのが、幼稚園児の笹木、小説家の笹木、中学生の笹木、ワンポイントであり、4コマのようなシンプルな描画では命であるバレッタ(髪留め)を外した笹木などが、ちゃんと笹木に見えるんだ。これはスゴイよ。とくに幼稚園児の笹木がスゴイ。まー、基本的にぐーたらなガサツ女なんで「萌え」とかはないんですけどね。

・ネタもネタでキャラに忠実でありながらも、設定の変化に準じており、見事。

・ベタホメですね。

・個人的に好きなネタは、うどん屋編で、「なにか、この店の「売り」を張り紙にして出したらいいよ」というアドバイスにしたがって「食中毒を出したことのない店!」とか出したら、そんなもん「売り」になるか!ってつっこまれて、しぶしぶ外したら、通行人が「張り紙がないってことは出したんだな!」と思うってやつ。

・今の4コマ界じゃ天上人(いしいひさいち、植田まさし等)にもっとも近い人だね。(2002/11/08・14:09:53)

「ウッディケーン」1巻 横内なおき(講談社)

・アニメになり、ゲーム化し、と、出世作の「サイボーグクロちゃん」の作者が贈る最新作。
・前作は本気でおもしろかった。子供向け(コミックボンボン連載)とかそういうエクスキューズなしで純粋にギャグとしてもストーリーとしても楽しめた。なんたって、最初7巻くらい買ってイッキに読んでから最新刊は発売日に買っていたほどで。

・で、本作。
・主人公は6年Z組の担任。Z組は問題児ばかり集めたクラスで、校庭のすみにプレハブで建っている。とはいえ、問題児ばかりなので、毎日きてるのは1人。
・ほかのクラスメイトに会いに行こうとして、トラブルに巻き込まれる。そして、彼は超人に生まれ変わる。
・なんだか、いわくありげな「木」と同化するんですよね。で、身体を自由に変化させたりして戦う。で、名前がケン。よって「ウッディケーン」と、そういうことになっているのです。

・「サイボーグクロちゃん」はやりすぎだったのか、マニアックなネタは今のところ押さえ気味ですね。前は「銀河鉄道999」やら「ガンダム」ネタが炸裂してたもんなあ。
・でも、十分おもしろさはある。なんつーか、正面向いて取り組んでいるからかね。

・おもしろかったネタは、問題児の1人がネットで荒らし行為をしてソッコー回線切って、「ザマーミロ」とかいった次の瞬間、電話がかかってきて、部屋にSWATみたいのが乗り込んできて拉致されるっての。本当にこうだったらおかしいんだけどねえ。

・相変わらず「棒」みたいな描画の人が大勢登場します。この絵もデフォルメギリギリって線で思い切りがいいよなあ。そいでもってよく動くわ。ドタバタドタバタと。

・ま、以後楽しみにしてます。(2002/11/08・14:28:05)

2002年/11月/6日
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「恋愛ディストーション」4巻 犬上すくね(少年画報社)

・掲載誌「アワーズライト」がボツったために必然的に最終巻。続けるための布石とかがちょいと無駄になったりと台所事情が窺い知れる。

・2組のカップルを軸としたラブコメです。ヌル目です。

・今回は、やっとちゃんとしたHシーンがあったような。もうちょっと具体的にいうとメインキャラ(女性2人)のパイオツ描かれたのってはじめてじゃね?

・白眉は、イヌ人間のオスとメスの交流ネタかなあ。恋愛関係に主従関係が入ってるカップルですね。イヌとご主人様と作品内では表現されています。それらのオス(メインキャラの1人)とメスがバイト先で出会い、お互いの傷をナメ合っているうちにちょっと芽生えてくるって、まあ、よく聞く話ではありますね。実際いくつか聞いたことあります。たいていうまくいってない。ま、それはともかく。

・甘くてぬるくて、そして4巻ではちょっとHな要素が多くてよかったですね。
・「いっしょに風呂に入ろう!」「スベスベマンジュウガニ」などのキーワードで1本仕上げるってやり方がイチバンしっくりきてるような。

・まー、犬上さん、「サンデーGX」に連載してるそうで、順風満帆ですね。がんばってください。今度は氏賀Y太氏みたいなの読んでみたいです(うそです)。(2002/11/07・00:06:11)

2002年/11月/4日
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「ミルク」内田雄駿(河出書房新社)

・オビ、「天才、登場!」だそうだ。そんな天才の「デビューアルバム」(これもオビの表現)。
・こういうコピーにマイナスイメージ持つのっておれだけ?カチンときたのおれだけ?

・ま、そういうことで、定価952円(税別)払ってケチョンケチョンにけなしてやろうと思い購入。まあ、そういうことで、かなり後ろのほうからスタートという不利な状況なのです。

・でも、おもしろかった。天才かどうかわからんけど。
・本作も「少年少女」同様、オビに収録タイトルと内容が記されているので、丸引用。


「ミルク」少年と不思議な猫の切ない物語
「男ってそんなもん」親友の彼女を好きになったら?
「西川くんの超能力」スプーン曲げ少年の恋と冒険!
「あいつ」多重人格「あいつ」が出現するワケは? 「たえこ」血にまみれた美少女の半生記!
「復讐倶楽部」正義もモラルもない復讐の恐怖!

・写してて、このオビ書いてる人は少なくとも天才じゃないなと思いました。ま、それはともかく。

・絵はズバリSABE氏の影響が強いですね。ていうか、おれ、最初、SABE氏の変名での「デビューアルバム」だと思ってたくらい。

・しかも、年代順でみていくと最近のやつほどそう。最新作は表題作でもある「ミルク」。

・そして、絵のみならず、シャープでクールなキャラやセリフなんかもかなりそれっぽい。知らない人に「SABEの新作だよこれ」と読ませると違和感は0だろ。
・驚いてください。これはホメ言葉なんです。

・そう、本当の天才であるSABE氏にかなり肉薄してます。そっくりみたいに描きましたが、SABE氏にはない、微妙な小市民性みたいのを感じられます。つまり、SABE氏からアナーキーさを抜いた感じです。
・ここまで書いて気になりましたが、みなさんはSABE氏を知らないですか?

・仕切りなおし。以下、引用のあとからということで。

・基本的にシャープな絵。思い切りのいい絵である。それぞれの作品は残酷なもの、ネガティブなものが多い。
・たとえば、最新作である「ミルク」。半年以内で死ぬと医者に宣告された少年。身体に変化がおき、異様に聴力が発達し、猫と話ができるようになる。その猫の名はミルク。
・少年は自殺を試みるが、ミルクに助けられる。そして、ミルクが聞く「生まれ変わったら何になりたい?」

・これ、オチまで含めて完璧。完璧の短編です。無駄なものを一切省いて、かといって足りないものも一切無い。これを量産できたら「天才」でもナットクです。

・そして、これに至るまでの道程って感じなのが、本作なのかもしれない。

・「西川くんの超能力」は、超能力が「かつて」あった少年。アタマもいいが、パシリをしている。そして、公園でふとした出会いの少女(同じ学校)との交友。
・そこでの西川くんの語りがいいんだわ。

・「復讐倶楽部」は、おれ前に読んだ。「九龍」って雑誌で。これvol.2出てるんだな(本作では「ミルク」収録)。ストーカー女が死んだ後にも復讐するって話。
・これは読んだ後、普通に「おもしろかった」。
前サイトで語ったのを見つけたんで、引用。

・キタイの新人なのか?SABE氏じゃないのか?と思ったほどSABE氏的な絵柄で内容 な「復讐倶楽部/内田雄駿」。もし、別人ならそれはそれでおれの好みなんでチェックっす ね。彼に冷たくされている暗い女がネットで相談し、「もっと明るくイメチェンしたら?」に 従ったイメチェンがすげえコワかった。まあ、話し的にはその後もっと怖いことになるんだ けど、ここがイチバンゾッとしましたのホラー。すっかり、ネットもホラーネタとして定番とな りましたな。もともと、実体がないネットってのは、そういう要素が入りやすいのかね?

・いっしょのこといってらあ。

・で、編集の人による解説があるけど、彼はもともと「ヤングサンデー」に持ち込みしていた人らしい。で、そこ辞めたときに、引っ張っていったんだね。なるほど、河出書房新社にヤンサン系のマンガ家が多いのがこれでわかった。

・こう全体的に、沈みがちな内容でありながらも、どこからか一条の光がさすような、「救い」があるのが、作者最大の武器であると思います。

・しかし、巧いわ。本当、これ以上ムリってギリギリまで様々な要素を削ってる。そして、必要なものは最小限で最大限の効果をあげるようにしている。だから、短いページ数でもけっこうおなかイッパイになる感触。滋養にもよさそう。ウィダーインゼリー的。

オススメ(2002/11/04・15:49:42)

「ワイド版 風雲児たち」7巻 みなもと太郎(リイド社)

・7巻はたくさん人が登場するです。いちいち書いてられませんが、それぞれがそれぞれの思惑を持ち、イキイキと行動する、魅力あふれるヒトとして描かれております。
・たとえば、本作では善玉として描かれている田沼意次。教科書ではワイロがどうたらとか私腹を肥やしてるようなコト書いてあった記憶がありますが、あのころ唯一、「近代経済」をやろうとしていた人だったのですね。金がないから倹約しよう、じゃなくて、金がないから金を使おうってこと。

・いろいろな人が走り回る中、日本は未曾有の天才に襲われ、飢饉、一揆と、えらい激動していくんですよ。
・それをまた、伊勢から江戸に向かう途中に嵐に遭い漂流してしまった、神昌丸の17人の命運と重ね合わせつつ紹介。このエピソードがまたすさまじくもすばらしい。日本の船がマスト1本なのは、徳川家康のせいなんだなあって(海から幕府を攻め込むやつが来ないようにだと)。

・浅間山の大噴火、アメリカ独立戦争(これが意外にカンケイある)、などなど、怒涛の展開。そこで、精一杯奮闘する人々。

・やっぱ、すごいわ。おもしろくてしょうがない。これを読むために生きてる割合は0.5%くらいあるな。(2002/11/04・16:08:33)

2002年/11月/3日
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「Dr.リアンが診てあげる」2巻 竹内元紀(角川書店)

・小ネタ系ギャグコミックス第2弾だそうだ。オビに書いてあったのだけど、なるほど、そういう線だよなあと非常に感心。
・チビッコドクターのリアン。なぜか、同居することになった直人。直人にホレてる岡崎。よくわからないくノ一のもみじ。あと、なにがなんだかわからない師匠と。まあ、こいつらを転がして、おもしろおかしくやってるマンガ。

・とにかく、小ネタですよ。これを仕込めるだけ仕込むのが竹内スタイルってやつですね。「るんるんカンパニー」時のとりみき氏をホーフツとさせるね。まあ、そのほとんどが下ネタとダジャレなんですけどね。なんとなくその姿勢が、とにかくたくさん書けばいいだろっておれのサイトの姿勢とダブらせて、身勝手な共感をね。

・2巻はそのメンツに+1人、愉快なオッサン(が多いね)を加えて展開するのが多いね。すべるすべらない、というレベルじゃなく、気づく気づかないレベルのギャグがギュウギュウに詰まってます。たとえば、岡崎が体重計に乗り「ドッキリ」って擬音のとなりに「とっくり」が描いてあるとか。

「その格好でナニしようとしてたのよ!?」
「この格好でオナニーしようとしてたのよ!!」
「「オナニーしよ」と「青菜に塩」って似てますよね」
「うるせーっ!!」

・と、このやりとりが全てかもしれないな。こういう感じであーだこーだやっているのですよ。

・んー、苦言ていうと、あのー、コミックオマケの各話の解説みたいのは、なんかイヤだなあってことくらいかな。まあ、それ以外のオマケもヤマほどあるんですが。まあ、本編より解説のほうがおもしろいいしかわじゅん氏クラスになるとまた別なんですけどね(一応、ホメ言葉としといてください)。

・個人的にベストギャグはリアンの「ワキ毛」(テニスの回ね。ちなみに後日談4コマも描き下ろしであり)ですね。いや、前巻でも描いたけど、おれ、本作内の「ほのぼの」が好きなんだわ。やや配合が増えてうれしい2巻でした。(2002/11/03・22:05:17)

「少年少女」1巻 福島聡(エンターブレイン)

・「コミックビーム」連載の、福島版「よみきりもの」ですね。一応、タイトルが緩く縛りになってんのかな。ボーイズ&ガールズですね。

・バリエーション多し、完成度高しの短編7種。オビに詳しい分類があるので丸引用。

「触発」(昭和初期・ジュヴナイル)
「大車輪」(第2次大戦末期・戦車アクション)
「美しい骨」(モダンホラー)
「自動車、天空に。」(現代・時のお伽噺)
「OPEN THE DOOR!」(ちょっとHなブルース)
「宇宙パンダに情けはあるか!?」(ホームコメディ)
「錯綜」(「触発」の後日談・ロマンス)

・と全7話。まー1巻ってことで続いております。
・個人的には「自動車、天空に。」「宇宙パンダ〜」「錯綜」がよろしかったですね。
・「モーニング」出身の福島先生ですが、ぶっちゃけ、本作でおれは見直したクチです。というか、今でも最高傑作はネクストワンの人だと思うんです。まだ、最高傑作を描いてない人だと思うのです。
・だから、2巻はもっとおもしろいと思います。

・よって、買え!オススメ(2002/11/03・22:41:27)

「愛人」1巻 田中ユタカ(白泉社)

・BBSでオススメされたものですね。超時間差で買ったのですが。100円です。
・どうも、田中ユタカ氏ったら、「メルティレモン」を思い出すのです。って誰が知ってるというのか?
・あと、ミニコミでロック評を書いていた人。実は全然別人なのですが。それは田中雅人氏なのです。それは今判明したりしてます。
・まったく失礼な話ですね。ははは。

・死にかけの病人の精神を癒す目的でのホムンクルス(人造人間)、通称「愛人(あいれん)」の話ですね。
・で、いつ死んでもおかしくない青年も、そういうしがらみを絶ちたくて、1人暮らしをしていたけど、愛人を導入したのですよ。名前は「あい」です。
・で、その2人の「愛」ある生活ですね。

・色々な伏線が仕込んでありますし、「あい」との生活、水没していく世界がステキですね。ま、ぶっちゃけ「ヨコハマ買出し紀行」を想起しますが。

・んー、正直おもしろかったです。つづき(たぶん、今、4巻までか)を思い切って買おうかと思ったほどです。っていうか、近いうちに買うかもしれない。でも、ガマンすれば100円で買えるかもしれない。そのハザマに揺れ動く34の秋なのです。(2002/11/03・23:20:47)

2002年/11月/2日
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「ギャラリーフェイク」26巻 細野不二彦(小学館)

・例によって高水準だし、イマサラ、あらすじもなんもねえし。だから、個々の話をサカナにグダグダと。

「ちゃぶ台の値」
・フジタ、昔編。これ、1〜2巻に1個は入るね。ちゃぶ台1つ持って田舎から上京してきたイラストレーターとフジタとの交流。
・ちゃぶ台の歴史とかあったけど、本当に浅い歴史なんだね。江戸以前にはないものだった(一家の中でも上下があったし、1人1人膳が付いてきたから)。本格的に普及したのが戦後。そして、今はない。など。

「激闘放れ独楽」
・これは、美術ウンチクがなにもないな。ベイブレードとカードネタ。細野氏のこういうトレンドにくらいつく姿勢は感心するよ。
・今のガキはカードをかけてベイ勝負してんのか。

「渇いた空」
・これも美術ウンチクなアプローチがない。ないっていうと、アレだけど、個人の名は出ない。厳密にみると「ちゃぶ台の値」もそうだな。なんだ、スランプ期なのか?
・アフリカでボランティアとして、農作業したり、子供に勉強を教えてる日本人女性とフジタとの交流。非常にブラックジャック的。ということは、定番。

「誓いの錠」
・前後編の大作であるが、26巻のサブタイトルにはならなかった。このサブタイはどういう基準でつけてるのかね。やっぱり「らしい」タイトルが候補になるのか。「激闘放れ独楽」はムリだわなそれじゃ。なんのマンガだよってことになるし。

・からくり錠、和錠と呼ばれるものが小道具に主役。そんなのあるんだね、おれは知らなかった。非常に複雑にできていて、開け方を知らないと絶対に開かないシカケになってる。一個開けたら、もう一個が閉まったりとか。

・でも、話的にはイマイチだったかな。2話に引っ張るほどじゃない。元土蔵破りとキャバクラ嬢とそのヒモの3角カンケイにフジタがからむと。

「老人は美術館を目指す」
・個人的にはこれがベストかな。
・動物園を定年退職したオヤジがボランティアとして、美術館で働いている話。このオヤジがいいキャラだった。で、美術館の後継者争いのゴタゴタがあったり、そこにフジタがからんできたり。美術ウンチクもあるし、オチも決まったし。

「偽藤田営業日記」
・これまた1巻に1個くらいは入るようになった、フジタの助手サラの話。フジタそっくりの男をフリマで見つけて、偽藤田として、ギャラリーフェイクを切り盛りする話。美術ウンチクはなかったな。

「上海蓮華窯炉」
・これが、もっとも「ギャラリーフェイク」っぽい話かもしれないな。美術の謎を解く話。哥窯と呼ばれる幻の窯を探す話。まー、こういうのは大ネタだし、調査もけっこう大変だから、おいそれとはできないんかね?一時はこういうのばかりで、どこでいつ調べてるんだ?とか思ったもんだし。

「サトゥルヌスの子供たち」
・サブタイトルになった作。これまた、「ギャラリーフェイク」っぽいね。
・女優の愛児虐待疑惑を追うパパラッチ(写真週刊誌カメラマン)が、フジタと女優が接触してるのを知り探るって話。オチまでも含めてバッチリ。短編らしい短編。「世にも奇妙な物語」とかでもつかえるくらい。

・と、全部拾い上げましたが、今回はちょっとトーンが下がり気味ですね。(2002/11/02・15:03:16)

「あずみ」27巻 小山ゆう(小学館)

・満を持して帯コメントは上戸彩さんですよ。「あずみ」映画の主演っすよ。来年の夏ロードショーっすよ。珍しく入ってた(小学館のビッグコミック系の単行本には入ってないよ普通)リーフみたいのをみると、あずみの格好した上戸ちゃんがいたっすよ。んー、正直「コスプレ?」って感じでしたが、いやいや、これから撮影がすすんだら「あずみ」になってくるんだあ。

・ということで、27巻では、宮本武蔵vsあずみというすわ、日本史が変るような対決があるかと思ったら、小山氏には珍しい(いや、実はあまり知らないのですが)スカシ技があったりしました。

・そして、伊達政宗と裸のつきあいってことで27巻オシマイと。

・んー、そういえば、あずみさんってよくヌードになったり、レイプ未遂が多いのですが、これは映画では期待してもいいのでしょうか?(答え:無理)(2002/11/02・22:30:36)

「まあじゃんよゐこ」浜口乃理子(竹書房)

・麻雀エッセイマンガですね。老舗「近代麻雀」に連載されていたものです。今や大家の西原理恵子氏のデビュー作(と思うが)「まあじゃんほうろうき」の影響が大きいのでしょうかね。女性エッセイコミック枠が出来たのは。

・まー、酒とパチスロがトモダチの「のんちん」(浜口先生の作品内での1人称です)の麻雀やりマンガですね。

・素人同然だけど、ツモがいいのんちんは、たまにひどい勝ち方をしたりして、トモダチをなくしたりしてます。

・メンツはライターS崎氏に、芸人の村田渚氏(たまに爆笑オンエアバトルに出る)が多いですね。
・あと、アンジャッシュ(これも爆笑オンエアによく出る)の人とか、くらたま氏とか登場します。

・こう、女性エッセイマンガによく見かける。あと、テキストサイトでもよくみかける「わたしトモダチいない(ほしい)」って定番がかなり頻繁にみかけられました。ちょっとウザ。

・絵もいいし、テンポや、ギャグも決まってるし、時事性が薄いし、あとがきで「オチ」扱いしていた、1回も牌を描いてないし、ルールとかもあまりカンケイないんで、まあ、ブコーフとかで100円だったらいかがでしょ?実際おれもそのパターンですし。(2002/11/02・2002/11/02)


sukekyo@violet.plala.or.jpケージバン