→トップへ/→コミックインデックスへ

ポトチャリポラパ/コミック/2003年
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
2003年/11月
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
2003年/11月/30日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「新・中学生日記」3巻 Q.B.B.(青林工藝舎)

・久住昌之&久住卓也の兄弟コンビによる、出世作も3巻目。

・人生の中で1番恥ずかしい中学生時代をほじくり返すというマンガですね。
・「朝日中学生ウィークリー」に連載されたのは1回3pで、「アックス」に載ってるのはやや長編。やっぱり、長いほうがおもしろいかも。

・今回の目玉は「恋」ですよ。
・これが、けっこう長丁場で展開してて、このクラス(どこか地方の中1の1クラスをずっと追い続けてる感じかな)のキャラの1人1人を追いかけてる。
・その中の学年一強いってわかりやすいくらいの硬派キャラ(本作では珍しいくらいベタでマンガ的なキャラだなあ)が、ちょっと大ボケな小さい子にホレるんですよね。
・まあ、このマンガのことですからして、発展はないんですけど。

・このコでも、いいんですよね。ちょっと萌えますよ。授業中、おなかが鳴るのを気にして、2限目終ったらトイレで小さいオニギリを食べたり、遠足で変な顔で写真を撮られたくないばかりに、顔を作って、ばっちり、「いい顔」で写ったけど、女子にそれを指摘されて逃げたり、ポエム書いたり。

・このポエム書くところいいんですよね。それが女子にバレて、ポエム談義から、好きな少女マンガに話が移って、そのやりとりをホレてる番長が、ずっと聞いてて、帰り、岩舘真里子を買ったりねえ。おれも覚えがあるわ。そもそも「ガラスの仮面」を、奥さん騙して、古本の全巻(当時の)揃いを買わせたのも、中学時代の好きだったコが学校で読んでいたのがひっかかってたからかもしれないなあ。

・ガキはまだまだガキのままだし、そろそろそういう色気づいたりと、いろいろあっておもしろいですねえ。中学生はいろいろいて面白かったです。高校だと、学力でそろえてたりするからね。

・と、中学から離れてれば離れてるほどおもしろいです。中学卒業10年後くらいにオススメですよ。近いと生々しいしね。
(22:34:37)

「1年777組」1巻 愁☆一樹(芳文社)

・芳文社の4コマ。最近いろいろと買わせていただいてます。なるほど、今になってわかりましたが、「まんがタイム きらら」というビジュアル4コマ専門誌が出てるのですね。だからか。

・いや、騙されたらダメだと思いつつも、つい、手にとってしまうんですよね。
・おれは、植田まさし〜いがらしみきおと、4コマエリートコースをだいたいリアルタイムで過ごしてますからね(ちょっと遅れて、いしいひさいち氏にもハマる)。4コマはうるさいつもりなんですよ。
「ビジュアル4コマ」ってのも、そう考えると、すばらしいネーミングですね。いろいろな意味が通りますよ。

・で、本作なんですが、あーと、えーと、おもしろいのです。

・超マンモス高校。だから、1組から数えて777組なんですよ。で、777組にもなると超問題児しかいないというクラスのドタバタ4コマです。

・これが、もうメーター振り切ったかのような人ばかり。女子が多いんですけど(ビジュアル4コマですしね)、魔法使い、くノ一、親指くらいの子、幽霊に、巫女、お姫様、魔法使いにホレられたために他の女子に触られたらネコに変身する男子など。しかも、先生からして、すごいお姉さまな外見なのに、実は着ぐるみで、中に幼女が入ってるって設定。

・これは、キャラ見失いの、痴呆読者である、おれでもさすがに見間違えないくらいさ。描き分けもキチっとしてるし。

・で、とっちらかったら、なにもならないんだけど、これがとっちらかってる。ぶっちゃけ、とっちらかってるんだけど、おもしろいんですよ。

・正直、キャラもさばき切れてないです。というより、そもそもさばこうという意識もあまりないような感じですが。そのときそのときに、キャラをポンと出して、「さあ、動け」みたいなノリなんでしょうかねえ。
・あと、777組とかの設定もほぼ活きてません。まあ、海みたいなプールとかもありますけど。

・もう、作者の引き出しはさかさまにしてポンポンと叩いてる状態ですよ。

・だから、もうおれとしては、作者の次回作が楽しみだったりします。あの、ほこりすらない無菌ルームみたいな作者の引き出しから次になにが出てくるのだろう。それは2巻でもそうかもしれません。だから、次巻が楽しみかもしれません。

・しかしながら、おもしろかったです。ネックは値段。819円ってどうよ?
(23:10:38)

2003年/11月/27日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「虎漫」VA.(大都社)

・阪神ファンマンガ家によるコミックアンソロジーです。ダイエーが日本一になったのを確認してから買いました。
・へー、あんた、阪神ファンなの?ってのが続々と。
・それで、エッセイや、阪神がらみのマンガなど。優勝わかってから描いてるっぽい人も多いのでアレですよ。締め切りがタイトってことで、それでも仕事を受けるってことになるから、本当に阪神ファンなんだなあと思いました。ここまで書いてふっと思ったのですが、「コミックキュー」って雑誌の特集みたいなもんですね。「**」というテーマで1本。それが阪神タイガーズのアンソロジーということですね。

・さて、この世からプロ野球がなくなってもデメリットが0のおれとしては、阪神優勝自体にはまったく興味はないけど、それによる阪神ファンがおもしろかったので本書を購入してみましたよ。

・個人的におもしろかったのは、再録だけど、高橋ツトム氏と、さそうあきら氏の、阪神のある人間ドラマ。田中圭一氏の阪神優勝は夢だったということで、マトリックスにからめたネタ(絵柄は本宮ひろ志)。知らないんですが、葉月京氏のまったく1人の選手に焦点を絞ったもの、懐かしいなあの、レオナルドいも&竜巻竜次&日高トモキチ&水玉雪之丞の4氏。もちろん活躍されてると思いますが、おれには久しぶりだったんだよ。世界が滅んだあとに甲子園にいったってSFネタの夢野れい(この人も知らないや)氏とか。

・んー、わかってたけど、読み終えたころには、かなり疎外感。おれ野球わからんし。
・それぞれもマンガとしてのデキは水準ですし。それ以上でも以下でもない。

・まー、それを買ったおれが1番おもしろいかな。しかし、阪神ファンって多いですね。ああ、そういや、にわか阪神ファンについて、竜巻竜次氏が言及されていたのが「さすが」と思ったかな。
(23:21:23)

2003年/11月/25日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ふぁにーふぇいす」1巻 かかし朝浩(ワニブックス)

・今、流行中の「オタク青春」モノですよ。
・流行ってますね。今までは刺し身のツマとか、ピザのタバスコ扱いだった、オタクに焦点をあてて展開してる青春マンガです。

・学校のオタク4人組。その中でも1番根性が曲がっていて卑屈でブサイクな男が、学園1の美女で大金持ちの女性に告白される。
・そして、いろいろと。

・作者はエロマンガ畑で「病院行け!」や「全裸の女王」など名作をたくさんモノにしてる方ですよ。卓抜したストーリーテリングぶりは定評があります(おれに)。

・正直絵の力は弱い。たとえば、村田 蓮爾 氏のように、一瞬みただけで、そのスジの人の心臓を直接つかむような力はないですよね。
・ところが、一旦、マンガの世界で「動き」はじめると、これが魅力的な女性が多いんですわ。

・主人公のヘタレの恋人(紆余曲折あり、つきあうことになるんですよ)の天然っぷり。
・主人公の凶暴な妹(非オタク)、主人公が溺愛している魔法少女マンガをナイショで描いている同級生(メガネ娘)など、どれもこれもステキなんだわあ。個人的にはメガネ娘LOVEなワケなんですが。

・それにオタク仲間(お互い、あんまり仲がよくなく、足を引っ張り合ってるのがいいね。とくに主人公に女ができてからというものは確実に敵な存在)などが、ハイテンションで楽しく物語を展開する。

・これがちょっとベタだけど感動したり。

・おれが好きなのは、売れっ子マンガ家のメガネ娘を、そうと知らずに、体育祭の「大看板」をいっしょに描く話ですね。実は、このヘタレ、このメガネ娘にもホレられるんですよ。

・まあ、でも、この夢物語は、一見「アリかも」ってわりに現実味をおびた夢としてみられそうなのがステキかもしれない。「げんしけん」はリアルすぎ、「オタがゆく」はウソくさすぎ。
・本作は、設定こそウソくさいけど、「こういう女がいるならオタクを好きになるってのアリかあ」ってドリームがちょっとだけみられるんですよ。実際、いないんですよ。そんなことはわかってるけど、ぽわ〜んって感じでな。憧れの存在ってよりも近い感じ。わかんねえなあ。うまくいえないけど、親しみを感じる世界ってことですね。
・よく比較すると全然ちがうかもしれないけど、なんとなくアニメ版の「うる星やつら」の学園風景を想起しました。ああいう感じ、おれ好きでねえ。現実にはなかったからかもしれないが。

・で、ギャグとマジのサジ加減も非常によくてねえ、まあ、ヒトコトでカンタンにいうと「面白い」ってことなんだけどさあ。
・冷静に考えると完成度は激高ってこともないんですけど、たとえば、オタク仲間で、モテたいがための、ちょっとオシャレさん(実は1番トラブルメーカー)が、


テメエも
ウゼエよ
サブカルバカ!!

・と、主人公の凶暴妹に一蹴されてたりするあたりのキレのいいセリフまわしや、テンポのよさとか、愛すべきところが多いんですよ。

・ということで、ひいきのひきたおしになりますがオススメ
・なんとか売れてかかし朝浩氏の代表作になれ! 小学館さん、次の「あさってDANCE」を描くのは彼ですよ。とっとと引き抜きましょう。
(19:07:55)

「ネコの王」5巻 小野敏洋(小学館)

・最終巻。

・けっこう刊行ペースが遅かったのですが、楽しませていただきました。本作で小野敏洋氏を知り、いろいろと知ることができました。上連雀三平氏が同一人物と知らなかったのも、なつかしい思い出ですね。

・さて、最終巻にふさわしい、盛り上がりがありました。ここいらはキャリアを感じさせるし、素直にうまいなあと思います。エッチシーンがなかったのもしょうがないですね。けっこうキツキツに詰まった1巻かけてのクライマックスですしね。あらかたの問題に答えがでてましたし、それらにかける分量、話のつながり具合、それらひっくるめての構成はすばらしいものがあります。

・おもしろかったのは、悪魔が出現して、主人公と相棒のネコをパラレルワールドに送り込むんですよ。それがなんとココなんですよ。おれらの現実での地球。物語では、ネコが普通に喋り、魔法がかつてあった世界なのですが、彼らが送り込まれた、地球では、ネコは喋らず、ノラネコは捕まえられて処分される「地獄」だったりするんですよ。もちろん、魔法も使えませんし。

・と、それで、ふと思いましたよ。本作って、「ドラえもん」の劇場版映画の、もしもボックスで「魔法が使える世の中にして」って世界なんじゃないかって。パクリってほどじゃないですけど、学校で魔法の授業があるなんてそうですしねえ。

・相変わらず華のある明るく魅力的な絵ですよね。目に飛び込んでくるよ。それなのにしっかりした物語。
・未見の方はイッキ読みできるクオリティですよ。密度が濃くて驚かれると思いますよ。

・ともかく次回作を期待してます。
(19:37:00)

「鉄人」4巻 矢作俊彦&落合尚之(小学館)

・うわあ、よくできてたなあの最終巻。もともと、これが予定って思うほどの完成度の高さ。ひとつの物語としても強いし、過不足なく描ききったって感じが強い。まあ、実際はどうか知らないけどさ。

・しかも、4巻で驚愕の展開。ウソーンって。ああ、でも、この伏線もあったよなあ。そして、すべてのツジツマがあいつつも、顔ぶれがそろって、怒涛のクライマックスへと。ここいらの盛り上げ方は上手いなあ。「ネコの王」と同じコト書いてますが、しょうがないじゃん。

・チャイナ服に着替えてからの大阪弁の中国娘・虎姫がキュートですねえ。

・これまた4巻まとめて読んでもたいそう楽しめますよ。

・アメリカから技術者の母親ときた日本人・翔。ひょんなことから地下で鉄人を発見する。そして、あくまで現実に即したキナ臭さで物語が動き出す。


「? 未来ではそんな理論が立証されたのか?」
「いや…子供のころ「スタートレック」で見たんだ…」

・ってやりとり(どういう場面かはナイショ)が、矢作俊彦っぽいなあと思ったりしました。

・いや、よかったです。ハリウッド動け!
(20:02:33)

2003年/11月/22日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「金色のガッシュ!!」13巻 雷句誠(小学館)

・作者はかなりガキ向けってのを意識されてますよね。作者なのか編集の方針なんかはわかりませんけど、なんとなく(なんとなくですよ)、「ゆるめてる」って感じがします。
・それだからこそ、当初はちょっと歯車がかみ合ってなかったような感覚があったのですが、今はなれたもんですよ。
・ただ、今回の「グルービー!」ってのはちょっとだけ「恥ずかしい!」って思ったりしましたよ。ああ、おれはガキ向けのマンガを読んでるんだなあって。「グルービー!」はないような気がするんですけどねえ。「ダサカッコいい」みたいな路線なんでしょうか。
・ようやくみつかったウマゴンのパートナーですね。ウマゴンの戦闘形態初披露ですがそれもあまりカッコよくなかったり。「メルメルメルメー」「グルービー!」か。やっぱ恥ずかしいなあ。

・今回はビクトリーム戦がギャグ戦でよかったですね。自爆するところでは不覚にも爆笑してしまいました。
(11:55:23)

「魁!! クロマティ高校」8巻 野中英次(講談社)

・マンガを読んでるといくつかの感情が芽生えます。で、1番難しいのが爆笑じゃないかと思うのですねもう、声だしてハハハと笑う感じの爆笑。これはほかのメディアでもいっしょかと。で、コストでいうと、もっとも安上がりなのがテレビやラジオ。でも、笑える率ということでいえば、マンガのほうがトクなんじゃないかと思ったりしますね。

・とはいえ、他メディア同様、爆笑できるマンガってのも希少価値ではあります。全体的な割合でいえば圧倒的に少ない。だからこそ、過去に爆笑させられたマンガ家はおれにはとても大事なのです。それは泣かされたマンガ家や、エロいなあと思わされたマンガ家よりも大事でございます。

・そんなことで、クロ高8巻です。過去に何度も笑わされていますので当然アタリマエのように買うのです。まったく使いようがなかったCDROM付きの限定版まで買ってる始末でございます(未だに使ってません)。

・今回は、ゴリラがバイクに乗るシーンでへたるほど爆笑しましたが、ほかにはそういったシーンがありませんでした。
・7巻から引き続き、どうでもいいネタ(これが本作には大事なのかも)を延々何回にもわけて続けるってパターンが炸裂でした。
・たとえば、ネット上では紳士の暴力番長藤本の「PC買った3日後に半額」という苦悩ネタ。
・竹之内豊って名前だけで笑えるキャラの乗り物酔い克服記。
・5人いるのに四天王がだらだら話してるシリーズ(そんなこといったら、ほとんどの話はだらだら話してるんだけどさ)。

・正直ちょっとネームが長くて読むのがめんどくさいと思ったのも少なくなかったりしました。

・これからも続く限り買いますが、8巻はちょっと爆笑度が少ないかなと思ったりね。いつも同じって印象があるんだけど、やっぱり、微妙にちがうんですよね。ここいらが不思議。
(14:07:36)

「バトルロワイヤル」11巻 高見広春&田口雅之(秋田書店)

・もう、原作が全国のブックオフで100円で売られており、なおかつ、映画ではすったもんだの話題作のわりにショボーンだった「2」がひっそりと「なかったこと」になってる、「あの」バトルロワイヤルの原作をコミカライズした本作はなんだろう?

・11巻では、杉村と桐山が戦ってます。杉村はやられるのでしょうね。

・やっぱり、原作読まないとダメなんかな。コミック版終ってからと思っていたんだけどさ。これが、延々続いてますからねえ。しかも、たぶん、原作にない要素をどんどん足してる感じですしね。そいでもって、よくあるパターン。「クライマックスになるにつれて、時間の進みが遅くなる現象」がおきてる気がしてしょうがないです。
・よって、じれったくてしょうがないんですよ。

・2004年イッパイかかるのかしらね?
(16:47:32)

「ほっぷすてっぷじゃんぷッ!」1巻 岡田和人(秋田書店)

・全然知らない人です。表紙の絵が、おれのなにかにひっかかったので買ってみました。たぶん、なんとなくエロコメ気分だったんでしょう。全然知らない人といっても、絵の感じやオビやあらすじでそういうのはわかりますからね。

・で、エロコメでしたよ。

・女子高の用務員やってるオッサン(32歳)は、なんとなくダラダラとして暮らしている。女子高で働きながらも「生徒を3秒以上凝視してはいけない」というルールがあるから、オイシイことはなにもないばかりか、逆にバカにされたりする始末。でも、夢は現役女子高生との結婚だったりします。それこそが、「人生勝ち組」になれる手段と思ってる。
・ところが、ある日、謎のカエルにかまれて、カエルの能力を得たからさあ大変。

・という感じ。ああ、映画みておいてよかったなあ。「スパイダーマン」の設定いただきですね。ま、そのあと、正義に生きるでナシ、悪に目覚めるでナシ(なんたってヘタレな主人公ですから)、そもそも、その設定よりもエロのほうがメインに話は動いていくわけです。

・ジャンルでいえば「薄消し」といった感じでしょうか。布1枚へだてて、お宝が透けてみえる、形がうかがえるというパターンがトクイです。
・男が勃起しても「ぼっきーん」という擬音は現実には聞こえないのと同じように、本作でも、ティッシュ(2枚重ねのをさらに1枚はがして)をお宝に貼り付けて、霧吹きをかけて、押し付けて魚拓を取るような感じの衣服着用です。もう、こうなったらNASAに開発してほしいくらいですね。乳首の形がわかるどころか、色まで透けてみえるセーラー服とか、性器のかたちを浮き彫りにするくらいくっついてるパンツとかね。

・主人公さんは、あくまでやましいココロはあるけど実行する勇気はないってことだし、カエル体質になり、壁に貼り付けるようになりましたが、そのためにオナニーをするときにチンポが吸盤に貼りついたりして、血が出たりするのです。

・で、エロ要員として、主人公が運命の人と決めている、正義を愛する風紀委員・サヤカ(莢香)さんと、その親友で物静かでちょっと不良チックな子と、男なんてフン!とばかりに用務員をイビってる先生(女性ね。念のため)の3人か。

・カマボコ目と、服がまとわりついてる「リアル」なボディがミスマッチ。だけど、イケる味ではあります。

・しかしながら。あれだけくっきり性器がみえるってのは、みなさんいわゆるドテ高ってやつなんだろうなあ。
(18:09:56)

「ほっぷすてっぷじゃんぷッ!」2巻 岡田和人(秋田書店)

・2巻では、すごいですよ。主人公の用務員がブルマを盗むのですが、性器の「型」がついてるんですよ。形状記憶ブルマですよ。

・ま、そんなことはともかく。主人公の親友があんな性格になった過去、主人公をいびる女性教師が男性不信になった理由などがかかれつつも、ヒロインのサヤカさんにピンチの連続という、なんていうかな、カエル体質なのが生きる展開になってます。
・あと、その先生の親友の保健室のセンセも登場。この保健室のセンセがおれ的には好みであるな。みんな同じような体型で、顔であるんだけどさ。

・あいかわらず透けてますよセニョール。これは「商売」としてやってるというより、作者の嗜好っぽいですね。ノーブラにTシャツ着せて、水かけたりするビデオが好きなんじゃないかな(余計なお世話ですね)
(18:21:17)

「つっぱり桃太郎」2巻 漫*画太郎(集英社)

・早いテンポで鬼ヶ島に上陸した桃太郎一行は、あっという間にNo.2まで倒したけど、鬼ヶ島のボスがとんでもない強さでしてね。トクイのコピペループが炸裂。

・ボスの拷問として、捕らえた桃太郎を、大鍋イッパイにためた「通常の10倍臭い」ボス自らのウンコを煮込んだウンコ鍋に入れるってネタがキツかったなあ。

・ということで、子分の命と引き換えに一命を取り戻した桃太郎はどうなる?ってことで2巻が終りました。

・相変わらずストーリーが普通に展開してます。しかも、おもしろいです。
・なおかつ、ウンコ鍋の上に桃太郎を吊るすロープの長さが短いので鬼のボスまで臭くて吐くとか、そういうギャグもキレてますし。
(19:09:25)

「エロキング」あまみや淳子(少年画報社)

・ゴメン。よくわからんかったわ。

・たぶん、雨宮淳氏の変名だと思う。主人公はエロマンガ家の雨宮淳氏だし。正直、まともに読んだことない人なんですよ。そりゃあ名前くらいは存じ上げてますし、それだからこそ買ったんですし。
・主人公の雨宮淳氏が連載を切られそうになり、はじめた自分が主人公のメタ内輪受けパロディマンガです。
・物語内の本人が自作のヒット作の女性キャラといたしたりするんですよ。で、煮詰まった挙句はじまった、連載内連載に、突如本作がインサートされたりで、かなりカオスなことになっているんですよ。
・で、エッセイマンガ風でありながらも、ちゃんと「そういう」シーンなんかを入れてるあたりはエロマンガ家なんですが、その構成がまたワケのわからんことになって、連載内連載の会社を舞台にしたエロマンガに本人が登場したりするわけです。

・そして、最終回。「どうせ最終回だからめちゃくちゃしてやる」といってはじめた最終回がまた、かつて自分が描いたことがあるネタのセルフパロディだったりして、最後に雨宮淳は、あまみや淳子に腹上死させられるという、よくいえば実験作、悪くいえばとっちらかったものになっているのです。

・CG仕上げ(もしかしたら全部か?)されてる女体は相変わらずエロくはねえなあと思ったりするぼくだったのです。

・そして、読み終えたあと、「なにこれ?」と、クエスチョンマークが無数に頭上に浮かぶと、そういうことになっているのです。
(19:57:16)

2003年/11月/18日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ヘルシング」6巻 平野耕太(少年画報社)

・シビレましたねえ。
休みの国の「悪魔巣取金愚」(いや知らないんですが)にあわせて、ロンドンで虐殺の限りを尽くすナチスドイツのゾンビ。
・それに立ち向かうヘルシングインテグラ、セラス。いまだ、アーカードは船上。

・これで1巻もたせるんだもんなあ。もう、3ページおきにアドレナリンが間欠泉のようにドバー!ドバー!と吹き出るね。もう、登場人物全員かっこいいんだわ。

・と、圧倒されすぎて却って書くことがなくなるくらいすごい。
・いや、まあ、ストーリー的には薄いところでもあるんだけどねえ。でも、スピードとテンション、どちらもMAXって感じでね。

・歌舞伎の「見得を切る」ってやつ。それに類したことを1pでバーンとやってくれる。それがイチイチ、アドレナリンがドバーっと。

・とくにV1ロケット24基を同時に撃墜して、飛行船からのサーチライトに照らされて、「ハルコンネン2」を装備したセラスが登場するシーンでは失禁モノですね。しかも、その回のサブタイトルが「BALOON FIGHT」なんですもの。飛行船を1人で落とすんだわ。

・セラスとともにヘルシング邸で篭城戦をする傭兵たちもカッコいいよねえ。

・1年に2冊単行本を出されたということをネタにしてましたが、来年はもうちょっとがんばって3冊出しましょう。とりあえず7巻を早く出しましょう。
(17:26:58)

「おとぎのまちのれな」4巻 はっとりみつる(講談社)

・うーむ、「いぬっ!ねこっ!ジャンプ」のときのようなスチャラカ度が戻ってきた感じ。心置きなくハァハァできるつくりになってますね。なんつーか、これまでは細かい設定を気にしすぎてて、イマイチはじけてなかったような気がするのですよ。
・そのパラメータをちょっとエロ寄りに「戻した」んですよ。
・今回はエロエロミスコンと、この手のエロコメ定番の2人の旅行(家出だけど)というものですね。

・ということで、安心してエロコメとして読めてよかったネの4巻でした。

・もうあらすじもどうでもいいって感じではありますね。
(18:30:37)

2003年/11月/15日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ぱなぱな」すたひろBOX(大都社)

・天使がいる学園4コマギャグ。
・インターネットで連載していたようです。いま、検索してみると、全話読めるようになってます。なあんだ。(「ぱなぱな本舗〜すたひろBOX〜へようこそ!!」)

・天使が日本の普通の学校に転校してくるんですね。しかも、担任の家に居候するわけです。でも、あまり天使らしい感じはなく、いわゆる「あずまんが」な調子で展開していくわけです。

・これ、正直、最初のほうは、ちょっととてもつまらないことになってます。ストーリーでいえば、2年に進学して、留年してた元先輩の夏ちゃんと同級生になったあたりから、加速がついていく感じですね。ちょっとした、立ち読み避けになってますね。

・で、これは、「あずまんが」な感じでありながら、より王道なんですよね。「あずまんが大王」の場合、キャラを並列的に並べておいて、マッチングで読ませるってワザが多用された。たとえば、よみxちよちゃんとか、ボンクラーズとか。本作はあくまでキャラがひとそろいいるところで、展開しているパターンが多い。学校で、それぞれキャラがいて、主役が問題を起してワヤとか。
・そいでもって、煮詰まってくるとキャラを足すってのも王道。

・ネタの転がし方も、天使ネタ、担任のヤンキーネタ、体育教師なのに非常に身体が弱いってネタ、などのキャラに依存した感じで、これも手堅く王道です。

・で、後半〜最終回にかけてのドラマはかなり盛り上がりますよ。それはちゃんとキャラを立てるためのネタが生きてるからですね。ラストなんかちょっとグッとしましたよ。
・あの、ワキとして、最近の4コマではよくある、まったくドラマにからまないオタク2人(佐野君と一文字君)のドラマもなにげに感動だし、体育教師と保険医のからみもいい感じ。
・そう考えると「あずまんが大王」ってのがいかに王道から外れてる異色作であるかが逆によくわかるし、それを安易にマネようとして、グジャグジャに玉砕してるマンガがいかに多いかってのもよくわかりますよね。
・本作はキャラ見失い警報もまったく鳴らないまま最後まで楽しく読めましたし。

オススメ

・あとがきの言い訳っぷりが気になりました。もうちょっとプロ意識をもたれたほうがいいんじゃないでしょうか? 少なくともあなたの描いたマンガは、富山県の片田舎の普通の書店で、普通に買えるくらい流通してるんだし。
(13:32:22)

「みのりの日々」1巻 井上博和(少年画報社)

・ほのぼのマッドサイエンティストギャグとでもいいましょうか。
・小学生のみのりちゃんがマッドサイエンティストのおじいちゃんといっしょに暮らしてておこるドタバタギャグです。みのりちゃんの役割は主に泡を吹いて気絶することです。

・たとえば、連れてきた飼い猫がいきなり巨大化(怪獣並)されます。それはそれで喜んだみのりちゃんですが、その猫を撫でていたら、いっしょにいたノミも巨大化して、それを握って「うぎゃあああ」。
・3話目でロボットメイド、4話目でいとこのマコトおねえちゃんと暮らすことになりますが、マコトおねえちゃんはいわゆるシメールの人で、風呂場で真ん中の足をみてしまったり。

・メイドロボのとく子さん(好き)がおかしくなって、よくみたら、カマキリの卵が孵ってて、口から無数のカマキリの赤ちゃんが出てきたり。

・そういうのになるたび、みのりちゃんは気絶したりするわけです。見開きで、そのショッキング映像の後、次ページでみのりちゃんが泡吹いたりして倒れてるというパターンです。

・ものすごい丁寧な絵だし、パターン化してるとはいえ、丁寧な絵な分、見開きのギャグはハマるし、楽しんで読ませていただきました。ああ、そうか。「クロマティ高校」のパターンなんだな。これ。絵とか方向性がちがいすぎるから今の今まで気がつかなかった。

・ただ、宇宙人が現れたあたりから悪い意味でグズグズしてわかりづらくなった回が増えた気がするなあ。
(13:53:56)

2003年/11月/14日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ドーナッツブックス」37巻 いしいひさいち(双葉社)

・いつものいしいひさいち4コマ集。といいたいところだが、今回は、「月子」(かの藤本和也氏も注目してた(ちなみに「4」で))という、超異彩を放つ作品が収録されている。

・母と娘(月子)と暮らしてる。彼女らは「人間」ではない。みかけは美少女なのですが。「怪物くん/藤子不二雄」みたいに手が伸びたり、瞬間移動したり、とにかく、どことなく異彩なんですよ。
・で、「ののちゃん」の兄である山田のぼるクンがトモダチとして慕われたり、なんと、ファーストキスも奪われる(まあ、ついでに生気も吸い取られるってオチなんだけど)。もしかして、いしいひさいちマンガにおいてはじめてのキスシーンかもしれない。
・全体の1/10もないけど、ものすごいインパクト。

・で、あとは、いつものいしいひさいち4コマ集。って、すげえ久しぶりじゃないかい?
・刑事ネタあり、三宅さん大活躍のOLネタ、ヒロオカ氏やミヤベくんが活躍の作家編、ナベツネ、戦争、時代劇と、まあ、ひとそろい。
・一時期、朝日新聞に連載しはじめたときは、ヌルくなったか?くらいに思ってきたけど、また、キレてきたなあ。もう、感服する次第でございますよ。

・まー、「月子」(巻頭にある)だけでも立ち読みしてみてよ。あ!ひょっとして、いしいひさいち作品初の萌えキャラ?
(18:26:30)

「ビルグリム・イェーガー」3巻 沖方丁&伊藤真美(少年画報社)

・ギリギリでした。
・なにがギリギリかというと、話を忘れる、キャラを忘れる、ギリギリ。
・ちょっと前は必死で追いすがったものですが、今はスタミナがなくなったし、執着も薄くなったので、追いつけないなら、アッサリさようなら〜でもいいんだ。

・ただ、昔は、そういうのをガマンして読んだら、ものすごいおもしろかったってのもある。そういうことも経験として知ってるし、おれが10代20代だったら、すげえおもしろい!っていってた可能性はある。大いにある。だからこそ、いまだに読むワケだし。

・ということで3巻は、ギリギリいろいろと思い出して、なおかつ、おもしろかったです。だいぶきわどかったけど。
・物語がもつ重み、絵のすごさがうまい具合にマッチしてます。ただ、上記の理由であらすじはかけませんが。

・4巻はどうかなあ?
(19:21:26)

「映画に毛が3本!」黒田硫黄(講談社)

・マンガ家黒田氏の映画ウォッチエッセイマンガですね。
・まあ、ひとつ、わりと致命的な弱点として、似顔絵ヘタってのはありますが、あらすじに一工夫してる感じです。毎回1本1pで、解説&あらすじの文字は別にある。そいで、単行本のお楽しみで、後日談の文字がまたある。

・これ、映画のチョイスが黒田氏自らって感じだったんですけど、これがよかった。新しいのからマイナーなのから、バラエティに富んでる。これが、どれもこれもおもしろそうなんだ。「ああ、おれも、年100本の時代もあったんだよなあ」とシミジミ思い出すような。映画少年だったんだよこれでも。

・ということで、楽しかったのです。相変わらず、黒田硫黄っぽい絵、細かい「くすぐり」、毎回映画に合わせてあるような外すような、ヒトスジなわでいかなさ。黒田ファンもバッチリ、映画ファンも「なんだこれは?」と思いながらも楽しく読めるんじゃないかな。

・取り上げた映画を並べてみようか。「ディープ・インパクト」「プライベートライアン」「ロリータ」「ガメラ3」「秘密」「A.I.」「千と千尋の神隠し」「おいしい生活」「チョコレート」「ジョンQ」「小林サッカー」

・などなど。ちゃんと、ホメたり、けなしたり、あとで、「ホメすぎた」とか「けなしすぎた」みたいなのもあり楽しめます。

・あと、この本、装丁がかなり特殊ですね。ハードカバーなんですけど、普通、ハードカバーのカバーと、中の紙の大きさってちがうじゃないですか。だいたい小さい。けど、この本、まるっきり同サイズになってる。もっと、細かいことをいうと、通常、ハードカバーの厚紙ってのは、クロスって紙に四方を囲まれてるんですけど、これはただ、貼り付けてあるだけで、横から厚紙が見えるんですよね。この装丁はこじままさき氏ですね。変わってるけど、読みにくいなあと。まあ、それも黒田硫黄っぽいかもなあ。

・しかし、「ミズシネマ/みずしな孝之」の500倍は観たい映画が多いなあ。というか、「ミズシネマ」読んで観たいと思った映画0でしたね。まあ、かたや少年誌、かたや青年誌ってのもあるんですから、こういう単純な比較もアレなんですけどね。
(21:37:01)

2003年/11月/10日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ウチら陽気なシンデレラ」2巻 真田ぽーりん(少年画報社)

・清掃員4コマ。会社のビルを掃除する人いますよね。それの4コマです。登場キャラはアレだ、ドラマのほうの「ショムニ」みたいな感じか。若いねーちゃんばかり4人と、森本レオ的な癒し系オッサンが基本メンバー。

・で、メンバーはお色気、ロリ、ボーイッシュに、鳥好きってのがミソかな。そのあと、「ショムニ」でいうところの「ブッチャ」(よく覚えてるなおれ)にあたるアヒルが参加するし。

・とはいえ、地味な仕事ですよ、基本的に。どう4コマにするかってのがミソなんですよ。

・作者の着眼点(調理法)は、「それが笑いになるかどうかはわからんけどだれも使ってない」というところですね。
・落ち葉を集めて焚き火。静電気。花粉症。エイプリルフール。幽霊。などの季節ネタをベースにこまごまと。もとがあまり類をみない職種ものであるから、新鮮ではある。たとえば、焚き火は、枯葉を掃除してからであるし、静電気で、シュレッダーの髪とか、精密機械に入ってる発泡スチロールのホワホワしたやつが手についたりするとか。
・ゴミとしてでていたエアーキャップを休憩室兼事務室でひたすらプチプチつぶしたりとかね。

・それが、ゲラゲラでもフフフでも笑えるかというと、実は笑えません。ただ、これは普通なんですよね。ゲラゲラ笑える4コママンガなんてたくさんあるほうが異常です。そして、笑えない4コマってのは意外に需要があるんですね。

・そういうほのぼの系ということはいえます。女性キャラはカワイイし(おれはオッパイがすごいアケミさんがなにげにイチオシだったりします。下ネタ担当だし)、同ジャンルがあまりないし(あえていえば、「えの素/榎本俊二」かなあ。主人公の職種がいっしょだわ)、新鮮でいいです。たまに思う「?」ってネタもおれ的にはいいアクセントです。悩むのがあるんですよね。キャラもカワイイけど、「鳥好き」ってなんだ?とか、不思議な設定があるし。ああ、そうだ、「不思議」って書いておけばよかったんだ。

・しかし、こんなに目立つ清掃員がいるビルで働きたくないよなあ。
(18:50:36)

「泥棒猫」3巻 大石まさる(少年画報社)

・最終巻だなあ。なんだか、諸事情のためってことになってて、作者的にはまだ惜しいって感じのあとがきがありました。たしかに新キャラ登場したり、その新キャラのおかげでハチャメチャ感がさらにまして、「りんりん」シリーズのようなハイテンションなノリが生まれて面白かった3巻なのでちょっと惜しい感じですね。
・今連載している「ピピンとピント」は「みずいろ」の流れを汲んでそうな感じなので、はっちゃけた大石作品でないみたいので、なおさら惜しい。「みずいろ」の流れもすきなんですけどね。

・こういうにぎやかで楽しくて「動いてる」マンガを描ける人は、実に希少価値なのです。ちょっとした文化遺産です。
・やっぱ、「子供」ってのがポイントなんでしょうかね。

・一応あらすじ書こう。
・猫やらケモノの世界での泥棒猫の話ですね。ルパン3世的。

・本シリーズ最高だったのはこの3巻でしたね。楽しかったです。
(19:45:50)

「ユキポンのお仕事」7巻 東和広(講談社)

・おお、7巻かあ。なにげに長寿連載であるなあ。
・今回は雑誌(ヤングマガジン)連載時に2色カラーだったのをそのまま再現。なんと16p。でも、おれは描き下ろし4色4pのほうがいいなあとか。

・ただ、この2色はタイミングがおかしくねえか? どうせ、2色にするなら、カバ競馬のクライマックスの回の「コーフンしたカバはウンコを尻尾をプロペラのように回してぶちまける」って見開きページがあるところに使えばよかったんじゃないか?その前の回に使ってるんだよ。
・ま、いいんですが。

・本作の魅力はオニのような描き込みになると思うんですよ。畳の目、ちゃぶ台の木目までフリーハンドで描き込んでいて、それがえもいわれぬ「暗さ」を作り上げている。そして、それがお気楽極楽な世界(飼い猫が喋り、グータラ飼い主のかわりに働く)に、奥行きを出してる。
・前も書いたけど、この画風で、この話ってミスマッチがいいんですよねえ。なんだか、葛湯の御茶漬けみたいな、「それはアリなのか? さっぱり食べてもらいたいのか、ハラに溜まってほしいのか?」と思いながらも病みつきみたいな。

・個人的にはユキポンが家庭教師をやってるセイ太くん編が好きですね。小学生のクセにユキポンの影響で「海女フェチ」という因業な道を歩んでいる。

・あと、単行本のお楽しみとして、読者から募集している猫川柳というオマケマンガが今回、ちゃんとマンガになってて、なおかつ、ザラっと描かれてるんですよね。それも味があってよかったなあと。
(22:10:26)

2003年/11月/6日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「学級王子」中川いさみ(ポプラ社)

・ベネッセでやってる「中学講座」って書店に並ばない雑誌に連載していたやつですね。だから、レア。

・とはいえ、いつもの中川いさみ節。ああ、いつものじゃないか。さすがに中学生向けということで、案外とある下ネタは控え目であるなあ。設定も中学生で、学校ネタ、勉強ネタが多かった。あと、読者から募集した怪人を4コマとしていれるなんて企画もあったなあ。
・だから、なに描いてもいい意味で同じな中川いさみセンセはこれからしばりをいれるといいなあと思いました。もしくは、「コミックビーム」で連載している「武侠さるかに合戦/吉田戦車」みたいなのが読みたいなあ。

・あと、主人公の相方であり、ツッコミ担当のリン太郎氏が、某駅前留学の英会話ウサギにクリソツですが、あとがきでもあったみとおりかなり前です。だから、NOVAがパクったんでしょうか。

・しかし、変わらぬクオリティだなあ。大ファンタジー長編とか描いてほしいかも。
(14:45:41)

「ギャラリーフェイク」29巻 細野不二彦(小学館)

・29巻、ひっさびさの大長編「メキシカン・センチメンタル・ジャーニー」がすごかったね。5話に渡って引っ張りましたよ。

・しかも、取り上げる題材が「そこにあってはいけない」とされるオーパーツものですよ。もと「ムー」の熱心な読者としては燃えるじゃないですか。
・マヤ遺跡で発掘された水晶ドクロをめぐってのミステリーアドベンチャー。
・メキシコネタもテンコ盛りで、ガッツリ読ませてくれますよ。

・ほかにも、小品的な短編が3つほど。

・毎巻ってのはキツイけで、2〜3巻に1回くらいはこういう大ネタってバランスがいいなあ。
(17:38:34)

「少年少女」3巻 福島聡(エンターブレイン)

・少年少女のオムニバス読みきり。
・3巻はかなり強まったデキでしたね。ほぼ完成の域に達している。

・絶対音感のある少年と少女の出会い、そして冒険の「ドレミファソラシド レミ ソラミ」
・初(と思うんだけど)の前後つづきの近未来スペクタクル「天墜つるとも我惑わず」「虚空に向かって唾を吐く」。なにげにフランケンシュタインもの?
・個人的にはベストの、(異常気象により)雪に囲まれた世界での少年少女のアドベンチャーな「BITTER SWEET,BITTER SNOW」。作品としての完成度より、思い入れみたいのが高いですけど、こういう「景色」が雄弁に語るタイプのマンガにおれは弱いんだ。
・意外にレギュラーの「宇宙パンダは歌わない」
・海外少年少女ものの「大自在」
・で、通じてのキャラの成長を追った、本作の象徴的存在な大阪弁の少年少女が登場するシリーズ連作「恍惚」。ヨシコも中学生になってお姉さんになったなあ。

・ということで、好調です。ここんところのマンガ業界での「いい短編」部門を一手に引き受けているような気がします。
オススメ
(18:00:58)

「今日の5の2」桜場コハル(講談社)

・お、ノーマークでしたがこれはメッケもの。と、本屋みてみると、案外平積みだったので、チェック派が多いんでしょうか。

・小学生エロコメですよ。「苺ましまろ」みたいな、「合法ロリコン」とでもいうんでしょうか?それの亜流ですね。なにげにこのルーツは「あずまんが大王」だったりして。

・小学5年2組の男子女子の、ちょっとエロなほのぼのコメディですね。「苺ましまろ」が学校の光景があまりないのに対して、こっちは学校が舞台ってのが多いですね。
・これは、ま、同じみたいなジャンルでくくりましたが、その方向がちがうからですよね。「苺ましまろ」は少女が描きたい作者による少女がキャッキャいってるマンガなので、学校を舞台にする必要がないんですね。反面、こっちは、最初期のボーイミーツガール&エロといったオモムキでしょうか。

・体育道具室に男子と女子で閉じ込められる。真っ暗闇で、女子が抱きついてくる。半ズボンが下がってきて、開けられたとき、ちょうど、女子が男子の股間に顔をうずめていたので、体育の先生に殴られる。

・保健室にいたら、体重を気にしていたメガネっ娘が、パンツ1丁で体重を量ろうとしていたので、出るに出られなくなって様子をうかがう。

・とこんな具合。考えてみれば、男子と女子と同じ年齢というだけで、クラスにいっしょにいられるってのは、文部省の粋なハカライなんでしょうねえ。おれも小5だった記憶はあるんだけど、こんないいことがあったような記憶はないですねえ。
・そいでもって、ここに登場する男子も、あんがいとそういうことを気にしてないんですね。ここがまたいいところ。ここで「グッシッシ。パンティーちゃんがマル見え〜」なんてこといったら即死ですものね。そうなんだよなあ、忘れてるだけで、幾度もの御宝映像や経験のチャンスがそこいらにゴロゴロ転がっていたりしたんだよ。そういうことを思い出させてくれる「ノスタルジー」がいい臭み消しになってる感じではありますねえ。たぶん、リアル小5は読まないだろうしね。

・それでもって単巻で終ってるのもいい。これは長々と続けるもんじゃねえだろう。少ないわりにキャラ見失い警報がなっていたし。
(18:56:53)

「アバンギャルド夢子」押見修造(講談社)

・これまたヤンマガ単巻もの。しかも、「今日の5の2」同様名作。

・チンポが気になって仕方がない女子高生。なんとか合法的に見る方法はないものかって、ヌードデッサンに思い当たる。そして、美術部のドアを叩き…

・と、実におそろしいことに、さわやかな青春マンガになっているんですよ。非恋愛であるのが気になりますが、とてもさわやかなチンポマンガになりました。
・まあ、ものすげえ歪んだボーイミーツガールってことになるんでしょうか。実に恋愛感情が生じないまま、ちゃんと男女の付き合いの段階を踏んでいるって絶妙な展開がスゴイ。

・そいでもって、カップリングの「スーパーフライ」もすごかった。これまたいびつな愛のカタチを描いてる。これはやはりムーンライダーズの「僕はスーパーフライ」をモチーフにしているのでしょうかね?幽体離脱ができる男。彼は寝ている間、鼻のアナから自分の分身がでてきて、自由に行き来できる。そして、毎晩、クラス1美人の由美子のところにいって、やりたい放題する。ところがある日、由美子が自分に告白してくる。
・これまたさわやかなんですねえ。

・いいです。おたがいに迷惑でしょうが、なんとはなしにスネオヘアーの楽曲をイメージするような、ちょっとこっけいで、ちょっと変態で、いびつな、青春な、マンガです。
・ドーンって長編を描いたら大ブレイクとかありえそうです。
(19:57:20)

2003年/11月/4日
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「風雲児たち」18巻 みなもと太郎(リイド社)

・残り2巻となりました、毎月刊行の「風雲児わいど版」。
・18巻ではコミック上においても長期にわたって悪役を演じていた鳥居燿蔵の最期が描かれましたね。幽閉23年かあ。
・あとは、高野長英の脱獄、遠山金四郎の引退、薩摩藩の悲劇、西郷隆盛、などなど、いよいよ、本来の構想にあった描くはずだった幕末の風雲児たちが登場しかかってますね。でも、残り2巻。ということで、それは、現在連載中の「幕末編」(コミックは2巻まで出てるんだっけか)に引き継がれていくのですね。ここでのつづきがまんま「幕末編」のオープニングになってるって、シーボルトイネが

・そして、1巻から比べればサマザマな変化がありますが、如実な変化として、女性のアニメ絵化現象が大きいですね。「大失策」と、あとがきでみなもと氏は描かれてますが、「赤ずきんチャチャ」のパロディによるシーボルトイネの表紙から、加速がついていきますね。ただ、その絵でも「みなもと太郎」であるという自己主張がはっきりと感じられるところはすごいなあと思います。
・正直、ずっと女性はかわいらしく描かれていますが、18巻あたりからのが、今と照らし合わせて考えると「自然」ではありますねえ。「平成」の美人画になっていますよ、ええ。
・個人的には、シーボルトがドイツに帰ってから再婚した女性がかわいかったねえ。ヘレーダイーダカロリーネフォンカールゲンって人ですよ。24歳年下ですよ。うらやましい。

・ということで、年内に大団円ですねえ。本作があったから2003年は楽しい年といえるくらい、おれの中では大きいものです。完結したら、また、ざっと読み返すんだ。
(17:36:49)

「迷彩君」5巻 竿尾悟(少年画報社)

・完結編でした。なんだか、「迷彩君2」につながりやすい終わり方ではありました。
・番外編みたいな扱いではありますが、はじめてのSEXシーンがありましたね。森の中で立位でしたが。

・まー、終りましたねえって感想です。このまま続いても「長いなあ」と思いながらも買ってたし読んでいましたし、終ってしまえばいい長さだったのかなあと思ったり。まあ、ぶっちゃけ、次回作は相当ビビビとこないかぎり買わないような気がします。なーんか、最期までなにかが少しづつ足りなかったような気がするんですよね。ミリタリーファンにとってはミリタリーシーンは+5くらいですが、おれには-1くらいでしたし、非ミリタリーの「渚」も、もうひとつだったしなあ。「おっぱい」と「ミリタリー」以外の武器をもって、さらなるパワーアップを目指してほしいところですねえ。もちろん、それをないがしろにしなくてもいいんですが。
(17:42:54)

「Mr.ボーイ」4巻 山本貴嗣(双葉社)

・最終巻。これは掲載誌(アクション)の休刊によるものでしょうねえ。

・美貌の持ち主。きゃしゃな外見から子供にも女性にも変装できるが、実は、スゴ腕の潜入刑事。あだ名は「ボーイ」。ということで、エロチックな刑事アクションなわけです。
・4巻からは、小柄で童顔、でも、Gカップで、なおかつドジっ娘という、これ以上ないくらいオイシイキャラとコンビを組むことになったのですが、たった1エピソードでオシマイと、かなりガッカリなことになってます。

・あああ、つづきが読みたいなっと。

・ということで、つづきも含め、次回作期待してます。
(18:01:16)

「ふたつのスピカ」5巻 柳沼行(メディアファクトリー)

・なんとアニメ化。BS-2。「プラネテス」といい、NHKは宇宙づいてますね。なぜ?

・それはともかくの5巻。あいかわらずの大映ドラマ的な、ちょいベタな宇宙飛行士学校の生徒たちの物語は続きます。
・今回は、主人公のまわりにいる「幽霊」の回想編が強力に「ズルい」と思いました。あんなベタな話を正面突破で描いたらダメだよなあ。

・まあ、相変わらず狡猾なマンガだなあと。悪口っぽいニュアンスですが、それはテレ隠しだと思っていただければ。
(18:09:04)

「ああ探偵事務所」4巻 関崎俊三(白泉社)

・好調へっぽこ探偵コメディ4巻目。
・今回は1冊まるごと1エピソードって感じでよかったですね。
・失踪した老人の捜索依頼。いつになくはりきる探偵。そして思わぬ方向に物語は進行していきます。
・レギュラーキャラも活躍してるし、ゲストもいい味。ムダにスケールが大きくなりすぎないところも好感が持てます。殺人事件とかないんですよ。

・ということで、全体的にただよう地味さ。これには良い点と悪い点があることは事実ではありますが、おれは大好きなのです。今回ちょっと泣けますし。
(19:23:15)


メールケージバン