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ポトチャリポラパ/コミック/2004年
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2004年/11月
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2004年/11月/29日
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「げんしけん」5巻 木尾士目(講談社)

・荻上よくない? いや、荻上サイコーじゃない? 荻上サイコーだよ。うん、荻上サイコー。

・ということで、終わりなきオタクマンガも5巻となりましたが、4巻から登場したニューカマーの荻上というオタクでありながら、オタクを拒否する女子が最高だととくにいいたい5巻です。

・かなりわかってますが、おれはシャンとしていて、まわりを拒否ぎみでありながら、どこかにスキがある女子。まあ、個人的に「カタクナ(頑な)系」と呼んでますが、これにとても弱いことに気がつきました。つまり、犬派か猫派でいうところの猫派ですかね。なつかないタイプ。フーってツメでひっかかれる感じ。

・オタクをきらってながら、やおい本の即売会に参加してることを暴露されて、窓から飛び降りようとする荻上に萌え。
・服装がオタクっぽいとからかわれたのでヘソ出しのすごい格好で現れる荻上に萌え。
・同人誌をやるって、自分がマンガを描けることをさりげなくアピールする(元漫研だし)荻上に萌え。
・そして、グスグス泣く荻上に萌えると。やっぱ、あれは「グス」ですよね。ランバラルが乗ってたやつ。

・5巻では一種の「オチ」として重宝されていたみたいですね。

・ああ、おれは荻上をからかいたい。怒らせたい。ツメを立てて、フーと怒ってるのをみたい。

・話的には、同人誌作ってコミケに参加するの巻で、とりあえずクライマックスってなまとまりはありますね。
・コミケというか、ああいう「お祭り」の雰囲気がとてもよくでていてよかったです。おれはいったことないんですけどね。SFコンベンションはいったことあって、こういう感じだったし。

・とてもとてもおもしろかったです。あと荻上サイコーです。
(19:43:52)

「鋼の錬金術師」9巻 荒川弘(スクウエアエニックス)

・いやあ、本作の成功はスクウエアエニックスだったことにありそうですよね。ほかの大手出版社とかだとこんなやりたい放題させてくれないんじゃないかい?

・なんたって、4巻の伏線が9巻まで引っ張られている。そのほかも、天衣無縫というくらい、広がりのあるストーリー展開だったりしますよ。

・で、9巻ですが、エルリック兄弟がなかなか蚊帳の外です。主人公なのに。
・そして、マスタング大佐をはじめ軍部の人たちが大活躍ですよ。たぶん、このまんまだと10巻も。

・よくもまあという展開がつづくなあ。くそ、おもしろくておもしろくて仕方がねえよ!

・とはいえ、連載誌(月刊少年ガンガン)で読んでるとかったるいかもしれないなあ。

・これらは「ちゃんと」処理できるのか?
・って、できそうだよなあ。そこが本作の一番すごいところかもしれない。
(20:15:57)

2004年/11月/27日
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「全日本妹選手権」7巻 堂高しげる(講談社)

・連載していた雑誌「アッパーズ」の休刊にともない最終巻。

・てことは、つづいてたらつづいてた?

・オタクネタを凝縮して醗酵して「あ、腐っちゃった!」って感じを笑うマンガだったかなあ。

・ということで、いいとこ潮時だし、おれもかなり限界でしたよ。6巻で買うの止めようとかなり真剣に思ってました。たしか、たかしげ宙氏だかの原作マンガで完全に底がみえていたじゃないですか。

・でも、ある時期からずっとアナーキー方面に突っ走って、「わからないやつはさようなら」って姿勢を崩さずにいたのは評価。おれはかなり振り落とされて置いていかれていて、「ん?おれはなんのために買っているのだろう」と自分探しするハメに何度も陥りましたが、最終巻だしワッショイということでいいです。

・そういったフラットな気持ちでみると、イマドキ珍しいくらいのフルチンガチンコマンガで気持ちがよかったです。しかも、往年のメジャー誌による、楽屋ウケギャグってテイストが満載でしたしね。

・しかし、最後まで女性がアレではあったなあ。本作をオカズにできたのは10代までだろうなあ。
(17:29:35)

「グミ・チョコレート・パイン」5巻 大槻ケンヂ&佐佐木勝彦&清水沢亮(講談社)

・大槻ケンヂ原作の自伝的大河オナニー(この場合の「オナニー」はダブルミーニングですよ)小説のコミカライズも5巻目。
・で、個人的なことを書かせていただければ、本作から、おれは連載してる「マガジンGREAT」ってどうして存続してるのかよくわからない雑誌の購読を止めたので、コミックではじめて読むというウヒウヒな状態でしたよ。

・学校のどこにも属せないはぐれ刑事ばかりで作ったバンドです。ソノシート出したり、それなりに評価がされてきましたが、なにぶん、高校生なもんで、大学受験だの、進路問題が出てきたりして、バンドがグラグラになるの巻でしたね。

・そうこうしてるうちにも「同士」であり、好意を抱いていたのだが、ヌード&女優デビューという鮮やかな方法で「先」にいってしまった山口を意識しつつも、キャラバンは進んでいくわけですよ。

・いろいろと障害ってのはありますよね。けっこうそれが時限タイマーのようにくる。で、いざ、その瞬間どうするか?ってのが意外に人間としての資質を問われてるような気がします。
・おれが所属していたバンドは誰1人根性が座ってなかったので分解しました。

・そういった意味じゃ、皮1枚で踏ん張った、本作の彼らのバンドをココロの底から、マンガだからとか、虚構だからとかじゃなくて、ココロの底から応援したいなと思う。

・このように異様に感情移入してるので客観視とかできないんですよ。ラストのミーティングがオレのほうにはなかったんだよなあと。
(19:52:15)

「ラブやん」4巻 田丸浩史(講談社)

・オビのコピーが非常に秀逸。


増刷に次ぐ増刷。人気作かつ話題作。しかし…… 全メディア黙殺!」


・たしかにそういう扱いであり、そういう位置ですよ。目からウロコですよ。

・ロリでオタでプーの主人公に天使が恋愛成就率100%の天使がやってきましたが、主人公のターゲットは淫行条例にバリバリひっかかるのですよ。なにせロリですから。で、四苦八苦するという、実に恐ろしいことに分類すると「ほがらかギャグ」になるんじゃないかと。

・で、全メディア黙殺な理由もそれなんですね。取り上げるべき「エポック」がないんですよ。レナード・ニモイの当たり役ね。それはスポックやろ!と。イッコくらいボケておいてね。

・ロリ・オタ・プーなんだけど、「全日本妹選手権」のような、オタクギャグもないし、町田ひらくみたいに、「おい、マジなのかよ?」って本気っぷりもない。そういう話題にするとっかかりみたいのがないんですよね。
・とっかかりしかないマンガに比べれば100倍マシなんですけどね。キーワードを拾っていくとなにも残らないようなの。

・でも、すげえおもしろいんだよ。変化球なのか直球なのかよくわからんけどおもしろい。 球速はかなり速いよ。

・そういうわけで、おもしろければいいじゃん的な。おもしろいし。メディア関係ないし。ラブやん現象とか起こったら逆に気持ち悪いし。
(22:27:20)

2004年/11月/24日
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「さらく〜る」2巻 みた森たつや(実業之日本社)

・復刻版であるんですが、なぜか2巻の発売が遅れましたね。直しとかに時間がかかったのでしょうか。

・さて、2巻にして完結巻であるのですが、これがよくできてますよ。

・1人暮らしの男の元に突如現れる魔法使い。そしてエッチして同棲してってよくきく流れなんですが、これをそれぞれ10倍に濃縮したくらいの濃いドロドロのストーリーが底にあるわけです。

・その2人からしてものすごい深くて重くて暗い過去を引きずってるんだね。男のほうは、借金苦で再婚した母親の連れ子と変則近親相姦関係になったと思ったら悲しい別れがあるし、魔法使いのほうも悲しい宿命があり、そして出会った2人って感じでね。
・本作のなにがすばらしいかって、こういう「設定」をきっちり、全2巻(たしか、復刻前は3巻あったような気がします)で語りきったたことですね。これが評価高いところですよ。
「机上の空論」なんてよくできた言葉で、この空論のみで終るマンガのなんと多いことかですよ。とりあえず、スケールが大きいことはけっこうなことなんだけど、それはちゃんと書ききることでしか完結しないことですよ。なんだか、現在ウワサがもちきりですが、「HUNTERxHUNTER」が終りそうで。どう考えても描ききってない状態でな。

・全2巻できっちり終ってる。しかもスケールでかいし。

・そして、基本的に、主人公2人が乳繰り合ってるシーンがエロ方面ではメインであるのにちゃんと毎回いやらしい。
・絵は、今や古い感じで、女体描写なんかもアレですね。丸い、いかなるカタチでも大きく変わらないオッパイです。余談ですけど、オッパイをみると、エロマンガの描かれた時期がわかるような気がするので、暇なマンガサイトは研究するといいですよ。
・ただ、エロはひととおりはありますが、「これ!」ってのがないですね。最近はそういうのがないとさびしい感じ。

・んー、エロゲの法則が通じます。「ぼくは、ストーリーに感動するために買ってるの」ってやつ。

・ということで、全2巻オススメ
・感動できますよ。
(22:28:36)

2004年/11月/21日
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「じみへん たたき売り」中崎タツヤ(小学館)

・1巻から6巻までが数字表記で、7巻にあたるのが「しぼり汁」で、今回の「たたき売り」が8巻。まだ、本誌では連載が続いてるのでしょうか? あと、小学館青年誌のギャグ部門での巻数表記の迷走はまだ続くのでしょうか。つまり、長いってコトを自覚しつつ、子供だましでごまかしてるってことなんですよね。「8巻」と表記すると、「1〜7巻みないとダメなのかなあ」と考える方々への対策ですよね。だから、オビにも「どこから読んでも面白い」とあるわけです。実際、どこから読んでもそう問題があるわけじゃないですしね。

・ということで、中崎センセの15コママンガです。2p見開きで、1コマタイトルで1pあたり7コマと8コマで15コマ。

・1回2pってことで、いかに週刊連載ともいえ、2年かかるわけです。そうなると大まかな流れみたいのが味わえます。これは4コママンガのコミックスの楽しみでもあるわけですね。週刊連載のストーリーマンガのコミックだと、10話収録でも2ヶ月とちょっとだけですからね。

・と、この「たたき売り」では、意図的に登場人物にハバを持たせようとした作画での試行錯誤が見受けられます。
・これまでの中崎作品ではあまり見受けられなかった、坊主頭の男をその話のメインに据えたり(ワキ役ではこれまでもいた)、男2人と女1人のドリカム(旧)の構成で、波止場みたいなところで話したり。横に寝て、腕を枕にしてダベるシリーズとか。サラリーマンのコスプレのようなヒーローが公園のベンチに立って「***マン」と宣言するシリーズとか。

・かと思えば、思い出したかのように、「じみへん」名物の親娘の「お話して」シリーズとかもあったり。

・基本的に、だらだらと話てる展開が多いですね。これはここ3〜4年くらいの傾向みたいです。いわゆる「バカ話」をずっとして終るってのが多いです。動きがないというかね。ま、それでおもしろいんですから問題はないんですが。

・田舎に引きこもり自給自足のつつましい生活のプランを立てるサラリーマン。でも、ちゃんと週に1〜2回のオナニーも組み入れてる。
・王様と女王様のセックス。動くのとかはみんな家来にさせるから、10人がかりで王様と女王様を抱きかかえてワッシャイワッショイとやる。
・わけあり女がやってる店の話。
・今回、正直、出来不出来の幅が広かったです。

・その中でベスト。

・餓えてる親娘がいる。ひもじくてせつないと娘が訴える。そこでオヤジがひもじいのとせつないのは別のことだから、客観的になればいいと諭す。それをみて不憫に思ったオバサンがアンパンを娘にあげる。娘はアンパンをもらって食べるけどあまり旨そうに食べない。聞くと客観的に味わってるそうです。そこでオヤジがうれしいことは主観的でいいんだよというと、「旨すぎ〜」と涙ちょちょぎれる。

・感動しました。ラストのコマの涙ちょちょぎれる娘が異様に記憶に残ります。ちなみに132〜133pで599回目です。

・相変わらずですね。中崎センセは出来不出来のムラも含めて肯定です。
(14:58:32)

「うちの大家族」1巻 重野なおき(双葉社)

・千葉市花見川区を舞台の大家族4コマです。女5人に男4人、そして、オヤジの10人家族です。母親が死んだので、長女22歳が母親代わりで家事全般をこなしてます。

・これが、とても巧い。とりあえず、大家族の描き分けができてます。10人。アタリマエでもありますが、4コママンガですよ。別に絶対ってことはないと思いますが、基本的に4コママンガはコマが狭いので、大勢のキャラをいっぺんに同じ画面に描くのが難しいのです。だから、大人数モノはキツイんですよね。ほかには学校モノなんかもキツイかも。

・作品のポイントは母親が他界したことで、長女が切り盛りしてることですね。長女が家族の中でも1番美女として描かれてますしね。アイドルとしてスカウトされそうになったりするって設定になってますが、けなげに「自分の幸せは家族が幸せになること」とココロの底から思ってがんばってるってワケですよ。で、主人公と。

・女性キャラが多いのも狙いなんでしょうが、それがうまく功を奏してる感じもあり、大家族ネタよりも、たくさんのキャラが同居してるネタって感じ? ちょっとアレンジすれば寮生活モノとしてみることも可能ですわな。華やかなんですよね。どうしてもドタバタしたり、不潔だったりしそうじゃないですか。大家族って。

・随所に泣かせポインツを持ってきたり、1回完結でありながら、1回でユルく話が連続してるストーリー4コマな手法といい、キャラ設定といい、いちいち巧い人だなあと思いました。花見の回なんかちょい泣きが入りましたよ。
・巧いってほかに入ってるみたいな思い入れもいい具合に作用してます。

オススメ
(15:13:30)

「武装錬金」5巻 和月伸宏(集英社)

・ものすごいデリケートな人柄をうかがわせるセルフ解説によると、5巻最初のほうまでを「1部」としてるそうです。そこまで描くことができてうれしかったそうですよ。
・ただ、パピヨンが現れることで、話の流れがズレた感じがする、学校戦でしたね。
・それまではみんなを守るための戦いだったはずがいつの間にか、パピヨンの家の争いにシフトしていったような。

・まあ、そいでもって、ラスボスが誕生したですかね? おれ的には、パピヨンの先祖様があっけなかったような気がします。というか、基本的に敵があっさり死にますよね。
(15:50:02)

「DEATH NOTE」4巻 大場つぐみ&小畑健(集英社)

・この超人気っぷりに、未だに戸惑ってるわたしです。というか、おじいちゃんになったような気分です。ONE PEACEの人気は理解できますが、この作品にかように熱中している人が多いという事実に未だに馴染めません。

・だからといって否定的なわけではないですので念のため。

・おれは、だいたい、「サーキットの狼」「トイレット博士」あたりからジャンプ時代に入り、「ドラゴンボール」の天下一武闘会あたりまでなんとなく全体を把握しつつ追いかけてました。で、ピークは「リングにかけろ」かな。

・で、ONE PEACEあたりまで、ほぼ断絶してましたよ。 おれがDEATH NOTEに入り込めない理由はその断絶期にあったのではないかと推測するんですよ。
・誤解を恐れずにいうなら、女の子が読むようになってからのジャンプですよ。おれらのときも「リンかけ」サイコー!とかはありましたが、今みたいに普通に中学生女子が手にとって買うってのじゃなかったですよ。まだ、マイノリティだったです。

・つまり、そのときのノリがあるんですよね。そういわれてみれば「ヒカルの碁」なんてのにもそのニオイがあったですよ。おれは買ってないし読んでないけど、「テニスの王子様」なんてのもそうかしれない。女子が引っ張るノリっていいますかね。

・ま、わかりませんけど、おれはなんとなく端っこのほうでこっそり読んでるって感じはずっとあります。

・さて、4巻ではもう1冊のノートを持つ女性が登場です。久しぶりに小畑健氏の描く美少女をタンノウしてましたが、どう考えても小畑氏はLを描くほうが一生懸命な気がしてしょうがないです。んー、小畑氏はゲイ? いや、それならそれで別にかまわないんですけどさ。

・話の先を読んだり推測するのはもう止めました。なんか、キリがないし。

・あと、小畑健氏は、集英社の浦沢直樹を目指してらっしゃるのでしょうかね? 次回作は原作ナシでラブコメとかか? で、その次が、連続殺人鬼が登場するホラーみたいのか? で、アトムか?
(17:42:09)

「銀輪」旭凛太郎(少年画報社)

・自転車マンガ。オムニバス。毎回登場人物ちがう。読みきり。で、少年画報社。んーーーー? これとは別のマンガを思い浮かべるぞ?

・基本的にレースです。自転車レースマンガですね。ツールドフランスとか、オフロードのレースとか。とにかく、欧米諸国では日本と比べ物にならないくらい大規模なんですね。で、各キャラ(日本人が多いか)が果敢に挑戦するってパターンですね。

・それぞれのレース描写は迫力がありますが、ものすげえ根本的なこととして、「なぜ、それをがんばってるかがわからない」ってのがありますね。そりゃあ、たいていの場合、レースってくらいで早くいけばいいんだけどさ、「エキピエ」なんかはなにがすごいのかよくわからんところがあるし、「SKY HI!!」に至っては、主人公がムチャをしてるってのはわかるけど、なにがどうムチャなのかよくわからなかったりしますよ。

・ただ、個々の話の、熱いぜ!この男度は、「め組の大吾」の作者である曽田正人氏的な感じで燃えます。
(18:28:41)

「でろでろ」3巻 押切蓮介(講談社)

・好調。ゴーストバスターなビーバップハイスクールなギャグマンガの3巻目。

・相変わらず、なんらかの凄みすら感じる主人公の妹の留過(るか)のかわいさよ。なんでだろう?本当に不思議だけど萌えるわ。
・と、みなさんもそう思ってらっしゃるみたいで3巻ではアカラサマに登場する回が多かった気がしますし、ちゃんとその期待にもこたえてました。
・1巻からの1番の進化は留過ちゃんのかわいさかもしれません。サイトーさんもかわいいですね。あとがき描き下ろしマンガで登場したモデルのリアルサイトーさんのエピソードもいいです。

・ということで、おれ的には萌えマンガです。そういうふうに読まれると、押切氏はイヤかもしれませんがね。
(18:51:56)

2004年/11月/17日
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「オリオン街」3巻 山本ルンルン(JIVE)

・毎月発売されてますね。「マシュマロ通信」も4巻が発売されました。

・なんか、巻が進むと、脇キャラを掘り下げるってのが固まる傾向にあるみたいで、たしか、「マシュマロ通信」でも3巻は脇キャラ掘り下げてましてね。
・今回は、スモモ・みどりのクラスの美人3人組とのからみがとてもおもしろかったですね。ものすごい山本氏がキャラを大事にされてるのがよくわかるなあ。

・その前の男の子キャラもいい感じ。ああ、女子がホレるようなキュートを兼ね備えた少年たちだなあって。

・と、ノリとしては、ちょっとバタくさい「中学生日記」(NHK)なんだよなあ。舞台は小学生だけどさ。
(22:10:52)

「マシュマロ通信」4巻 山本ルンルン(JIVE)

・こっちのほうもかなりこなれてきましたねえ。こっちはキャラがよりマンガチックなんですよね。デフォルメがきいてます。だからアニメ化なんでしょうか。絶賛放送中なんでしょうか。みたことないんですが。

・さて、4巻では作画にちょっとした変化。テレて顔が赤くなるって表現に、本当に赤い色が。今までは黒の線で表現していたんですよね。どういうわけか。

・最後の「天使ちゃん」のエピソードではかなり効果的ですね。かわいいわ。

・と、4巻では、通常脇キャラ以外にゲストがたくさん登場してましたね。うまく、サンディやクラウドとからんでいてよかったですね。
(22:28:49)

「カラブキ」2巻 中川いさみ(小学館)

・2巻3巻同時発売。副題「店長くん」ってのが大きいですけど、「ゴムテ」のときのように、巻数表示がないって仕様ではなくなりました。

・仕様といえば、今回の装丁もぶっとぶようなものですね。前回の正方形な装丁もすごかったけど、今度は、各地方の地図みたいな特殊版型ですね。しかも、オビと思ったのは、織り込んであるカバーというかなり変則的な仕掛け。

・まあ、内容も負けてませんね。

・ただ、おれは信者なので、なんでも同じです。そして、正直、2巻3巻のちがいもそうだけど、「ゴムテ」とのちがいもよくわからん始末です。

・でも、ここで1番重要なことは「おもしろい」ということです。2巻はおもしろかった。

・カラブキの特殊なパターン(ゴムテにおける飼い犬ケビンのようなもの)は、「世界の珍しい〜」シリーズの1コママンガ。おれ的にはこれがメインディッシュかもしれません。日本一の1コママンガ家だよなあ。追随者ナシ。ああ、吉田戦車氏の「殴るぞ」における、謎の広告みたいなノリですかね。あっちのほうが売れてるしピンと来る人も多いかと思って書いてみました。親切?

・2巻では、父親の遺言で、父親が死んだ顔をデジカメで取り込んでスクリーンセーバーにするというネタに2分くらい呼吸困難になりました。
(22:39:17)

「カラブキ」3巻 中川いさみ(小学館)

・2巻3巻同時発売の3巻目。通称赤盤です。どこで通称なのでしょうか? ちなみに、2巻は青盤です。 ついでにいえば3巻のサブタイトルは「海助と山助」です。

・3巻では、春の訪れをつげる人型大型ロボットのネタがナイスだったかな。

・こう、傍目には、同じに見えるってのあるじゃないですか。たとえば、矢沢永吉もユーミンも中島みゆきもUTADAもB'zもミスチルも奥田民生も、あまり熱心なリスナー以外には、「毎度毎度同じような歌ばかり歌ってるなあ」って感慨を受けるでしょうし、ジジババには、175Rもクレイジーケンバンドもビートルズもみんな「ガチャガチャしてうるさいだけ」ってことになると思うのですよ。

・それといっしょのことがマンガにもいえます。たとえば中川いさみ氏もそうですよね。「クマのプー太郎」のイメージが強いでしょうね。アニメ化にもなりましたけど、アニメ化が決まったとたん、オウム報道の特番つづきで、すっかりなかったことにされた幻のアニメですよ。

・そして、恐ろしいことですが、おれはかなりの信者だと思いますが、「毎度毎度同じ」と思ってしまいますね。
・ただ、信者なのでとても楽しいです。みんなも信者になれば楽しいからなれよ。
(22:51:39)

2004年/11月/16日
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「ロボこみ」2巻 やぎさわ景一(秋田書店)

・委員長がかわいいね。2巻でもむやみにキャラが増えていきましたが、やっぱりそれでも委員長のかわいさは群を抜いてるね。ていうか、唯一、いろいろな点でまともだからだろうか。
・2巻では、ホレクスリを飲まされたために、主人公の男に、体育館倉庫で迫るってシーンがあるのですが、これがいやらしかった! ここしばらく読んだマンガじゃ1番いやらしかった!
・アレだね、「ときには娼婦のように」的に、いつもは抑えている、その手のフェロモンが全開になるってのは、やはり、基本だけあって、男性のアレをいい具合に刺激するのでしょうかね。つまり、御嬢様キャラが陵辱されながらも「下の口は素直だぜ」って現象。ちなみに、いつも思いますが、プレイでのセリフ以外は、たいてい上の口のほうが正直だと思うのですが。下の口はあまり考えないでしょうし。

・ということで、人以外のおもしろ女性キャラクターが目白押しの学園ギャグです。とりあえず激情にまかせて、委員長のよさを書きなぐってみましたよ。途中からおかしなほうにいきかけたので止めました。

・2巻冒頭の見開きグラビアだと、そのキャラは9人。とりあえず、キャラの立たせ方が尋常じゃないし、描き分けもけっこうデリケートに行ってるみたいなので、見失い現象はありませんね。
・タイトルどおり、ロボ少女がいて、幽霊がいて、猫耳少女がいて、妹(性格破綻)がいて、占い少女(性格破綻)がいて、水泳部のマドンナ(性格破綻)がいるといったオモムキですよ。で、主人公の石上くんが無駄に振り回されたり、ロボ少女のミサイルで爆発したりしてるわけですよ。

・ちなみに、このキャラたちのギャルゲーがあったら買いたいなあ。やっぱ、委員長本命になるのだろうか?というか、ほかだとみんなバッドエンディングになりそうだしな。

・とても楽しかったです。これまでも、そして、これからも、爆笑とは縁のないマンガです(あくまでおれのセンスで判断)が、とても好きです。

「浦安鉄筋家族」の浜岡賢次氏のアシスタント経験ありということで、たぶん、浜岡氏ゆずりのマジメで神経質で、仕事キッチリなところも好きですね。
(14:33:17)

「元祖!浦安鉄筋家族」8巻 浜岡賢次(秋田書店)

・毎度おなじみ「日本一のギャグマンガ」(秋田書店のコピーによると)です。新シリーズになってもあたりまえのように長寿コースになりつつありますねえ。

・そんな8巻は、元アシの「ロボこみ」のやぎさわ景一氏のモデルらしき、山羊野あたま氏と十三階段ベム氏のからみからです。山羊野氏は2度とでないんだろうねえ。

・描くのがイヤでイヤでたまらないらしいあとがきマンガに、1週間のサイクルがありましたけど、このギャグマンガ1細密っぽい作画はアシスタント2人で5日がかりで描かれてるのか。マンガは描いたことないんで、それがどうなのかはよくわからんけど、すごいことであるよなあ。
・今回作画でいうと、ジャッキーチェンそっくりの主婦・大福星子が登場する回かな。ジャッキーの映画のまんまをマンガで展開してますからねえ。
・ただ、8巻は全体的に散漫だった気がしますね。
(14:46:34)

「みなみけ」1巻 桜場コハル(講談社)

・謎の大ヒット作「今日の5の2」の桜場センセの最新作ですよ。

・小学生が登場するエッチなギャグマンガな。

・で、本作は、3姉妹が登場する、エッチさは減ったけど、ギャグマンガさ。
・3姉妹は、高校生のお姉さん、はっちゃけてる中学生次女、大人というか控え目な小学生3女という布陣さね。それぞれの学校も描いてるので意外に広がりがあったりするぜ。

・本作読んで、ちょっとわかったかもしれない。 えーと、本作はぶっちゃけ、「あずまんが大王」のフォロワーのライン上にいます。ほかには、「ぱにぽに」や「苺ましまろ」や「よつばと!」あたりがおれは読んでます。まだ、いくつかフォロワーがあると思われます。ちなみに「よつばと!」はあずまんが大王の作者本人が描いておられます。

・これらは個別にみてるとそれぞれちがいます。ただ、共通のグルーヴがあるんですよね。「間」というか。それをして、おれ内のフォルダ「あずまんが大王」にいっしょくたに放り込まれてる。本書を読んでその秘密がややほどけたような気がしました。完璧にはわからんけど、間の取り方のパターンというかな。

・で、内容もつまりはそういったものですよ。3姉妹やそれぞれのトモダチがわきあいあいと。あと、男っ気なし(これも意外に重要な共通点かもしれない)。

・線がやや緊張してる感じ。硬いのかな。意図的に「自分」をだそうとして試行錯誤してる途上といったオモムキですかね。ちがうかもしれんけど。

・結論としては楽しかったですよ。
(15:04:58)

「あかてん★ヒーロー」3巻 南京ぐれ子(幻冬舎)

・最終巻。

・現役高校生戦隊ヒーローの1番地味なミドリのところに悪の女王様が居候。で、はちゃめちゃというラブコメ。
・1〜2巻にはあった悪の女王のナイスバディでお子様(な精神年齢)だから奔放な、「お色気」ネタがほとんどなかったです。そういった意味じゃ健全なギャグマンガになりました。あ、いかにも女性が描きそうなタイプの。
・そして、3巻が1番おもしろかったです。あの、お色気ネタはジャマだったのですね。

・そして、その悪の女王ことマユラも3巻が1番かわいかったです。なるほどなあ。別にボインだから、エロだからって必ずしもイイ!ってわけじゃないんですね。そういうことがわかりました。

・んー、結局全3巻。キレイにまとまって終ってるとは思わなかったけど、おもしろかったですね。もう1〜2冊分は、3巻のクオリティで延長上のは読みたかったかもしれない。
(18:49:00)

2004年/11月/13日
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「コミックワイドショー」vol.1 (洋泉社)

「テレビ・芸能をマンガで笑え! 新感覚エンターテイメント」
・と、びっくりするくらいのセンスのキャッチコピーが表紙上部にあり、辛酸なめ子氏の「だれこれ?」ってステキな似顔絵があります。たぶん、上半身裸なのはヨン様で、クルマ椅子に座ってるのはクボヅカくん。金メダルにキスしてるのはYAWARAちゃんなんでしょうな。

・と、つまりは、ワイドショー的な視点や、ワイドショーに「出演」してる有名人をおもしろおかしくウォッチしていこうって趣旨のもとのオムニバスコミックですね。Vol.0ってことは「おためし版」ですか。

・結論としては、オススメなんですよ。とてもおもしろかった。

・描いてる方は、大きい活字で「しりあがり寿/みうらじゅん/長尾謙一郎/辛酸なめ子/菊池秀規(いつもここから)/」となっています。
・そのほかに、「根本敬/とり・みき/蛭子能収/泉昌之/花くまゆうさく/安彦麻理絵/駕籠真太郎/水野純子/大久保ニュー/ピョコタン/高浜寛/服部元信/かわかずお/ヨシダプロ/藤枝奈己絵 」
・なるほど、宝島社〜青林工藝舎のラインで集められた感ありですね。まったくおれってやつはいつまでたってもサブカル臭さが抜けないんだからと自嘲したくなるくらいジャストミートなラインナップです。あと、たとえば、安田弘之氏や松田洋子氏のような、太田出版がらみがいれば完璧だったかな。

・大きくわけて3種のアプローチがありますね。
1.有名人をネタにする。

・辛酸なめ子氏は、「SAGAひとみ」氏の歴史に残るダーリンとのディープなキスについてだし、巻頭の長尾謙一郎はヨン様を使ったいつものやつです。
・大久保ニュー氏は有名人がOLだったらって感じで、さとう珠緒氏が先輩OLとしている会社マンガです。さとう珠緒って「つゆダク」でも取り上げられているし、なんか、女性のなにかを刺激するみたいね。まあ、男も刺激するのか。
・駕籠真太郎氏の「バトル・ロ愛ヤル」なんてのもよかったなあ。「愛」がつく芸能人がバトロワする話。主役は卓球の愛ちゃん。それを筆頭として有名人多数出演。ただの1人も似てないってのが最大のギャグなんでしょうかね?

2.私とワイドショーというエッセイコミック風

・蛭子能収氏や菊池秀規(いつもここから)氏は、普通に芸能人でもありますし、ここいらはわりに率直に描いてらっしゃいます。とくに菊地氏のマンガでのダンディー坂野氏のセリフがしびれるほどかっこよかった。

・安彦麻理絵氏なんざ、おれは生まれてはじめておもしろいと思ったな。ワイドショーのある生活ということでね。ユニバGの大神会長について熱く語ってました。

・で、全てでベストが根本敬氏ですね。ちょうど、氏の活字本をマンガにしたようなオモムキでとてもよかったですね。「因果鉄道の夜」などの歴史的名著(こないだ重版されたそうで)での、人間観察をそのままワイドショーで行ったかのような「心に残るワイドショーの数々」。
・これだけで延々といろいろ書きたくなるくらいおもしろかったです。

3.ワイドショー自体をネタにする。

・しりあがり寿氏は、テロリストに占拠されたワイドショーってネタ。ピロンタン氏は朝の占いカウントダウンネタ(正確にはワイドショーでもない気がするけど)。水野純子氏もどんどんエスカレートしていくワイドショーって手法。泉昌之氏はどこかの南の島にリゾートにきたOLがワイドショーみたさに禁断症状で悶絶してるってネタ。

・これの1番ひねくれてたのが、「泡日」でおもにおれのハートをわしづかみにした、高浜寛氏。すばらしいひねり具合。

・そいでもって、全部ひっくるめたのが、とり・みき氏。人ネタ、エッセイコミック、ワイドショー自身。すべてネタとして織り込んでいる。さすが、元祖ワイドショーウォッチャー。

・ということで、とってもとっても充実してましたわよ。ただ、本書がたとえば、定期刊行として、月刊とかで発売されたら定期購読するかってのは微妙な問題になりそうですよ。このメンツの半分以上は描かないような気がするし。それこそ「コミックキュー」とかに比べると、編集でのツメの甘さみたいのがありますしね。本当、集めて並べただけの潔い編集ですからね。読み物とかいっさいないし。

・ただ繰り返しですが、本書はオススメ
(16:31:34)

「のの美捜査中!」重野なおき(白泉社)

・単巻ものなので買ってみました。考えてみれば4コマのコミックで30巻とかって異常だよなあ。
・と、このマンガは現在も連載中のようで、売上がよかったら2巻が出るそうです。これはこれでマンガ家にはシビアですけど、いいアイディアではありますね。

・ということで、初重野なおきですよ。以前は、年に1〜2回、竹書房の4コマをあつめた平綴じの分厚い雑誌が出ていて、それは4コマ事情を一発で把握できてベンリだったから愛読していたのですが、その中にも当然のように重野なおき氏はいまして、まあ、現在、非萌え系の4コマでは中堅を担ってる感じですかね。
・で、その竹書房の雑誌での感想は、小みずしな孝之といった感じでね。「幕張サボテンキャンパス」にドップリ影響を受けた人が描いてる4コマだった記憶が。

・と、その記憶はある点では正解でもありましたが、ある点では覆されましたね。その「ある点」を書いていきましょう。

・まず、絵柄ですが、かなりおれの記憶とちがいました。本作内での絵の変化はないので、おれのカンチガイか、脱みずしなを目指しての意図的なものかとか、自然にこうなったのかはよくわからないし、あまり興味がないところなんですが、とりあえず、女の子がかわいくて、萌え系との微妙なボーダーラインにいるところが興味深い。

・話は、刑事モノです。小さくて幼いけど推理の天才の「のの美」が活躍する刑事ドラマ。女性キャラが後半ほどあからさまに増えていきます。

・このキャラがなんかとてもマンガ的に思えました。みずしな孝之との比較でいうと、たとえば「サボキャン」に登場する女性の明日香なんてのはモデルがいるそうで、なんとなく実際のエピソードがかましてあり、「リアル」がほのかに香ってました。そういうのがない。ステレオタイプな女性キャラをバシバシとハメこんでいった感じ。
・そして、それは本作の場合功を奏していたりします。

・本作のキモは幼いのの美の幼いけど刑事ってギャップと、幼いけどすごい推理で事件を解決ってところにあると思うんですよね。そうなんですよ、ちょっとした謎解き4コマになってます。本当に「ちょっとした」なんですが。ま、本書の中盤くらいからそのフォーマットになりまして、それからぐんぐんおもしろくなってます。

・そういうマンガにおいて、複雑な人物設定はいらないです。それに力をいれるくらいなら、複雑な謎解きにしたほうがいいってもんでね。

・だから、幼く見えるけど推理力のあるのの美。そのパートナーでがさつにみえるけど繊細でのの美をフォローしたりする男の先輩。がさつだけど力自慢で腕自慢な女の先輩。のの美に恋する交通課の婦人警官。長身だけどおっとりしてる監察医のメガネっ娘。って、見失うことのないキャラ設定です。

・で、基本的に1回1話で読みきりになってる、ストーリー4コマな展開ですが、毎回、練りこんでいてバラエティに富んでいます。ちょっとジーンときたり、謎解きで「なるほど」と思わせたりね。

・オビによると3社合同で3冊同時発売だそうですが、同じく1巻が発売された「うちの大家族」のほうもためしてみようかしら?
(17:08:42)

「賭博堕天録カイジ」1巻 福本伸行(講談社)

「だてんろく」って書きづらいなあ。「黙示録」も「破戒録」も1発で変換なんだけどね。
・ということで、カイジの新シリーズ。今回は早かったな。

・で、また、カイジが熱いギャンブルでフィーヴァーするっすよ。カイジの特徴は、変わりギャンブルってことで、いろいろとひねったギャンブルが登場しますが、今回、「17歩」という2人麻雀から幕が開きます。

・なんだか、すでにアナがありそうな、2人麻雀ですが、まだわかりません。そういうのを目を皿のようにして眺めて、「ほら、おれは最初からここがおかしいと思っていた」なんてアラをみつけてもおもしろいことはあまりないですしね。

・ということで、グランドプロローグな1巻です。もうちょっとシェイプアップしてバンバン話が進んでもよかったんじゃないかなと思ったり。まあ、それは2巻以降かしらね。
(17:29:12)

「日本一の男の魂」13巻 喜国雅彦(小学館)

・長寿ですよねえ。13巻かあ。ギャグマンガの長寿ってのは往々にしてマイナスイメージがありますよ。マンネリとかワンパターンとかね。
・正直、本作もマンネリやらワンパターンってイメージがあります。

「あのー、下ネタのマンガだろ? ルーズソックスとか足フェチのさあ。まだつづいてるんだ?」

・で、だいたいそれで当たりだと思います。そして、その要素が嫌いな人には一生相容れないのが本書だと思います。
・しかも、巻が進むほどに、その手の純化が進んでいきます。だいたい、若いほうの巻では、ワンパターンやマンネリを恐れたり、いろいろ試行錯誤の後がみられます。試行錯誤といえば、聞こえはいいんですが、未完成というイヤなみかたもできるわけですよ。
・そういった意味ではかなり完成です。この安定感は随一だと思います。

・でも、読者の「いつもと同じ」って、送り手側には、微妙なパワーアップが故ってところがあるとも思うんですよね。絶え間ない努力と品質向上の末にレベルの安定ってのはどこの業種にもありうるとね。本書はそういった意味じゃ、長期連載マンガでも随一の誠意が感じられるマンガです。

・でも、実際の話、どこまで続くのだろう?
(20:20:41)

2004年/11月/12日
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「ONE PEACE」35巻 尾田栄一郎(集英社)

・久しぶりにおもしろかった35巻です。
・で、ありそうでなかった、ルフィ海賊団の徹底的な仲間割れな。まあ、それでいうと、ルフィとウソップのパターンになるわな。ほかでも成立できそうだけど、仕込みや展開に手間がかかりそう。

・それにいろいろと複雑に話を混ぜて、なおかつ、アクションも豊富と、かなりいい感じ。空島編で「もうダメか?」と思っていたのをちょっと訂正と謝罪したい感じですね。とくに、ルフィとウソップのケンカまでの流れはいいです。なるほど、「温めていた」のかもしれませんね。なかなかベストのタイミングかもしれませんね。それぞれのクルーもいい感じでキャラが立っていたし、そこにロビンがいないのも巧いところですね。ロビンはどうしてもまだ「お客さん」な感じがありますしね。そのいないこともうまく次の話につながってるし。

・今回は話の連鎖が、かつてないほど巧いんですよね。よく「構成がヘタ」なんて書いてましたが、それも35巻ではあてはまらないかもしれない。まあ、相変わらずガチャガチャしてるのは「芸風」ということにしておくとして。やや詰め将棋的な、「ああなってこうなってこうなる」な展開で、それに深みや伏線の妙みたいなものはあまり感じませんが、かなりの進歩ですよこりゃ。

・いやごめん。ボロボロのウソップをみて他の男子メンバーが敵討ちに向かうシーンでひさびさに「おおおお!」っておれの中の「ジャンプ汁」が出てましたよ。

・よかった。このエピソードだけはうまく収拾つけてほしいものです。
(13:46:27)

「スティール・ボール・ラン」3巻 荒木飛呂彦(集英社)

・アメリカ横断馬車レースですよ。前は1巻2巻同時発売で今度は3巻4巻同時発売です。
・すでにそれっぽい伏線はありましたけど、3巻から、これまでの「ジョジョ」サーガに連なり、不可欠な、「スタンド」という概念が入ってきました。

・今回、1,2巻のレースとちがい、長距離なので、あまり、レースというオモムキは少なく、追跡だったり、逃亡だったり、ミステリーだったり、いつものスタンドバトルだったりします。
・例によって「ストーンオーシャン」あたりから爆発しだした、「なにが起こってるのかよくわかんねえや」現象もちらほらと出てきました。

・そうです。個人的には、いずれは出てくるなと思いましたが、もうちょっとスタンドナシでがんばって欲しかったなあと。けして、つまらないわけじゃないんですけど、たとえば、おれの経験で照らし合わせてみると、「ジョジョはおもしろいって噂だけど、80巻もあってうざいから、ちょうどあまり関係なさそうな、スティールボールランから買って読んでみよう」と。そういうふうに思う新規の読者には、このスタンドがワケわからん要因にならんかなとちょっと心配。
(14:04:54)

「スティール・ボール・ラン」4巻 荒木飛呂彦(集英社)

・3,4巻同時発売の4巻。ここで、主人公格もスタンド能力を手に入れてしまったので、すっかりスタンドvsスタンドになりました。同じ場所にいたんだから、ツェペリもスタンド能力を得たとみるのが妥当でしょうし、ディオ他もいずれそうなるんかなあ?と。

・追いつ追われつの中での戦いってことで、全体的にスピードがありまして、いい感じではあります。相変わらずおもしろいのはまちがいないです。
・ただ、これから、また、いつもの展開かなあとも思ったり。それがちょっとだけ残念だったり。
(14:09:33)

「拝み屋横丁顛末記」3巻 宮本福助(スタジオDNA)

・どこで連載されてるとかどういった連載形態なのか知りませんが、3巻から月刊連載の体制になったそうですが、それが功を奏してるのか、キャラを動かしやすくなったのか、3巻は直感的に「おもしろ」がたくさん感じられるようになりました。あくまでおれ基準です。

・基本的に長屋の住人であるジジイ3人組が騒動を起こして大わらわのコメディですね。タイトルどおり、心霊がからんでて、登場人物に幽霊がいたり、祈祷師がいたり、カラスに憑依してるものがいたりします。怖くないですけど。

・なんか、スムーズになった気がするんですよね。それぞれのキャラをよりデフォルメさせて、テンポが早くなったために、とてもノリがよくなりました。
・ギャグのキレもよくなったような。花見の回でのシャイニングウィザードは、思わず笑ってしまいました。

・奥さんが好きなので買ってましたが、おれもかなり好きになりました。
(14:24:16)

「壁ぎわ税務官」18巻 佐藤智一(小学館)

・おお、最終巻。
・税金取立て税務官マンガが終るとは思わなかったなあ。本作は「ギャラリーフェイク」みたいに延々とつづいていくものかと思っていた。
・と、最終巻、最終話は前後編であったけど、わりにトートツな感じでもうひとつだったけど、それ以外は最終巻だけあってか、かなり盛りだくさんな内容でよかったです。バラエティ度はシリーズ随一だったんじゃないかな。

・オレオレ詐欺的なニセ税務官ネタ。
・プラモネタがキーになるオタクな話。
・オヤジの跡を継いだラーメン屋が繁盛しない話(ヒトゴトじゃねえよ)。
・殺人事件のトリックを暴く話。

・などなどね。

・まあ、どこの巻から読んでもおもしろいですけど、それが18巻とかだとやっぱり抵抗がありますものね。

・とはいえ、佐藤智一氏の代表作であり、最長作となりましたね。次回作を期待しております。おれもファン歴20年とかか?
(14:33:39)

「まほおつかいミミッチ」1巻 松田洋子(小学館)

・魔女ッ娘(保育園児)のミミッチと、元ヤンのママの2人が、底辺で貧困にあえいでるマンガ。あ、ギャグマンガ。
・で、名前のとおりみみっちいからミミッチ。せっかくの魔法もみみっちいことにしか使えない貧乏性。特売の玉子が1人1パックだから、魔法で自分を2人にして2パックゲットとかそういうことに魔法を使ってます。

・えーと、作者の松田氏のキャラって、本人が出演するエッセイコミックもあわせて、「そういう」人ばかりな。今回、「萌え」ってのをやや意識されてるのか、ミミッチがかわいいですね。だいたいが魔女ッ娘だし。ただ、キャラがキャラなんで、「ミミッチ萌え〜」ってなる人はかなり特殊じゃないかなあ。

・で、迷走していたころのマグナム増刊で連載されていた名作(たしか、ブルーカラーマンガと変わりばんこに連載していたような記憶がある)「お母さんといっそ」も収録。

・んー、おれも「薫の秘話」を買えば、松田洋子氏作品をコンプリートだから、そうしようかなあと。そう思わせるくらいおもしろかったですよ。

・装丁がかなりよかったですね。カバーの裏表と、みかえし、あと表紙と、ここいらのギャグがすばらしい。
(14:55:33)

2004年/11月/5日
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「アガペ」1巻 鹿島潤&石黒正数(メディアファクトリー)

・まだ「フラッパー」ってがんばってるのね。そこに連載していたもの。

・無償の愛であるところの「アガペ」を武器にする犯罪交渉人で女子高生のはるかさんの話です。

・つまり、いきなり矛盾からはじまってるような話ではあるんですよね。みかえりを求めない愛を武器に、犯罪を交渉するというみかえりを求めることになりますからね。

・そして、その一発ネタがけっこう苦しいかな。と、あとがきによると2巻から「はじまる」そうですけどね。最近、そういうのばっか。

・さて、1巻では3つの事件があります。バスジャックでは自分の父親を刺した犯人を愛し、通った学校の教師が学校ジャックをしてるのに単身乗り込み解決。そして、次の事件はみのもんたですよ。みのもんたが番組ジャックですよ。

・で、まあ、ジャックというか、立てこもりで交渉ってのがやっぱり多いんですね。で、会わないと話にならないので、ハイジャックとかは難しいわけですよ。

・ただ、作画もストーリーもかなりしっかりしてるんですよね。いきなり揚げ足とりなことばかり書いて腐しておいて持ち上げるって手法ですよ。

・読んでる間はけっこうドキドキしましたよ。みのもんたも似てましたし。

・2巻はどういう展開になるんだろうか? それは知りたいなと思いました。
(19:12:01)

「花子と寓話のテラー」1巻 えすのサカエ(角川書店)

・寓話探偵が活躍するマンガですよ。寓話ってのは都市伝説のことでしょうか。「ゲゲゲの鬼太郎」で都市伝説妖怪を退治する話だと思えばなんとなくお分かりいただけるのではないかと。

・助手のトイレの花子さんと、1話目の依頼人の女子がそのまま助手と(このパターンって意外に多いですよね)、この3人で事件を解決ですよ。

・3つの寓話があります。「ベッドの下の男」「口裂け女」「人面魚」。これがなかなかに盛りだくさんな内容で、謎あり、アクションあり、ホラーあり、モンスターあり、で、なおかつ随所にフックが効いていて、二転三転する展開もミゴトですよ。

・寓話はそれを信じるからこそ実体化するということがキモでしてね。たとえば、口裂け女は普通の女性がコンプレックスを植え付けられることで変身してしまったりとかな。

・そして、そのビジュアルもステキです。口裂け女なんかとくにいいなあと思いましたよ。また、キャラ設定もよくてね、主人公の探偵は、事務所の棚一面にエロマンガを並べていたり、トイレの花子さんは名うてのハッカーで、トイレtoトイレなら瞬間移動できて、いつもノートPCを片手にカタカタやってますしね。この花子さんの眉毛のげじげじっぷりがとてもかわいい。時代はふたたびげじげじ眉毛ですよ。まあ、あとは、「あまえないでよっ!!/宗我部としのり」にも登場しますね。

・ということで楽しかったです。この手のはパターンとして2巻で失速ってのがありますので、なんとか踏ん張ってがんばってほしいものだなあと思います。
(19:56:55)

「それいけ!パキスタン通い妻」小越なつえ(小学館)

・マンガ家の妻が結婚したらダンナはパキスタンに単身赴任になったですよ。で、奥さんは、日本でマンガを描きつつ、通い妻すると。そういうエッセイマンガです。

・いろいろとポイントがありますけど、だいたい、「パキスタン」って特殊で知られてない国のことに終始してる感じですね。ただ、それがまたおもしろいんですよ。イスラム圏であるからして、女性である筆者の行動はかなり限られてますが、それでも書くことがたくさんあるというくらいの様々なちがいが楽しいですね。

・ところで、ここで余談ですが、このあいだイラクで自分探しの若者がテロに捕まって殺されました。イスラム圏では、彼のような短パンにTシャツという格好はとても奇異なものに映るそうです。まあ、つまり、そういうことですよ。

・住んでるところが元ノルウェー大使館で、使用人が7人(通常ダンナ1人で暮らしてるのに。ただし、すべて男)。日本人が「ガイジン」ということでとても珍しがられ、町などを歩くと注目されまくるとか。注文してからシメる鶏料理とか。

・正直、知らない作家の方で、少女マンガ風ですが、アクのない絵柄で、ときおりあるギャグやくすぐりなんかも少女マンガでのギャグの文法上にあり、それがおれにはちょっとコクが足りないかなと思ったり(おれが知りたいのはそこじゃない的な)な。

・んー、イスラム文化やパキスタンに興味のある方、海外紀行が好きな方、エッセイマンガの好きな方にはオススメしますよ。
(20:35:08)

  2004年/11月/2日
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「イリヤッド」6巻 東周斎雅楽&魚戸おさむ(小学館)

・今、この手のいかにもビッグコミックげなマンガじゃ本作が1番ですね。それは浦沢直樹的であり、さいとうたかを的であり、ちばてつや的であり、細野不二彦的であり、小学館特有のマンガ編集であり、そういうのみんなひっくるめた上での「ビッグコミック臭」ってのはおれは確実に存在すると思う。そして、小学館の編集ってのは、基本的に「ビッグコミック臭」に染まってもおもしろい、他出版社での人気ものを目利きする能力に非常に優れている。まあ、なかには失敗もあるんでしょうけどね。

・で、たとえば、「ゴルゴ13」や「美味しんぼ」が端的かな。マンガ+ウンチクで、一粒で二度美味しいやつが基本のビッグコミック臭。それに、なんつーかな、感触としてはおれは確実に内に判断するものを持ってるんですけど、それを文章で表現できないんだよな。それも込みでさらにビッグコミック臭。

・そういうビッグコミックげなマンガでは、最高峰だと思えるのが本書だと思う。数々のビッグコミック名作を踏襲してると思います。

・アトランティスの秘密を追う、入矢と、それを阻止しようとする謎の集団。あと、考古学をはじめとするウンチク。そして、ベタベタなナニワ節まで挿入されてる、これでもか!ってテンコ盛りな内容。幕の内弁当の「幕の内」増量!って感じですよ。弁当の満漢全席です。

・ヴェネツィアの秘密の地下水路の先にあったマルコポーロも隠していた秘密からはじまって、次の話が東京谷中。ウィーンではヒトラーに命じられて密かに結成していた「ドイツ古代遺産調査団(ドイチェスアーネンエルベ)」の生き残りが登場して、キャバ嬢が父親の遺産である机に向かって手紙を書くと、島根県出雲で昭和13年に少年がみたものの話になるんですよ。

・もう、世界を時空をまたにかけ縦横無尽に話が展開します。ただ、軸がぶれてなくて、骨太のストーリーで、なおかつ、「軽い」ので、話を見失わないのですよ。

・そして、アトランティスの謎にぐいぐい迫りますよ。これは最終話にアトランティス大陸が見つかるのでしょうか?

・すごいので「PLUTO」とか「20世紀少年」とか読んでないで、これを読んでください。
(18:32:39)

「20世紀少年」17巻 浦沢直樹(小学館)

・うわーい。単行本累計1200万部ですよ。おっもしろいもんねえー。当然だあ! あと、金魚のフンみたいに、終りそうで終らないで、「なんだよ、いつまでもつづくよな」と読者が思った頃にちがう色のフンにしたりとか、切れかけのフンにして、読者をハラハラドキドキさせる手腕もミゴトですからね。そりゃあ累計1200万部なのもむべなるかなといったオモムキですよ。

・ということで、17巻もおもしろかったです。これが終ってから、ぼくは「PLUTO」を買おうと思ってます。ケンヂは生きてましたね。よかったよかった。はやいところ「ともだち」倒してシャンシャンシャンといきたいものです。
(18:39:49)

「最強伝説黒沢」4巻 福本伸行(小学館)

・オヤジ狩りの中学生にリベンジする黒沢の巻ですよ。意外に黒沢が強かったりします。
・これを中高生および、中高生のほうに年齢が近いやつらはどのように読んでるのだろう? まるで、バカみたいに描かれてる中高生をどのように思っているのだろう? そして、黒沢と中高生とどちらに感情移入して読んでるのだろう?
・って、黒沢ですね。そんなことでいえば、人間以外の、たとえば宇宙人同士の争いなんざ、だれに感情移入するとかいう話ですからね。

・おれ的にはとんとん拍子すぎだなあと。本書の4巻につづき、来月には5巻が出るそうで、そこいらは編集側でも危惧されていたところでしょうかね? 本書はスムーズすぎるとダメなんですよね。あくまで黒沢のダメっぷりを笑いながらも共感するってラインですからね。4巻の黒沢は、殴りこみにいって因縁ふっかけてきた中学生を退治して、ボスキャラとの戦いも有利に進めてますからね。
・正直、スカっとしましたよ。アドレナリンも大放出です。だけど、本書はそういった意味ではスカっとしすぎたらダメじゃないかと思うんですよ。
・それは「カイジ」を思い出していただければわかるでしょう。カイジはいざ勝負がはじまったら1秒として楽な場面がないまま死にかけながら、アクシデントやハプニングと必死に戦って、なんとかかんとか勝利をもぎ取るってパターンですよ。
・黒沢も自信満々じゃなくて、いくつかの偶然が重なった上での勝利でありますし、ピンチはピンチのまま延々と進行してます。でも、この4巻のまま間があくと、ちょっと「もういいや」って思っても仕方がないところがありますね。つまり、それはスカっとしすぎるから。

・ギャンブルで反撃するのと、実際に拳でぶん殴るのだと、カタルシスがちがいますね。そこが計算ちがいだったのかなあ。それとも折込済みなのか。それは来月でる5巻でわかりますね。

・がんばれ黒沢。でも、本書は念のために「実践して大怪我しても知らないよ」とどこかに記載しておいたほうがいいんじゃないか? 金属バット持った中学生をぶん殴っても、うまくノビてくれなかったら命の危険すらあるからね。
・なおかつ、中学生殴ったらそれだけで犯罪ですしね。「オヤジ狩り」は犯罪になりません。なぜなら罰が与えられないから。でも、オヤジが中学生を殴ったらそれだけで犯罪。ここいらも5巻ではうまく語られているんだろうか?
(19:14:03)

「つゆダク」9巻 朔ユキ蔵(小学館)

・うわ、こんな長寿連載になるとは夢にも思わなかった。
・正直9巻までで、MY SONがピクとなることもない、エロマンガなんですけどね。あ、ちょっとウソかな。

・9巻では「ビリーズ事務所」と、元ネタを男性アイドルのほうにいったのかよ!ってな、おかしなファンとおかしな社長がいる事務所を敵に回した主人公の艱難辛苦を乗り越えて、元ネタがわかりそうでわからない方向や風水を気にしてるアイドルと、人妻になった元アイドルのあと、「かとう朋世」だってさ。しかも、けっこう大事な「星の女」だよ。それに彼女か。しかも、tinpoを溶かす愛液を出す女ですよ。すごいねどうも。

・ということで、意外にラストに向かってるのか?って気がしないでもないです。
(20:21:57)


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