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ポトチャリポラパ/コミック/2005年
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2005年/1月
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2005年/1月/30日
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「はやてxブレード」2巻 林家志弦(メディアワークス)オススメ

・テンポ命。マンガはテンポですよね。テンポさえよければ七難隠すというかね。いや、本作は7つも難はないんですけどね。

・とてもおもしろいです。「女だらけの剣劇コメディ」ということでね。剣がなによりもものをいう学園でチャンチャンバラバラやってる女子たちの物語ですよ。「コメディ」と呼ぶには、毎回サブタイトルに「バカ」がつくように、かなりバカ度の高いギャグにかなり足をつっこんでるものになってます。

・そして、テンポです。この打てば響くような、「いなかっぺ大将」の風大左ェ門のように、踊らずにはいられないリズムのよさでスイスイと駆け抜けていきます。これにやられてしまいますね。

・つづいてキャラが立ってますよ。2巻で登場する新キャラはすべていいし、これまでのキャラもかなりうまくかみ合ってる。犬ちゃんともかちゃんのコンビ(2人1組で行動する決まりなんですよ)もとてもいいです。

・そして、1巻比(いや、正直あまりよくは覚えてませんが)でかなり動いてます。とにかくキャラは動かしてナンボとばかりところせましと動きまわってます。そしてそれがダイレクトに「おもしろさ」につながってるところがポイントですよ。

・大爆笑はありませんでしたが、ずっとウフフって感じでニヤケてるうちに終る感じ。

・長く続かない雰囲気もありますが、そのほうがコンパクトにまとまっていいかもしれないなあ。
オススメ
(18:19:54)amazon

「ふぁにーふぇいす」3巻 かかし朝浩(ワニマガジン社)

・打ち切りかよ。
・1巻2巻と絶賛したものとしては、なかなか「ポカーン」な感じ。
・かなりオタク濃度の高いへタレ男が、クラスのマドンナに告白されます。そしてはじまるラブストーリーですよ。ちょっとした「電車男」ですよねいわば。ただ、ギャグです。

・そして、3巻ではかなり男らしい打ち切りっぷりですよ。内容以外のネタバラシをさせていただくと、最終回の前回に新キャラ投入です。そして、それから5ヶ月が過ぎて最終回です。そして、その5か月分ちゃんとストーリーが展開したとみなして、それを受け継ぐカタチで最終回です。恐ろしいことに最終回ではじめてみるキャラも「アタリマエ」のようにそこにいます。

・とどめに「そうなった」ワケを4コマであとがきがわりに挿入してます。かかし朝浩は男でございってか。

・まあ、賛否ありますよね、このやりかた。おれはおおむね否ですけどね。なんだこりゃ?とは思いました。つまり、本当は2時間煮込まないとダメな料理を「時間がない」って理由で生煮えで出してるのと同じですからね。そして「しかたねえだろ!」と逆ギレ状態。まあ、体裁は整ってますし、かなり不可抗力ではあるんですけどね。

・そして、そうなると坊主憎けりゃの論理で本作のアラもみえてくるんですよね。本作は2巻でも3巻でもキャラが増えていきます。増えすぎです。ちゃんと物語に消化する(される)前にどんどこどんどこ足してるもんな。あの病院の看護婦とロリーなキャラは必要だったのか?とかね。
・で、そのカンケイがタールのように沈殿して、展開がかったるくなる。そういう泥沼に落ち込んでいたような気がします。
・ここいらはよくもわるくもかかし朝浩氏の味かもしれませんね。かかし朝浩史上最長連載であろう本作でその特性がより目立ったというだけですよね。
「テレホンショッキング」な人なんですね。人間関係の鎖みたいのをかなり描きたい人で、それがどんどん濃く、重くなっていくんですね。
・従来の作品はそれを「エロ」で突き抜けることも可能でしたのよ。実際、エロで救われてるところはあるでしょう。「全裸の女王」とかはそうじゃないと「大奥」かよ!って感じのドロドロのヌトヌトでしたからね。

・ま、そういうことで、それでも本作は好きなんですけどね。とくに最終回に用意してたメッセージはすばらしいと思う。
・かなり好意的に解釈すると「大いなる失敗作」と。オタクが外に向かうって点では「げんしけん」よりすばらしいメッセージや意味を内包してます。

・でもなあ。おれ内でも賛否あるんですよね。最高の失敗はドタバタさせすぎたことじゃないかい? もっと大洞さんほかの恋愛のライバルを配してグジョグジョのきわみを描くってのも手だったのかもなあ。

・ちなみに、なんかのまちがいで実写ドラマ化だとしたら、詠美は安めぐみ氏が適当じゃないでしょうか? これはわれながらいいキャスティングだと思いますが、安めぐみがそこにあてはまるところに本作の弱さみたいのも透けてみえたりなあ。ヒロインの魅力が足りないのも問題あるよなあ。おれだったら大洞さんのほうがいいもんなあ。

・ま、残念残念&次回作に期待期待。
(19:19:22)amazon

「魔法の少尉 ブラスターマリ」池田恵(メディアワークス)

・最初に書いておきますと、おれは「アニパロ」って大嫌いなんだ。そんなやつが買うマンガじゃないし、そんなやつが語るのですから参考にもならないと思われますよ。

・本作は復刻版です。1990年にバンダイ出版からだされたものだそうです。で、「Derivation From GUNDAM SERIES」として発売されてます。これは「ガンダム」というキーワードを利用して作者独自の世界を展開させるものだそうです。「クトゥルー神話」みたいなもんですかね。
・おれはそのへんがいいなと思ったのですよ。日本でクトゥルーやるなら、その知名度や世界の広がりからやっぱり「ガンダム」になりそうですよね。だから、厳密にいうとアニパロばかりでもないと。ま、そこいらは復刻なんで当時は意識もされてなかったのでしょうが。

・白馬に乗ったシャア大佐チックな王子様に魔法のフトン叩き(スティック)をもらった少女は魔法の力で少尉ブラスターマリになって、旧ザクに乗り込み、悪い連邦軍のジムやボールをやっつけて、ジオンの平和を守るという話ですよ。

・常套句、アニパロに留まらないおもしろさがあるってはいえます。こんな世界で「ほのぼの」家庭ギャグしてるってのはちょっと不条理なおもしろさがありますよ。野球の試合してボールが無くなったら連邦軍のボールが現れるとか、洗濯勝負とかね。ギリギリ、元ネタを知らないとおもしろくないってのはありますがね。
・幼年誌にある元ネタのストーリーをぶっちした勧善懲悪でほのぼのなおもしろさみたいなパロディって見方もありですかね。正義の味方エヴァンゲリオンってなノリね。

・で、最終回までの大きな盛り上がりや、絵柄なんかは、20世紀な味わいがあります。

・ただ、やっぱり「昔」ってエクスキューズはあります。「時代を超えた〜」って常套句は使えない感じですね。

・ガンダム好きなら(ファミ通クロスレビュー風)
(20:01:18)amazon

「美女で野獣」6巻 イダタツヒコ(小学館)

・安定してはいるんですよね。キャットファイトマンガですね。女の子がどつき合ってるマンガですよ。

・キャラクターもどんどこ増えて、流血だったりバイオレンス描写がありますが、「ほのぼの」してたりするんですよね。

・正直、ピークは4巻で、それはもう過ぎてるので、後は何十巻続いても、7巻で打ち切りになっても関係ないや。「ああ、楽しかった」で済ますことができる状態です。結婚状態です。

・6巻では関西遠征からはじまって、死亡遊戯なネタをはさみつつ、すちゃらかすちゃらかやっておられますよ。おもしろいですよ。
(20:13:17)amazon

2005年/1月/27日
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「赤貧アイドル成長記 妹あいどる」山本マサユキ(講談社)

・オビに書いてなかったら「ガタピシ車でいこう!!」の山本マサユキ氏の作品とは思わなかったんじゃないかな。
・PCで色を塗った感じのつやつやてかてかな水着の女子に実写取り込みで意味不明な背景。「お化粧」が過ぎてあんたダレ?ってなってる昔のギャグマンガのようですよ。

・そして、フィクションだった「六本木リサイクルショップシーサー」が名作だったので、期待していたのですが、これはいけませんなあ。

・これは編集か作者かどっちに非があるのかわかりませんが、山本氏とエロは相性がよくないですよ。長野の山間の旅館でカニの甲羅のグラタンがでるようなもんですよ。それよりか野沢菜を食わせろってことですよ。むしろイナゴでもいいってことですよ。

・あらすじー。父親の借金の方にAV女優にされそうだった妹を助けるためにでまかせをいったために妹をトップアイドルにすべきマネージャーになったヘタレ男の奮戦記。おお、素晴らしく端的。

・で、ドタバタ&エロということでふにゃふにゃ展開していってます。ドタバタにもエロにももう一味二味足りない感じ。むしろ、背景や小道具のリアルさが笑えるね。GBASPをきっちり描きこんでいたり。

・とにかく物足りなさ満点です。女性を描くのは好きでらっしゃると思うのですが、それと同じくらい好きな「モノ」を描いたほうが「おもしろさ」も伴っていい感じじゃないかなあと。
(19:28:00)amazon

「鉄腕バーディー」7巻 ゆうきまさみ(小学館)

・おもしろいんだけどねえ。
・なんか、個人的に飽きモードかな。なんていうかな、長所であり短所であるんですが、ゆうき氏のマンガはたいていテンポがユルい。うまくいえば着実に堅実に確実に描いてますが、その分、かったるいという。

・とくに6巻から派手な展開になって、ちょっとジェットコースターになるかと思ったら、相変わらずメリーゴーランドでね。
・それはまちがいなくおもしろいんだけどね。複雑な構成ですけどおれは見失うことないもん。
・7巻で1番は巻末のオマケマンガですかね。

・あと、本作もそうですが、いつの間にか、青年コミックならまた乳首が解禁気味になってきましたね。それなのに、「妹あいどる」は解禁じゃないってのもポイント低い原因です。思い出したのでこっちのほうに書いておきます。本作は相変わらずエロくないのでムダパイといった風情なんですがね。
(20:01:24)amazon

「1年777組」2巻 愁☆一樹(芳文社)

・さ、地雷の多いカンボジアみたいな4コマを大量に発売してる「MANGA TIME KR COMICS」(KRは"食ったら臨終"の略です)の中で、おれ的に唯一「2巻も買っておかないと」と思ったのが本作です。

・超マンモス学園。1組はエリートのかたまりですが、777組ともなるとなかなか吹きだまって個性的な方ばかりです。で、学園ギャグの反則技キャラばかりを集めた4コマが本作ですね。

・というか、全キャラ反則です。幽霊がでてネコがでて親指姫、忍者、ストーカー、着ぐるみ、魔法使い、永遠に迷子、などね。
・それで収拾つかないままで展開してます。くわえて2巻ではキャラ増員です。メイドとお嬢様とか、天使のマッドサイエンティストとかね。
・別に設定を整えるとかそういった気持ちはさらさらないようでそれはそれでOKです。おれはそういうのを気にするより、おもしろさを優先させるマンガのほうを買いますし。

・本作のテキトー具合と、萌え具合(女子はみんなかわいいよ)と、キャラの登場配分とかそこいらのバランスの放棄具合は、かえってすがすがしいです。

・まあ、これに4コマのおもしろさを追加で要求するのはムシがいい話なのかもしれません。

・だけど、KRの中ではおもしろいですよ。最近は全然読んでないのでよくわかりませんが。

・3巻はどうでしょうか。微妙ですが、気分がよかったら。だいたい、どういうつもりかKRは高いですしね(819円+税)。その金額分の価値は、おれの場合本当ボーダー上です。まあ、耳かき3杯くらい後悔したかな。
(20:17:33)amazon

2005年/1月/23日
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「スケッチブック」2巻 小箱とたん(マッグガーデン)

・1巻でてからかなり間がありましたね(1巻は2003年5月発売)。
・書店でいつまでも平積みされていたりしてて、人気あるわりに2巻が出ないなあと。
・まあ、4コマコミックなのに、通常のコミックの形態で出てるからストックが貯まるのに時間がかかるのであろうなあと。

・いずれにせよ、2巻が出てめでたいなと。美術部をメインにしたほがらか学園4コマ。

・1巻では気づかなかったが、実は本作は「あずまんがー」(あずまんが大王+er=あずまんがー。すなわち、あずまんが大王以降のキャラ重視の萌え4コマです)な体裁でありながら、あまりキャラにたよってない、ネタ重視の4コママンガなんですね。
・あずまんがーというより、萌え4コマ(こっちは「まんオリ」なんかであずまんが以前から描かれてる主に女性作家によるかわいい女性の登場するストーリー重視、キャラ重視の、エッチ要素ありの4コマを総称したものです)の手法ですか。キャラクターが出て、そのキャラの特性で4コマの間を持たせるというやり方。本作でいえば、梶原空が1人上手でテーブルにこぼれた水の上に茶碗がツーと動くのを楽しんでいたりとか。「あずまんが大王」でいえば榊さんとネコとのやりとりとかね。

・で、本作、読者に把握できるであろうキャラを完全にオーバーフロウしてます。こんななんのフックやアクセントや工夫もアナウンスもナシに増えたキャラを把握することはございません。こういうの本当どうかしてほしいわ。
・たぶん、キャラ設定にそって、あるネタにはこのキャラというカタチで投入してると思われるのですが、それを把握する必要はないですね。
・たぶん、把握してるほうがおもしろいのでしょう。でも、おれはムリです。前記の梶原空以外はわかりません。描き下ろしでキャラ設定表みたいのもありますけど、まだ、「せんせいになれません/小坂俊史」(念のためにいっておくと4コママンガね)の1クラスの全生徒が載ってるキャラ表のほうが把握しやすいです。

・そう、別にキャラとか気にしないでも楽しむことができます。なぜなら、ネタとムードを重視した4コママンガです。ふと、気を抜くと舞台が福岡ってことも、美術部ネタってことも、どこかにいってしまうほど、ムダで無意味な設定になってます。

・そして、おれにとってはかなり致命的なマイナスポイントでありながらも本作は好きなんですね。そういうのを乗り越えておもしろいからね。このパターンでほかのは「ハレグゥ/金田一蓮十郎」があります。正直、そういった方面では「ハレグゥ」のほうが全然「イタイ」んですけどね。

・うん、今、けっこうな時間をかけて読み直したところ、やっぱりほかのキャラは名前も浮かばないわ。そして、それでも問題なくおもしろいです。ただ、その「おもしろい」は爆笑できるようなモノではないです。そこは念のために。まあ、萌え4コマやあずまんがーで大爆笑してる方はもしかしたら笑えるかもー。

・ま、今後もあまりキャラによっかからないでネタ重視でいくとキチですよ。というか、キャラによっかかるとおれはとたんにおもしろくなくなりますよ。小箱とたんだけにとたんにつまらないですよ。このダジャレよりおもしろいのはまちがいないですよ。
(18:38:45)amazon

「ふたりぼっち伝説」佐藤ショウジ(少年画報社)

・アワーズにおいて、原稿を落とした連載作品の穴埋めに掲載されたものがめでたく1冊になりました。という趣旨のものですね。

・インディージョーンズでトゥームレイダーな巨乳探検家が財宝を探して各種遺跡を発掘すると、門番とかでガイコツくんがいるわけですよ。基本はこの2人のかけあい漫才として展開するわけです。

・まあ、かなり長い時間をかけてコツコツと描かれており(つまり、誰かが原稿を落とさない限り陽の目をみないってことですしね)、ほとんど作者の絵の変遷を見守るような感じになっております。
・ネタは「お約束」というか、定番なのがあればよかったですね。意外に、キャラの2人以外(これすらも後半ちがってくるし)、いい意味でも悪い意味でもバラエティに富んでます。いろいろなネタを組み込んでるんですよ。キメが細かいというとホメ言葉ですし、散漫というとけなせる感じでね。

・小池一夫氏のマンガ教室によると、ワンパターンな展開こそが人気の秘密だそうでね。読者が主人公に求めてるのが決めのセリフだったりするわけですよ。「じっちゃんの名にかけて」とかね。こういうのを必ずいれるのがコツだそうですよ。
・実際、考えてみるに、それを「ワンパターン」や「マンネリ」と感じるにはそれがちゃんとなんであるか認識されるってことが必要で、認識されるってことは受け入れられることも必要なので、ワンパターンと呼ばれるのはある種光栄なことだったりするんですね。それがなかった。こういう不定期なスパンで連載されるものほどそういうのが実は必要なんだよなあと思ったり。

・個人的にはせっかくの巨乳なんだし、最初のころにはマメにあった巨乳を触るネタをお約束化すればよかったなあと思います。後半は馴れ合いになってきてますしねえ。
・ただ、キャラが固定されてる分、シチュエーションを毎回コッてらっしゃってそういう苦労は買いたいし、いずれ実を結ぶのではないかと思う次第でございますよ。次回作に期待したいですよええ。
(19:41:46)amazon

2005年/1月/20日
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「しろいくも」岩岡ヒサエ(小学館)

・同人誌界の俊英だそうですよ。
・その俊英の同人誌のものをメインとした作品集ですね。なるほど、「同人誌」的だわ。おれが読み遅れるワケだ。

・アマチュアリズム。いい意味でも悪い意味でもありますね。どちらも持ち合わせてます。いい意味で囚われるものがなく、悪い意味で好き勝手すぎてグダグダ。あるいは、第三者のダメ出しがない。ものすげえ偏見ですが、同人誌ってのはおれにとってこうです。

・とか最初はぶつぶつと読んでいたんですよね。ところが、「IKKI」でのナンチャラ賞受賞であり表題作の「しろいくも」がよかったです。飼い犬のシロとおじいさんの話。
・死んだおばあさんの影を「踏み」ながらも、毎日シロと散歩するおじいさん。

・こう、自分の背丈のものしか表現できない人が多い中、いろいろな立場の人を、ムリせずに描いてるものにおもしろいものが多いですね。ここがおもしろい。

・たとえば、古い時計にまつわる8pストーリー「骨董屋さくら堂」
・老夫婦の青春のつまった場所を訪れる「おウチへ帰ろう」

・たぶん、作者名や絵柄の感じから、女性だとは思います(まあ、マンガ家の性別を指摘するのはマンガ関連のサイト1あやふやなポトチャリポラパのことですが)。ところが、いわゆる女性のどろどろした心理というより、クッションをはさんだ、たとえば男性サラリーマンなんかのほうが動いている感じがします。
・それは、同じ同人誌界作家の戸田誠二が逆に女性を主人公にした作品が多いのと同じなのでしょうか。それともちがうのでしょうか。

・そして、全作品でかなり頻繁に見受けられるキーワードは「居場所」ですよね。もう、居場所居場所居場所居場所って。まあ、本作に限らず、この作者に限らず、マンガに限らず、昨今のキーワードは「居場所」って気がしますよ。オビのコメントの日本橋ヨヲコ氏も居場所がかなり重要な人です。そう、注意深くみてればこの「居場所」ってのはあちこちで見受けられるかなりの人気アイテムですよ。まあ、彼ら、彼女らは、これから「イバシャー」と呼んであげましょう。

・まあ、そのイバシャーのイバシャー具合がわりにアカラサマなのも同人誌っぽいね。あと、もうイバシャーは使いません。短いブームだった。

・まあ、ここまでお読みになってバカにした雰囲気を嗅ぎ取られた方は、それはポトチャリポラパ特有のテレ隠しだと思っていただければいいんじゃないかな。オッサンになると真正面から「居場所」がどうたらこうたらとか語るのは難しいんですよ。まあ、昭和のダンディズムってところですかね。

・それはそうと。やっぱり気合が入ってる、商業誌発表作のクオリティを保ちつつ、もうちょっと洗練させていけばいいんじゃないかなと思いました。

・ベストは、桜の精とかつての親友と出会うサラリーマンの話ですかね(花の咲く道)。あるいは、表題作。なんか、微妙なひっかかりがある。本にはさまれたメモとか
(19:03:06)amazon

「ほっぷすてっぷじゃんぷッ!」5巻 岡田和人(秋田書店)

・変なカエルにかまれたのでスパイダーマンならぬカエルマンとしてカエル能力を身に付けた女子高の用務員である32歳のオッサンの活躍を描くエロエロコメコメなアレですよ。うひょー。

・と、本作でもそうですが、また、世の中はマンガにおける乳首描写が解禁の方向に向かっているのだろうか? あれ、こんな乳首が描かれてたっけ?と思ったりしましたよ。メイン女性キャラは3人とも乳首が描かれてましたし。
・あと、表紙のソックスごしに足の指の形が透けて見えると、相変わらずのすけすけ好きも健在ですしね。

・まあ、それはそれと、5巻はよかったですよ。女性キャラやエロシチュエーションがこれまでになくスムーズな感じがしました。女子高生と海にいったり、体育用具室に女子高生と2人で閉じ込められたり、女教師の部屋に泊めてもらったりねえ。これまでも似たようなパターンがありましたけど、1番ムリがなくてスムーズな感じ。

・おれは女子高生より湯ノ浜先生(28歳だっけ?)がよろしいな。

・あと、それはそれとして、突如、「設定」がしゃしゃりでてきて、「なんだっけ?」ってことになったのも気になるところです。処女とヤらないとカエル体質のまま死んでしまうってやつだっけ? ちなみに処女は助かるけど、非処女だと、これまた死ぬんだっけか。
(19:17:37)amazon

「金色のガッシュ!!」19巻 雷句誠(小学館)

・いやまあおこがましいしなにさま?状態でありますが、2004年、雷句氏はまた一段とレベルがあがった感じがありますね。
・自分のできるパターンを極め尽くして、その中で、最大限の盛り上がりを計算するようになりましたよ。

・18巻以降はうまく増えたキャラをコントロールしつつ、魔物の子と人間のパートナーの友情やナニワ節。それにうまくギャグをからめて大きなうねりに巻き込んでいくという完成されたパターンをそつなくこなしていってますよ。

・19巻はウマゴンとサンビームのロケ地北海道でのウマ同士対決。途中、ギャグをはさみつつも、後半は、清麿とガッシュの主人公コンビの東南アジア某国(タイっぽいね)編ですよ。

・個人的にはギャグがおもしろくなったってのが大きいです。19巻のビッグボインのショータイムはサイコーでした。ガッシュの表情が最高。この1コマをインサートするかしないかの差が大きいんですよ。あと、引き際が鮮やかになったですね。フォルゴレの「ちちをもげ」の最初のくどさったらなかったもんな。
・まあ、全面ギャグのスケート編はもうひとつでしたが。

・累計1900万部ですって。すごいよねえ。
(19:42:44)amazon

「π パイ」7巻 古屋兎丸(小学館)

・ここしばらくの小学館はマンガ家の最長記録を伸ばし続けてますよ。吉田戦車氏の「殴るぞ」にしても、喜国雅彦氏の「日本一の男の魂」にしても、イダタツヒコの「美女で野獣」にしても、長く続いてますよ。まあ、地味なところだと唐沢なをき氏の「電脳炎」とかねえ。

・ただ、最長記録作=代表作じゃないのがアレですよねえ。

・そして、本作ですよ。余裕で最長記録ですよね。7巻ですよ。毎巻オビがつくし、7巻にして、また、小学館特有のサービスである、「試し読み大歓迎!!!!!!(!は6個)」仕様になりましたよ。これは、たとえば、レコード会社における、FMラジオ局への、パワープレイ希望曲みたいなもんでしょ? それになったんですよ。1巻とかでその「試し読み」がつくのはよくありますが7巻でつくってのは極めて珍しいんじゃないかなあ?

・ということで、オッパイ至上主義の学園コメディマンガは7巻も爆走していくんですよ。
・7巻では尻至上主義のライバルと学園の女子制服のデザイン対決がメインですよ。

・その圧倒的な画力をいろいろな意味で惜しげもなく使ってる感じがとてもいいですよね。そして、メタエロコメで、メタ学園コメディみたいな、たとえば、「サルでも描けるマンガ教室」にあるような、エロコメの描き方のようなパロディ的な視点で取り上げることもできるし、マジのアプローチにも取れる。どちらも画力ありきだからこそ成り立つんですよね。

・で、最後の番長マンガのパロディがまた画力の勝利ともいえるすごさでね。

・ただ、これはどうなるの?って感じも。だいたい、小学館のムダに長いマンガすべてに共通する疑問なんですけどね。
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2005年/1月/17日
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「ガラスの仮面」42巻 美内すずえ(白泉社)

・41巻から何年ぶりの42巻になるのだろう?(41巻は1998年)
・とかいって、実は、それほど熱心なファンでもなかったります。なにせ1〜41巻までは一括で古本購入してます。だから、初のリアルタイム買いになりますよ。
・よって当初悩んだんですけど、よかった。買って大正解だった。すげえおもしろいよ。

・なにがすごいってもう美内センセイは手法とか内容にまったくブレがないんですよね。それこそ1970年代から止まってますね。基本、コマ割4段組ですしね。大昔の少女マンガを語る常套句である、「目に星がキラキラしてる」ってやつですし。
・そのわりにケータイや写メールがバンバン行き交い、タイアップしたのか知らないけど、富士急ハイランドの最新アトラクション(ガラスで透き通ってる観覧車はつい最近の気がする)に北島マヤが乗ってる。
・こういうのは、よくある話ですわな。長寿連載のサガなんですが、それが41巻と42巻と、単行本にしてたったの1巻で劇的にちがうのって「ガラスの仮面」だけじゃないんでしょうか(と、思ったけど、「ホワッツマイケル/小林まこと」とか? 最近9巻が出たし)。41巻にはケータイを持ってる人は1人もいないはずだよ。なにせ「無い」からね。
・実は、そういう風に「最新」に寄り添う姿勢も含めて「古い」んですね。昨今は時代を規定するか、あえてぼやかすかが主流ですからね。たとえば「ちびまる子ちゃん」なんかは時代指定がなされてますよね。
・あと、マヤさんは依然として1970年代に生まれてますね。ファッションセンスや髪型や中身がそのころの少女マンガの主人公のままって気がします。困ると、両手で口元を隠すなんてしぐさは20世紀に消え去ってます。ABCってエプロンつけてたり、イマドキ「銭形金太郎」でもなかなかでてこないぞその木造アパートってところに住んでますしね。

・んで、いろいろな設定ありましたよね。正直1〜41巻を読んだのも昔なので思い出せないところもありますけど、亜弓さん、目が悪くなってるなんて展開ありませんでしたっけ? いや、ここいらはあやふやなんですけど。あんなバンバントランポリンに乗れたりしたっけ?

・ただ、それらすべて美内先生は圧倒的な「力」でねじ伏せてますね。そう、これだけツッコミどころが満載なマンガでも、おもしろさは燦然と輝いてます。きっちり読ませます。
・コレは本当「力」としか書きようがないんですね。オカルトなところを抜きにしても、マンガ家としてのステージが高いからこその成果であると思われるのですよ。

・細かいことをいうならば、それは4段組のコマ割りなどがサイワイしてるんだと思うのですよ。コマ割を小さくすることによってダイナミックさは損なわれますが、読み応えが増します。そして、ここぞというところでの大ゴマにカタルシスを感じることができます。ただ、この手法は「古い」んですよね。
・あとはテーマはずっと一環してますし、「くどい」ってくらい繰り返し繰り返し蒸し返してますからね。
・ただ、それでもなにごともなく読ませる。これが最大の力です。マンガの技術や手法だけじゃとうてい追いつけない「力」を感じますよ。

・まあ、それはそれとして、おれは、少女マンガ系のギャグマンガでの定番である、「白目」の本家本元をみてよろこんだり、42巻のクライマックス、海におちるマヤのシーンで爆笑したりしました(「なんだそりゃー」って)。もちろん、マンガの素晴らしさはリスペクトしつつ、「そういうところ」でも楽しむことができるのはフトコロの大きいマンガである証拠ですよ。なんか、熱烈なファンが怖いのでヨイショも念入りにしておくんですよ。

・まあ、村さ来のバラの人はイルカのペンダントに惑わされすぎ。あと、婚約者はオナペッツの人みたいだよ。なんかイメージ的に。

・そして、何十回転もして、北島マヤさん萌えますね。現実にいたら気持ち悪いでしょうが、それはウサ耳メイド服と同じようなもんですしね。
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「バトルロワイアル」14巻 高見広春&田口雅之(秋田書店)

・終わりそうじゃん?
・14巻は桐山との戦いでまるまる1巻です。その前が桐山vs相馬光子という悪の2大巨頭の戦いでした。桐山出ずっぱり。まあ、生徒の部ではラスボスですからね。

・なんだか、正直、1番人間離れしてるって設定からか、桐山ってのがワケわからんところまで到達してます。そして、ワケのわからん動きをしてる「みたい」です。そう、すなわち、「そこでなにが起こってるのかわからない」現象が起こりかかってますよ。そこはそれ、田口氏の画力で押さえ込んでますが。「なんだかなあ」って感想は残りますね。

・次で終るの?
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「ナッちゃん」14巻 たなかじゅん(集英社)

・ナニワの鉄工所のナッちゃんの活躍を描いてますよ。もう14巻ですね。

・14巻は、原点回帰でしょうかね。
・13巻まで増えに増えた女性キャラを少し抑え目にして、「ウチが主役や」とばかりナッちゃんをドーンとメインに押し出してますよ。でも、少女時代のナッちゃんのエピソードとか、特殊な方へのニーズに応えてらしてね。あと、4コママンガで女性キャラ総出演という、「もえよん」にも挑戦されてますね。

・ただ、おれは女性キャラが活躍してるかしましいのが好きなので、ちょっと物足りなさを感じてます。人間、贅沢を覚えたらダメですね。本作はいい思いをする男キャラのいないハーレムマンガですよね。
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2005年/1月/13日
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「本秀康の描く4ページ 4ページマンガ大全1998〜2004」本秀康(太田出版)

・タイトルどおりの内容です。潔い。
・本秀康氏の4ページ作品をとにかく集めたものです。よって3篇ほどダブりがありますが、それもまたよしですね。
・本氏は音楽好きでもあらせられまして、よく自分の作品を音楽にたとえて表現されたりします。

・本作はいうならば、レジデンツの「コマーシャル・アルバム」のようですね。コマーシャルアルバムは、1曲1分で40曲入ったコマーシャルのための音楽を集めたというコンセプトのアルバムですよ。それに似てます。4ページの作品ばかりを収録するというコンセプトありきの作品です。たぶん、それにしても、「クイックジャパン」で連載していた4ページのやつがベースになっているような気もしますが。

・まあ、もっとわかりやすく説明すると、本秀康のショートショート集ですかね。懐かしい響きですよね。

・で、4ページに広がる大宇宙といった趣で、ありとあらゆる手練手管を繰り出してきます。この引き出しの多さといったらあんた、「ハイチュウ」で浜崎あゆみと「くっちゃらはぴはぴ」っていってるからナメてもらったらあかんよって感じですよ。

・本当、SFから悲恋まで、マニアウケから万人ウケまで、残酷からほのぼのまで、楽屋オチから本格ミステリの謎解きまで、同人誌発表のからついさっきのまで(かなり絵柄は変わってらっしゃるのですね)。
・このハバの広さに感心するし感動します。

・正直、デキにムラはあります。ただ、だからこそ余計に愛しいものになってますよ。完璧な人より、どこかにスキがある人のほうがモテるのと似たような感じでしょうか。

・とかいって、本秀康氏のコミックは本当ハズレがありませんし、本作は最新作でいながら入門作としてもOKでありつつかなり全体的なレベルでも上位にいますよ。

オススメ
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「小田原ドラゴンくえすと! 〜夢見る童貞たち〜」小田原ドラゴン(小学館)

・当初、小田原ドラゴン氏を買ってなかった。「なーんかねえ〜」って感じだったのですよ。
「おやすみなさい」で有名になったときも、「別に読まなくてもいいか」って感じだったし、購読している「イブニング」で連載されていた「妄想トラッカー8823」を読んだときも、「あ、おれの見立ては正解」と思っていたですよ。

・ところが、「妄想トラッカー〜」の後の連載で、なおかつ、まだコミック化されてない、「レッツ笹原」が最高だったのですよ。一時は真剣に「あ、おれ、これ楽しみに「イブニング」買ってる」って自覚あるくらい好きでした。

・ま、「あばたもえくぼ」なんてのはよくいったもので、好きになると、てのひらを返したようにすべてOK!ってことになるんですよ。直接的にどうってことはないんですけど、伊集院光氏に心酔して、童貞のおもしろさに目覚めたというのも大きいかもしれない。

・で、本作は、ルポマンガですね。作者と芸人なのかなんなのかよくわからない2人組と3人でいろいろなルポに繰り出すというマンガですよ。わりによくあるやつですよね。

・で、カッチリと下ネタ系、フーゾク系に特化してますね。「フーゾクギャルのミスコン」「AV女優とのお食事会」「セレブのねるとんパーティー」などなどね。

・小田原氏のスタンスが変わってくるのがとてもおもしろいし興味深いところです。
・最初は、ツッコミ視点で、「おめえはケツにバイブ突っ込まれてるのに「トトロ」歌って恥ずかしいもなにもねえだろ!」ってなツッコミをよく入れてましたが(もちろん、現場ではココロの中でですよ)、だんだんとそのツッコミはやさしく甘いものに変わっていくんですよね。「うん、わかるわかる」って感じでね。

・たとえば、どうせなにもできないんだから、キャバクラに行くのはムダだから、おれはおっぱいパブに行くぜ!って感じが、そうじゃなくて、そのつかの間の雰囲気を楽しんだり、「お気に入りの子」をみつけてそのこと擬似の恋人感覚を楽しむとかね。
・とくに後半、そのメンバーのキャバクラ狂いのやつを中心にキャバクラ風雲録的な展開になるとスゴイんですよ。キャバ嬢からの営業メールの画像の数々はいろいろなことを考えさせてくれますよ。

・おれには、そういったことで、数多ある哲学の本より、いろいろと「人生」について考えさせられますよ。

・とくに「リボンさん」といって、ストリップ劇場で、踊り娘さんに、リボンをパーっとまく人の話がすごいよ。

・本書は、ルポマンガがあり、同行してるコンビによる文章と写真の解説があり(モザイクが多いですけどね)、その後に描き下ろしであろう1pの小田原氏のエッセイみたいのがあるが、そこの「夢」の話など、基本的にマジメトーンなのも好感がもてたね。

・まあ、世の中いろいろあるわなあと。こう書いてる今も世界中で命知らずたちがクエストしてたりするんだろうなあと。

オススメ
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「殴るぞ」6巻 吉田戦車(小学館)

・軽やかに自己最長記録を続けてますね。
・代表作である、「伝染るんです」もいつまでも続けられたなんてインタビューを読んだことありますしね。そのいつまでも続けてる状態なんでしょうね。

・その4コママンガですよ。

・ちょっとキャラクター4コマの限界に突き当たってる感じがします。かわうそメイドの和歌子シリーズは、ご主人の人間ドックばかりな感触があるし、表紙にもなってる気配り犬(名前はない)ネタもループが気になりはじめた。

・うーん、まだおもしろくはあるんだけど、なんかちがう吉田も読みたくなってきたなあ。最近、こればかりって感じがするわ。
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「トモネン」大庭賢哉(宙出版)

・なにげにすごいね宙出版。どうも、同人誌やネットでのオリジナル作品を描いてる実力派を多数擁してるみたいね。

・作品集ですね。トモネンという魔女の少女の話を中心に短編集をいくつか収録しております。それはすべて同人誌発表です。なんだか、童話の挿絵をされてるみたいし、2002年のアフタヌーンの賞に入賞されてますし、実力派ではあります。

・絵の力が大きいです。わかりそうですよね。スタジオジブリの原画スタッフやってそうな絵というとホメ言葉になるのかけなし言葉になるのか。「おめえはどこをすましてるんだい?だれが恩返しするんだい?」って感じ。

・で、おれは新しいほどおもしろいのです。だから、ファンタジー&メルヘン要素は薄いですが、絵を描くってことの原点って感じの「よーこちゃん」と、この世界で16pとか読んでみたいなあの「ぬい氏の日常」が、2つともいいな。絵がスッキリしてるってのもあるかもしれない。ほかのはモノクロなのに着色してる的なアレ。アレってなんかすかしてるみたいで好きじゃないんですよね。もちろん、同人誌はオールカラーでしたのよって事実があるのならゴメンナサイということですが。

・ベストはNEXT1になりそうですね。
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2005年/1月/11日
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「たのしい新撰組」1巻 渡辺電機(株)(JIVE)

・しかし、本作が連載されてる「コミックRUSH」ってどんな合法ドラッグマンガなんだろう? 誰に読んでもらいたいのかサッパリわからない。

・そんな中、渡辺電機(株)さんですよ。まあ、彼も誰にどう読んでもらうのが正解かわからないマンガ家ですね。こう、コピー元とされている(本人は読んだことないっていってるそうですが)榎本俊二氏とかなりなところでかぶっている気がするんですが、榎本ファンで渡辺ファンってのはあまりいないような気がするんですよ。

・で、本作はとくに誰に向けてのものかわかりづらいですが、おもしろいです。

・タイトルのとおり新撰組の3人を中心とした幕末ギャグ。近藤勇、土方歳三、沖田総司に坂本龍馬とか登場して、あと、「(株)」にエロ系の下ネタをどかした感じ。

・この少年誌なのかなんなのかよくわからんところで描いてるにふさわしいよくわからないマンガになってるのがすばらしいです。ぶっちゃけ表現で、「意外にいい」ですよ。

・個人的に渡辺電機(株)に登場する女性キャラはあまりSEXのニオイがしない方が多いですが萌えます。今回、満月の夜には近藤勇が「妹」に変身したり猫型殺人アンドロイドや、西郷隆盛と桂小五郎が女子高生だったりと、女性キャラが豊富でいいです。いっそのことギャルゲーにしてコナミからゲーム化希望ですよ。「萌えよ剣」ってタイトルがいいかもしれないね。え?そのタイトルもうあるの?

・おもしろいですよ。今、こういうノリのマンガはありそうでないですからね。榎本俊二も仕事イヤイヤ病の療養中であることですし、「えの素」的なものに餓えてる方はぜひお試しを。
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「パチモン大王」1巻 唐沢なとき(同人誌)

・同人誌ですから書店では手に入りません。手に入れるには、「唐沢なをきオフィシャルウェブサイト「からまん」」で通販か、冬コミだそうですね。で、現在2巻も通販中です。今、そのページをリンクするときに知りました(オーダーしました)。

・1997年から「フィギュア王」にて延々と連載してる大河連載モノでありながらもまあいろいろありそうなモノを題材としてるので、この同人誌という形態がベストでしょうね。

・パチモンといって、無名な人が無名なモノを売るために、有名なモノの絵を描いて売ろうとします。でも、有名なモノを描いてる人から訴えられると困るので「ほら、ちがうでしょ?」とばかりにちょっとづつ元の絵柄を変えていきます。それがパチモンです。まったくコピーするのは、「ニセモン」だそうで、本書では取り扱わないそうです。

・で、連載誌では唐沢先生の模写だった「パチモン」も本書ではスキャンした図版と差し替えてるという同人誌ならではの「ホンモノ」になりました。

・そして、後は、ヘナチョコな怪獣やヒーローをアハハエヘヘと眺めてればOKです。それでこの映画のパンフレット大でカラーまみれの本の大半の目的は果たされてると思います。
・昔は多かったですし、21世紀の現在でも絶滅したわけではないんで、あちこちで見つけられます。

・1巻ではカルタにかなり傾倒されておられ、ちゃんとした版権のとれたものも絵柄が微妙だったり、読み札が珍奇だったりと、まあ、パチモン道入門にはかなり適しておられますね。

・史料価値はないなどと謙遜されておられますが、現時点で、これを真剣に研究されてる方はいないので、日本で唯一のすばらしい本ですよ。しかも、「おもしろい」んだよ。かなり何通りも「おもしろ」がある本です。眺めて飽きず、読んで飽きず。それでいて唐沢なをき道を極めるには避けて通れないところですよね。1986年からのファンですしね。そろそろファン歴20年だ。

・とはいえ、マンガとしてどうだろ?
(22:29:11)

「ひちゃこのゲーム体験記」ひちゃこ(エンターブレイン)

・まず、とても大事なツッコミ。

・表紙にニンテンドーDSが描いてありますが、本編には登場しないので詐欺ですね。「DSDSサギ」ですか。

・ま、冗談はともかくとして。

「ファミ通 キューブ+アドバンス」で連載されていたオールカラーのゲームキューブとアドバンスのゲームプレイ記ですね。

・ゲームでいうと、「ピクミン」から「ポケモンエメラルド」あたりまでです。

・ゲームにかなり入り込むパターンの内容で、プレイしてるキャラになりきります。
・雑誌が持つ、ガキ向けってのに合わせてる感じですが、おれが最大に気になったのが「ウソ」を描いてるところですね。「カービィのエアライド」で、ショートカットのアナを掘ったりな。まあ、セーフなのかもしれないけど、おれはそういうちょっとはみ出す悪ノリがシラける年頃です。

・絵はとても丁寧でかわいいです。少女マンガ系のSDキャラかな。それが作者本人の分身から派生した、たとえば「ゼルダの伝説」なら、リンクのひちゃこが登場するわけですね。

・ま、この作風だと、わりと視野狭窄的な「せまい」内容になりがちで、実際、興味のないゲームで未プレイのゲームを取り上げてるときは、おもしろさがかなり落ちますね。

「お、このゲームおもしろいかも」

・と思わせた未プレイゲームはありませんでしたね。残念ながら。この手のはネットでもマンガでも活字でも名作が山のようにありますからね。
・このゲームはおもしろいってのを伝えようという熱意はとても感じましたが、やや空回っていたかな。
(22:57:02)amazon

「焼きたて!!ジャぱん」15巻 橋口たかし(小学館)

・TVアニメ絶賛放送中ですって。ふーん。

・なんかうやむやのうちに全国地方の「地パン」を作る行脚になってます。これで、青森からはじまってますからね。つまり、そのまま南下していけば、日本縦断ですからね。おもしろさが続けば、沖縄まであと30巻分くらい続けそうですよね。

・おれはなんかうやむやのうちに買うのを止めるかもしれないですが月乃さんは相変わらずかわいくてしょうがないですね。
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2005年/1月/10日
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「ヘルシング」7巻 平野耕太(少年画報社)

・たとえば、ヘルシングをまったく読んだことのない人に7巻をみせるとどういう感想になるんだろうね。

・7巻はものすごい戦いが繰り広げられてます。ゾンビと吸血鬼と傭兵が血で血を洗ってます。そういう巻です。
・もう1コマ1コマが読者に「すげえ」っていわせるためだけに存在してるかのようなすごさが。
・そして8巻もさらなる「すげえ」がありそうな予感がビシビシと。だって、7巻は主人公がほとんど出演してませんでしたし。

・あと、カバーをとった真の表紙もちがった意味ですげえ。

・すげえマンガですけど、「すげえ」のをわかる人とわからない人との格差がどんどん深まりそうな気がしました。
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「ぽぽ缶」3巻 いわさきまさかず(メディアワークス)

・おっと、最終巻。でも、今までで1番おもしろかったなあ。見直したと思ったら最終巻ですからね。
・まあ、よくわからないところはわからないままでしたが、ギャグの流れがよくなりましたね。自分の特性をつかんで、ムリなギャグを繰り出さなくなったというか、2巻でのサイコさんがとてもいい効果を生み出して、「萌え」属性になったのが功を奏したような気がしますねえ。

・まあ、あらすじとしてはよくわからないけど、ポポミというグータラでビールが大好きな女子がヨシオというガキの家に居候してあと女性キャラが増えていき、あまりハーレム度は高くならないままダラダラほのぼのと続いていくものです。で、いろいろあった設定はグズグズになりながら消え去りました。

・次回作はそこいらを胸に刻みつつ、ムダな設定をなしにして、かわいい女子が登場するギャグマンガにするといいですよ。「うる星やつら」みたいのがいいかも。
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2005年/1月/6日
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「瀬戸の花嫁」6巻 木村太彦(スクウエアエニックス)

・またしても女性キャラが増え、一段とハーレムラブコメのニオイが漂ってます。というか、現時点におけるかなりな王道じゃないでしょうか。もちろん、そういいきれるほど読んでませんので(とくにラブひなとか)、推測です。

・そして、たしか、「座頭市」パロが以前あったと記憶してますが、こんどは「キルビル」ですか? これまたよくわからないんですが。

・瀬戸内海にいる人魚で任侠な一家の一人娘となんやかやあって許婚になって、同棲することになって、なんやかやあって女性キャラが増えていき、平凡な中学生の童貞がモテモテになるってスンポウさね。

・で、学園ドラマでのかなり大きなイベントである、修学旅行が大半ですよ。そして、新キャラがエロくていいですね。すっかり、エロ方面でひどい目に遭うキャラです。そいでもって、このキャラ、某ジャンプの某錬金の某スカートの方のパロディですかね。

・まあ、さらにいいヌル加減になってきましたね。そこをどう取るかですかね。好き嫌いが出てくるかなーって。
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「女子大生家庭教師濱中アイ」2巻 氏家ト全(講談社)

・お、エロくないエロギャグを描かせたら随一の人ですよね。
・本作は、女子大生の家庭教師や、同級生の女子なんかがからんでくる、なんつーか、とても女運がいいうらやましくうらやましくて身もだえしてしまうようなシチュエーションにいるという「ハーレムもの」であるにも関わらず、男が、ハーレムマンガ1の淡白キャラであるために、まったくうらやましくないハーレムものになってるのですね。
・まー、考えてみれば、小学生、中学生、高校生と、ハーレムにいたんですよね。まあ、会社員なんかは今でもハーレムか? 女に囲まれてるよ。でも、そういうのは過ぎ去ってからシミジミ思うわけですよ。ロリコンの人は小学生のときストライクまみれだったわけでね。

・このアッサリ具合がなんだかいい具合なんですよね。同時発売の「妹は思春期」をより脂抜きしたかのような、それでも、ハーレムものだからね。ほとんど幽玄の世界やワビサビの世界に通じるところがあるかもしれない。

・そして、淡白な世界は世界のまま、描きこみが増えましたね。緻密になってますよ。

・リコーダーをくわえてしまう女の子の話がよかったですね。
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「妹は思春期」5巻 氏家ト全(講談社)

・女子高生下ネタ4コマ。でも、徹底的に脂抜きです。ティーンのみんなにもオカズにできないような。んー、おからで作ったハンバーグのような感じかなあ。

・まあ、ヤング岩谷テンホーの名をほしいままにしてますか。

・もう、逆に威風堂々としたものすら感じますね。おれはこれでどこまでもいくぞ!ってな、まっすぐさがあります。

・エロくないエロ。下ネタなのにいやらしくない。さわやかでもない。そして、斬新でもない。古くも新しくもない。

・ゴールデンウィークに、妹は生理でレッドウィークで、兄はコキすぎでホワイトウィークですよ。
・そういうヌルさ加減。

・こういうのがよくなるのが大人ですよ。いやどうかな?

・また、キャラが増えました。ハーレムものはキャラが増えるのは定石ではあるんだけど、これはとり回しとかで危険ですよね。

・あと、正直描き分けも厳しいところもあるんで、「こいつだれだっけ?」的なのもねえ。「濱中アイ」のほうがコママンガな分、キャラを立たせやすいところもありますしねえ。4コマで多人数を使うのはかなり技術がいそうですよね。そういう台所事情がわかったりねえ。
・まあ、それが致命的ってことはないんですけどね。
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2005年/1月/4日
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「猿ロック」5巻 芹沢直樹(講談社)

・おお、ちょっと感心しました。
・渋谷にあるカギ屋の息子の猿が地元を舞台に大暴れするって話ですが、3巻くらいから、「TOKYO TRIBE」なのか、「BE-BOP HIGH SCHOOL」なのかって展開になってきましてね。まあ、チーマーの抗争に巻き込まれてさあ大変的なの。
・で、それに合わせるように、本屋でもいい位置に平積みでみかけるようになり、「ああ、金脈掘り当てたか」っておめでたいような、こっち的にはガッカリしたような気分になりましたよ。

・ところがその抗争が4巻でカタがついたら5巻からは、わりに原点に戻って、渋谷で起こるいろいろなことに猿が巻き込まれるようになりました。わりと童貞のエロ猿丸出しでね。
・おれはそれに感心しました。あえて原点に戻したような感覚。このまま、渋谷チーマー抗争史にしたほうが楽じゃん?と思ったのですが、病院のヤリマンナースを探せってバカネタから、大半を占める、謎解きの要素がある「女ストーカー編」と、新境地を開拓していった感じ。ま、女ストーカー編の謎はあまりたいしたことないし、伏線を回収してないようなところがあるし(スタイリスト見習いはどうしたんだ?)、まだやや甘いところがあるけど、新鮮でしたよ。

・そういう「挑戦」の姿勢を評価。
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「ホムンクルス」4巻 山本英夫(小学館)

・んんんん?

・このマンガはどこに向かっているんだろう? 3巻くらいから迷走してる気がするんだけど、4巻でさらに暴走するとは思ってもみなかったなあ。

・別にこうなってこうなってってのをズバリ提示してもらわなくてもいいんだけど、なんか、その場その場でかじをとってるようなフラフラした危うさがあるような。

・それがおもしろさにつながってるうちはいいけど直に「MONSTER」「20世紀少年」の作者みたいに、今がよければサイコー!みたいな、いきあたりばったり風(本人のインタビューによるとすげえ考えてるっすよっていってたけどね)な展開になりそうですね。
・そういわれてみれば、おれは山本英夫氏の本をまともに読むのははじめてで、「のぞき屋」やら「殺し屋1」なんてのがピシっとした展開なのか、グダグダなのか知らないんですよね。

・どうなるんだろう? そして、いつまで「どうなるんだろう?」って興味をもっていられるんだろう。現在は未定。
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「Landreaall」5巻 おがきちか(スタジオDNA)

・弱ったマンガだよなあ。
・本作、2部構造になっており、現在2部なんですね。そういうの明記してあるわけじゃないんですが。

・火竜退治が終ってから、学園編。そういうファンタジー。学園ってつまり中世ファンタジーにおける王がらみの後継者問題をわかりやすく展開するための手段なんですかね。よくわからないですが。

・そして、ものすごいことに、いったん「終ってる」話が、とてもとてもおもしろいのですよ。だから弱ったんですよね。

・これが、それなりに刊行に間があり、登場人物もこれでもか!って多いし、正直描き分けが巧いわけでもないですが、これでもか!っておもしろさにあふれてる。

・前にも書いたかな。この理由の大部分は、セリフですよね。セリフの一字一句がものすごい生きてる。血が噴出してきそうなくらい、そのキャラがその場でいうセリフはそれしかありえないって「正解」を打ってきてるんですよね。
・最大の証拠は、読んだあと、オビを読んでください。どこでだれがだれにいったセリフかありありと思い浮かべられます。

・正直、動きはあまりないし、背景描写も少ないですし、ファンタジーマンガとか忘れてしまいがちな、逆にスケール感がないマンガです。5巻はかなり学園マンガです。でも、なんど「おもしろいなあ」とつぶやいたことか。

・でもさ、このマンガはどうなるの? それをそろそろ提示してほしいなあ。匂わせる程度ならずっとあるけど、それでどうなるの?ってのがみえてこない。このままグダグダと学園マンガになってもそれはそれでおもしろいんですけど、それじゃあ逆にもったいないような気がするんだよね。このままだと先細り必至だし。
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2005年/1月/2日
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「げこげこ―水上悟志短編集」水上悟志(少年画報社)

・カンで買いましたよ。
・最近は毎月の発売予定をみて、テキトーに決めてます。これはまるでそれです。短編集です。
散人左道」という妖怪的マンガを描いてるそうですよ。それと同じ世界観を持つ作品(龍と少女と百鬼町)も収録されてるのです。

・で、短編集ですよ。短編集が好きなものとしてはそれだけで手にとりがちです。短編が巧い人はマンガの巧い人です。これは持論ですが、真理であると思います。
・ということで、そもそもの前提として短編集を出してくれるってハードルがありますからね。本作、巻頭カラーの描き下ろしで「*万部以上コミックスが出ている人じゃないと出してもらえない」とか描いてましたが、それが売れると踏んだ作家は出しますよね。

・ここで結論ですが、本作は出る意義のある短編集だと思いますよ。よくできてます。

・恋人が突然大きなカエルになってしまう表題作「げこげこ」。
・自分の中にオスネコの人格(猫格)が入ってしまう少女の話「弥一郎」
・元勇者、現サラリーマンの話「伝説の男」なにげにネタバレか? 気にすんな。

・などなど盛りだくさん。基本的にSF〜ファンタジーのライン。「おれはこういうの好きです」という作者のき然とした態度がみえてきます。とかいって、原作付きのグルメマンガとかいきなり連載しはじめるかもしれませんけどね。

・話や構成、キャラメイクなどのバリエーションの多さや引き出しの多さは頼もしいですね。あと、絵の「熟成」と、「ツメ」がこなれるととてもよくなるんじゃないでしょうか。あるいは、そういうのも含めた立ち向かえる「武器」ですね。それが欲しいところかな。たとえば、それはエロでもいいんだけどね。作者は、水木しげるチックなところに求めてるような気がしますがそれもまたよし。

・個人的にも作者もベストと思ってる表題作が1番ですかね。描き下ろしで後日談もありますし。
・そうそう、そういったものすごい手が加わった本です。描き下ろし多数です。そういった意味でも楽しく完成度の高い1冊になっております。
・オススメを出すのはNEXT1になりそう。
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「金魚屋古書店」1巻 芳崎せいむ(小学館)

・少年画報社から発売されていた「金魚屋古書店出納帳」の続編ですね。小学館から新装版として再発売されてます。(金魚屋古書店出納帳 上 IKKI...金魚屋古書店出納帳 下

・金魚屋というスゴイマンガの古書店がありました。そして、実在するマンガがからんで、あとハートフルストーリーという。それを絵画に変えると「ギャラリーフェイク」、自転車に変えると「並木橋通りアオバ自転車店」、グルメになると「美味しんぼ」と、まあ、考えてみれば、少年画報社よりも小学館で連載されるべきマンガではありますねえ。小学館スタイルっての?それに合致してますからね。

・物語の「中心」になるマンガは、「Dr.スランプ」からはじまり、「百日紅」「もーれつア太郎」など。渋いのから、意外なメジャー作、それから知ってる人の少なそうなのまで多岐にわたっております。

・マンガについてマンガで描くってのは難しいですよね。「おまえはどこのワカメじゃ?」ってのが絶えずついてまわりますからね。それだけでプレッシャーになるわけですね。音楽とか、映画にもいますよ。
・中には、そういうプレッシャーとは無縁のところで表現される方もいらっしゃいますが、本作は過去たくさんあるマンガ賛歌マンガと同じく、プレッシャーの重荷を感じながらも、「好きだから」という1点を道標として、丁寧につむがれておりますよ。
・というか、逆説的に、「なぜ?」ってのが浮かんだりもします。この「なぜ?」ってのは、なぜ、この画力で、マンガをテーマとしたマンガを描くのか?って感じで。そう感じることがすでにパラドックスに陥っているのですが、こういうマンガ賛歌マンガを描く人は、もっとマンガマンガした画風の人が多いので、芳崎氏のような写実的な人がなぜって思うのですよ。
・そして、それは「好きだから」ってことなんでしょうね。

・弓道で悩んでる人が吉田戦車氏の「伝染るんです」読んで涙を流して吹っ切れるシーンが好きです。弓道やっていた知り合いも彼のように苦悩してましたから。まあ、彼は「ネ暗トピア」時のいがらしみきお氏に救われてましたけどねえ。ムン坊が大のお気に入りでした。って、おれが持ってきたマンガなんだけどね。

・1巻の表紙に「マンガ少年」の背表紙がズラリと並んでいるのがすげえなあと思いました。朝日ソノラマじゃん。まあ、下にサンデーもあるんですけどね。
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2005年/1月/1日
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「ややBUSU 」(1) 前川 かずお&綾小路 あや之(講談社)

・性格よし、ナイスバディ、けなげ、一途と、いいところばかりですが、唯一顔にネックがある恋人がいる彼氏の苦悩を描いたラブコメ。

・考えてみればひどい話ですよね。でも、それをマンガにするのはすごい難しい話です。つまり、現実には腐るほどいる、タイトルどおりの「ややBUSU」はマンガにするのは難しいのですね。これはマンガの持つ「記号」という特性にあるわけですよ。だから「まじBUSU」や美人なら得意なわけです。それは記号化しやすいからですね。
・基本的にマンガ家は女性は2パターンあればOKって世界でしたからね。ぶっちゃけ、しずかちゃんとジャイ子ですよ。

・だから、こういう題材を取り上げるというのは画力がないとできないんですね。

・とりあえず、この作品での「やや」描写は、鼻がダンゴ鼻で、口がタラコという感じ。記号的ではありますね。でも、この全体的な意味での表現はちゃんと「ややBUSU」になってます。マンガ内表現では「動物的なかわいさがあるが微妙」と。

・で、まあ、いろいろなキャラが出てきては仲を引き裂こうとしたりしてるわけです。男のほうは普通よりちょっとモテ属性があるほうですからね。

・実はそのBUSUより美人の描き方にバリエーションを出すというパターンですよ。たとえば、超ヤリマンだったり、超BUSUが完全改造で美人になっていたりとかね。そのたびに、やっぱりモモエ(ややBUSUの名前ね)がいいや!ってことになるんですよ。

・非常に完成度が高いバカラブコメになっておりますね。

・ただ、全然BUSUじゃないよなあ。普通にOKだろ? まあ、それも狙いなんでしょうが。

・あと、「鉄拳チンミ」の人、ずいぶん、画風が変わったなあと最初思っていたことを正直に記しておきます。あと、「ズッコケ三人組」の挿画の方と同姓同名なんでしょうか? 同一人物なんでしょうか。
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