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ポトチャリポラパ/コミック/2007年
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2007年/8月
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2007年/8月/30日
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「拳鋼少女リク」2巻 弐篠重太郎(フレックスコミックス/ソフトバンククリエイティブ)

・WEBで連載されてるやつです。Yahoo!コミック。IEじゃないとみれないのでみないです。リンクもしません。でも、マンガはおもしろいです。

・さらしを取って巨乳を解放すると強くなる格闘少女リクの活躍を描いたアクションマンガです。

・2巻では、男のライバルが出現して、ときにはケンカしたりしながらも協力したりして、まったく色気はないけど、やりとりのおもしろさにテンポがでて、強い敵が登場し、はじめての敗北。そして修行と、すごく丁寧にオーソドックスにセオリーにのっとってます。

・すべて、高橋留美子氏の作品キャラで説明すると楽なんだけど、本作に敬意を表してちゃんと説明させていただきます。

・ライバルのほう、金持ちの息子で、リクの父親が味わせた屈辱を晴らすべく息子にあだ討ちを託して、いつの間にか、リクと行動をともにするようになっている。ハンサムキャラではあるけど、金持ちらしく、横柄でデリカシーに欠けるところがあります。
・主人公とカップルに扮してチカンを捕まえるなんて話がありますが、すぐにケンカになったりしてうまくいかなかったりする。
・これ、ツンデレってほどでもないけど、本人、巨乳であることを意識してるんだし、つかまれたりしてるんだから、もうちょっとくらい女性って意識が生まれてもおかしくなさそうなんですけどね。まー、ガサツです。少年です。

・まー、それだからこそさっぱりして楽しいってのもあるんですが。ちょっと色気不足を感じるようにはなってきましたね。
・オッパイ描写や、オッパイネタを前面に押し出せっていうんじゃないんですよ。もうちょっとだけエキスとしてのお色気描写がほしいなと。設定が生きてないのがもったいないし、やっぱりなあ、もうちょっとオッパイがそこにあることを読者として楽しみたいし。

・ただアクションはバリエーションに富んで豊富。キャラもベタ気味ではありますが立っている。話も楽しい。敵もいい感じで強いし、それで修行にいったところの師匠もいい感じ。

・もうひとつ課題ったら、リクのいる世界、背景のほうをもうちょっと描いてみたらいいんじゃないでしょうかね。世界設定までいうと大げさだけど、生活感というかね。別に考証とかなくて、ドラゴンボールとかペンギン村的なナンデモアリでいいんだけど、ちょっと地に足がついてない感じがするんですよね。だから「ちょっと」だけ踏み込む感じでうまく組み込ませると奥行きが出るかなと。

・でも、全体的には楽しませていただきました。
(18:31)

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2007年/8月/28日
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「ジャバウォッキー」1巻 久正人(講談社)

・そういえば、「グレイトフルデッド」ってどうだったかなと思った久正人氏の新作です。1,2巻同時発売。

・元英国の女スパイ・リリーと、恐竜人で銃の名手タバサのコンビで、19世紀末の世界を舞台に駆け巡るアクションマンガ。

・知っておきたい設定は、歴史の表舞台にはいないが、直立恐竜はずっといたということかな。ありとあらゆる種類の恐竜がいます。知性も人間並みです。

・そして、物語にはたくさんの歴史上のデキゴトが関連し、歴史上の有名人が登場します。

・1話では、ロシアの宝珠、2話では、ピサの斜塔のネタです。ピサのネタは2巻にもまたがるので実質1巻ではキャラや物語の「お披露目」ですかね。

・豊潤なアクション。デリケートに大胆に練り上げた歴史ネタと恐竜ネタのブレンド(ウソ)具合。ウィットにとんだオシャレーな会話。エロエロなリリーさん(「にゃお」にはドギモを抜かれたよ)などなど美味しいところが多数。

・オビには、「ダ・ヴィンチ・コードmeetsジュラシック・パーク」なんてありましたが、おれには初期(あるいは原作)の「ルパン三世」や、「夢幻紳士/高橋葉介」の「マンガ少年」連載くらいの耽美と「リュウ」連載の「活劇編」の中間のようなところに、故・湊谷夢吉氏の著作の数々と、いわゆる大人の娯楽作的な作りを感じましたね。

・そして、最大の特徴といえば、絵です。ここでかなり好みが別れるように思えます。
・マンガというものは、白い紙に、黒いインクで描かれているモノということをコトサラに強調するような、ハイキー(ケータイやデジカメのカメラの感度(明るさ)を最大まで「+」にしたような効果よ)な画面です。

・ときにはりんかくも吹き飛ぶような白さや省略に対してのなれが必要ですね。少なくとも「わかりやすい絵」とは評することはできません。

「絵がダメ」で読まない人はいらっしゃると思います。仕方がないことです。好き好きはありますからね。でも、「絵が下手」というのはまちがいです。これだけは主張しておきたいなと。随所にすげえとしかいいようのない描写があります。そこを「読み」取るのは気持ちいい行為ではあります。

「世界」に復讐するには希望を持ち続けることというメッセージはすばらしいですね。
(14:35)

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「ジャバウォッキー」2巻 久正人(講談社)

・1,2巻同時発売の2巻。
・ガリレオガリレイは登場するわ、ニコラステラは登場するわ、挙句に、あっと驚く日本の偉人まであっと驚く役で登場します。と、ホラとアクションに加速がついてきて、いよいよトップスピードになってきてます。

・とくに、赤ちゃんの毛沢東暗殺を阻止する「赤い星」シリーズで、とりあえずのピークに達してます。恐竜ネタと史実ネタ、そしてアクション、すべてがすごくうまくかみ合って2巻を駆け巡り3巻にむかっています。
・その前のもピサの斜塔での「ワイヤーアクション」が最高だった。

・リリーもだんだんかわいくなっていく!
(18:48)

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「ジャバウォッキー」3巻 久正人(講談社)

・1,2巻同時発売から間をおいての3巻。
・でも、1巻も2巻も、次の「引き」があったのに対して3巻の大半を占めた「アダムの肋骨」編はきれいに終わっているので、3巻まで「えいや」と買えば、とりあえずスッキリと読み終えることができていいんじゃないかなと思います。

・旧約聖書の盗作(パクリ)疑惑に、トロイ遺跡発掘の考古学者シュリーマンが登場、オリエント急行を舞台の銃撃戦(というより狙撃戦)に、ギリシャを舞台とした最終決戦と、てんこ盛りです。とくに、コンスタンチノーブルを舞台にシュリーマンと接触するファーストシーンが最高。
・ここいらの混ぜ具合は本当にすばらしいですね。

・こう歴史をいじる感じの作品ってのは、つまり、精巧な時計が芸術作品と呼ばれるのと同じで、パズルのように幾重も考証と想像を交差させ組み合わせ、相当な高みにまで持ち上げているのね。

・おもしろいですよ。あなたの身体内にある「知的好奇心」袋が満タンになること請け合い。3冊買って秋の夜長にどうぞ。

・3巻にしておれがなれたのか洗練されたのか判断が難しいところなので、「人をえらぶ」ということは改めて念を押しておきます。
(19:10)

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2007年/8月/25日
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「それでも町は廻っている」3巻 石黒正数(少年画報社)

・大ブレイクしたそうですよ。同時発売の短編集のあおりにも書いてあります。
・商店街にあるメイド喫茶店を軸としたユルユルマンガです。

・相変わらずというより、ますますおもしろくなりました。1〜2巻までのおもしろさに作者の自信のようなものが加味されてさらにおもしろくなった。ほら、すごくおもしろいジョークでも、顔を赤くして噛みながらもじもじといわれたら台無しじゃないですか。

「これでいいんだ」という迷いがない力強さはそこらかしこで感じられました。まだ、それは100%なのかは微妙ですが安定度が増したのでおもしろくなったという、いい感じの3巻です。

・ところが、その自信がちょっと問題を生み出しかけているのではないか?と思ったりもするのです。

・先ほども引き合いに出した同時発売の短編集「Presentforme」を読むとよくわかりますが、3巻で目をみはるちがいは、女性がかわいくなったことです。
・基本の絵はブレがないのに、女性がかわいくなった。すなわち、「萌え」てきているわけです。

「けっこうなことじゃないか」

・ええ、たしかにそうなんです。絵がうまくなる。女の子がかわいくなる。マンガ家としてはノドから手が出るほどほしいスキルです。そして、石黒氏は確実に会得されていることが3巻では読み取れます。

・ところが、本作に「萌え」は必要か?という思いも同時にあるのですね。

・たとえば、RPGで強力なアイテムが手に入ると、そればかり多用する偏った戦いになるように、「かわいい女の子」カードを出しまくることが考えられるのですよ。実際、そうなったマンガ家は多いですしね。

・石黒氏の持ち味やうまみと、「萌え」は、現在のところあまりうまく折り合いがついてないような気がするんですよね。

・ときおりある、歩鳥さんや、たっつんのかわいさに虚をつかれるというか、気をそがれるというか、「え?」と思って、テンポが変わるんですよね。みとれてしまうのです。

・第25話「呪のルーレット」が顕著ですかね。この話のグダグダ加減は他の追随を許さないものがありますが、同時に歩鳥が1番かわいく描かれている回でもあるんですよね。

・いやまさかとは思いますが、グダグダをごまかすために歩鳥がかわいい?って疑惑が浮上するわけです。

・第21話「迷路楽団」。歩鳥たちがバンドを組んで、学園祭で演奏するという話です。いろいろと展開が考えられそうな話ですが、ここで、歩鳥が、漫研の同人誌を立ち読みして「おもしろいよキミたち」とホメるという2pのエピソードをはさみます。もちろん、漫研はこれまでも登場してないキャラですし、歩鳥がマンガに目がないという設定もありません。ま、ぶっちゃけページ数が長かったからだとは思いますが、こういうヌル目のエピソードをはさむのがおもしろいですね。もっとバンドネタをいくらでも盛り込むことができたのに。

・第24話「Detective girls」。重要ではありますがけっこうトートツな登場でもある「カモ使い」のおじさんとかね。トーイトイトイトイ。あと、どんな服で出かけるってネタに3pも使っているし。

・こういうモッチャリモッチャリした感じは追求すべきところだと思います。1巻の「コミック」に書いた何回転かしてたどり着いた「普通」である、主人公があるイベントをだらだらと体験するという「ネオ普通」こそが石黒氏の掘り当てた金鉱じゃないかなと思うのです。それは3巻で歩鳥がさらにかわいくなったことにうろたえたことで再確認しましたよ。
・そして、かわいすぎると、そのモッチャリモッチャリ感が損なわれそうな気がして、そういった点でハラハラした3巻でした。たとえば、126pのイスに座ったときの歩鳥はかわいすぎる。これは「必要以上」だと思った。

・ま、それでもおもしろければ無問題ではあることなんですけどね。

・デフォルメな表情のバリエーションが増えましたね。120pの「ぐぇ」ってのがよかった。
(11:11)

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「Presentforme 石黒正数短編集」石黒正数(少年画報社)

「それでも町は廻っている」の作者の短編集です。「コミックフラッパー」に不定期に掲載されたものを集めたものですね。「それ町」のヒットにより出た感じ。売れてよかったですね。

・これがとぼけた味わいのあるSFよりの短編が多い。

・かつて、SFというコトバがあまり浸透していないころ、SF作家が大衆小説誌などに短編を描くときに、SF用語のさりげない説明を含めながらも、多くの人にむけて「受け」の広い、なおかつ、ユーモラスなもの。そういうテイストが感じられました。

・たとえば、筒井康隆氏や星新一氏、小松左京氏の御三家のショートショート集とかね。

「カウントダウン」が1番そのテイストがあるか。大学の映研が「人類滅亡」というテーマでそれぞれ映画のアイディアを出し合うというネタ。
「バーバラ」もそうか。「魔女の宅急便」パロディで、おしかける魔女がブスという。

・あとは、ヒーローものが多いか。「ナゲナワマン」「ススメサイキック少年団」「ヒーロー」。

・そして、それらとはテイストがずいぶんちがう表題作。荒廃した世界のロボットと少女の交流。

「それ町」に通じるものとしてはヘルメットギャグで1本作った「泰造のヘルメット」か。これは純ギャグですね。レゲエのリズムでスッチャカスッチャカってノリで展開する感じがすごく似ている。

・どの作品も「完成度」では劣ります。しかし、自分のカラーを生み出そうとか、いろいろな引き出しに挑戦してみようとのアグレッシブな熱を感じさせるものが多いです。

・石黒氏のよさは染まっていないことだなと思います。なんつーか、すごく世の中の動きや「お約束」に敏感でソツなくこなしたり、うまく万人受けの位置に着地したりする、アンテナの高い人の真逆です。
・それだからこその独自のテンポや味わいが新鮮に映ったりするわけです。とんこつスープばかりのところに、昔ながらの魚介系のスープみたいな。
・そういった意味じゃ、「それ町」はすごく新しい作品です。そして、その萌芽はこの短編集からも感じ取ることができます。
・だって、これらの作品21世紀になってから描かれてるとは思えない「古さ」があるし。そう、古い=新しいってことでもあるんですよ。流行はサイクルしてますからね。

・弱点というか、「それ町」との大きな差は、キャラメイクですかね。短編集だからというハンデをかんがみても、それぞれのキャラは少し弱い気がする。「立ってない」。
・あと、やはり「それ町」より「萌えない」。

・ただ、この短編集の後に描かれた「アガペ(原作付)」よりは断然おもしろい。本作を読んでいたらもっと素直に「それ町」を読むことができたなあと思う。

・今だと、どういう短編を描かれるか興味あるなあ。
(11:23)

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「かんなぎ」3巻 武梨えり(一迅社)

・考えてみれば作者がからんでるTYPE-MOONってのはなんなのか100%知らない。エロゲ?
・だから、毎巻ある合作ピンナップの意味がまったくわからない。
・よって、おれはもしかして本作を「ちゃんと」読むことができてない可能性が高い。
・でもおもしろい3巻です。

・ご神木から生まれた少女の神様と同居する少年のどきどきラブコメです。

・これまで、ストーリーの方向がよくわからないと不安を感じていたのですが、3巻で1番おもしろかったのが、「幕間」のみんなでカラオケを歌うってエピソードだったから、つまり、ストーリーは、ラブのところやコメのところを楽しむためのツマ扱いってことにしようかなと。

・とはいえ、3巻では物語的にもちょっとした佳境がありました。ちょっとエロっぽいシーンとともにココロに残りはしましたけど、やっぱりギャグの配合を多くして、スチャラカしていたほうがおもしろいような気がするなあ。
・だって、この作品の物語はどう転んでも「ありきたり」になるから。王道すぎる設定と展開でもはや書き尽くされているところだもんね。

・おれがこの作品に求めているのは女の子のかわいらしさ。ギャグのキレ(リアクションも込みで)と、テンポのよさです。ストーリーはそれが大きく設定を変えたり、ムダなキャラが増えたりしないといいなあって思うくらい。

・ネームの読みやすさと、それが要因で起こるナイスなテンポは、意外に類をみないものかと思います。セリフの磨き具合は毎度すごい。
(15:46)

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「おやすみプンプン」1巻 浅野いにお(小学館)

・浅野いにお信者がいらっしゃるような、富山のヴィレッジバンガードのポップには「新境地」だの「ギャグに挑んだ」だの書いてありました「ソラニン」の浅野氏の新作です。

・あらすじはカンタンです。プンプンという無口で多感な小学生の日常。

・当サイトに検索できた人からヒントを頂戴しました。

「浅野いにお 古谷実 プンプン」

・これをいただきです。つまり、浅野いにお氏が「古谷実」を解釈したらこうなったって読み解くとすごくわかりやすい。しかも、より誇張したものですね。だから、古谷氏にしてみれば「そこまでやんない」ってくらいアレンジしています。ほとんど「パロる」って域まで「古谷実」した結果、逆に向こう側に突き抜けた感じですかね。

・いわば、矢沢永吉氏をパロって「完全無欠のロックンローラー」ってことになっている感じ? おまえは何歳向けにこれを書いているのだ?

・2種のギャグというか、描写「表現」を主に使っています。

・ひとつは「まちがい」。主人公のプン山プンプンは見た目すごくシンプルに描かれたトリです。でも、だれも見た目のことに触れません。普通の小学生扱いです。身長も大きさも半分以下なのに。「すくらっぷブック/小山田いく」の晴ぼんみたいに。
・プンプンが祈ると登場する神様はメガネでアフロな青年の写真をコピーした感じのものが登場してプンプンにアドバイスします。
・あと、随所に「笑わせる」目的でおかしい風体の人があちこちに登場します。プンプンの親のために登場した弁護士。自転車にぶつかった黒人の青年。愛子ちゃんの母。ラーメン屋のオヤジ。ここいらは浅野氏の通常作画の枠内での変な人たちです。

・そういう読者が読んでいて「ん?」とひっかかるために、描かれた「まちがい」があります。「ひっかかる」とはつまり「笑う」でも「衝撃」でも「ココロに残る」でもいいんです。

・もうひとつは、「過剰」。プンプンが宿題をやっていないだけで、絶叫して黒板の下を転げまわる担任。愛子ちゃんと手をつないだときに、宇宙からの俯瞰になり、人類の歴史上のカットがインサートされ、愛子ちゃんに告白する。「家庭の医学」で女性器のイラストをみたらそのイラストの宇宙人に襲われ逃げ惑うプンプンなど。

・つまり、「まちがい」と「過剰」ってことで、笑いの基本ではあるんですよね。そういうギャグのフォーマットを使いつつも、いつもの「事情を抱えて苦しんでいる若者」を描いている浅野氏なんですよ。

・プンプンの家庭は崩壊して、父親が母親に炊飯器をぶつけたおかげで、父親は警察に、母親は病院にいて、おじさんと2人暮らし。
・プンプンの好きな愛子ちゃんはおかしげな宗教に入ってる母親と布教活動。背中には虐待のあと。

・んで、ほかにも事情があるボーイズとミソ工場跡地に「スタンドバイミー」しにいくところで1巻は終わりと。

・これが、「ソラニン」以降のかわいい女性描写で愛子ちゃんがかわいいし、プンプンもちがった意味でかわいいし、シュールやギャグのノイズにまみれているけど、話の「すわり」具合もこれまででもっともスッキリしているような気がするんだな。

・ちょっとみえないところがあるから2巻までは様子をみたいけど、最高傑作になりそうなニオイはあります。
・上記の「完全無欠の〜」は、矢沢永吉氏のパロディのようで、実は間にスネークマンショーがはさまっているように、本作もいろいろなシカケがはさまっているように思えました。
(16:59)

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2007年/8月/23日
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「鈴木先生」3巻 武富健治(双葉社)

・すごく正直なところ、読むときに、「読むぞ」と発奮する必要があるタグイの本です。くわえて暑い日々が続いておりまして、未読が山積するのも同時進行で続いており、どうしてもライトなものに走るので未読山の下のほうに埋もれていってました。

・3巻では、リアルであるけど、マンガではめったに描かれることのない、ゲボ吐きシーンが描かれてました。そこが3巻の山場であるかな。

・教室の1人の美少女が問題をこじらせるだけこじらせてまして、3巻ではますますヒートアップして、ついには、このマンガの主題を勝ち取ってるんじゃないかと思うほどです。

「鈴木先生が生徒の悩みにいっしょに悩んで解決へと導く等身大の教師ドラマ」

・って箱におさめたかったのに、そこから「よっこいしょ」とでてきてカオスまくってる3巻です。

・もともとの種火は1巻よりありました。鈴木先生もヒソカに恋焦がれている小川という美少女。その恋愛沙汰をめぐり、最終的に、「小川はだれがスキか?」ということに、ちょっと誇張気味でいえば、全校生徒を巻き込んでの大騒ぎになっていく感じです。

・さて、さりげなく書いたキーワード。「誇張」。ギャグの基本は誇張です。なんでも大げさにするとギャグとして成立します。EカップはエロだけどQカップはギャグになります。「世界びっくり人間」に登場する世界一のバストをエロ目的にできる人は少数です。

・本作は、さらにその上の高みを目指してる感じですかね。「ガキのつかいやあらへんで!」という番組に、「ハイテンショングランプリ」というコーナーがあります。この番組ではひたすらハイテンションであることを競うというものです。芸人さんが全力で気張っておかしなことをいったり動いたりします。
・これをみるたびに「笑わせる」という行為の業の深さと紙一重っぷりを「哲学」してしまうのですが、本作もそういうことを感じます。

・テンパって、教室内の生徒全員の前で、すべてをぶっちゃけている優等生。
・問題が複雑化しすぎて急性の下痢になる鈴木先生。
・生徒達は泣き叫び怒鳴り、教室や廊下を走り回ったりします。

・それらはあくまで大真面目に熱いタッチで描かれています。「真剣」です。ただ、分析が難しい笑いも同時に発生しています。

・武富氏は、すごくそれをねらっている。本作ではややあざといと思うくらいねらっている。そして、あざといと思うけど、まんまとハマってしまう力量と熱量はありますね。クーラーがこわれてる猛暑に読まなくてよかった。

・だから、こそ前記のゲボのシーンがすごくハマる。こういうゲボを何度かみてきたことを思い出した。自身はどうだったか思い出せないけど。

・4巻もさらに暑いことになりそうです。
(17:14)

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「屋根の上の魔女」武富健治(ジャイブ)

・第2短編集です。
・作者あとがきによると、前短編集の「掃除当番」は自分の売りにしようと思ってらっしゃる「少女日常」モノでまとめたので、本作はそれ以外のものというコンセプトだそうです。描いている時期は同じのようです。

・これが、前短編集の「鈴木先生」のプロトタイプ的なものよりおもしろかったな。

・端的にいうとバラエティに富んでいる。

・自分の過去の作品どおり殺人事件が起こる「屋根の上の魔女」
・ウサギを丸呑みできる大蛇と暮らす女の話「蛇を飼う女」
・シュールなネタ的なアルファベットシリーズ「M」と「J」
・面食いであることに命をかけるナイスガイ「面食いショウ」
・SFチックな「贖罪」。なぜかジョジョの3部のオープニングを思い出しましたが。

・あと、本を横にして読む、上下編の「蟲愛づる姫君」って「堤中納言物語」の1編のコミカライズ。

・あとがきにもあるように、神経質に青春を「謳歌」されてる若者が登場しますね。爪をカリカリと噛んでいるか、胃がキリキリと痛んでいるような青年が主人公のものが多いです。

・たとえば、吉田戦車氏の非4コマモノをホーフツとさせるようなネタモノである「M」と「J」でも、苦悩する若者が主人公になるだけで、ギャグとして成立しそうなマンガにヘンなバイアスがかかり、グンニャリとねじれた読後感。

・たとえば、おおひなたごう氏のような面食いに命をかけるダンディーが登場する「面食いショウ」も、ブスのアプローチをどうしようか必死で悩んでいたりします。

・たとえば、みなもと太郎氏的な時代考証の逸脱を含みながらも「蟲愛づる姫君」は、その執拗に精緻に描き込まれた虫描写同様、登場人物の内面描写も執拗です。


「重苦しい、深刻な、独特の世界を、堪能していいただければ幸いです」


・と、それらの「ヘン」はかなり自覚的であり、上記のギャグマンガ家のたとえは、「ヘン」だけじゃ物足りないかなと思いでくわえたサイドディッシュの部分だったりするんですね。あくまで「武富健治」のコアは「重苦しい〜」になるわけです。それを「少女」に託したのが前短編集で、それらの集大成が「鈴木先生」でもあるわけなんですね。

・笑い難いけど、「へんなのー」と笑う方向で読むことが本作のみならず、武富作品を読み解くうえでの「コツ」じゃないかと思ったりしたのです。
(17:58)

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「鋼の錬金術師」17巻 荒川弘(スクウエアエニックス)

・そういえば、エルリック兄弟が活躍してねえなあ。
・そう考えると、作品、当初の目的である、弟を生き返らせる(ってニュアンスがちょっとちがいますが)てのから、敵の方々は壮大なシカケでなにをしようとしてるのか?って方にシフトしていってますね。それは兄弟の目的とも当然リンクしてはいるんでしょうが、目的が微妙にずれてきてるなとは改めて思いました。
・エルリック兄弟は話の中心にいる狂言回しな役割で長い気がしますね。そもそもバトってないじゃん。意外なほど戦闘が少ないマンガですが、タイマン勝負みたいのはないですからねえ。
・そいでまた他のキャラがかっこよろしいからねえ。

・荒川氏がぬきんでているのは、キャラの押し引きかと思われます。

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・70年代にヒットした「生き残りゲーム」のリメイクだそうです。このリメイクもけっこうヒットしていた記憶がありますのでご存知の方も多いでしょう。

・盤面にボールを載せて、4方にあるバーをずらすことで、穴が移動して、ボールを落とし、最後まで生き残ったものの勝ちというゲーム。

・本作において、盤面が舞台で、ボールは各キャラです。そしてバーを動かしているのは当然のことながら荒川氏です。この動かし具合がとにもかくにもぬきんでているわけです。現在トップクラスじゃないかと思われるのです。

・本作は大きく分けて4色の玉が存在します。エルリック兄弟御一行。マスタング大佐御一行。スカー御一行に、ブラッドレイ総統御一行。まだほかにもいろいろいますけどね。

・これらが荒川氏のバーの移動でポロリと盤面から消えたり、穴に落ちるギリギリだったりします。このハラハラドキドキ感は随一ですよ。

・そういうことで、各集団がそれぞれ「動いている」ことを絶えず読者に喚起してるのがすごいやね。この「絶えず」の感じが本当にすごい。ここで、彼らを映すかとか、絶妙なんですよね。

・たとえば場面転換。17巻オープニング。スカーとちょび髭が線路から歩こうとしている。雪が降りつつある。場面が変わる。エルリック兄弟がアームストロング長女の北の要塞にいる。そこでは吹雪いている。
・吹雪の暗喩するものは嵐、そして嵐は戦闘。対スロウス戦がはじまります。

・各地の暴動をつなぎ合わせると練成陣になっていることをエルリック兄弟が発見するシーン、シームレスに錬金術師とパンダ娘にシーンチェンジしている。同じ話題だから。

「ぶった斬ってやりてえ」と思った人をちゃんとぶった斬ってるアームストロング長女はとくにすばらしかったですね。

・ということでスゴイばかりですが、正直、人は増えすぎてます。ぼくにはかなりトゥーマッチです。とくに、スカーと同行してるちょび髭は今後なんかの働きをするために生かしてるんだろうし、そういった理由で、微妙に存在感を匂わせているキャラがいっぱいいます。ぼくはオーバーフロー気味です。

・話的は峠を越えてクライマックスへの最後の直線がみえかかっているような気もしますので、そろそろ加速をつけていったらいいんじゃないかなと思ったりします。長いは長いよ。
(18:59)
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2007年/8月/18日
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「カボチャの冒険」五十嵐大介(竹書房)

・たぶん、筆者とおぼしき、マンガで生計を立てている青年の田舎での飼い猫観察日記です。

・エッセイ要素が高いので、他作品(全ては知りませんが)に比べても軽く読みやすいのが特長です。その分、かなり身辺雑記+猫観察度が高いです。

・もともと、マンションの家猫として飼われていた「カボチャ」が田舎で、野生に目覚めていく感じがおもしろくあります。
・家に入り込んだ鳥を捕まえてゴリゴリと食べるとか、そこまで描いていく感じです。

・絵のうまさに定評がある方で、最初のカラーなんざ、どう描いているのかさっぱりわからないけど、すごく味わいがある。

・絵心がないし、絵について語るコトバがなくて、歯がゆいのですが、猫って犬より「野生」ってことを思い出し気づかされる場面が随所にあります。

「猫飼おうか」

・奥さんが読後、こうおっしゃりました。ウチには犬がいるのでダメです。

・でも、その気持ちはわかりますね。
(19:20)

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2007年/8月/6日
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「電波の城」4巻 細野不二彦(小学館)

・現在と同時進行していた主人公・天宮詩織の過去編が終了しました。予想以上にダークネスな過去でびっくりです。地方のラジオ局の社長を、ありとあらゆるワナをシカケ、完膚なきまでに叩きのめしているという。

・そして、過去編が終了して残る謎、「天宮詩織はなにもの?」を読者の胸に刻みつけながら、現在編にすすみ、彼女がなにをしようとしているのか?という最大の謎を光り輝かせるという、「物語構成」の手本のような横綱相撲をみせつけてます。

・天宮のカンペキなワナにハマりなにもかも失いどん底に落ちた男が、興信所に行方を依頼して、彼女にせめてハチの一刺しをかましてやろうと乗り込んだら、それすらもワナだったことが判明するシーンの、天宮の恐ろしさは過去10年くらい覚えがないくらいのものだった。

・天宮を追い詰める男、路地裏でつめよります。そこで彼女のヒトコト。

「社長、息クサイです。」

・その後、完膚なきまでに「普通」に辱めるわけです。女王サマ的な口調でなし、芝居がかった感じでなし、感情的じゃなし、ただのOLが元上司を徹底的にさげすむように「ですます」調でクソミソにこき下ろすんですよね。実はこういうのがくるんですよね。
・その後の展開がまた「時計仕掛けのオレンジ」的というか。あれはないよなと。

・なにがすごいかって「すごい」ってことをちゃんとすごいこととして描いていることです。ハッタリやケレンでウヤムヤにする「杉浦方式」や、スケール大きくしすぎてなんやらワケがわからなくなってる「尾田方式」や、神と悪魔の宇宙戦争にまで発展させる「ダイナミック方式」とはちがうわけですよ。

・いやすごい。4巻でさらにヒートアップしてくるとは思わなかった。

・ふと、思うわけです。細野作品に登場する女性に「女神」タイプって1人もいないんじゃないか? 天宮は顕著だけど、普通のタイプといったらなんだけど、イヤなところを必ず描かれてる気がする。
・前記の「息クサイ」というのも、「ごめんあそばせ」という高慢なOLが登場するギャグマンガでよくみられるギャグではあります。というか、「ごめんあそばせ」の主人公鬼龍院ひな子は本作の天宮のプロトタイプじゃないかしらね。底の知れなさがギャグとホラーの紙一重の差でちがっているという。ギャグとホラーって親和性が高いですからね。

・まだ追いつくぞ。がんばって追いつけ。価値はある。
(18:35)

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「イリヤッド」15巻 東周斎雅楽&魚戸おさむ(小学館)

・最終巻。幻のアトランティス大陸を探す考古学アドベンチャーですが、「ちゃんと」終わっていたと思うよ。
・きちんと、登場キャラそれぞれに「落とし前」をつけさせ、提示していた謎を解決させ、なおかつワキキャラのハッピーエンディングまで描いていました。正直「お前誰?」って、忘却のかなたにあるキャラの「その後」も描いてますが。

・古泉智浩氏が、連載マンガ内の謎を「借金」とブログで表現されていましたが、そういった意味では完済してます。ただ、余裕のある返し方でもなかったですが、昨今の自己破産エンディングばかりのマンガ業界においてはここしばらくみてないほどきちんとされてます。

・少なくともおれはアトランティス大陸の謎がわかったような気分になってますもの。なるほど、あんなところにあったのか。

・あえていえば、スムーズ過ぎたのが逆にスケールの大きさやらアクションやシカケにひっかからなかったのかもしれないなと思います。

・地に足着きすぎたといいますか。文字通り全世界をまたにかけてるし、日本や地元の庶民的な感じもだして、グーグルアースのプラスとマイナスのスライドバーをものすごいイキオイで上下させてるくらいの目まぐるしいイキオイです。でも、それはあまりにスムーズなので感じ取りにくいんだ。どこに原因があるのか、そもそも欠点かどうかもわからないくらいのことだけど、スムーズだ。アッサリだ。

・でも、すごくいいマンガでした。いつか必ず読み返そう。
(19:27)

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「団地ともお」10巻 小田扉(小学館)

・とうとう10巻だよともお。
・すっかり中堅マンガ家の仲間入りという風格すら漂ってきた小田扉氏の最大の弱点は、「ともお」以外のマンガ展開ができないもどかしさにあるんじゃないか。それくらい律儀に着実にともおを描いてこられてますね。

・だからというか、もはや、ともおがどうというより、小田扉短編集としても成立するくらい、完成度の高いショートが多かったのが10巻の特徴だし、ここしばらくの傾向のような気がする。

・しかも、物語のバリエーションがすごいことになっています。それと1回の情報密度がまたすごい。だから、かなり読み甲斐のある1冊になってます。

・大晦日のともお一家の1日を笑いを交えつつ駆け抜けるように描き、モーレツなイキオイで雪を消費し続けるともおたち、表紙にもなってる、ものもらいのケリ子と歯痛のともおとハチに鼻を刺されたよしのぶと「痛い」3人で「スタンドバイミー」をしたりと、ともおメインの話より、ワキキャラ視点で展開する話、誤解を恐れずにいうと「団地ともお」以外で短編として発表することも可能な話が多い。多いというよりほとんど過半数がそういう独立系の「ともお」になっている。

・仕事がなくてビンボーな探偵がなじみの喫茶店マスターの依頼で受けた、金持ちのばあさんの探している人。
・無理にとらされた2週間の有給を伝説を作ることに費やしたおっさん。
・ミミズが主人公の話。クモが主人公の話。猫が主人公の話。

・ともおが主人公のリプレイものがまた圧巻。12pでともおが何度も時空を飛び越える! しかも、グッドエンディングを捨ててバッドエンディングを甘んじる、ドラえもんののび太系統のヘタレ主人公の最大の美点である「正直」を貫くかっこよさ!

・弱点は、キャラが弱いことですか。すごく誤解をうけると思いますが、たとえば、おれはファンのほうだからけっこう名前とか覚えてますが、そうじゃなくて「スピリッツ」などで眺めている人は、ともおとケリ子くらいしか名前は出てこないんじゃないか? ともおのトモダチの吉本とかよしのぶ。青戸さんはわかるけどトモダチのメガネの女性とか、魔法少女の男子高校生とか、名前出てこないでしょ?
・名前どころかたとえばともおに姉がいることとか、そういう基本設定も見失いがちでしょう。

・キャラが弱いってのは、人気出にくいんですよね。話を覚えるより、キャラを覚えてもらったほうが絶対にいいですからね。たとえば、「ちびまる子ちゃん」だと、話は思い浮かばないけど、花輪クンとか、たまちゃん、みぎわさんと、すらすらとキャラの名前が出てくるし、読んだ瞬間に顔も性格も思い浮かぶでしょ。

・だから、ダメってんじゃないです。「ちびまる子ちゃん」の1億倍「団地ともお」は好きです。ただ、このおもしろさを多くの人にわかってもらえないのがはがゆいんだよね。

・で、10巻だと、「ちびまる子ちゃん」よりも、「じみへん」のほうによっていっている感触。
・それが是か非かはよくわからないです。わかるのはおれにはおもしろいということだけで。

・未読の方は、今度の休日前に風呂上りなどに1巻をためしてみてください。それから毎週休日前に1冊づつ増やしていけば10週間、2ヶ月は幸せでいられるような気がします。本作は再読性が高いので最低2ヶ月の幸せのあと読み直すたびに幸せなので、「幸せ持続力」が長いマンガかと思います。

・個人的に青戸さんの塗り絵で爆笑しました。久しぶりに小田扉で爆笑したなあ。と、今読み返したらまだ爆笑できた!
(11:25)

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・[ケージバン]