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ポトチャリポラパ/ゲーム/2002年
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ゲーム/2002年/10月
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2002年/10月/1日
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「ジェットセットラジオフューチャー」XB(セガ)

・まだ終わってません。終盤なのはまちがいないのですが。

・前作「ジェットセットラジオ」(もしくは「デ・ラ・ジェットセットラジオフューチャー」)はとにかく全肯定のソフト。おれ的には何年に一度のゲームだった。(参考リンク:「パーわセーブ」2000年6月の逸品

・そして、その続編。Xbox買うという動機にかなり寄与するのは仕方のないことだ。つまり、おれ的にはキラーソフトだったわけだよ。喜び勇んで買うよ。

・でも、「あれ?」だったんだよ。「スーパーマリオサンシャイン」に続いて。

・基本は、未来の世界の悪ガキどもがジェットで走るローラーブレードを操り、街にグラフィティをスプレーしていく。これは変らない。

・イチバンの問題は、ゲーム性そのものの変化ではないか。以下、「ジェットセットラジオ」を「前」、本作を「未来」としようか。

・「前」だと、グラフィティを描く場合、その絵の大きさによりコマンド操作が必要だった。スティック1回転+Lトリガーとか。そして、ある一定量、グラフィティを描くことにより、お邪魔キャラとして警官が現われる。だから、グラフィティの場所を把握しておいて、戦略的に絵を描く必要性があった。すなわち、大きい絵は早めに描いて、カンタンなのを後回しにするとか。くわえて、時間制限もあったため、そういったこともこみでダンドリを考える必要があった。

・その「ダンドリ」要素は「未来」になってキレイになくなった。グラフィティはLトリガーだけで描けるようになり、時間制限は撤廃。さらに点数(というか評価)もなくなった。そして、お邪魔キャラすらなくなったのだよこれが。いや、警察は存在する。ただ、それはグラフィティを描く行為をジャマするワケではなく、グラフィティを描くステージと、警官と「戦う」ステージとがそれぞれ独立したのだね。前は戦う存在ではなく、ただ、逃げる存在だったのに。体当たりして倒した警官にスプレーをしてやっつけるんだよ。
・だから、「未来」のゲーム性は、圧倒的に広くなったステージを「グラインド」というガードレールに乗ったり、電線を伝ったりして、グラフィティを塗るべき場所を「探す」というところにあるんだな。
・2Dのスクロールアクションの基本である「目的地にたどり着く」ゲームになったのが「未来」なんだな。

・こう考えてみると、「前」のゲーム性は「パックマン」だったんだな。それが、街のオブジェクトを利用するアスレチックアクション、すなわち、「スーパーマリオブラザーズ」になったのが、「未来」なんだわ。ちがうっちゃ、ちがうわな。

・これは、量的変換によって質的変換が起こったってケースだな。昔はゲームにおいてもよくあったことだ。たとえば、メガロムをつけたから超広いマップになりましたとか、絵が超キレイになりましたってなやつ。
・Xboxになり、DCよりいろいろなことができるようになりました。じゃあ、広いマップにしました。そうすると、前のゲーム性じゃキツイんで、変えてみましたってことですね。

・それはわかる。そして、おもしろさはそう損なわれていない。広い分、よりダイナミックに動いたりできて爽快感は増した気がする。

・しかし、むやみに広くなったマップが「ただ通り過ぎるために立ちはだかるもの」になったんだよなあ。これが最大の弱点。「前」のは、そのゲーム性ゆえに何度も同じ場所を行きつ戻りつする必要があった。「ジェットセットラジオ」は東京に良く似たトーキョーが舞台になっており、シブヤやシンジュクを走り回る。これがヒジョーにキモチがよかった。このゲームの隠れた主役は舞台美術といってもいいくらいだ。
・たしかに、「未来」のほうもそれはキッチリ引き継がれているし、なによりもトゥーンシェーディング(マンガディメンションと表現してますが)も磨きがかかり、よりすばらしくなっているのだが、いかんせん、広い。広い分、リアルになった。でも、それは「リアル」じゃないんだ。ここ、難しいんですが、ポイントなんで、キッチリ説明させていただきますと、「前」のはDCの機能上の制限からか、ゲーム性を考慮してか、妙にチマチマしたところがあった。デフォルメされたシブヤでありシンジュクだったのだ。そして、何度も行き来しているもので、ガードレール1本とっても、なんていうか、愛着が湧いてくるんだな。この坂を登って、あのガードレールでグラインドして〜って、自分なりのそのステージの「走り方」ができる。
・しかるに「未来」はこれでもかこれでもかとシカケ盛りだくさん、超広い、あちこちでグラインドOKというステージなんで、逆に、通り過ぎるだけのところがたくさんできるんだよな。

・それがさびしい。たしかに、テンコ盛りだから、逆に「今度はなにがあるかな?」ってシカケを期待できるって楽しみはあるんだけどさ。

・と、そういうことで、さびしさがある「未来」だったのです。そしてそれが「あれ?」だったのです。(2002/10/01・15:42:00)


sukekyo@violet.plala.or.jpケージバン