「メイドインワリオ」GBA(任天堂) |
・そもそもゲーム(テレビゲーム)とは、「ボタンを押すことにより、プレイヤーの意識を介入し、ゲームを進行させる」ものだ。 ・ボタンを押す。それが基本。1ゲームに何百回、何千回とボタンを押す。ボタンを押すことに熱中するということを、ゲームにハマるとする。 ・そして、タイミング。全てのゲームはボタンを押すタイミングによって、成功か失敗がある。成功なら先に進む。失敗ならそれなりのペナルティがある。 ・そのエキスのみを凝縮して集めたのが本作「メイドインワリオ」(以下MIW)だ。 ・その昔、まあ、30歳以上じゃないと知らないと思うが、「演歌チャンチャカチャン(平野雅昭)」という歌がヒットした。っていうと、この曲知ってる人は「ははーん」と思うだろう。 ・歴代ヒット演歌の名フレーズを「ちゃーんか、ちゃんかちゃんか」というオカズでつなぎながら、次々と矢継ぎ早に歌うというものだ。 ・MIWはこういうゲームだ。200以上のゲームの名フレーズを5秒遊ぶというのを、「ちゃーんかちゃんちゃんちゃんちゃん」でつなぐゲーム。 ・たとえば、「スーパーマリオブラザーズ」。時間内にキノコを全部踏み潰す。 ・たとえば、「ゼルダの伝説」。時間内に洞窟に降りる。 ・たとえば、「メトロイド」。時間内にラスボスを倒す。 ・たとえば、「F-ZERO」。時間内、走り続ける。 ・こんな要領で200以上のゲームがある。 ・まさに、ボタンの1押しで運命が決まる。その緊張感ったらない。 ・実は、この「チャーンカチャンチャンチャンチャン」が大事なんですよね。そして、音楽。このゲームの難易度は、段々と早くなることで上がるというシンプルなものだ。それだからこそ、この間と、音楽が、相乗的に緊張感を高める。 ・そして、魅力になる。 ・単調なものほどハマるとそれは深い。MIWは証明した。 ・とりあえず、GBA持っている人は買っておけ。そして、基本的にGBAのあるところにMIWありというカタチにしておけ。そして、根を詰めてやったり、思い出したようにやったりしましょう。そのどちらにも対応できる。 オススメ (00:59:58) |
「Conker's BAD FUR DAY」N64(輸入) |
・輸入ゲームに手を出した。もしかしたら、去年行った一番大きな出来事はこれかもしれない(そんなことはない)。 ・FC時代からがんばってるレア社製であるが、おれが出会ったのはN64の「ブラストドーザー」からだ。このゲームはまったくステキなゲームだった。土方アクションパズルという新しい分野を生み出した。 ・任天堂のセカンドパーティーってことで、N64では多大なる貢献を果たしたレア社。で、本作はN64最後の作品にあたる。ところが、これ日本版はついに発売されることなかった。 ・当時、そのニュースをきいても、「まあ、バンジョーとカズーイとかドンキーコング64の亜流だろ」くらいに思っていた。 ・その後、「あれはスゴイ」って話がアチコチから伝わってきて、できれば遊んでみたいな的に思っていた。 ・そのまま、時は流れ、どこか(2ちゃんねるだったか?)のリンクで某通販サイトのバーゲンを知り飛びついた。実に発売されてから2年越しくらい。まあ、通販の代引き手数料と、海外N64ソフトを動かすためのアダプター、を加えると、7000円くらいだったかが、欲しい度はかなり高かったので躊躇はなかった。さすがに、揃いで1万以上(発売したて)のときは手が出なかったが。 ・そしてプレイするなり、「おれはこのゲームと出会うために、いい年ぶっこいても趣味:ゲームを続けていたのか」と思った。 ・海外ゲーム、いわゆる洋ゲーは、センスがいいなんていわれてる。日本じゃ考えられないくらい過激なゲームがあるといわれてる。そして、本作はそれにあてはまる。 ・当初はほのぼのしたアクションになるはずだった「コンカー」は、いつの間にか、酒場で飲んだくれて帰り道がわからなくなったリスの悪夢のような「1日」を描くゲームとなった。 ・下ネタと残虐と映画パロディが満載。個別で印象に残ったエピソードを挙げていったら書ききれないくらい盛りだくさんだ。ウンコあり、ボインあり、マトリクスありってなもんで。 ・センスといえば、このゲームに登場するのはだいたいケモノ(一部、原始人とかいる。でも、動物扱いなのかね?今にして思えば)。そいでもって、酒を飲んだくれたりゲロ吐いたリするんですよ。ケモノでゾンビ、ケモノでマトリクスとかなんですよ。そういうセンス。 ・それは過激って点にも如実に現われている。そのケモノがバンバン死ぬ。頭吹っ飛んだり、バラバラになったり。 ・それらがファンシーなケモノなんですよ。それがまたセンスですよねえ。 ・また、海外ゲーム、いわゆる洋ゲーは、操作性が悪いといわれてる。大味だともいわれてる。しかし、本作はそれにあてはまらない。 ・いうても、レア社。任天堂のカンムリを背負って出ているゲームだ。操作性が悪いハズもない。 「コンカー」の基本はAボタンでジャンプ、Bボタンで攻撃だ。ところが、随所で、コンカーの頭上で電球が光る。これはマンガ的な表現で、なにかひらめいたときのものだ。そのときにBボタンを押すとこれまで考えられないくらいたくさんのアクションが起せる。これがゲームにおそるべき多様性をもたらす。 ・「ドンキーコング64」製作中のレア社スタッフに宮本茂氏が「この動作はBボタン+Rボタンにしたほうがいい」とアドバイスしたところまるっきりムシされたことがあるそうだ。 ・「コンカー」をやって気づいたが、どんどんゲームは複雑になっている。いまやいかにストレスなくコントローラの全部のボタンを押させるかがゲームバランスを取るってことかと思うくらいだ。 ・かといって、イマサラ2ボタンのファミコンに戻れるハズもない。そして、そもそも、人間には2本の手しかない。 ・それに対する答えは多分、現在でも出てないと思う。「コンカー」はその中にあっての「提案」なのかもしれない。 ・ステージに応じて適宜ちがうアクションを用意する。「ゼルダの伝説 時のオカリナ」でも再現されているし、それ以外にも前例はあるだろう。 ・ただ、Bボタンを押すことによって、オシッコを出したり、コショウを鼻にふりかけたり、救急箱からアスピリン取り出して飲むなんてことはほかのゲームにゃあまず見かけられない。 ・そしてそれがアクションゲームとしても、謎解きということでアドベンチャーとしても、奥行きを醸し出している。 ・アクションとして優れたゲームは多い。残虐ということで秀でたゲームも多い。笑わせたり、下ネタが満載なゲームも多いだろう。でも、そういったものすべてひっくるめた「バランス」ということでいえば、おれは、前記にいったとおり、運命のゲームという気がする。 ・このゲーム、おれ的にははじめての現象が起こった。 ・終わるのが惜しくなった。 ・いいゲームはたくさんやっていたが、いつも、終り際は早く終わらせたかった。だけど、このゲームに限り、もうコンカーに会えなくなると思ったら、終わるのが惜しくなった。でも、そのままで放置することもできなかった。 ・終わった。「おれはこのゲームと出会うために、いい年ぶっこいても趣味:ゲームを続けていたのか」と思った。 ・つくづく、英語がわからない自分が憎い。スラングや放送禁止用語連発でなおかつ早口であるものだから、文章が出て、なおかつフルボイスでもわからない。たぶん、ゆっくりでもわからんところは多いんだけど。これが最大のネックだ。そらまあ輸入ゲームだからってわかっていたことではあるが、本当にいいゲームなので本当に残念だ。そして、これをケラケラ笑いながら楽しめる英語圏のやつらに真剣にジェラシーを覚える。なんなら駅前留学か!と思うくらいだ。そこまで書くとウソくさくなるが。 ・現在、レア社はXbox傘下にはいっており、なおかつ、最近出た噂では、オンライン対戦対応のコンカー(リメイクか新作かは不明)が発売されるそうだ。もし、それの日本語版が出るならビルゲイツに死後魂を売り渡してもいいかもしれないと思ったりもしたりした。 ・オススメできないのがつらいが、映画ファン、残虐ファン、そしてブラックジョークファンで、N64ユーザーは買う価値はある。通販サイトだと、今でも買えます(「海外ソフト 通販」で検索)。それにわりと安いです。まあ、2003/3/2現在です。 (20:29:38) |