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ポトチャリポラパ/ミュージック/2003年
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ミュージック/2003年/3月
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2002年/3月/5日
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「ゆらゆら帝国のしびれ」ゆらゆら帝国(MDCL1439)
「ゆらゆら帝国のめまい」ゆらゆら帝国(MDCL1440)

・同時にアルバム2枚リリースというと、THEピーズのデビュー作、「GREATEST HIT VOL.1」「GREATEST HIT VOL.2」が思い出される。と、だれにどれだけわかってるみたいなたとえを持ち出しました。
・2枚組じゃなくて、2枚同時リリースという形式の意味はというと、前記のピーズの場合、ストレートなパンクが1で、音としてコってるのが2というカタチだった。
・ゆらゆら帝国の場合、1枚目で漏れたのが2枚目になったという形になっている。ゆらゆら帝国としてふさわしくないものを外していったら1枚たまったと。
・公式リリースによると「しびれ」が「変態」、「めまい」が「ポップ」とのことだ。

・「しびれ」のほうが「ゆらゆら帝国3」(以下「3」)からの進化で新化で深化版。そして、「めまい」に至っては、全9曲中、坂本氏のボーカルは5曲。ほかは女性や子供のボーカルだ。その曲もまた「ポップ」と呼ぶにふさわしいものだ。

・この作品、「ミュージックマガジン」において、双方10点満点だった。そして、本レビューでも、インタビューでもベタホメだった。
・正直それほどのものか?と、聞きはじめは思った。「しびれ」を最初に聞いた。打ち込みっぽいドラム、基本の3ピースの演奏にかなりの細工を加えている。そして、水も漏らさない完成度。これだけでも、かなりの高評価だったろう。確実に「3」からのレベルアップがみられ、新味もあり、なおかつ「ゆらゆら帝国」なんだから。

・そして、その評価を相乗効果的に高めたのが「めまい」だ。1曲目、いきなりほとんどベースだけのバックで女性ボーカル(ママギタアのJUNって人)がノートーンで歌う「バンドをやってる友達」から、いきなりの反則ワザが炸裂。そして、ラスト「星になれた」にいたっては、涙腺をかきむしるような超バラード曲という始末。
・とてもじゃないが、上記の、「余ったから作った」とはいえないものだったりする。
・そして「めまい」もどうしようもなく「ゆらゆら帝国」なんですよ。もはや、ボーカルがとか、この演奏がってのはなく、「ゆらゆら帝国」というブランドが成立しているのですね。

・この「めまい」と「しびれ」が非常に相互作用してる。「めまい」に戸惑い、「しびれ」を聞く。そして、また「めまい」と、止まらなくなるんだな。

・なお、「しびれ」2曲目の「時間」は、「死にたいやつは死ね/THEピーズ」「地球はまわる/カステラ」「コモンマン/ビートニクス」などと同様の衝撃をおれにくれた哲学ソングとして一生聞いていくんだろうなと思いました。

・2枚聞かないと意味がない。そして、免疫があったほうが衝撃が大きいのでオススメしません。「3」を聞きましょう。そして、次に2枚聞きましょう。そうすれば、「ミュージックマガジン」でベタホメの理由がわかると思います。

・あと、CDのデザインワークも相当スバラシイですね。これも2枚買わないとわからないところがあります。

・「なんでもアリ」になったゆらゆら帝国は次にどうなるんだろう?
(23:19:51)


sukekyo@violet.plala.or.jpケージバン