藤ねぇ: | ふむ。なかなかすなおな選択をしたようである。しかーし、この選択肢にはひとつ重大なポイントがあるのだ。 |
イリヤ: | な、何でありますか師しょー。 |
藤ねぇ: | すなわち。どの空港からも、ソウルと上海にしか国際線が飛んでない! |
イリヤ: | ううう〜。先輩、ふびんっす。イギリス行くのにソウルか上海乗り継ぎなんて、いままで聞いたことがないっす。 |
藤ねぇ: | ねー。いったいどんな激安きっぷで飛んできたのやら。いやまてよ。じつは貨物船の船底にひそんで来て、見得のためだけに上海から飛行機乗ったとか… |
イリヤ: | いやむしろ、ダンボールに入って上海まで船便という手もあるっす。生体魔術の応用で、60日くらいの仮死状態ならしごく簡単なことっす。おまけにこれなら食費まで浮くっす。 |
藤ねぇ: | ああ遠坂さん、ひとりで家計きりもりしながら、あっちでフィンランドのお嬢さまとはりあうために、血のにじむような倹約生活をしているのねん。おねえさん、かわいそうでもう涙がとまりません。よよよ。 |
凛: | か、勝手なことばっかり言ってると、ふたり揃ってぶっとばすわよ・・・ |