すみれ: | ふうっ。この生きるか死ぬかという瀬戸際に・・・あの怪力女のせいで、いらぬ体力を浪費してしまいましたわ。さて・・・と、あら? |
カンナ: | ・・・だよな・・・。 |
マリア: | ・・・でね・・・・そうよ・・・。 |
すみれ: | (どうやら、通信が混線してるみたいですわね・・・・この声は・・・カンナさんとマリアさん?) |
カンナ: | だけど、あたい達花組も、出会ってから随分経ったよなぁ。 |
マリア: | そうよね。まずはあたしとカンナ・・・。 |
すみれ: | (まったく、こんな時に思い出話なんて・・・ふざけるにも程がありますわ!ここは一つ・・・。) |
カンナ: | それからアイリス。そして紅蘭・・・。 |
すみれ: | !!? |
マリア: | さくらに隊長。織姫、レニ・・・。 |
すみれ: | (ま、まさか・・・。) |
カンナ: | これまで色々あったけど・・・どんな障害も、あたい達は乗り越えてきた。 |
マリア: | そうね・・・そしてこの戦いも、わたし達みんなの力で必ず・・・! |
カンナ: | ああ、必ず・・・生きて帰ろうぜ!! |
すみれ: | (シリアスな所、申し訳ないけれど・・・約一名、名前が抜けておりますわ・・・。(;;)) |
カシャンガシャンガシャン | |
さくら: | あら、すみれさん・・・どうかしたんですか?・・・とと、てぇ〜い! |
ガシャーン! | |
すみれ: | ・・・さくらさん、戦闘中申し訳ないのですけど・・・・わたくし今回、影が薄かったのかしら? |
さくら: | はあ? |
アイリス: | ”お父さま”もお兄ちゃんの事、気に入ったみたいよ。 |
大神: | そ、そうかい・・・? |
アイリス: | アイリス、すぐ大きくなるから・・・浮気しちゃ、ダメよ! |
大神: | (アイリス、背も伸びて・・・少しずつ大人に近付いてるなぁ。わくわく) |
さくら: | 織姫さん! ちょっとその言い方はないんじゃないですか!? |
織姫: | べつに・・・父親の手紙くらいで大騒ぎするなんて、ヘンだと思っただけでーす。アイリス、早く大人になりたいんでしょー? だったらそろそろ親離れした方がいいと思いますけどー。 |
大神: | (そうだそうだ! いいぞ、織姫くんっ!!) |
アイリス: | 別にいいでしょー!? アイリス、”パパ”のお手紙、ずぅっと待ってたんだからー!!! |
大神: | なぜパパ!!? |
・・・・・・・。 | |
レニ: | 隊長・・・狂ったの? |
大神: | まもなくクリスマスパーティーの準備も終わりそうだね。 |
さくら: | ええ、みんなが手伝ってくれたおかげでまもなく終わります。 |
大神: | そろそろみんなを呼んでこよう。 |
さくら: | お願いします。大神さん。 |
マリア: | みんな集まったことだし、そろそろ始めましょうか。 |
カンナ: | ああ。うまそうな料理がそろってら。さぁ。今日もたくさん食うぞ。 |
すみれ: | カンナさん。クリスマスぐらいはもう少し上品に出来ませんの?しかも今日はレニの誕生日祝いと1日早いけど椿ちゃんの誕生日祝いも兼ねていますのよ。今日の主役はあくまでもあの二人ですからね。 |
カンナ: | でもよぉ、このうまそうな料理を見て上品にしていろなんてあたいにとっては拷問だよ。 |
大神: | 確かにうまそうな料理ばかりだ。今日の料理もさくら君が作ってくれたんだろ? |
さくら: | ええ。 |
大神: | さくら君が作ってくれた料理なら安心して食べられるよ。 |
すみれ: | あら少尉。今のお言葉、聞き捨てならないですわね。わたくしが作った料理は安心して食べられないとおっしゃるの? |
カンナ: | 隊長はあたいの沖縄料理をおいしそうに食べていたじゃないか。あれは偽りだったのか? |
織姫: | やっぱり日本の男っていい加減でーす。 |
大神: | いや、そういう意味じゃなくて…。 |
すみれ: | ではわたくしたちの料理の評価をここで聞きたいですわ。 |
カンナ: | あたいも聞きてぇな。 |
大神: | すみれ君の場合は味で勝負と言うよりも素材で勝負という感じだったな。あれだけの材料はなかなかないよ。すみれ君の特徴がよく出ているよ。 |
すみれ: | そうでしょうとも。おーほっほっほっほ。 |
カンナ: | 隊長。あたいはどうなんだよ? |
大神: | カンナの料理は沖縄料理という珍しさもあった。ゴーヤもちょっと癖があったけど不味くはなかった。 |
カンナ: | そりゃそうだ。なんたってあの料理はあたいの得意料理だからな。 |
大神: | アイリスはこれから勉強すればいいから今はまだコメントできない。 |
アイリス: | アイリス、料理できるも〜ん。「仏蘭西キッチンのブイヤベース」を使ったらおいしい料理が作れるよ。 |
紅蘭: | あの「脱帽でしょ?」のコマーシャルで有名なやつやな。 |
大神: | レニの場合は期待しない方がいい。 |
レニ: | 栄養が摂取できれば味は問題じゃない。 |
大神: | 織姫君は料理を作ってくれるはずがない。 |
織姫: | あたりまえで〜す。日本の男に作る料理はありませ〜ん。 |
大神: | さくら君の料理はうまいと思う。 |
紅蘭: | 大神はん。ウチの料理は? |
大神: | 紅蘭の料理…。焼きいもやお餅はおいしかった。ただ、紅蘭の場合は何が入っているかわからないから、その分怪しさ大爆発だったな。 |
紅蘭: | ほう。大神はんは爆発する料理が食べたいようやな。 |
大神: | 遠慮しておくよ。 さて、残るはマリアだが。マリアの料理の評価は難しいな。 |
マリア: | 隊長。何故ですか? |
大神: | 実は、俺は今までロシア料理は食べたことがなかったんだ。マリアが作ってくれたピロシキがはたして本当のピロシキかどうかもよくわからないんだ。 |
マリア: | 「本当のピロシキ」って、どういうことですか?本当じゃないとでも? |
大神: | 以前マリアに教えてもらったボルシチをまた作ろうとしたんだけど、どうしてもただのトマト(ケチャップ)スープになってしまうんだ。そこで書庫で調べてみたんだ。 |
さくら: | ボルシチのレシピですか? |
大神: | そう。 |
(1) | 牛肉は大きめの一口大に切り、塩こしょうをよくすりこむ。鍋にバターを溶かし、肉を焼いて、焼きめがついたら取りだす。その鍋にたまねぎとにんにくの微塵切りを入れて炒める。よく炒まったら肉を戻し、水カップ7と、ローリエを入れてアクをとりながら一時間ほど中火で煮込む。 |
(2) | 短冊切りにしたビートを鍋に入れて、トマト、酢、砂糖、コーン油、月桂樹の葉を加えて、コンソメを少し加えて、柔らかくなるまで弱火で炒めます。 |
(3) | (1)を沸騰させながら、せん切りにしたキャベツとサイのメに切ったじゃがいもを加えます。そのまま5分煮ます。 |
(4) | (3)にビートを除いた(2)を入れて、5 分煮ます。 それからビート、しお、コショウを加えて、さらに5分煮ます。 |
(5) | 皿に刻んだにんにく、しお、こしょう、サワークリームを入れて、(4)を入れます。 |
カンナ: | …ってことは。 |
すみれ: | マリアさんが少尉に伝授した料理は。 |
さくら: | ただのトマトスープだったと…。 |
紅蘭: | ほんまかいな。 |
大神: | 「ハラショ〜。とてもおいしいわ」というマリアの台詞もちょっと怪しかったし…。 |
マリア: | わかりました。それでは隊長に確実に納得してもらえるものを…。 |
大神: | 何を出すんだい? |
さくら: | マリアさん、顔がちょっと怖いです。 |
マリア: | 飴玉というのはどうでしょうか? |
大神: | あ、飴玉? |
マリア: | そうです。エンフィールドの鉛の飴玉なんていかがでしょうか?カチャ(撃鉄があがる)それとも光武改のガトリング砲の豆まきがいいかしら。 |
紅蘭: | アカン。マリアはんが壊れてしもた。普段壊れんお人が壊れると怖いで。 |
大神: | マリア。俺が悪かった。許してくれ〜。 |
三人娘: | 出番がなかった。 |
米田: | 俺もだ。 |