大神: | 米田支配人、そしてみんな。実は相談したいことが…。 |
米田: | 何でぇ?言ってみろい。 |
大神: | 実は… 自分には、見えてはいけないものが見えているような気がしてならないんです。 |
カンナ: | 見えてはいけないもの? なんだそりゃ。 |
大神: | まずは、この写真を見てほしい。 |
さくら: | これ、どこですか? |
大神: | 浅草寺だよ。 |
織姫: | あさくさでらデスネ〜。 |
レニ: | 浅草寺。創立は推古天皇(628)時代。日本最古の観音信仰の寺。入口には雷門と呼ばれる風雷神門、境内には淡島堂、鐘楼堂などがあり毎日大勢の参詣者が訪れる。 |
大神: | 実はここには、特に何も目立った建造物がなかったはずなんだけど…。 |
かえで: | 言っていることがよくわからないわ。 |
大神: | それでは思い出してみてください。 1.「サクラ大戦」でのプロローグの映像。 2.翔鯨丸の発進シーン。 3.「サクラ大戦」第4話の戦闘シーン。 4.OVA第1話での浅草。 5.その他 |
カンナ: | う〜ん? |
紅蘭: | やっぱり、ようわからへんで。 |
さくら: | わかりやすく説明してください、大神さん。 |
大神: | 実はこの時代には存在していない五重塔が見えるんだ。あと50年後に建立されたはずなんだけど…。 |
米田: | 大神。おまえは間違ってるぞ。 |
大神: | え゛? |
米田: | 五重塔は三代将軍家光により天慶5(942)年に建立されたのだ。 |
大神: | そんな馬鹿な。確かあの「六破星降魔陣(だったかな)」の直前に飛行艇より撮影された映画では五重塔が写っていないのですが…。 |
カンナ: | いいじゃねぇか、隊長。あんまり細かいことにこだわってるとよい老人になれねえぜ。 |
米田: | 全くだ。かてぇこと言うなって。 |
大神: | いったいどっちなんだ? |
琴音: | 米田司令。大神少尉の異動についての情報を得たのですが、中尉に昇進して巴里へ行くというのは本当ですか? |
米田: | どこから情報が漏れたのかわからねえが、本当だ。まだ大神には言っていねえがな。 |
琴音: | それはいけません。大神少尉にはもっとふさわしい配属先があります。 |
米田: | はぁ? いったい何処だ。 |
琴音: | はい。私の口から申し上げるのもなんですが、大神少尉には我が薔薇組の隊長がふさわしいかと。 |
米田: | なんだとぉ〜 |
琴音: | 関係者全員の前でそれを証明したいと思うのですが。 |
米田: | おぅ、いいだろう。しかし、証明できなければおまえは丸坊主にして二等兵に格下げだ。いいな? |
琴音: | はい。私には自信があります。 |
♪ピンポンパンポン 帝国華撃団関係者は地下司令室へ集合してください | |
大神: | いいのか!? 帝劇の中で帝国華撃団なんて放送をやって… |
かえで: | 帝国華撃団、花組、風組、月組、薔薇組、全員揃いました。 |
米田: | うむ。琴音、証明して見せろ。 |
琴音: | それでは、大神少尉の薔薇組隊長の適性について述べたいと思います。 |
大神: | 何だって? 俺の薔薇組隊長の適性って…。 |
さくら: | そうですよ。大神さんは花組の隊長が天職ですよ。 |
琴音: | いいから聞いて。 |
大神: | (何なんだこの今日の薔薇組の迫力は…) |
琴音: | まず、大神少尉の戦いぶりはとても美しい。 |
大神: | いきなり何なんだ!
|
琴音: | 私生活では、大神少尉は「帝劇の長い1日」では私たちに頻繁に会いに来ています。 |
大神: | それはミニゲームの情報が聞きたいからだっ。 |
琴音: | これだけすばらしい女性達が大神少尉の周りにいるにもかかわらず、1人として手を出していない。 |
大神: | そ、それは…(出したくても出せないんだよっ) |
琴音: | まだ認めませんね? いいでしょう。それでは核心に迫ります。月組隊長加山さんが紅蘭さんの実験の失敗でさくらさんと人格が入れ違ったとき、さくらさんの体に加山さんの人格が入っていると知っているにもかかわらず、さくらさんの体を抱きしめようとしましたね? (花組コラムス2より) |
大神: | それは…。 |
さくら: | 大神さん。それ本当なんですか? |
加山: | 今のは事実だ。さくらさん。 |
大神: | なに言ってるんだよ、加山。おまえだって、「女の子の体の中に入って幸せだ」って言っていたじゃないか。しかも、「さくらさんのからだはいいなぁ〜」て言っていたぞ。 |
さくら: | 「からだ」…って、加山さん。私の体に変な事していないでしょうね?チャキッ |
加山: | なにもしていないですよ。落ち着いてください、さくらさん。うわ〜…… |
さくら: | 逃げても無駄です。破邪剣征… |
加山: | うぎゃ〜〜〜 |
大神: | 不憫な奴…。 |
琴音: | まだ終わっていませんよ。最後に決定的な証拠を…。 |
大神: | 決定的な証拠? |
琴音: | 大神少尉。バレンタインデーに米田長官にチョコレートを渡しましたね。(花組コラムス2より) |
大神: | あ。 |
米田: | おぉ、そうだった。すっかりそのことを忘れていた。 |
カンナ: | 弁解の余地なしだな。 |
マリア: | 隊長失格です。 |
織姫: | これだからニッポンのオトコは…。 |
米田: | 琴音、おまえの言うとおりだ。大神をよろしく頼むぞ。 |
大神: | そんなぁ… |
かすみ: | ちょっと待ってください。米田長官。大神さんが薔薇組へ行くと困ります。 |
大神: | (やっぱりかすみさんだ。こういうときには頼りになる) |
米田: | いったいなにが困るんだ? |
かすみ: | 大神さんには事務の手伝いをしていただかないと困ります。 |
大神: | あらら…。 |
米田: | そんなことは薔薇組にいても出来る。 |
かすみ: | それもそうですね。 |
大神: | ガクッ…。 |
すみれ: | まったく、これだから田舎娘は…。 |
大神: | それは違うぞ、すみれ君。 |
さくら: | (やっぱり私の大神さんだ)(^_^) |
大神: | さくら君はたしかに田舎娘だが、ただの田舎娘じゃないぞ! |
さくら: | 大神さん、それってフォローになっていないですよ。(怒) |
大神: | さくら君は田舎娘だが君と同じ「お嬢様」だぞ! |
すみれ: | 少尉。私とこの田舎娘を一緒にしないでくださいませんこと? |
大神: | まあ、落ち着いて。それでは、すみれ君が納得するように説明しよう。 |
すみれ: | ぜひ聞きたいですわ。 |
大神: | すみれ君の出身は? |
すみれ: | 世界に羽ばたく神崎財閥ですわ。 |
大神: | 対してさくら君は日本の裏御三家の家系の出身だ。 |
さくら: | そのとおりです。大神さん。 |
大神: | すみれ君には立派な執事がいたけど、さくら君にも権爺という立派な「爺」がいるしね。 |
すみれ: | うぅっ…。 |
さくら: | ほかにはないですか?大神さん。 |
大神: | すみれ君は長刀の使い手。さくら君は刀の使い手。しかも、素手での戦いではどちらも間合いを取るのが下手だと思われる。 |
すみれ: | お待ちになって、少尉。今の言葉聞き捨てなりませんわね。 |
さくら: | そうですよ。大神さん。誉めたりけなしたりしないでください。 |
大神: | わかった。説明しよう。まずこの絵を見てくれ。 |
さくら: | これは? |
大神: | 紅蘭に頼んで蒸気演算機で描いてもらった絵だ。服も違うし全然似ていないのは勘弁してほしい。急いで作ったからね。 |
すみれ: | で、この絵がどうしたのですの? |
大神: | この絵は俺が赴任し手間もない頃の君たちの喧嘩の図だ。このとき俺は君たちにひっぱたかれたが、俺をはずしてみるとこの絵になる。 |
さくら: | 確かにこれではお互いをひっぱたくことが出来ませんね。 |
大神: | そう。まるでおれをひっぱたこうとしたとしか思えない間合いだ。 |
さくら: | ひどい。大神さん。その解釈はひどいです。(怒) |
すみれ: | そうですわよ。少尉。(怒) |
大神: | いや、あの、事実を…。 |
さくら: | 大神さん! |
すみれ: | 少尉! |
大神: | お、落ち着け。二人とも… |
す&さ: | 問答無用! |
大神: | うぎゃ〜 |
結論: | 二人とも似たもの同士。 |