第十話其の五

宴会...その参

Chapter 10 (Section 5)


椿:あれ? 確か次のお話は「最後の戦いへ...」だったんじゃ...
由里:だーめだめ! あれ全然つまんないんだもん、没決定で公開中止っ!
筆者:うる〜 (; ;)
かすみ:「没でもいいから一度見てみたい」とまで言ってくださる読者の方もいらっしゃって、作者は大感激しているようです。でもごめんなさい、紙に草稿を書いただけで打ち込みがまだだったんです。まあ、どうせごみ箱の肥やしにもならないような内容ですから、お気になさらずに...
筆者:うるるるる〜 (T_T)
由里:うるうる泣いてる裏方さんはほっといてっと。大神さんっ、火ちゃんとついてる?
大神:ああ、だいぶいい感じになってきたぞ、ぱたぱた。
由里:だめよっ、ここで気を抜いちゃすぐまた消えそうになっちゃうんだから。はいもっとあおぐっ!
大神:は、はいっ、ぱたぱたぱたぱたっ!
かすみ:...お、大神さんたら、すっかり由里のペース.....
椿:あはは、由里さんって、案外結婚したら旦那さんお尻にひくタイプかもしれませんね。
由里:今何か言った?
椿:あ、いや、何でもないんです、あははは。そ、それよりも第十話のお話のほうを早く進めないと...
由里:そ、そうだった! えーっと、どこまでお話進んでたんだっけ...
椿:えーと、次はいよいよ空中戦艦ミカサ発進です。
由里:あそうだった、どお大神さんっ! あたしたちすっごくかっこよかったでしょっ!
大神:え? 何が?
由里:何がじゃないわよ、見てなかったのあたしたちの凛々しい出撃シーンっ!
大神:あ、ああ、そのことか。でもなあ、おれ個人の意見としては由里くんの帽子がどうも軍服とアンバランスなのと、あと椿ちゃんがあの軍服とあんまりしっくりこなかったような...
由里:くらえっ、榊原流しつこいナンパ男投げ飛ばし最終奥義あ〜んど
椿:必殺おせんべいアタァ〜ックっ!
どげしぃっ!
大神:ぐげぇっ!あいつつつつ.....
由里:もう失礼しちゃうわねっ、女の子の着てきた服はちゃんとほめてあげるもんでしょ普通っ! ほんと気がきかないんだからぁ!
かすみ:ま、まあ、それも大神さんのいいところだし...はは...
椿:あ、あたしまでやっちゃった...はずかし...由里さん、はやく、お話を...
由里:あそうだった。えーと、こうしてミカサはかすみさんの見事な操艦にあやつられ、ついに大空へと飛び立ちます!
かすみ:そ、そんな、だってほとんど自動操縦に近いようなものだし...
椿:でもすごいですよぉ、あんなおっきい船を自力航行でドックアウトさせるなんて、日頃の訓練のたまものですね!
大神:あそうだ。そのことでひとつ疑問があるんだけど。ミカサ出撃のシーンでは帝都全域が壊滅状態にあったはずなんだが...あのビデオクリップを見るに...何の被害も見えないんだよな、なんで?
由里:ぐっ! えっ、え、そうでしたっけ。
大神:ああ間違いない、何度見てもどこにも火事ひとつ起こってないぞ。
椿:おかしいですねー、たしかにあの時は東京中がめちゃめちゃになってたはずなんですけど...どうしちゃったんでしょう...
大神:やっぱり、ビデオクリップ製作を担当した東京ムービー新社への設定資料伝達が不十分だったとか...
かすみ:そ、そんな製作サイドの話をしちゃまずいです大神さん!
由里:な、なによっ、そっちだって翔鯨丸操縦中のはずのカンナさんまでいっしょにぽけ〜っと窓の外眺めてたでしょっ! あの間どうやって飛んでたのよっ!
大神:ぐぐっ! ...ま、まあ、お互い、あげ足とりはやめようじゃないか、由里くん...
椿:あれ? あそこにいるの...あやっぱり! 大神さん、花組の皆さんが来ましたよお、お〜い、みなさーん、こっち、こっちでーすっ!

どやどやどや。

さくら:(たったったっ) 大神さん、大神さ〜んっ!
大神:や、やあ、さくらくん、ぱたぱた。
さくら:(まじまじまじ)...大神さん、大神さん、やっと会えた.....
大神:い、一体どうしちゃったんだい、さくらくん?
由里:そういえば、さくらさんって、第九話その2以来...五か月ぶりの登場じゃない?
椿:ここの更新、遅いですもんねー。
かすみ:みなさん、公演お疲れさまでした。けっこう時間がかかったようですね。
マリア:ごめんなさい、米田支配人の花組復活の挨拶がかなり長引いてしまって。
すみれ:まったく支配人ときたらいつまでもいつまでも、まーよくあんなにおしゃべりになりますこと。あたくし舞台に立ってるだけですっかり疲れてしまいましたわっ。
米田:まあそう言うなぁ。なんたって花組復活のご挨拶、わしの数少ない晴れ舞台だからなあ。たまにはいいじゃぁねえか、だーっはっはっはっ!
アイリス:わーいえんかいだーっ、きゃは☆ わーっ、おいしそーっ!
かすみ:おなかいっぱい食べてね、アイリス。あたしと由里おねえちゃんが腕によりをかけて作ったお料理よ。
大神:かすみくんの料理はすごく楽しみだが...由里くんの、なんか...大丈夫かな。
由里:大神さん、なにか恨みでもあってっ?
大神:いえ、決してそのようなことは。ぱたぱた。
カンナ:よお隊長、火おこしか、気がきくねえ! 肉だ、にくぅ〜、じゅるじゅる☆
すみれ:まったく、このバカ力おサルときたら、頭の中に食い気しかないのかしらっ。
紅蘭:まあまあすみれはん、舞台のあとやし、うちもお腹すいてるしな。大神はん、ご苦労はん。.....ってなあ、気持ちはわかるけど...さくらはんっ! いつまでまじまじ見つめてはるんや、おーい。
さくら:(まじ...)はっ! ...や、やだ、あたしったら... あ、あ、まずは乾杯ですね、乾杯。えーと、コップコップ...
椿:えーっと、麦酒はこちら、米田長官は日本酒ですよね。はい、アイリスにはジュース。
かすみ:みなさん準備はいいですか? じゃ、やっぱり音頭は隊長の大神さんですね、よろしくお願いします。
大神:ああ。普通の宴会ならかんぱーいっ!...ってなところだが。
紅蘭:無論...アレ、やな。
すみれ:言うまでもないことですわ。
アイリス:アイリスもじゅんびいいよー。
大神:よーしっ、じゃ、いくぞ。
さくら:はいっ! では、せーのっ。
全員勝利のポーズ、決めっ!


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