さくら: | 皆さん、こんにちは! わー、なんか久しぶりだなー、ここには第二話以来の登場ですよね、大神さん? |
大神: | ああ...さくらくん...つねっつねっつねっ。 |
さくら: | ど、どうしちゃったんですか大神さん? 突然ほっぺなんかつねったりして... |
大神: | い、いや、その、まさか夢じゃないかと思って... |
さくら: | ...! あ、あたし、久しぶりの登場ですもんね。で、でも、なんだか、お世辞でもそう言ってもらえると、あたし、うれしいですよぉ。 |
大神: | そういう意味ではないんだけど...まあ本望だからそれでもいいか。 ところで、ついに黒之巣会の親玉、天海を倒すことができたね、さくらくん! |
さくら: | はい! これで帝都もようやく平和を取り戻しましたね。町の人々の表情もなんだか明るくなったような感じです。 |
大神: | ...しかし思い起こせば、あの時おれたちは天海の前に攻撃の糸口が全くつかめなくて、霊子力レーダを用いたにもかかわらず敵の罠の最中に陥ってしまった。そこへ駆けつけてくれたのがさくらくん、さくらくんの見たという夢のおかげで敵の本拠地が割り出せたんだね。 |
さくら: | ええ。「魔を封じた門の上」...と... |
大神: | それにしても、さくらくんが意識不明だと聞いたときにはおれも正直いって気が気ではなかったよ。花組のほかのみんなを落ち着かせるのがおれの役目なんだが、やはり... |
さくら: | ご心配をおかけしてすいませんでした。 ながい、ながい夢、でした...小さい頃のあたしが目の前にいて、そして... |
米田: | よお。大神、こんなところに居やがったか。 |
大神: | よ、米田長官! |
米田: | おいおい、今は支配人でいいんだよ。お、さくらくんも一緒だったのか、さっきすみれくんがあっちの方で呼んどったぞ。 |
さくら: | あ、そうですか? じゃ大神さん、あたしちょっと行ってきます。 |
たったったっ。 | |
米田: | 大神、実はちょっと相談があるのだ。 |
大神: | な、なんですか、突然。 |
米田: | 次期予算での帝劇設備改装要項なのだが、この「医療室照明灯付け替え工事」をどうしてもあやめくんが通してくれんのだ。 |
大神: | はあ? 医療室の照明にどこか不備でもありましたか。 |
米田: | このスカタン! てめえもさくらくんを見舞いにいったとき困っただろうが。あの照明配置では医療ポッドのガラスが電灯の光を反射して重要なところが全く見えん。 |
大神: | じ、重要なところって...ちょ、長官、何をたくらんでおられるのですか! |
米田: | こんな時だけいい奴ぶるんじゃねえ。てめえだってスケベ目カーソルの位置に何度も目線合わせてやがっただろうが。 |
大神: | ぐ。こ、怖くてボタンは押せませんでしたが... |
米田: | そこでだ。おめえも適当に理由つけてあやめくんにこの工事の必要性を訴えてくれんか。花組隊長のおめえからも言ってくれりゃあやめくんも断りきれんだろうからな。 |
大神: | ...あやめさん、すべてお見通しなんじゃないですか。 |
あやめ: | 米田長官! こんなとこにいらっしゃったんですか。あら、大神くんと一緒... |
大神: | あ、お、おはようございます、あやめさん。 |
米田: | お、おお、あやめくん。あいかわらずお勤めご苦労。 |
あやめ: | 長官。さては大神くんにも例の医療室の照明工事のこと吹き込んでるんじゃないでしょうね。だめったらだめですっ。まったく長官もお若いことで。 |
大神: | ...やっぱりばれてましたね。 |
米田: | ぐ、ぐぬぬぬ... |
さくら: | ...長官、すみれさんは今日お買い物に出かけてるそうですが。 |
大神: | げ、さくらくん! 何をおっしゃるんですか長官! 帝國軍人としてそのような破廉恥を許す訳にはいきません! |
米田: | ちきしょう、てめえ手のひらを返すように... |
あやめ: | さ、年長者はさっさと行きますよ、ほら。 |
米田: | お、おい、あやめくん...くそ、わしは諦めんぞぉーっ! |
さくら: | ちょ、長官? あれ、一体何のお話だったんですか、大神さん? |
大神: | き、き、気にしなくていいから。 しかし、ああ見えても長官とあやめさんは元陸軍対降魔部隊、光武もない時代に生身で降魔と戦ってきた歴戦の勇士なんだからな。 |
さくら: | ええ、普段はのんだくれじーさんと優しいお姉さまですけど、いざ戦闘という時には雰囲気が一変するところ、やはりプロフェッショナルといったところですね。 |
大神: | それにしても、対降魔部隊時代のあやめさんって、横から見た髪型がどう見てもベル〇ンディーなんだよな。まあ、なんたって女神さまだからな、実際。 |
さくら: | はぁ? |
カンナ: | 隊長! こんなところにいたのか。やいやい、よくも戦闘のときにあたいをおいてけぼりにしてくれたなっ。 |
アイリス: | もーっ、アイリスもお兄ちゃんといっしょがよかったーっ! |
大神: | か、カンナにアイリス! う〜。 |
紅蘭: | まあまあ二人とも。あの時はどうしても二手に分かれなあかん戦局やったし、一緒につれていく三人の選択も大神はんの考える戦略があってのことや。あんまりうらんでもしゃあないって。 |
大神: | こ、紅蘭の言うとおりだよ。おれの個人的なえり好みじゃなくて、戦闘を円滑に進めるためにただ単に能力値の高い三人を選んだだけなんだ、信じてくれよ。でも能力値が高いってことはすなわちらぶらぶ度が高いってことで、結局どちらでも同じか... |
カンナ: | あーあ。初クリアの頃はよかったなぁ。隊長、いつでもあたいに「かばう」コマンドかけててくれてたもんなあ。あの頃がなつかしいよ。 |
大神: | ぐおお、初回の悪夢が...さくらクリアを目指しながらもカンナがぶっちぎりで、能力値がめちゃくちゃ高くて、だから戦闘の時はどうしても前に出しがちになって、だから敵の攻撃を受けがちになって、だからどうしてもかばうコマンドを使わざるをえなくなって、そしてさらにカンナのパラメータが上がっていく、さくらくんはどんどん引き離されていく...この悪循環...うー。 |
アイリス: | ...あれ、お兄ちゃん、どうしちゃったの? お〜いっ。 |
紅蘭: | こりゃあかんわ。かなり被害妄想はいっとる。こら隊長、目ぇ覚まさんかい! |
さくら: | でも、大神さん。 |
大神: | はっ。なんだい、さくらくん? |
紅蘭: | ほほーっ。さすが、いとおしい人の一声はよう効くなあ。 |
さくら: | ...えっ? |
紅蘭: | 気にしない、気にしなーい。 |
さくら: | ...そ、その、今回は最後の敵というわりにはあんまり強いってわけじゃありませんでしたね。 |
大神: | そうだね。きみとの合体技も効果的に出せるようになってきたし。 |
さくら: | そして、最後にあたしたちを包み込んだあの輝き... |
紅蘭: | ああ。あれがうちらの霊力とかいうやつらしいけど、あれを効果的に引き出す力をもつのが大神はんの能力、米田長官の言葉を借りれば触媒ってやつやな。 |
アイリス: | うわ〜、お兄ちゃんかっこい〜っ! |
さくら: | すごーい! 大神さん、二酸化マンガンみたいですね! |
大神: | ...誉められてるのかどうかわからん。 |
アイリス: | でも敵はもうぜーんぶ倒しちゃったし、お兄ちゃんこれからずーっとモギリだね。きひひっ。 |
大神: | それに関しては心配ないぞ。残り650メガバイトがおれを待っている。ほら! |
紅蘭: | あ、それは、CD2枚目っ。 |
大神: | 残りがこれだけあるってことは、残念ながらまだ強力な敵が待ちかまえているということに違いない。我々も決して気を抜くことはできないぞ、気合い入れていこう、みんないいね! |
総員: | はいっ。 |
紅蘭: | ...あ、次回予告や。次は「平和な日々はデートだよ」みたいやで。大神はん、気合いいれてデートにいくんかー? |
大神: | うー、最後が決まらないー。 |