オキナワ男二人旅
第2幕 ケラマ阿嘉島編

反町クンと3人で。

ホモだなんだと言う中傷はよそに、1998年もB氏とオキナワへ行くことになった。
前回、沖縄「リゾート」西海岸にてなかなか満足できたが、その時「やっぱケラマがいい」とのスタッフの弁を頼りに、ケラマ諸島は阿嘉島へ。
阿嘉島は、何もなかった!
男二人で行くにはあまりにも虚しい、ホント、なんも無いところだった!
その分手付かずの海はあったが、男二人で行くべきではない。
B氏の言葉を借りると、「将来、お互いに家庭を持つようになった時、2家族まとめて民宿を借り切り、子供は妻に任せて2人で潜りにいこう的なところ。」
まさに、言い得て妙である。
だって、ここカップルで来ても民宿しかないからだめだもん(雑魚寝だからHできない・・・はず)。
多分、「ケラマ」に憧れて、何も知らずにアツアツぶりを都会から持ってきて、愕然としたカップルいるんだろうなー。
ま、余計な話は置いといて、海の話に移るとしましょう・・・


朝方の虹。つまり、雨降ってました・・

DSは雑誌等でバンバン広告をしまくってる「SEASER」
9月5日からの3泊4日で5本潜ったんだけど、うち4本が砂地だった。
私のログには「慶良間砂地獄其之一〜四」と表記されているけど、ホント砂地ばっかりだった。
海況が悪かったのもあるんだろうけど。
このからくりは最終日まで解らなかった。
何でこんな砂地ばっかりなんだろう、と。



#1 嘉比〜海中砂漠
[54分/最大水深19.21b/透明度15b/水温29℃]

「慶良間砂地獄其之一」は嘉比から海中砂漠へ。
なんかヤシャハゼがいるから、みんなで探そう、ってことになってたんだけど、10分くらい砂地に這いつくばって結局いなかった。
しかも「逆ドリフト」状態。
エキジット後、「今日は3本やりますか」っていわれて、おもわず「いいです」って答えてしまった。
多分それは私のダイビング史上最初で最後になるんだろうなー。
見た魚、リュウグウベラギンポ、フタイロカエルウオ。
フタイロカエルウオって、前に飼ってて、めちゃくちゃかわいかった。
海であったのは初めてだったのでなんかそれだけで満足したりして。
オタクっぽくなってきたなーって実感した1本だった。(というか、海水魚を飼う時点で既にオタクか・・・)


ハダカハオコゼ。オアシスにて。

#2 オアシス
[48分/最大水深18.91b/透明度15b/水温29℃]

「慶良間砂地獄其之弐」はいわゆる畳一帖ダイビングをオアシスで。
砂地にポコンと根があって、そこに魚達の小宇宙が広がっている。
キンメモドキやスカシテンジクダイがドッチャリと群れていて、それらを狙うユカタハタ、クロハタが根着いてる。
ハダカハオコゼとかオビイシヨウジとかいかにもオタク系の魚をマクロレンズで狙っている方々がホントに小さな根に10人くらいでへばりついていて、興醒め。
でも、辺りを見渡すとそこはガーデンイールのコロニーになっていて、楽しかった。
サイパンでCカードを取って、そのあとのファンダイブでガーデンイールを見る予定だった。
ところが鈍臭い奴がいて、何度も浮上したりでポイントまで行けず、結局見られずじまい。
別グループのバンセ氏はしっかり見ていたと言うから、見たくて見たくてしょうがなかったサカナの一つだった。
で、感動もひとしお。


  
あっち向いてるガーデンイールと、底に這いつくばってビデオ撮影している人々。

本日のメインディッシュ:オヤビッチャの煮付け
さっきまで海の中で、散々かわいいシマシマ模様を見ていただけに、茶色くなったその姿はちょっと惨め。
小骨が多く、食べづらい。
常連氏は「この間のクマノミは美味だった」とか言っていた。
宿のオヤジが、じゃーまた捕ってくるかって張り切っている。
やめてくれーー!

さて、慶良間の夜は、常連さんやガイドさんたちと民宿の庭で泡盛を飲んで更けて行った。
彼らは我々を初めは「ナンパ目的」と思って無視していたが、次第に「ホモっぽい」と思って敬遠するようになったとか。
しかし、ダイビングをしっかり楽しんでいるのを見て、見直したとか言っていた。
外見で判断すんじゃねーと思いつつ、東京でサラリーマンだったのが、辞めて那覇で倉庫整理のシゴトをしつつ、休みはケラマに通う「ボス」の話を延々と聞かされた。
生活水準があまりにも低そうなので、今の仕事を辞めて沖縄に来るのだけは絶対やめようと思った。


そもそも私は、9月の慶良間にはマンタが乱舞する的な話をダイビング雑誌で見た、と探った。
常連氏は鼻で笑いながら、今年は見てないと自分の運の悪さを自慢しだした。
で、私が「マンタポイントに行きたい」とガイド氏にいったら、「今年は出てないんだよねー」って。
えーと、雑誌にー、マンタのベストシーズンで、潮を読めば90パーセントって書いてたのは貴方のサービスじゃないんですかー。
っていうのはその場を一気に冷え込ませ、再びヨソ者扱いされる恐れがあったので言えなかった・・・
八丈島の一件以来、 ダイビング雑誌の情報はクルマ雑誌の情報と同じだと思っている。
クルマ雑誌って、どんなクルマでも新車が出る時はベタボメするから。
あるいは、地元観光協会のまわし者か。
慶良間にマンタを求めてきたが、ある程度免疫もついていたのでさほどショックではなかった・・・マンタ〜!!


#3 アリガー
[49分/最大水深23.71b/透明度20b/水温29℃]

さて、翌日は一転海況も良くなり、ガイドの方はチーフという肩書き。
でも相変わらずの「慶良間砂地獄其之三」はアリガーというポイント。
昨日の夜の話に鼓舞されたのか、常連氏が「マンタ出てないの、イジャカジャ?」とかチーフ氏にアピールしていたが、「あ、だめだめ。今日は俺のワガママでアリガーな」と一蹴。
そこは昨日の畳1帖に近いものがあった。
ただ、スカシテンジクダイを執拗に狙うのはヨスジフエダイ。
見た目はかわいいけど、結構狂暴なのね、彼。
ニシキフウライウオは「ゲージュツは爆発だー」って言ってた気がする。
ヤライイシモチだって、教えてもらったサカナはあまりにも地味だった。
こんなの見て喜ぶんだろうか、と不思議に思う暇も無く常連氏が私を押しのけてシャッターを切っていた。
あと、ウミヘビがたくさんいて、気持ち悪かった。


ついに見た!「うずまき」

#4 シル
[48分/最大水深24.1b/透明度25b/水温29℃]


で、「慶良間砂地獄其之四」はまさに砂地獄の真骨頂みたいなシルというポイント。
「シル」は「白」と書くのだが、どのダイビング雑誌にも載っていない、本当に砂のみのポイントだった。
砂地もこうも続くといい加減嫌になる。(あたりまえか)

解ったことは、常連氏なんかは結構楽しんでいるのだ。
砂地では、リラクゼーション的な楽しみの以外に、へばりついいて「ハゼ探し」を満喫している人種がいる。
いわゆる「ハゼマニア」「マクロオタク」の方々である。
もしかして、初心者が多いから砂地って訳じゃなく、彼らみたいな一部常連が好きだから砂地なのか・・・?
そう言えば初日のヤシャハゼ探しなんてのは逆流の中かなりハードで、対象魚も地味だったなー。
そう言えば今日だって1本目も2本目も25mくらいまで潜ってるし、初心者向けじゃないよなー。
そう言えばもう一本のボートは男岩に行ってるっていってたなー。
あああ、じょーれん!
おまえらのせいかー!!
と、気づいた時は既に遅く、エグジット後、常連氏たちの会話に耳をはさむと案の定なんとかエビとか共生とか良い絵が撮れたとか、そんな話。
あー砂地で満足しまくってる、この人たちはっ!
チーフ氏の「えーじゃー次どこ行くー?」の問いかけに、「あのぅ、差し出がましいようなんですが、次のダイビングで私たちサイゴなんでぇ、サンゴピキピキのどりふとすぽっとないですかぁ?」と。
「そういうのがいいいんだー」じゃないって!
常連氏!!
普通、そうじゃないの??


ふてくされて異常行動に走る。


#5 夫婦岩(安室牛瀬)
[48分/最大水深12.51b/透明度20b/水温29℃]

で、最後は安室牛瀬、通称「夫婦岩」へ。
向かい合って並ぶ夫婦のような露出岩の間をドリフト、まずは地形を楽しみ、その後は一面のテーブルサンゴの上をカッ飛ぶ!
見渡す限り半径2,3メートルはありそうな特大テーブルサンゴ!
これがケラマだったのか!
と、この1本でケラマの海に対する見方は180度転換、「また来たい」という気持ちでいっぱいになった。
でも、阿嘉島ステイはオトコ二人とかカップルではちょっとねー 。
那覇ステイでケラマやチービシへ行くのなんか面白いですよ。


一面に広がるデカいテーブルサンゴ

今回の旅行で得た教訓は、自分の行きたいポイントとか、見たい生物をはっきりとアピールすること。
自分がまだあんまり上手くないとか、常連の人がたくさんいるからとか言ってると心から楽しめないことになるかも。
大きいDSだから無理ってわけでもないと思う。
むしろ大きいとこはレベル別に分けてくれるから、希望が通りやすいんじゃないかな?
砂地は常連氏達の希望通りだったわけだし・・
ま、マンタはどっちにしろ無理だったけどねー。

当日一緒に潜った皆さん。お世話になりました。


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