ボラカイ

西洋人が選んだ世界一の白砂ビーチは東洋にあり？



2000年5月、フィリピン・ボラカイ島へ



「ベビーパウダーのような白砂が、何と4�舛砲錣燭辰討弔覆�っているビーチがある」
「バカンス好きの欧州人の間では、かねてよりその美しさは知られていた」
「世界最強ビーチとヨーロピアンムード。フィリピンの新星・ボラカイ」
またしてもタローはこんな宣伝文句に躍らされた。

ホワイト・サンド・ビーチに降り立った瞬間、波打ち際に揺れる深緑色の藻。
全長4�舛虜宿佑坊故韻気譴拭�見渡す限りの船。
自慢の白砂につきささる、それらを繋ぎ止めるための錆びて赤くなったアンカー。
よせてはかえす、藻の固まり。
一歩入ると、英語、ドイツ語、日本語、そして韓国語の看板。
レストランを我が物顔で飛び交うハエ。
マッサージや土Y品、ビーチアクティビティを押し売りにくるフィリピン人。
どう見てもまだ16歳くらいのフィリピン女性を連れた、腹の出た白人。
う〜ん・・退廃的だ。

世界一になったのは、いったい何年前の話だろうか？
たった、数年で人はこうも環境を変えてしまうのか？？
まぁ、こういうアジア的混沌というか、雑多な雰囲気は嫌いじゃないけど、モルディブ的なとこを想像してたから、ギャップはありました。


今回はゴールデンウィークということもあって、エアーを確保できる旅行社を最優先した。
そんな中、日系資本の（というか、日本人経営の）アリス・イン・ワンダーランドというホテルが提示しているプランが早いうちからエアーが確保できるという話。
結局、１週間前になって漸くプランが確定したのだけど、リゾート当日着・３泊４日の予定が、午後日本を出て当日はマニラ泊、リゾート３泊を含めた４泊５日という形になった。
ま、重要なのは実質滞在期間だし、マニラで買い物等ができるというから、むしろそちらの方が好都合だった。

ところで、私がボラカイに行く１ヶ月くらい前に、フィリピンの過激派がマレーシア・シパダン島を襲い、ダイバーを人質にしているという事件が起こった。
否が応にもフィリピンでの緊張感が高まるといったものだが、そんな事前知識が無かったとしても、マニラの街は夜、ノーガードで徘徊できるような雰囲気ではなかった。
（結局歩き回ったが・・）
日本に帰って1ヶ月くらい後に、マニラのショッピングセンターがテロ爆破されたというから、怖い。
泊ったホテルはミッドタウン・ホテル。
まあまあでかく、隣にショッピングセンターがあり、休日はごった返していた。
ちょっとした、お土産品を買うのに最適だ。

マニラからボラカイまでは、国内線の飛行機と船を乗り継いでいく。
飛行場は人ん家みたいな入り口だし、飛行機はうるさくて寒いし、船着き場まではサイドカー付の原チャリでの移動だし、フネに乗るのに足が濡れるという文句はあるけれども、ボラカイに到着した時のイメージとのギャップを思えば、まぁ、「ささいなこと」だろう。


ダイビングは、近場で計４本の予定だったが、近場のポイントがあまりにもひどい（後述）状況だったので、その日は１本で止めて、翌日ボートトリップで遠征することにした。
したがって、合計３本だけのダイビングとなった。
初日に潜ったポイントは「コーラルガーデン」。
ブリーフィングの時に「コーラルガーデンというポイント名ですが、サンゴはありません」と説明され、白板のマップには「かつてサンゴのあったところ」と堂々と表記されている・・・
見られる魚のところには「ジョー」とだけある。
「ここでは餌付けをしまーす」

オヤビッチャに餌付けをする。
ピラニアに食われる時のことを想像すれば、餌付けもまた粋なものである。



というわけで、翌日はパナイ島まで約１時間の遠征。
透明度は格段に上がり、サンゴも魚もゲンキだ。
「ブラックロック」ではカクレクマノミ、ハナミノカサゴ、メラネシアンアンティアス（ハナダイ系）、パープルビューティーなど、固有種も交えて楽しめた。
断崖絶壁につくられたテラスでバーベキュー。
高台にあるので、めちゃくちゃ気分がいい。
ビールが欲しくなる。
目の前に飛び込み台があり、何度も何度も飛び込んだ。
以前したバンジージャンブと違うのは、落下のパワーを体全体で受けられるところ。
「落ちる快感」を存分に味わった後の２本目は、その絶壁の真下でエントリー。
ポイント名を忘れたまま日本に帰ってしまったのでログには「飛び込み台下」としてあるが、誰か知っている人がいれば教えてください・・
ここでは、ギンガメアジ、タテジマキンチャクダイ、モンガラカワハギ等の常連たち。


タテキン君。
電線コードみたいなソフトコーラルが至る所にあった。

今日のメインディッシュはウミシダの刺し身。




「落ちる快感」へ


「ボラカイ喰い倒れ」へ