ラヤンラヤン

ラヤンラヤン

邂逅編

3月7日
#6 GORGONIAN FOREST
[51分／最大水深45.7㍍／透明度25㍍／水温28℃］

翌7日からはやっと太陽が顔を覗かせてきた！
朝は再びゴルゴで大物ねらい。
でも、ウメイロモドキの超☆大群にホワイトチップやナポレオン君が出るくらいだった。
しかし、生まれて初めてセジロクマノミを発見し、クマノミ好きのタローとしては嬉しい1本！
で、安全停止時なにやらエンジェルが騒いでる。

目を凝らすと体長3㍍くらいのブリブリに太ったサメが深みに向かって沈んでいく。
見た？見た？と必死に合図するエンジェル。
両手を広げて、目を見開いて、ああ、でかかったねぇ、とゼスチャーする。
と、エンジェルは両手をグーで握って、こめかみにつける。
このジェスチャーは・・・
え～！ハンマーヘッド！？
そんなー水深5㍍で～？？
ボート上でも「ハンマー、ハンマー」と大騒ぎするエンジェルに、ホントかなぁ？と疑念の目を差し向ける人、自分は見られず、悔しいから無視する人。
でももう一人、ドイツ人の女の子も見たと言っていた。
私もそのサメは見たのだが、ハンマーと認識せずに（っていうか横顔じゃハンマーってわかりにくい！）見たのが悔しいので、「あれはハンマーじゃない」と（心の中で）言い張った。
しかし・・・

潜る度、新しい出会いや発見がある。
これだからダイビングは止められない。
そして、更なる出会いへの序曲となる。
ちなみに、超ピンボケですいません。
ビデオキャプチャー買ったら、画像入れ替えます・・・

#7 THE VALLEY
[50分／最大水深40.5㍍／透明度25㍍／水温27℃］

ゴルゴが東の横綱なら、ここは西の横綱。
環礁の西端にあり、流れによってWRASSE STRIP か SHARK'S CAVE 方面へ流す。
この時はSHARK'S CAVE 方面へ弱い流れ。
エントリーした瞬間はいつもくらいの水温だったが、水深15㍍にサーモクラインがあり、急に冷たくなってきた。
目の前が澱み、ただならぬ雰囲気が漂う。
夫婦で来ているドイツ人の、奥さんのほうが壁から離れて外側の蒼いほうを凝視する。
この夫婦は絶妙のコンビネーションをとっている。
というのは、ダンナはマクロ好きで、ドームポートをつけたでっかいハウジングで壁に張りつき、マクロ撮影にいそしんでいる。
奥さんは常に上方や外側の、普段は何も無いところを見つめている。
ただし、何か大物の影を発見するとタンクバンガーで合図し、ダンナの注意を喚起する。
ダンナはバンガーの音に反応し、マクロを止めて外洋へと猛ダッシュで泳ぎ始めるのだ。
ただの大物好きなのかもしれないが、できた奥さんだ。
この奥さんのバンガーは我々もずいぶん頼りにした。
で、水深35㍍、この冷水塊のなかで、バンガーの音がした。
奥さんのほうを見ると、環礁の外側を指差しながら猛烈な勢いで泳いで行く。
何がいるのか解らなかったが、追いつけ追い越せとばかりに泳いだその先には…
ハンマーヘッドシャーク！
30～40匹の大群だ。
丸々と太った身体をくねらせながら泳ぐその姿は、神々しささえ感じる。
SHARK'S CAVE の方から、流れに逆らうように、われわれを避けながら、THE VALLEY 方面へゆっくりと深度を落して行く。
見えなくなってからも、背筋に冷たいものを感じたのは、冷たい水のせいだけではないだろう。
と言うことは1本目にゴルゴで見たでかいのもやっぱりハンマーかな？って、スッゲー都合よく考えるタローでした。
大興奮の1本!

おっとこの画像も何やらレベルが低いぞ！
と言わずに・・・正真正銘のハンマーです。
肉眼ではバッチリだったんだけど。
撮影機材の向上が必要ですね。

#8 CORAL CAFE
[55分／最大水深23.4㍍／透明度20㍍／水温26℃］

シャローダイブは「ニュースポット」の CORAL CAFE 。
ブリーフィングの時、「次はCORAL CAFEよ」ってエンジェルが言うと、「じゃぁ、カプチーノひとつ」というジョークはイギリス人マーティン。
皆の間に笑いがおこる。
何のことはない、はっきりいってどうでもいい軽いジョークなんだけど、こういうさらっとした、洗練された（?）のは我々には出来ないんだよなー、と笑いながらも嫉妬！
ブリーフィングっていうと、ウンウンってうなずくくらいで、とてもじゃないけど話の流れを止めずにさらっとジョークかますなんてできないよ。
マーティンは昼はかなりハイテンションなんだけど、夜は比較的素に戻って早寝していた。
35歳くらいで独身、彼女はいるのかと言う話をした時も素に戻っていたような気がする。
両親と一緒に来て、お父さんがバディと言う日本ではなかなか見られないグループだった。
もし、たとえばケラマでそんなグループで来てたら「マザコン」とか「オタク」とか言われそうだ。
しかし実際は、シンガポールで働いているマーティンに、両親がバカンスがてら会いに来たとか。
両親はこの後シパダンを回って、ぜんぶで1ヶ月くらいの日程でイギリスへ帰るそうだ。イギリスの家の写真を見せてもらったが、400年前からあるという豪邸で、まったく持って羨ましい限りだ・・

シミが付いてるのはオスらしい。
ハナダイ系は珍しいものかどうか判別できません
ハゼも、です。
このページの画像はどれもひどいなぁ・・・
すいません。

さて、海の中はポイント名の如くのんびーりした雰囲気。
イソマグロや大型のタテキン、サザナミヤッコがうろうろしていた。
ラヤンラヤンで初めてナポレオンがいなかったスポットだ。
アカネハナゴイの背ビレはモヒカンみたいだ。
スミレナガハナダイはなんでお腹にシミがあるのだろうか？
帰りのボートでは、またイルカの群れに逢えた。
船と平行に、しばらくスイム＆ジャンプを見せてくれた。
離れて行ったところで、今度はボートをＵターンさせて群れを追いかけた。
氓ﾉ交差した瞬間から、イルカは姿を消した。
誰も口に出さなかったが、もしかしてイルカ轢いちゃったんじゃないかと思った。

つづく