OH!大島

黄金週間、都内某所でダイビング

大島って?
1997年のゴールデンウィークには、5月2日夜発、3泊3日(船中1泊)の予定で、東京都が誇るビッグリゾートアイランド“伊豆大島”へ。
なんで大島って言うかって? 
もちろん、伊豆諸島で一番大きい島だから・・・
しかし、日本で一番多い名前の島も大島らしいから、その辺は定かではない。
東京都とはいえ、南に約120km離れ、火山の島らしく入り組んだ海底景観を作り出している。
また、魚影の濃さ、魚の大きさはさすが離島(?)という感じ。
アクセスは、東京・竹芝桟橋から夜行船を利用するのがもっともポピュラーかつリーズナブル。
羽田からの飛行機は、すぐ満席になってしまうらしいが、40分で着く。
また、熱海からの高速船は1時間30分しかかからない。
短い休みしか取れず、最終日まで潜りたいダイバーには熱海船を使うのが賢いか。
熱海からは、新幹線があるし。
メジャースポットに「秋の浜」というのがあるとおり、やはりベストシーズンは秋とのこと。
地付きの生物のほかに、死滅回遊魚が海中を賑わすらしい。
私は、ゴールデンウィークに、お手軽に潜れる所、ということで選択した。
超メジャー「秋の浜」「野田浜」を中心に3ビーチ1ボートの4ダイブを満喫。
その最後のダイブで運良く(?)ネコザメのハッチアウトを見てしまった!
ナマで生命誕生の瞬間を見るのは、陸でも海でも初めてで、興奮!!
追いかけて、ついつい深みにはまってしまった。

只今セッティング中

ゴールデンウィーク混雑状況
結論から言うと、そんな混んでない。
同じ時、大瀬崎に行った人が、道も宿も海も大変だったと言ってたので、それに比べるとはるかに快適だったと思う。
まず、大島行きを決めたのは4月に入ってから。
飛行機や、高速船はすでに満席だったが、夜行船の指定席はかなり余裕があった。
2等では、壮絶な席の取り合いがグループ同士で行われていたので、指定(特2等以上)じゃなかったら大島行きは止めた方がいい。
特2等以上は、特等以外はそんなに変わらない。
雑魚寝が、どうしてもいやな人は、特等しかないが、飛行機よりも高くなってしまう。
指定なら、全席禁煙だし、特2等でも十分だった。
宿は、「ペンションこがねむし」という、DS併設の宿。
余裕ありまくりで取れた。
1泊2食2ダイブつきで17000円前後と安かった。
資料が少なかったので、電話で、「おたくは綺麗ですか」「食事はまともですか」とか聞いたら、自信満々に「うちはテレビとかでも紹介されている、満足してもらえると思う」と言ったので、予約した。
実際、改装して1年のペンションは、フローリングで綺麗だった。
でも、売り物のジャグジーは壊れていた。
食事は、普通だったが、とびうおの刺身とか、地物を出してもらえた。
海は、もちろん人はたくさんいたが、水中ではそうでもなかった。
大瀬崎のように、グループ同士がすれ違って、ガイドを見失うなんてことはないくらいの混雑度。

この魚をウミヒゴイとは良くぞ言ったものだ。ほんとにヒゴイそっくり。

HOW TO ダイビング
ペンション「こがねむし」は、DS「こがねむし」を併設している。
併設というよりも、オーナーが両方やっている。
このオーナーがどうやら道楽息子の様子。
元々、民宿かなんかやっていたのを、この息子がいろいろ入れ知恵して、今の形態になったようだ。
それはそれで成功しているのだが、離れに息子専用のログハウスがあったり、ボートを乗り回したり、どうも道楽息子っぽい。
民宿の業務は親に任せて、自分はダイビングばかりしている。
しかも、ダイビング中は、自分がめちゃくちゃ楽しんでいる。
それはそれで、こちらも楽しかった。
憎めない、お坊ちゃんだ。
お坊ちゃんといっても、どう見ても40過ぎている。
郷ひろみ似で、コミカルだ。
最終日の夜は、飲みながら、自慢のTV出演の時のビデオを見せてもらった。

怪奇ウミウシ女
エントリー直後に手いっぱいに見つけてきた
私はウミウシも、たまたま一緒に潜っただけのこの女性も好きではない

ダイビング・ログ
5月3日、1本目は超メジャースポット「秋の浜」。
海に突き出した岩場からジャイアント・ストライド・エントリー。
ゴロタの斜面から、砂地へ急に深くなっている。
ここでの大物は、クエ、ミギマキ、タカノハダイ。
それらをクリーニングするホンソメワケベラ。
クマノミの大コロニーに、トウシマコケギンポ。
それから、GBRよりもカラフルなイバラカンザシの群生。
イバラカンザシは、もっとたくさんいたが、台風で、壊滅状態になって、現在復活途中だとか。
2本目は、「野田浜」。
ここもかなりポピュラー。
雨が降っていて、異常に寒い。
私はドライだったが、ウェットのバディは唇が紫だった。
砂浜からエントリー、ゴロタを進んでいくと根があり、火山島らしい景観が続く。
有名なアーチには特大イザリウオや、ウミスズメ、イラ等が住みついている。
イシガキフグも異常にでかい。
マツカサウオはいつ見ても不気味だ。
アカハタ(共産系??)や、ソラスズメダイ、キンギョハナダイが彩りを添える。
海中景観はワイルドだが、魚たちは結構カラフル。
エクジット後、車の中でもらったコーヒーは、インスタントだったが、世界一おいしかった。
それくらい、寒かった。
5月4日、朝はちょっと海況が悪く、昼前に「秋の浜」へエントリー。
アメフラシの卵だらけ。
メバルの稚魚もたくさんいる。
ウミヒゴイは、本当に名前のとおり、鯉っぽい。
白いウミヘビがいたが、後から調べると、ヘリシロウツボというウツボ系の魚だった。
うねうねして、ヘビっぽかった。
ここで、ネコザメの卵を見せてもらった。
自然の造形物とは思えない、凝った形をしている。
キツネダイは、かわいくなかった。
2本め、大島ラストはボートで「秋の浜」の沖へエントリー。
エントリーしてすぐ、一緒に潜ってた女性が手を差し出す。
あ、何だろうと見ると、手には3匹もウミウシがついている。
よっぽど好きなんだろうか。
ウツボが、キタマクラを狙ってた。
キタマクラは、食べたらすぐに北枕で寝る、すなわち、死んでしまう、というくらいの猛毒の持ち主。
大きな口を開けて、突進していくウツボ君をかわし、海草の間へと逃げていくキタマクラ。
何とも残念そうな顔をしているウツボ君だが、食べなくてよかった。
そして、オーナー氏が、またネコザメの卵を持ってきたが、今度は様子が違う。
なんか伝えようとしているが、良く分からない。
と、おもむろに、卵のフタを空けるオーナー氏。
ひどいなあ、とか思ってると中から茶色いものが飛び出してきた。
10センチぐらいだけど、形は立派なネコザメ!
孵化させちゃったよ!この人は!!
ついつい追いかけて、深みにはまっていく私。
自由奔放な(?)オーナー氏のおかげで、イイものが見れた。

生まれた直後のネコザメ
こっちに向かってきたので
焦ってシャッターをきったが
ピンボケ・・・