第50回全日本吹奏楽コンクール
平成14年11月3日(日) /大阪国際会議場(グランキューブ)

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職場の部

1
東北 宮城県 JR東日本東北吹奏楽団 (指揮/川村浩一) ※3年連続10回目
銅賞

4/ウナ・オベルテューラ・エスパニョール・ファルサ
   「エル・ジァルダン・デ・ロス・レクエルドス」 (天野正道)

課題曲は冒頭から音程が定まらないのが気になりました。自由曲はJRらしく「J」と「R」が入った選曲でしたが、朝イチにもかかわらずTrp soloが血管が切れそうなハイトーンに果敢に挑戦していたのが印象的でした。今回、あの個性的な弦バス奏者には、例年のような超派手なパフォーマンスはありませんでしたが、コントラバスとエレキベースとの持ち替えがあり奮闘してました。自由曲はノリノリの曲でしたが、朝イチからはチョット厳しかったですね。


2
東関東 茨城県 日立大みか吹奏楽団 (指揮/萩原 健)  ※初出場
銅賞

1/喜歌劇「メリー・ウィドウ」セレクション (F.レハール/鈴木英史)

40名弱の割には厚いサウンドでした。課題曲ではピッチに苦しんだ様子でしたが、自由曲は、中間部など、木管群がよく歌っているのが印象的で、全体的に音楽性豊かで好感が持てました。欲を言えば、もっとダイナミックスをつけて、さらに弱奏の部分を大切にして欲しいと思いました。


3
東京 東京都 NTT東日本東京吹奏楽団 (指揮/山田昌弘) ※4年ぶり5回目
銀賞

4/交響組曲第3番「GR」より  (天野正道)

課題曲では個人技量が高く、全体のサウンドも良く流石でした。しかし、バンド内の意思統一がイマイチだったのか、部分的に音楽の流れを乱してしまう雑音があり残念。自由曲は非常にバランスの良い演奏で、音楽的にも説得力があり秀演でした。惜しむらくは、響かない会場を意識したのか、終盤、力が入りすぎた感があったことです。サウンドに定評があるこのバンドらしくなかったかもしれません。


4
北海道 札幌地区 高橋水産吹奏楽団 (指揮/大島清之)  ※3年連続13回目
銀賞

2/バレエ音楽「ライモンダ」より (A.グラズノフ/林紀人)

職場唯一の課題曲Uは、ゆったりとしたテンポで入りました。編成の偏りからか中音域が貧弱で、この課題曲ではどうしても欲求不満が残ってしまいました。自由曲も同様でした。木管を中心に個人技に光るところが随所で見られただけに惜しい演奏でした。


5
東海 静岡県 ヤマハ吹奏楽団浜松 (指揮/河原哲也) ※3出休み明け29回目
銀賞

1/「翠風の光」より  (長生淳)

全体的には丁寧なサウンドが印象的。課題曲の弱奏部では雑な部分があり残念でした。自由曲は非常に透明感あふれる「これぞウィンドオーケストラ!」という秀逸なサウンドが印象的でしたが、何か心に響くインパクトが足りなかったように感じました。あまりにもサウンドがキレイ過ぎたのでしょうか・・・。ヤマハ浜松としては、「出れば金賞」の記録更新中でしたが、今大会、残念ながらその記録が途絶えました。


6
中国 広島県 NTT西日本中国吹奏楽クラブ (指揮/金田康孝) ※3年連続38回目
金賞

1/組曲「ハーリ=ヤーノシュ」より (Z.コダーイ/G.バイナム)

40名弱でしかも金管上位の偏ったバンド編成でしたが、木管と金管がきれいにブレンドした素晴らしいサウンドには脱帽!木管群、各soloも秀逸でした。課題曲は、このバンドらしい明るいサウンドを活かした個性豊かな独特のラメントでした。自由曲もメリハリが効いて安定感も抜群! まさに魅了されました。快演です。金田氏によるNTT西日本中国の新境地か!? 2年連続5回目の金賞受賞、おめでとうございます。


7
四国 香川県 高松市役所吹奏楽団 (指揮/臼井隆) ※3年連続16回目
銅賞

1/バレエ音楽「ガイーヌ」より 子守歌、収穫祭 (A.ハチャトゥリャン/林紀人)

課題曲は、前の団体が非常に良かったので、余計にサウンドに濁りを感じてしまいました。ガイーヌは、メロディーの歌い方がコーカサスの雰囲気というよりコブシが入った日本民謡風に感じてしまったのは私だけでしょうか? 後半部でだんだん乱れが出てきたのは惜しいところでしたが、全体的には力強い演奏で好感が持てました。


8
九州 福岡県 ブリヂストン吹奏楽団久留米 (指揮/小野照三) ※3年連続33回目
金賞

1/交響的印象「教会のステンドグラス」より 第2楽章 大天使ミカエル (O.レスピーギ)

力強く分厚いサウンドで快演! 課題曲の弱奏部では、木管が充実、特にClaのp(ピアノ)のサウンドが美しかったです。自由曲は、うるさくなりがちな曲ですが、どのセクションもバランスのよい力強さが好感でした。各楽器の配置が工夫されており、このバンド・選曲に合っていて効果的でした。Hrnは素晴らしく立派! 舞台裏から奏でられるTrpのsoloも立派だったのは御愛嬌?(^^ゞ 全体的に秀演でした。2年連続24回目の金賞受賞です。(今回、ヤマハ浜松が金賞を逃しましたので、金賞受賞回数が24で並びました)


9
関西 大阪府 阪急百貨店吹奏楽団 (指揮/秦 和夫) ※2年連続34回目
金賞

3/悪魔の踊り (J.ヘルメスベルガー/亀井光太郎)

終始、このバンドの個性を貫いた重厚な演奏でした。課題曲は珍しいVでしたが、それも重厚な堂々たるサウンドの演奏でした。自由曲も終始、分厚いサウンドの演奏でした。よく言えば「阪急らしい」演奏なのですが、弱奏ではもう少し優しさが欲しいと感じました。終盤少し吹き過ぎの感もありましたが、響きにくいこの会場でも阪急サウンドは確実に、重厚なサウンドで響いていました。3年ぶり21回目の金賞受賞です。



金賞3、銀賞3、銅賞3。金賞はNTT西日本中国(中国)、ブリヂストン久留米(九州)、阪急百貨店(関西)。常勝ヤマハ浜松が初めて金賞を逃しました。金賞バンドはもちろん、銀賞、銅賞バンドにも好演が
ありました。特にNTT西日本中国は心に残る快演であったと思います。今年で、高橋水産(北海道)、JR東日本東北(東北)、NTT西日本中国(中国)、高松市役所(四国)、ブリヂストン久留米(九州)の5団体が3年連続出場となり、来年のコンクールはお休みとなります。


※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。

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