第53回全日本吹奏楽コンクール
平成17年10月2日(日)/名古屋国際会議場

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高校・後半の部

1
九州 福岡県 福岡工業大学附属城東高等学校 (指揮/屋比久勲) ※休み明け24回目

4/アルプスの詩 (F.チェザリーニ)

3出休み明けも貫禄の代表。後半では唯一の課題曲4ですが、曲想と城東のカラーが合っているような予感がしており非常に楽しみです。自由曲は前回の3年間は「イーゴリ公(01)」「白鳥の湖(02)」「トッカータとフーガ(03)」といわゆるクラシックの大曲を取り上げていましたが、今回は「元禄(99)」以来6年ぶりの吹奏楽オリジナル作品。グループ表彰制以降の成績は、金10、銀9。そろそろ金賞がほしいですね。


2
関西 兵庫県 兵庫県立明石南高等学校 (指揮/谷口昌弘) ※4年ぶり2回目

2/バレエ音楽「シンデレラ」より (S.プロコフィエフ/西山潔)

前回の出場から指揮者が代わりましたね。01年全国初出場以降、02年・関西金賞(GR2番)、03年・関西銀賞(アルプス交響曲)、04年・関西金賞(トゥーランドット)という状況でした。谷口先生は03年より指揮をされていますね。兵庫県の高校バンドの金賞は93年(兵庫高)を最後に出ていません。シンデレラは95年(出雲二中)以来10年ぶりの登場になります。

3
東関東 茨城県 常総学院高等学校 (指揮/本図智夫) ※2年連続13回目

3/ディオニソスの祭 (F.シュミット)

後半では唯一の課題曲3。常総学院が全国大会で吹奏楽オリジナル曲を演奏するのは今回が初。86年に一度取り上げていますが、このときは関東大会初出場で銀賞を受賞。それ以来19年ぶりのディオニソスです。また、高校部門で関東のバンドがこの曲を取り上げたのは90年(埼玉栄/当時:関東支部)以来15年ぶりになります。過去の成績は金11、銀1という驚異的な成績を残していますが、吹奏楽曲での初の金賞といけるでしょうか?

4
東海 愛知県 愛知工業大学名電高等学校 (指揮/伊藤宏樹) ※休み明け30回目

1/バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲より 夜明け、全員の踊り (M.ラヴェル/佐藤正人)

3出休みからの復活は30回目という記念すべき年。前回の出場からは指揮者が交代しましたが、伝統校ならではの安定感で東海大会でも朝日新聞社賞を受賞しての代表です。同校にとっての「ダフニス〜」は94年に一度全国で演奏("全員の踊り"のみ)していますが、このときは朝一番の出場で銀賞でした。出場30回は高校部門では最多。昨年は94年以来10年ぶりに東海代表に金賞なしに終わりましたが、今年はどうでしょうか?

5
四国 愛媛県 愛媛県立松山中央高等学校 (指揮/橋本加代子) ※2年ぶり3回目

1/交響詩「ティルオイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 (R.シュトラウス/齋藤淳)

今年の高校部門で唯一の女性指揮者。2000年(ヴァレンシアの寡婦)、03年(幻想交響曲)の出場と今回は3回とも指揮者が異なりますね。昨年は県大会銀賞(アルプスの詩)に終わりましたが、見事今年は代表返り咲き。高校部門での「ティル〜」は99年の岡豊高(高知)以来6年ぶりの登場。ここ数年代表2校とも銅賞が続き、元気のない印象があります。頑張ってください!!

6
西関東 埼玉県 埼玉県立伊奈学園総合高等学校 (指揮/宇畑知樹) ※3年連続9回目

2/パガニーニの主題による狂詩曲 (S.ラフマニノフ/森田一浩)

初出場以来、95〜97、99〜01、03〜05と3回連続での3出達成。いまや西関東支部でも最も安定した成績を残しているバンドの一つです。97年以降の自由曲は全て森田氏編曲によるものですね。今年の曲はもともとピアノとオーケストラの為の楽曲ですが、吹奏楽でどんな演奏を披露してくれるのか楽しみです。過去の成績は金7、銀1という素晴らしさ。3出を3金で飾れるか!?

7
東北 福島県 福島県立磐城高等学校 (指揮/根本直人) ※休み明け8回目

1/「交響三章」より 第1、第3楽章 (三善晃/根本直人)

3出休みから見事復活。「交響三章」は、02年(管弦楽の為の協奏曲)、03年(連祷富士)に続いて3回連続の三善作品(編曲も根本先生)で。同校にとっては十八番ともいえる作曲家のようです。過去成績は金2、銀5で、2回の金賞はともに「中国の不思議な役人」を演奏しました。福島県の高校バンドの全国金賞は3回あるのですが、すべて「役人(磐城:81、01年、湯本:04年)というのも面白い。さて、役人以外の曲で初の金賞なるか!?

8
東京 東京都 東京都立片倉高等学校 (指揮/馬場正英) ※5年ぶり4回目

1/バレエ音楽「中国の不思議な役人」より (B.バルトーク/小澤俊朗)

98〜2000年に3年連続出場を達成したあと、ちょっと全国から遠のいていた片倉が戻ってきました。前回は98年(プラハのための音楽)、99年(シャカタ)、2000年(この地球を神と崇める)といったメッセージ性の強い現代曲を選曲していましたが、今年は一転してバレエ音楽での出場です。過去成績は銀1、銅2。都立高の全国金賞は70年(都立板橋)、93年(都立永山/指揮は馬場先生)の2回のみです。

9
中国 岡山県 明誠学院高等学校 (指揮/佐藤堯史) ※2年連続3回目

1/喜歌劇「メリーウィドウ」セレクション (F.レハール/鈴木英史)

02年の初出場に続いて2回目のメリーウィドウです。初出場金賞でしたが、2回目の今回はどうでしょうか。これまで同じ曲を2回以上演奏していずれも金賞だったバンドは、東海大四・札幌白石・磐城・常総学院・習志野・銚子商・埼玉栄・与野・高岡商・浜松商・愛工大名電・天理・淀川工の13校。(さぁ、どんな曲か全部言えるかな?) 東京・中国・四国・九州支部からは出ていませんので、明誠学院が今年金賞ならば14校目、中国代表としては初になります。

10
東北 秋田県 秋田県立秋田南高等学校 (指揮/阿部智博) ※2年連続23回目

1/交響曲第1番より (H.デュティーユ/天野正道)

23回の出場は東北代表としては最多。毎回自由曲の個性的な選曲が光っていますが、今年はフランスのデュティーユ作品。どんな演奏を聞かせてくれるのでしょうか?今回もまた天野氏編曲で「交響曲第1番」は全国大会初演。過去の成績は金6、銀12、銅4ですが、82年を最後に金賞からは遠ざかっています。秋田県のバンドとしても98年(新屋高)以来金賞が出ていません。 余談ですが、秋田南高の前顧問である高橋紘一氏が今年の8月に他界されました。全国大会5年連続金賞や革新的な選曲で数多くの名演を残しました。遅まきながら同氏のご冥福をお祈りいたします。

11
東海 愛知県 安城学園高等学校 (指揮/吉見光三) ※2年連続8回目

2/喜歌劇「こうもり」セレクション (J.シュトラウスII世/鈴木英史)

2年連続の出場ですね。自由曲「こうもり」は、これまで『序曲』はたくさん演奏されていますが、今回のような抜粋によるセレクションは初です。昨年は10年ぶりに東海代表から金賞無しという結果になりました。過去成績は金4、銀2、銅1。そろそろ金賞がほしいですね。

12
北陸 石川県 石川県立金沢桜丘高等学校 (指揮/斉藤忠直) ※初出場

2/歌劇「トゥーランドット」より (G.プッチーニ/石津谷治法)

初出場おめでとうございます。今回、高校部門では唯一の初出場バンドですね。支部大会では常連バンドであり、02年(アルプスの詩)、03年(青い水平線)、04年(交響三章)と3年連続支部金賞からステップアップして初の代表となりました。北陸支部の全国出場バンドとしては90年初出場の武生東高に続いて15年ぶり7校目、石川県の県立高校としては82年の金沢二水高以来23年ぶりになります。

13
九州 鹿児島県 鹿児島県立松陽高等学校 (指揮/立石純也) ※2年連続4回目

1/バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲より 夜明け、全員の踊り (M.ラヴェル/中村俊哉)

昨年、目の覚めるような「ローマの祭」で初の金賞受賞、会場を多いに沸かせました。今年はコンクールでは定番となった「ダフニスとクロエ」での登場です。九州大会でもかなり評判が良かったようで、2年連続金賞に期待も高まりそうです。高校の九州代表が「ダフニス〜」を演奏したのは、92年(精華女子)、98年(城南)の2校のみでともに銀賞でした。九州の高校バンドによるダフニスでの初金賞となるか注目。

14
北海道 札幌地区 東海大学付属第四高等学校 (指揮/井田重芳) ※2年連続25回目

2/バレエ音楽「ガイーヌ」より 
      序奏、友人たちの踊り、アイシェの孤独、剣の舞、収穫祭 (A.ハチャトゥリャン/中原達彦)

北海道の雄・東海大四高がトリを務めます。昨年は朝一番で今年はトリと、すごい落差ですね。同校は比較的メジャーな選曲をしているような印象があったのですが、意外にもハチャトゥリャン作品は初です。1980年から3出休みを除いて連続で全国大会に出場しています。過去成績は金11、銀11、銅2。昨年は久しぶりに北海道から金賞は出ませんでしたが、雪辱を果たして金賞返り咲きとなるか楽しみです。




※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。


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