高校・前半の部


@ 東北 秋田県立秋田南高
3出休明け25回目
V/管弦楽のための饗宴 (黛敏郎/天野正道)

いきなりプログラム1番から名門校の登場ですね。自由曲「饗宴」は1985年に取り上げて以来、2回目の選曲となります。古豪・秋田南ですが全国大会では82年を最後に金賞から遠ざかっています。朝1番の演奏はコンディション作りも大変だと思いますが、聴衆の目を覚ますようなパフォーマンスを期待しています。


A 東京 東京都 東海大学菅生高
7年ぶり3回目
W/組曲「惑星」より 木星 (G.ホルスト/建部知弘)

東京支部2強(片倉、高輪台)の3出休みの今年、例年にも増して激戦となった東京大会を抜けて、7年ぶりの出場です。都大会の演奏を聴きましたが、非常に重厚なサウンドで音楽に力強さがありました。高校部門での「木星」は1974年(玉川学園高)以来34年ぶり(※天王星は76年に登場)。東京代表は02年から昨年まで6年連続で金賞が出ていますが、連続記録を更新できるでしょうか。これまでは銅賞2回という成績です。


B 東関東 千葉県 市立習志野高
3出休み明け23回目
U/組曲「展覧会の絵」より (M.ムソルグスキー/石津谷治法)

3出休みからも貫禄の復活ですね。自由曲「展覧会の絵」は1987年(高岡商高)以来21年ぶりの登場で、誰もが知っている管弦楽の大曲(元はピアノ曲)ですが、習志野が演奏するとなると嫌でも期待が高まりますね。東関東大会での評価も良かったようです。これまで金賞18回、銀賞4回という好成績。3出明けを金賞で飾れるでしょうか。


C 中国 岡山県 岡山学芸館高
2年ぶり8回目
U/ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲 (Z.コダーイ/森田一浩)

昨年は「中国の不思議な役人」で支部大会・金賞ながらも連続代表を逃しましたが、代表返り咲きとなりました。「くじゃく」は93年の初登場以来、すでに30回以上全国大会で演奏されています。2000年(駒澤大学高)を最後に金賞が出ていません。同バンドはこれまで銀賞1回、銅賞6回という成績です。


D 西関東 埼玉県 春日部共栄高
3出休明け5回目
W/鳳凰が舞う (真島俊夫)

3出休み明け5回目の出場で安定感抜群になりました。西関東のバンドとしては珍しく、邦人作品を積極的に取り上げるバンドであり管理人も非常に注目しています。「鳳凰が舞う」は06年に全国大会に登場してから人気が出て、昨年高校部門にも初登場(泉舘山)しました。春日部共栄は05年に同じ真島作品の「三つのジャポニスム」で金賞を受賞していますが、作品の世界観を出すのが非常に長けたバンドという印象です。これまで金賞3回、銀賞1回という成績です。


E 東関東 神奈川県 横浜創英中高
2年連続4回目
T/歌劇「蝶々夫人」より (G.プッチーニ/後藤洋、常光誠治)

東関東御三家の一角「常総学院」の3出明け復活を阻んで、見事2年連続の代表となりました。同バンドにとっては連続代表はもちろん初。96年から続いていた御三家バンドの3出1休ローテーションを崩したのは快挙とも言えますし、それだけに全国大会での演奏にも期待したいですね。この勢いのまま初の金賞といけるでしょうか!これまでは銀賞2回、銅賞1回という成績です。


F 関西 大阪府立淀川工科高
2年連続30回目
U/大阪俗謡による幻想曲 (大栗裕)

30回目の節目の出場です。自由曲は「ダフニス〜スペイン狂詩曲〜大阪俗謡」という順番で繰り返されてきましたが、今年は「スペイン〜」ではなく「大阪俗謡」できましたね。この曲を取り上げるのは6回目になりますが、同バンドにとってはまさに十八番中の1曲ともいえる作品であり、過去5回は全て金賞を受賞しています。また、95年以降の出場では10回連続で金賞受賞中です。これまで金賞21回、銀賞7回、銅賞1回という素晴らしい成績を残していますが、30回目の出場を金賞で飾れるでしょうか。


G 中国 岡山県 おかやま山陽高
2年ぶり6回目
V/翡翠(かわせみ)より (J.マッキー)

昨年3出を逃した雪辱を果たしての代表返り咲きですね。「翡翠」は昨年「レッドライン・タンゴ」で一躍メジャーになったマッキーの作品で、JWECC(日本管楽合奏指導者会議)のメンバーの委嘱とのことです。このメンバーには同校の松本先生も含まれていますね。もちろん全国大会初演曲です。これまで金賞1回、銀賞3回、銅賞1回という成績です。


H 四国 愛媛県立伊予高
3出休明け17回目
V/スペイン狂詩曲より 祭り (M.ラヴェル/仲田守)

3出休み明けの復活になりますが、指揮者が変わりましたね。長谷川先生は2007年までは松山西高を指導されていましたが、今年より伊予高に赴任されたばかり。指揮者交代の影響もなく見事代表になるあたりは伝統校の実力でしょうか。これまで金賞1回、銀賞1回、銅賞14回という成績。同校としても93年以降の全国大会では銅賞が続いています。


I 北海道 札幌白石高
2年連続19回目
W/交響曲より 第4楽章 (矢代秋雄/天野正道)

今年から指揮者が変わりましたね。これまでの札幌白石の選曲カラーからは一転した印象がありますね。北海道バンドが矢代氏の交響曲を取り上げるのは珍しいことで、95年(信濃中)以来実に13年ぶり2団体目になります。これまでの成績は金賞11回、銀賞6回、銅賞1回という成績です。


J 東海 愛知県 光ヶ丘女子高
2年連続8回目
T/ストコフスキーの鐘 (M.ドァティ)

昨年の初金賞が記憶に新しい光ヶ丘。今年はその勢いもあるのでしょうか、大変意欲的な選曲が光ります。アメリカの作曲家ドァティの大作である交響曲第3番「フィラデルフィア物語」の最終楽章をドアティ自身が吹奏楽版に書き改めた作品で、もともとはフィラデルフィア交響楽団の創立100周年のために書かれた曲です。05年にアンサンブルリベルテが全国大会初演以来3年ぶりの登場です。これまで金賞1回、銀賞4回、銅賞2回という成績です。


K 九州 福岡県立嘉穂高
2年連続16回目
U/アルプス交響曲 (R.シュトラウス/森田一浩)

昨年12年ぶりに全国復活した勢いを持続させての連続代表です。「アルプス交響曲」はコンクール自由曲としては定番になってきましたが、全国大会の高校部門では東関東、西関東、東海、関西の4支部の代表しか演奏したことがなく、九州代表としては嘉穂が初となります。(中学部門では北海道のみ) これまで金賞5回、銀賞7回、銅賞3回という成績です。


L 東北 福島県立湯本高
2年連続5回目
U/バレエ音楽「中国の不思議な役人」 (B.バルトーク/築地隆)

2004年に続いて2回目の「役人」で、前回は金賞を受賞しています。前回は仲田守氏の編曲でしたが、今回は築地隆氏の編曲です。指揮の藤林先生は、勿来工業高(2回)・磐城高(3回)・湯本高(5回)を指導され、ご自身としては10回目の全国大会出場になりますが、記念の年を金賞で飾れるでしょうか? これまで金賞1回、銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。


M 北陸 富山県立高岡商業高
2年ぶり24回目
T/交響曲第5番「革命」より 第4楽章 (D.ショスタコーヴィチ/J.ブーコック)

自由曲はお馴染みの「革命」ですが、高校部門での登場は99年(学芸館高)以来8年ぶりになります。また北陸代表が演奏するのは1969年(富山商業)以来、実に38年ぶり。今年は支部大会を聞かせていただきましたが、高岡商業らしいパワフルな金管セクションが印象に残る演奏でした。


N 関西 奈良県 天理高
4年ぶり33回目
V/バレエ音楽「中国の不思議な役人」 (B.バルトーク/仲田守)

前回の3出休みの後、指揮者の交代などもあってしばらく全国大会からも遠ざかっていましたが、嬉しい代表復活ですね。「中国の〜」は04年に続いて2回目の選曲になりまが、このときも前半の部トリで登場しましたね。 前回は小澤俊朗氏の編曲でしたが、今回は仲田守氏の編曲です。33回の出場は、前半・後半通じて最多出場であり、これまで21回の金賞受賞を誇る名門バンドは新指揮者でどのような音楽を聞かせてくれるでしょうか。


戻る  高校・後半