第65回全日本吹奏楽コンクール 平成29年10月22日(日)/名古屋国際会議場センチュリーホール |
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高校・前半の部 |
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1 | 中国 島根県 出雲北陵高等学校(指揮/原田実) ※3年連続11回目 |
5/交響曲第3番より 第2・3・4楽章(J.バーンズ) | |
交響曲第3番はアメリカ空軍軍楽隊の94年の委嘱作品ですが、96年に大阪市音楽団の日本初演が世界初演になったという珍しい作品です。第3楽章には副題に「ナタリーのために」と、バーンズの幼くして亡くなった娘の名前が付けられているのもよく知られています。ObやBsnは3パート、Trp群も8パート、Trbは4パートと指定通りの編成を実現するにはかなりの大編成であることが要求される大曲です。全国大会では過去に8回登場しており、金賞は湯沢北中(05年)の1団体のみです。これまで金賞2回、銀賞3回、銅賞5回を受賞しています。 | |
2 | 東京 東京都 八王子学園八王子高等学校(指揮/高梨晃) ※2年ぶり5回目 |
3/交響曲第1番「アークエンジェルズ」より (F.チェザリーニ) | |
チェザリーニの初の交響曲作品。4つの各楽章には大天使(アークエンジェルズ)の名前「1.ガブリエル、2.ラファエル、3.ミカエル、4.ウリエル」が表題としてついています。2016年にタッド・ウィンドシンフォニーによって日本初演されました。自由曲レパートリーとしては今年初登場した作品で、各支部大会でも5団体に取り上げられ、唯一八王子高が全国出場を果たしました。全国大会では初演となります。これまで銀賞3回、銅賞1回を受賞しています。 | |
3 | 東北 福島県 福島県立湯本高等学校(指揮/小山田浩) ※2年連続12回目 |
4/交響詩「ローマの祭り」より 五十年祭、十月祭、主顕祭(O.レスピーギ/中村睦郎) | |
昨年まで指導されていた橋本先生が磐城高に異動、小山田先生が磐城桜が丘高から赴任されました。小山田先生ご自身は初の全国出場となりました。指揮者交代の1年目でも全国出場を果たすことは伝統校ならではの強みでしょうか。「ローマの祭り」は2009年まで全国大会で28年間連続で金賞を出していた作品ですが、2010年にその記録が途絶えましたが、2015年(喜連中)・2016年(ブリヂストン)と再び連続金賞を導きだしています。さて、3年連続金賞とつなげるかにも注目したいと思います。これまで金賞2回、銀賞6回、銅賞3回を受賞しています。 | |
4 | 九州 福岡県 福岡工業大学附属城東高等学校(指揮/武田邦彦) ※4年連続31回目 |
4/眠るヴィシュヌの木(樽屋雅徳) | |
「眠るヴィシュヌの木」は、兵庫県滝川第二高等学校の委嘱作品。キリスト教を題材にしたものが多い樽屋作品ですが、今回はヒンドゥー教の神「ヴィシュヌ」を題材にした作品です。滝川二高は2015・2016年と2年連続でこの作品を自由曲に取り上げましたが残念ながら全国出場は果たせませんでした。今年は支部大会で5団体が演奏し、唯一、城東高が全国出場を決めました。全国大会初演となります。同校は3年連続での樽屋作品で、昨年は9年ぶりに金賞を獲得しましたが、連続金賞といけるでしょうか。金賞14回、銀賞11回、銅賞1回を受賞しています。 | |
5 | 東海 愛知県 愛知工業大学名電高等学校(指揮/伊藤宏樹) ※5年連続40回目 |
4/宇宙の音楽(P.スパーク) | |
40回出場は高校部門では最多出場。「宇宙の音楽」は1992年、ヨークシャー・ビルディング協会バンド(現ハモンズ・ソルテア・バンド)の委嘱作品で元々はブラスバンドのための作品です。2005年に作曲者本人の手により吹奏楽に改訂され大阪市音楽団が世界初演を行いました。曲は副題のついた7つの部分で構成され切れ目無しに演奏されます。全曲通すと20分近くかかる大曲です。40回目の出場を金賞で飾れるでしょうか! これまで金賞16回、銀賞21回、銅賞1回を受賞しています。 | |
6 | 関西 大阪府 大阪桐蔭高等学校(指揮/梅田隆司)※5年連続10回目 |
3/パリのアメリカ人(G.ガーシュウィン/我修院司) | |
昨年の「ポギーとベス」に続くガーシュウィン作品。編曲者名の我修院(がしゅういん)はガーシュウィンをもじった名前?「司」とあるから、指揮の梅田先生ご自身のペンネームか?と色々想像が膨らみますね。ラプソディ・イン・ブルーと並ぶガーシュウィンのシンフォニックジャズ作品であり、ニューヨーク・フィルの1928年の委嘱作品です。全国大会では過去に4回(中学1、職場3)しか登場しておらず、高校部門では初登場です。これまで金賞4回、銀賞5回を受賞しています。 | |
7 | 北陸 石川県 石川県立小松明峰高等学校(指揮/木村有孝) ※6年ぶり4回目 |
4/メディアの復讐の踊り (S.バーバー/F.ハドソン) | |
09〜11年に3出達成後、休み明けからの復活を逃した後、代表から遠ざかっていました。木村先生は2014年から指揮をされています。「メディアの復讐の踊り」は、アメリカのダンサー「マーサ・グラハム」のために作曲された"バレエ音楽「メディア」"から単一楽章の楽曲に改作されたたものです。全国大会では過去に2回(92年・近畿大、06年・札幌大)しか登場していません。これまで金賞1回、銀賞2回を受賞しています。 | |
8 | 東北 福島県 福島県立磐城高等学校(指揮/橋本葉司) ※5年連続18回目 |
5/歌劇「エレクトラ」より(R.シュトラウス/高木登古) | |
指揮者が変わりました。昨年まで湯本高校を指導されたいた橋本先生ですが、赴任1年目でも代表を射止めてしまうところは素晴らしいですね。「エレクトラ」はギリシャ神話を基に作曲されたオペラ作品。田村文生氏による編曲で2015年に伊予高・静岡大が全国大会初演されました。今回は高木氏による新しい編曲での登場です。これまで金賞6回、銀賞10回、銅賞1回を受賞しています。 | |
9 | 九州 熊本県 玉名女子高等学校(指揮/米田真一)※4年連続9回目 |
4/カプレーティとモンテッキ 〜「ロメオとジュリエット」その愛と死〜(天野正道) | |
2012年に初の金賞受賞以来、連続して金賞受賞しています。今や九州支部では最も安定したバンドといえるのではないでしょうか。表題はロメオとジュリエット「キャピュレット家とモンタギュー家」をイタリア語読みしたもので、2008年のアンサンブルリベルテ吹奏楽団の委嘱作品です。同校は3年連続で天野作品となります。2012年に初の金賞を受賞して以来、勢いにのり連続金賞を受賞しています。これまで金賞4回、銅賞4回を受賞しています。 | |
10 | 東関東 千葉県 習志野市立習志野高等学校(指揮/石津谷治法) ※6年連続31回目 |
4/歌劇「イーゴリ公」より ポロヴェツ人の踊り(A.ボロディン/石津谷治法) | |
2013年に続いて4年ぶり2回目の「イーゴリ公」になります。ボロディンは1887年没ですので、今年は没後130年にあたりますね。ボロディンは「イーゴリ公」を書き上げる前に亡くなってしまったため、リムスキー=コルサコフとグラズノフが残りの部分を書き上げました。このところ金賞と銀賞を交互に受賞しており、意外にも連続金賞から遠ざかっています。これまで金賞22回、銀賞8回を受賞しています。 | |
11 | 関西 大阪府 明浄学院高等学校(指揮/小野川昭博) ※4年連続14回目 |
2/パガニーニロスト イン ウインド(長生淳) | |
前半では唯一の課題曲2です。自由曲は須川展也氏の委嘱により2008年に書かれた2本のアルト・サクソフォンとピアノのための作品「パガニーニロスト」が元になっています。201年に東京佼成ウインドオーケストラのために各パート1人ずつで演奏出来るように編曲され、「イン・ウインド」が付与されましたた。A.Saxのソロが大活躍する作品で非常に楽しみです。これまで金賞3回、銀賞8回、銅賞2回を受賞しています。 | |
12 | 北海道 札幌地区 東海大学付属札幌高等学校(指揮/井田重芳) ※6年連続35回目 |
4/富士山 〜北斎の版画に触発されて(真島俊夫) | |
「富士山」は相模原市民吹奏楽団の2014年の委嘱作品。2016年4月に他界した真島氏による「日本の旋法と西欧のハーモニーの融合」を追及した作品で、昨年全国大会に初登場しました。自由曲レパートリーとしても人気が上昇し、今年は支部大会でも27団体によって演奏され、その中から5団体(山形六中、港南中、東海大札幌、ムジカグラード氷見、高松市民吹)が全国出場を果たしました。目下5年連続で金賞受賞するなど高校部門でも安定した成績を出す伝統校の一つです。これまで金賞20回、銀賞12回、銅賞2回を受賞しています。 | |
13 | 四国 香川県 香川県立坂出高等学校(指揮/田所博) ※2年ぶり3回目 |
4/ウインドオーケストラのためのマインドスケープ(高昌帥) | |
マインドスケープはA-Winds奈良アマチュアウィンドオーケストラ委嘱作品で、今や高作品の自由曲レパートリーとしては最も人気の高いものとなりました。全国大会には2007年に初登場して以来、今年まで11年連続で登場しています。四国代表の金賞は91年(伊予高)、98年(土佐女子高)の2回のみ。これまで銅賞2回を受賞しています。 | |
14 | 西関東 埼玉県 春日部共栄高等学校(指揮/織戸祥子) ※6年連続13回目 |
5/吹奏楽のための交響的断章(福島弘和) | |
交響的断章は常総学院高の2013年の委嘱作品。2014年に常総学院が自由曲として演奏しましたが、残念ながら支部大会で終了し全国大会での初演は逃しました。今年、春日部共栄がついに全国初演を果たします。「ラッキードラゴン」「祈りの鐘」「協奏交響曲」とこれまでも福島作品の全国大会初演を果たしてきた同校にとって、他団体の委嘱作品とはいえ、4作品目の初演をするのは何か縁を感じます。2010年を最後に金賞から遠ざかっています。これまで金賞5回、銀賞6回、銅賞1回を受賞しています。 | |
15 | 中国 岡山県 岡山学芸館高等学校(指揮/中川重則)※4年連続15回目 |
4/吹奏楽のための交響曲「モンタージュ」(P.グラハム) | |
「モンタージュ」は「1.アーチ、2.サークルズ、3.アローズ」という全3楽章からなり1994年に発表されました。元々はブラスバンドのための作品でしたが、2004年に吹奏楽版に改編されました。コンクール自由曲としての登場は2004年で京都文教高が関西大会まで進んでいますが、全国大会では今回が初演となります。これまで金賞3回、銀賞5回、銅賞6回を受賞しています。 | |