第65回全日本吹奏楽コンクール 平成29年10月21日(土)/名古屋国際会議場センチュリーホール |
|
Back |
中学・後半の部 |
|
1 | 東関東 千葉県 松戸市立第四中学校(指揮/須藤卓眞)※2年連続8回目 |
4/吹奏楽のためのパルティータ(福島弘和) | |
過去の出場7回は全て金賞という驚異的な成績を残しています。パルティータとは"組曲"という意味で、この曲は、プレリュード、トッカータ、ポストリュード(後奏曲)の大きく3つの曲から構成され、切れ目なく演奏されます。福島作品は「ラッキードラゴン」と「祈りの鐘」の2作品が圧倒的な人気を博していますが、今年はこの「パルティータ」の他に「交響的断章(春日部共栄高)」、「交響的狂詩曲(東海大高輪台高)」の3曲が全国大会初演されます。これまで金賞7回を受賞しています。 | |
2 | 東京 東京都 玉川学園中学部(指揮/土屋和彦) ※2年連続14回目 |
4/交響曲第2番「キリストの受難」より(F.フェルラン) | |
「キリストの受難」はキリストの誕生〜処刑までの生涯を綴った作品で2001年に発表されました。全3楽章で構成されており、全てを演奏すると約40分ほどかかる大曲です。全国大会では2004年に初登場(遠軽高、流通経済大)していますが、今年は玉川学園の他に札幌ブラスバンド、白子WSの3団体が取り上げています。この作品での金賞は2013年の上磯中1団体のみ。玉川学園も2010年を最後に金賞から遠ざかっています。これまで金賞2回、銀賞9回、銅賞2回を受賞しています。 | |
3 | 東海 長野県 長野市立柳町中学校(指揮/塚田京子) ※9年ぶり16回目 |
1/スペイン奇想曲(N.リムスキー=コルサコフ/山田忠臣) | |
かつては東海代表の常連バンドでしたが、9年ぶりの復活となりました。塚田先生は2015年から指揮をされ3年目での全国復活を果たされました。「スペイン奇想曲」は全5楽章からなる管弦楽作品で、70年代〜80年代においては中学部門の自由曲の定番として人気を博した作品です。中学部門での金賞は2006年敷島中まで遡ります。柳町中は1982年に唯一の金賞を受賞しています。これまで金賞1回、銀賞12回、銅賞2回を受賞しています。 | |
4 | 関西 兵庫県 加古川市立中部中学校(指揮/中原淳子) ※2年連続3回目 |
2/プラネット・ナイン 〜未知への軌跡〜(樽屋雅徳) | |
「プラネット・ナイン」は土気シビックWOの委嘱作品。米カリフォルニア工科大学の研究チームが「太陽系の最外部に未知の巨大惑星があるかもしれない」と発表しました。まだ名称のない太陽系「第9番惑星」が「プラネット・ナイン」です。昨年3団体が全国大会初演を行った作品ですが、中学部門では今回が初登場となります。銀賞2回を受賞しています。 | |
5 | 北陸 石川県 金沢市立大徳中学校(指揮/北山義隆) ※初出場 |
4/歌劇「トスカ」より(G.プッチーニ/鈴木英史) | |
初出場おめでとうございます。昨年、A部門支部大会に初出場、2年目で全国大会を射止めました。指揮の北山先生は1996年に辰口町立辰口中を指導されて一度全国出場経験があります。金沢市内の中学校としては、額中に続いて2校目の全国出場バンドとなりました。「トスカ」は全3幕からなるオペラですが、自由曲としてのプッチーニ作品としては「トゥーランドット」に次いで登場数が多い曲です。これまで中学部門でも数多く演奏されていますが、金賞を受賞したのは2002年の松本市立鎌田中のみとなっています。 | |
6 | 東北 宮城県 仙台市立第一中学校(指揮/橋浩史) ※初出場 |
4/交響曲より 第4楽章(矢代秋雄/天野正道) | |
初出場おめでとうございます。すでに東北支部大会では常連バンドですが、昨年より橋先生が指導され、赴任2年目で全国出場を射止めました。同校は1947年創立ということで、今年は創立70年でしょうか。仙台市の全国出場バンドとしては、袋原中、八軒中、向陽台中に続く4団体目になります。「交響曲」は"日本フィルハーモニー交響楽団"の日本人作曲家への委嘱作品第1作です。コンクール自由曲としての全国大会初登場は1979年の秋田南高であり、その後自由曲レパートリーとして人気を博しました。 | |
7 | 東関東 千葉県 柏市立酒井根中学校(指揮/板垣優麻)※4年連続13回目 |
4/交響曲第1番「グラール」より(天野正道) | |
東関東支部の名門バンド。今年から指揮者が交代しましたが、しっかりと代表になるあたりは名門バンドの底力でしょうか。2006年以降の出場は金賞受賞が続いており、昨年で10回目の金賞受賞。金賞受賞数は豊島第十中を抜き、歴代4位となりました。(1位は出雲第一中の22回)「グラール」は名前のとおりグラールWOの委嘱作品で4つの楽章からなる作品です。これまで金賞10回、銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。 | |
8 | 中国 山口県 防府市立桑山中学校(指揮/竹中俊二) ※6年連続13回目 |
3/セルゲイ・モンタージュ(鈴木英史) | |
「セルゲイ・モンタージュ」は佐川聖二氏による委嘱で、「セルゲイ・ラフマニノフ」の『ピアノ協奏曲第2番』を中心に他の作品からいろんな旋律を言葉通り「モンタージュ」した作品です。同校は2013年にも同曲を取り上げて全国出場を果たしています。この6年連続の間、チンギスハーン(12)、セルゲイモンタージュ(13、17)、信長(15)、セクエンツィア(16)と鈴木作品を5回取り上げており、まさに同校にとっては十八番的な作曲家でしょうか。これまで金賞5回、銀賞7回を受賞しています。 | |
9 | 九州 鹿児島県 鹿児島市立桜丘中学校(指揮/坂下武巳) ※2年ぶり2回目 |
4/ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ(天野正道) | |
「ラ・フォルム〜」は創価グロリア吹奏楽団の委嘱作品で2003年に発表されました。中学部門では初登場です。楽曲名は「それぞれの愛のかたちは万華鏡のごとく移り変わる」という意味で、作品のテーマとしては非常に大人びた内容ですが、この難曲をどのように表現してくれるか楽しみです。これまで銅賞1回を受賞しています。 | |
10 | 四国 徳島県 徳島市城東中学校(指揮/藤本澄代)※初出場 |
1/交響詩「モンタニャールの詩」(J.ヴァン・デル・ロースト) | |
初出場おめでとうございます。指揮者の藤本先生は国府中を指導されて全国大会5回出場されています。2015年から城東中を指導され、赴任3年目で全国出場を果たしました。イタリアのヴァル・ダオスト吹奏楽団の委嘱で1996年に作曲された作品です。モンタニャールとはフランス語で「山、山岳民」という意味です。「モンタニャール」は全国大会でのこれまで5回演奏されていますが、金賞は初登場した2010年の東海大高輪台高の1団体のみです。 | |
11 | 北海道 函館地区 北斗市立上磯中学校(指揮/中條淳也) ※3年連続4回目 |
3/吹奏楽のための交響曲「ワインダーク・シー」(J.マッキー) | |
「ワイン・ダーク・シー」はテキサス大学バンド創立100周年記念の委嘱作品で、2014年5月、テキサス大学ウインドアンサンブルの世界一周ツアー<日本公演>によって披露されました。全3楽章で構成され、演奏時間は30分を要する作品です。昨年、一昨年と難しいスミス作品を取り上げるなど、選曲も意欲的ですし、結果もついてきている上磯中です。連続金賞受賞なるか楽しみですね。過去3回は全て金賞です。 | |
12 | 西関東 埼玉県 川口市立青木中学校(指揮/中畑裕太) ※3年連続3回目 |
4/ウインドオーケストラのためのバラッド(高昌帥) | |
初出場から連続出場で、激戦支部でも常連になりつつあります。自由曲「バラッド」は西宮市吹奏楽団創立50周年記念委嘱作品で、2014年に初演されました。全国大会では2015年に初登場しましたが、中学部門では今回が初登場となります。3年連続で邦人作品を取り上げているところも、青木中のカラーとして確立してきました。これまで銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。 | |
13 | 東海 愛知県 名古屋市立植田中学校(指揮/玉谷敏弘) ※初出場 |
2/ディオニソスの祭り(F.シュミット/鈴木英史) | |
中学部門のディオニソスは8年ぶりの登場です。「ディオニソスの祭り」はこれまで多くの団体によって演奏されてきましたが、シュミットが書いたギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団用編成に寄る原曲は、多くのサクソルン族楽器が含まれおり今の標準編成の吹奏楽では指定どおりに演奏することが困難でした。昨年、鈴木氏によるサクソルン族の楽器を通常楽器に置き換えた形での編曲版が出版された意義は大きいと思います。 | |
14 | 東京 東京都 小平市立小平第三中学校(指揮/澤矢康宏) ※4年連続13回目 |
3/プラトンの洞窟からの脱出(S.メリロ) | |
自由曲は、哲学者プラトンの著書『国家』に詳述れている「洞窟の比喩」を元に書かれた3つの楽章から成り1993年に作曲されました。余談ですが、、メリロ作品といえば2001〜2003年に「アメリカの騎士」が大流行しましたが、コンクールでのエレキベース使用が禁止された影響でしょうか、コンクールではほとんど演奏されなくなりました。「プラトン〜」は全国大会では2002年に佐賀市民吹によって初演され、その後、2008年(射水市立小杉中、名取交響吹)、2012年(北翔大)の合計4団体しか演奏していません。これまで金賞9回、銀賞3回を受賞しています。 | |
15 | 関西 兵庫県 宝塚市立中山五月台中学校(指揮/渡辺秀之) ※5年連続14回目 |
3/バレエ音楽「青銅の騎士」より(R.グリエール/森田一浩) | |
ロシアの詩人プーシキンによって1832年に書かれた長編叙情詩「青銅の騎士」を原作に作られた全4幕からなるバレエ音楽です。この作品が全国大会に初登場したのは1997年・第45回大会(福岡第一高、中央大)ですので、今年は20年目にあたります。今や自由曲レパートリーとしても人気の高い作品ですが、関西代表による演奏は中山五月台が初となります。金賞2回、銀賞8回、銅賞3回を受賞しています。 | |